日本⇔異世界鉃道

カラス

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第3話

ギルドから株式会社へ

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休みの朝、えりこは新聞を広げ、ニュースを読む
えりこは37ページのTV番組表から読む
新聞を読みながらスマホでもニュースを流す。
えりこのいつもの日課である。
そして、今年一番であろうある意味嬉しい悲鳴が町内にこだまするのであった。
[異世界鉄道、JRに一本化]
この記事をこれまで以上に読み進んでいくえりこ。
JRに一本化されるということは無線通信も確保されると言っているのと同じということだ。
それに、ギルドの有人駅にMARSマルスが投入されるのも秒読み段階でもある。
MARSは扱ったことはあるえりこ。
10時打ちも100発100中で発券しているので、早打ちには自信があるえりこ。
そんなことより気になることがあるえりこ。
(枕木交換するのかな)
70km/hでぐらつく線路に特急車両を走らせることができないからだ。
それにキハ40よりも重いから犬釘が耐えることができるのかも問題である。
本社に聞くと、ウェストウッドとイーストウッドを結ぶ路線を最優先に枕木をPC枕木に交換し、高速路線化させるそうだ。
また、いつ日本との行き来ができなくなってもいいように、揚げ油で動くエンジンを乗せた列車〔キハ380、キロ382〕を新造すると言っていた。
振り子も乗せる予定ではいるがむこうの厳冬期の様子も見なくては本州で主流のころか北海道で主流のリニアガイド式かわからない。リニアガイド式は金がかかると本社は言う。
そしてえりこは〔キハ261、キハ281〕の動力車操縦運転免許を取るよう言い渡される。
〔キハ380〕はキハ261またはキハ281と共通設計にして部品を同じにするつもりであることを察したえりこ。

それからしばらくして、本社にこのような路線図が届いた。

そして、日本政府からは、金貨1枚=10000円、銀貨一枚1000円と現地の通貨の価値が日本の通貨に直すことができるようになった。と報告が来た。
ここからが問題だ。
1000円以下の端数はどうするべきか。
サビーネ帝国と周囲4国に
銀貨より価値の安い通貨を新たに2種類作ってほしい。
と日本政府が通達をだした。
グレーテル王国とタリバンは難色を示したが、新たに、銅貨、紙幣が追加された。
紙幣の価値は金貨より上にするか、銅貨より下にするかを日本政府含めサビーネ帝国、周辺の4国と協議を重ねた結果、紙幣は現在の金貨の価値になり、すべての硬貨の価値が落ちた。
よって、紙幣=10000円、金貨1000円、銀貨100円、銅貨10円 となった。
1円台は切り捨てとなった。
これによって日本の通貨に換算しやすくなった。
一方そのころえりこは動力車操縦者運転免許を取得するにあたってキハ261の運転士見習いになっていた。
また、JR北海道の苗穂工場ではキハ380の先頭車を新造が開始された。

車体はピンクのラッピングが施され、8両1編成で運行されるそうだ。
まだ台車が作られていないが数週間から数カ月以内には試運転・営業運転ができるようになる。
この試運転と同時にキハ380の動力車操縦者運転免許も取得となる。
このときに、キハ261の動力車操縦者免許が必要となり、そのときはギルド職員も免許取得が必須となる。
えりこは無事、免許を取得した。
半年後、ギルド管内の枕木交換が終わったためキハ380の試運転が始まった。
試運転は週2日行われ、半年間行われた。
試運転が行われる日の早馬列車は全便運休された。
第1回目は早馬列車と同じ停車駅で120km/hで行われ、所要時間を調べるためとエンジンが正常通り動くのと、片道の燃料消費量が調べられた。
その結果、所要時間は12時間6分、燃料は片道で1/4の消費となった。
10月31日、キハ380の営業運転日が決まった。
翌年3月3日だ。
サビーネ帝国内の児童生徒たちに列車の愛称を決めてもらうこととなった。
最も多かったのは「特急サビーネ」。
それに決まるかと思われたが、3番目に多かった「特急スーパーウッド」に決まった。
そして、ギルド長に車内放送の声を吹き込んでもらうことも決まった。
JR化後もギルド長の声が使われるため、現行の運行体系とJR化後の2種類撮った。
『ご案内いたします。この列車は特急、スーパーウッド〇号、○○行きです。』
『皆様、◎◎◎◎◎◎。今日も○○○○をご利用いただきましてありがとうございます。イーストウェスト線、特急スーパーウッド…』
〇や○○のところは別の素材を撮って挿入するのであえて撮らなかった。
◎◎◎◎◎のところはあいさつを挿入する予定である。

そして待ちに待った新型列車の営業運転の日がやってきた。
ウェストウッド発イーストウッド行き「特急スーパーウッド1号」とイーストウッド発ウェストウッド行き「特急スーパーウッド2号」の指定席は満席となった。
12時間近く時間短縮されるとあっては乗るしかないと思ったのだろう。
街道を走る早馬でも20時間切れないわけだ。
新型列車の一番列車は何も問題なく終着まで走りぬいた。
そして、鉄道ギルドはJR北海道と統合、JR北海道として新たな鉄路を築き始めた。

次回へ続く
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