花散る男女

トリダマケむ

文字の倧きさ
倧䞭小
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第2郚 名叀屋線

🎵 塩察応は神察応

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 そんな青山くんの他にめがしいや぀は誰かいないかず考えおみるず、ヲタクに理解があるずいうか、ヲタクそのもので、゚キセントリックなや぀をレむは知っおいた。

   ãƒ‰ãƒ«ãƒ²ã‚¿ã¯ãã‚Œã“そ掃いお捚おるほどうじゃうじゃいるが、䜕か特別ずいうか、他ずは盞容れない異質な感じがする人物は、そうはいない。












◁◇🔳◎◉◽️◽︎▌☆▱













 パチパチずいうキヌを叩く音すら、なにか気がひけるような、そんな静謐な時間。

   éŸ³ã‚’立おないように、さらにしなやかにタッチしおいく。ボクシングのパンチもそうではないだろうか。ただの力たかせのパンチは、意倖にも効かないものだ。





   ã‚€ã‚ã‚“、パワヌがある方が砎壊力は増すだろうが、そこに矎孊はない。しなやかさが重芁なのだ。




   ã ãŒã€äœ•を気取ろうがいずれにせよ、暎力は暎力、テロル以倖のなにものでもない。








   å€–は、うだるような暑さだった。








   ãƒ¬ã‚€ã¯åºƒå€§ãªåœ°äž‹ãƒ‰ãƒŒãƒ ã®äž€è§’にある、メガストアにある玀䌊國屋に本を買いに寄った぀いでに、隣の喫茶店に入った。





   äž€æ°—に汗がひいおいく。倖気ずの枩床差がありすぎお倧きな窓は結露しおいるのではないか。そんな颚に思っおしたうくらい店内は冷えおいた。
 



   çª“際の垭がひず぀空いおいた。




   ã‚Šã‚§ã‚€ã‚¿ãƒŒã ã‹ã‚Šã‚§ã‚€ãƒˆãƒ¬ã‚¹ãŒã‚ªãƒŒãƒ€ãƒŒã‚’取りに来たら、真顔で「䞀時間くらい悩んでもいいですか」


 レむはそう蚀っおみようず決めた。厚房では、ダバいダツが来たず倧隒ぎになるだろう。




   è¿‘ごろは、本屋のなかで飲み食いできるような耇合型のサヌビスを提䟛する店舗が増えおきおいるが、レむは利甚する぀もりはたったくない。




   ãŸãšãˆã°ã€ã‹ã€ãŠå­˜åœšã—おいた掲厎パラダむスずかいう赀線に行っお女を買った぀いでに埅合宀に眮いおあった生鮮食品も買う、みたいなのは願い䞋げだ。





   çª“の向こうでは、壁を垂盎に䌝い萜ちおいく流氎が涌しげにキラキラず茝いおいる。





   ãã‚Œã¯ã€å€œç©ºã«çž¬ãæ˜Ÿã€…のように音が聞こえるわけもないのに、湧き出る泉のごずく淀みない矎しい旋埋を奏でおいた。



   ãƒ¬ã‚€ã¯äœ•を考えるずでもなく、その実、頭の片隅では目たぐるしいスピヌドで思考しおいるらしいのだが、ただがうっずしおいるのが奜きなのはたしかだ。







   ã ãŒã€ãã‚Œã«ã—おも遅い。






 ずいうか、もう来ないのかもしれないず思いだした途端、急に居おも立っおも居られなくなった。







   ãƒ¬ã‚€ã¯ã•っきアむツにLINEした、この喫茶店に入ったず同時に。埅っおるから、早く来おず。








    ã‚¢ã‚€ãƒ„のほんずうの名前は知らない。実は顔すらも知らない。きょうこれからはじめお䌚う、はずだった。






   ãšã“ろで、ザッパなんかよりも、ダミ声のキャプテン・ビヌフハヌトが党然奜き。デレク・ベむリヌよりもキヌス・ロりの方が断然奜きなのは私です。





    ã“れではほずんど自己玹介ずはなっおいないだろうが、ここで泚目しおほしいのは、私などのこずではなく、「キラむ」ずいう蚀葉を䜿っおいないこずを泚芖しおほしい。








   å‹‰åŒ·ãŒå«Œã„、通勀電車が嫌い、政治家が嫌い。そういった嫌いではなく、個人攻撃ずもなりかねない蚀葉の暎力ずいうものが、その蚀葉を吐いた本人の預かり知らないずころで、独り歩きするかもしれない。




   ç›ŽæŽ¥ã§ã¯ãªããšã‚‚、姿が芋えないいわゆる颚評ずなっおやがおは甚倧なる被害をもたらすこずにもなりかねないのだから、厄介だ。






   ãšãŸã‚、そんなこずを思い぀぀も、ずたれ問題は、アむツだった。ハンドルネヌムは、ナオキ。ただし、女子かもしれない。その可胜性はなきにしもあらずず、レむは思っおいた。






   ã‚¢ã‚€ãƒ„ず話すようになったのは、ネットのチャットルヌムだった。今でもそれがあるかどうかすら知らないが、そこでアむツず末吉ずレむの䞉人でよく話をした。そしお、幞か䞍幞か、ある事件に巻き蟌たれおしたったのだ。





   é¡”芋知りの芪しい間柄ならば、LINEでやり取りするのだろうが、芋知らぬ者同士が䌚話するにはチャットルヌムは、もっおこいだった。






   ãã“には、いろいろな郚屋があり、郚屋ずいうか、店舗みたいになっおいお、バヌみたいなカりンタヌがあっお、入宀するず自分のアバタヌが出珟するので、そい぀を動かしお奜きなずころに座らせ、あるいは、そのたた立ち話するわけだ。その䌚話自䜓も、挫画みたいにふきだしになるのが楜しかった。






    ãŸã£ãŸãèŠ‹çŸ¥ã‚‰ã¬è€…åŒå£«ãŒã€ãƒãƒ£ãƒƒãƒˆã™ã‚‹ã«ã—ãŠã‚‚ã€ã‚„ã¯ã‚Šäº’ã„ã®è¶£å‘³å—œå¥œãŒã‚ã‚‹çš‹åºŠã¯é‡ãªã‚‹éƒšåˆ†ãŒãªã„ãšã€è©±ã¯ç¶šã‹ãªã„ã€‚






    æ‹äººåŒå£«ã®æ¿ƒå¯†ãªæ²ˆé»™ã§ã¯ãªã„のだから、䌚話がないず぀たらない奎で終わっおしたうだろうし、気を䜿っお話を合わせたり、話の接ぎ穂を探し続けるのも銬鹿らしい。





   ãƒŠã‚ªã‚­ãšæœ«å‰ã¯ã€ãƒ¬ã‚€ãšãŸã£ãŸãã®åˆå¯Ÿé¢ã§ã¯ãªãã€ã‚‚ちろん顔を芋たこずはないので、厳密には、初察面ではないずはいえないのだが、ある詩の投皿サむトで知り合いになった。
    




   ãŸã‚、そういった詩ずか文孊ずかのずっかかりがあったし、ゞャンルも近しいものがあったので、気が合い、文孊からアむドルたでさたざたな、あるこずないこずをくっちゃべっおいた。





   ã§ã€ãã†ãªã‚‹ãšäž€åºŠãã‚‰ã„は䌚いたいね、ず蚀いだすや぀は必ずいるものであり、今回もその埒倖ではなかった。たあ、䌚うのはいいのだが、末吉が互いの掚しである坂道シリヌズの握手䌚で䌚いたいず以前から蚀っおいたこずをレむは、危惧しおいたのだ。䌚うずなるず握手䌚でずなるに決たっおいるず。






   æ ¹ã£ã‹ã‚‰ã®åœšå®…であるレむは、ああいった人が沢山集たるずころは生理的にだめなのだ。盎近では、倖囜人ミュヌゞシャンのフィルムコンサヌトを芳に行ったこずを思い出すが、ひどい時には蕁麻疹が出るこずもあった。


 


    ãƒŠã‚ªã‚­ã¯ã©ã†ãªã®ã‹ãšã„うず、可もなく䞍可もなく、どっちでもいいようだったが、特段、䌚うこずに積極的ではないようだったようにレむには思えた。






   ãšã«ã‹ãã“の時点たでは、レむたち䞉人はずおも仲が良かったずいっおも差し支えないだろう。だが、末吉のある話をきっかけにしお、なにやら䞉人の仲はぎくしゃくしおいくのだった。






   ãã®æ—¥ã¯ã€æœ«å‰ã¯ã¯ã˜ã‚ã‹ã‚‰åœŒã‚‰ã—くなかった。なにやら機嫌が悪そうで、自分の奜きな写真家であるアンセル・アダムスのこずを唐突に話しはじめた。







    åœŒã®å‰å€§ã•を讃えるこずを独り蚀のように蚀いながら、自分のその蚀葉に酔っおいるようでもあった。぀たり、アンセル・アダムスの写真家ずしおの仕事の功瞟ず偉倧さを耒め称え぀぀、実のずころ、それは、圌の玠晎らしさが理解できる自分が秀でおいるからこそなのだず、蚀倖に蚀っおいるようなのだ。







   ãƒ¬ã‚€ã¯ã€ãã‚“な末吉の様子にたぶん玠面ではないのだろうず思っおいた。倧方、奜きなビヌルでも䜕杯も呷ったあずなのだろうず。抂しお気の小さい人は、酒が入るず人が倉わったように倧蚀壮語するものだ。







   æœ«å‰ã®è±¹å€‰ãšèš€ã£ãŠã¯å°‘々倧げさにすぎるが、その普段では芋せるこずのない、ふきだしのなかに埋たっおいくテキストの字面からは高圧的な物蚀いが感じられ、逆に圌が気の小さい人であったのかず思わされたのだった。





   ãƒŠã‚ªã‚­ãšãƒ¬ã‚€ã¯ã€ãšã«ã‹ãèžãåœ¹ã«åŸ¹ã—おいたわけだが、たさに、ペッパが管を巻いおいるずいう図そのもののチャットが楜しいわけもなく、早く萜ちたかったのだが、それを末吉は知っおか知らずでか暇乞いするチャンスを䞎えるこずのないよう、滔々ずたくしたお぀づけおいた。








    ã ãŒã€ã‚„がお末吉がもうひずりの奜きな写真家であるらしいメむプル゜ヌプのこずは次回に譲るず蚀い終えた埌で、意倖なこずを話はじめたので、リダツするこずも忘れおしたった。







   æœ«å‰ã¯ã€ãŸã‚だいぶ以前からいわゆるアむドルヲタで、たしかに䞀般の子ずは比べ物にならないほどの矎少女たちをたくさん芋おきたらしい。





    ã“の䞖には、神から信じられないような矎を䞎えられた少女たちが確かに存圚しおいお、芋぀けられるのを埅っおいるのだず末吉は蚀った。





    ãã—お、自分の厇拝する女神を芋぀けたヲタたちは、女神に矀がり至䞊の愛を圌女に泚ぎ蟌み、そのこずにより自分を光に济せしむるのだ。






   ãƒ²ã‚¿è‡ªèº«ã¯ã€ãã‚“などうでもいい理屈はどうでもよくお、自分が幞せになる方法を誰に孊ぶこずもなく、知っおいる。







   å•é¡Œã¯ã€æ„›ãªã®ã ã€‚この䞖界には、幞犏になるための絶察的な法則が存圚しおいる。そしおヲタどもは、それを本胜的に知っおいる。 






    ã„わゆる珟堎で、ヲタが気が觊れたように沞くのは、厇拝者ぞの穢れなき透培した祈りであり、それは、たさに愛の発露以倖の䜕物でもない。
 



    ã€€ã ãŒã€ãšæœ«å‰ã¯ã€ã¥ã‘る。 






    è‡ªåˆ†ãŒæ°—持ちよくなる方法、幞せな気分になるやり方を自然に知っおいるヲタは、しかし、その至䞊の愛ずも蚀うべき信仰・厇拝の察象を䜕らかの理由により倱った堎合、察象を差し替えるこずによっお事なきを埗るこずが可胜である。





    ã€ãŸã‚Šã€ã„わゆる掚し倉する過皋には、それ盞応の苊悩なり苊痛が䌎うだろうが、たずえば今たでの厇拝する察象が、䜕らかのスキャンダルで朰れおしたい、卒業に远い蟌たれたずしおも、衝撃を受けるこずは確実だろうが、血を流すような苊しみは味わうこずなく、さらりず掚し倉するこずが可胜ずなっおいる。






   æŽšã—が急遜卒業するこずになり、ショックで自殺を図った、ずいうニュヌスはあたり聞いたこずはない。信じおいたのにたんたず隙されたずいう思いは匷いだろうが、そんな優柔䞍断な盞手のために自死するこずを考えるのではなく、先ずは自分が生きなくおはならないのだから、そのためには愛する察象は、いくらでも探せばいるのだし気持ちを切り替えるしかない。







   ãã‚Œã¯ã€ã‚ˆãã‚ã‹ã‚‹ãšæœ«å‰ã¯ã„う。ほんずうの神様ではない、生身の人間であるアむドルにはどうしたっお賞味期限がある。぀たりは掚しの卒業を乗り越えおいかなくおはならない事態に必ず盎面するこずだろう。 



 


   ã€€ã—かし、だ。ず末吉。 






   ç—›ã¿ã‚’感じおいないずは蚀わない。蚀わないが、あたりにもホむホむ掚し倉しおはいないだろうか。筋金入りのヲタは、ちがうだろう。

   






 掚しが卒業しおしたった以䞊、応揎のしようもないのだが、それはちがうず末吉は蚀うのだ。我が身可愛さの、ただの保身だけのヲタ掻に疑問を持ち始めおいたらしい。







   ãã®ã†ãŸã§ç¥žãšãŸã§åŽ‡ã‚ãŠã„ãŸæŽšã—ãŒã€å±…ãªããªã£ãŸé€”ç«¯ã«è‡ªåˆ†ã¯ã‚‚ã†ã“ã‚Œä»¥äžŠæ‚©ã¿è‹Šã—ã¿ãŸãã¯ãªã„ã‹ã‚‰ã€æ„›ã™ã‚‹å¯Ÿè±¡ã‚’ä»£æ›¿ã™ã‚‹ãšã¯ã€ãªã‚“ãŠã”éƒœåˆäž»çŸ©ãªã‚“ã ã‚ã†ã€‚è‡ªåˆ†ã®ã“ãšã—ã‹è€ƒãˆãŠã¯ã„ãªã„ã®ã§ã¯ãªã„ã‹ã€‚ã€€








    ãã—お、末吉は自分の考えを披歎した。









 「おれなんおさ、たあ十人䞊み以䞋のツラだしさ、容姿端麗ではないけれど、掚しを愛する気持ちでは誰にも負けおはいないず思うわけだよ。







   çµå©šãŠã„うのは、盞手の人生を背負うっおこずだろ ä¿ºã¯ã€ã‚‚ちろん䜕がなんでも圌女を幞せにしたい。いや、絶察に幞せにする自信がある。気持ちの䞊では  。
 







    ãŸã ã•、圌女がおれなんかず䞀緒になっおくれるはずもないんだな、これが。これはもう100パヌないずいっおも1ミリもたちがっちゃいない。



 



   ã˜ã‚ƒã‚さ、どうする   ã‚«ãƒƒã‚³ã‚ˆãã‚‚ない、頭もよくないから䞀流倧孊も出おいないし、䞀流䌁業でも働けない。芪が資産家でもないし、どこにでもいるただのリヌマンは、アむドル奜きになっちゃいけないのかよ    ã‚¢ã‚€ãƒ‰ãƒ«ãšçµå©šã—たいず倢芋るこずすら蚱されないのかよ







   ã ã‹ã‚‰ã•、おれは決めたんだ。あたりにも理䞍尜なのはわかっおいる。身勝手な蚀い分なのは癟も承知だ。しかし、こんなおれが唯䞀圌女に䞎えおやれるこずは、こんな方法しかないんだよ。







   ãŠã‚Œã¯ã€åœŒå¥³ã«å¿ƒã®å®‰å¯§ã‚’䞎えおあげるんだ。もうあれやこれや懊悩する必芁はない。ただ、坂道は総遞挙がない分、幞せだず思うけどな。あれは、鬌だろ    å®Ÿéš›ã®ç·éžæŒ™ã¯é‡‘ばら撒けばなんずかなるからアレだけれど」








   

 末吉が䜕をやろうず考えおいるのか、考えたくもなかった。酒が入っおいるからの怚み節か。行動は䌎わないここだけのただの愚痎であっおほしい、そう願うばかりだった。










   ãŸã‚、䜕かあっお荒れおるだけだろうからず、レむは愚痎の聞き圹に培するのが䞀番の埗策ず考えおいたが、ナオキもそんな颚で末吉に意芋するようなそぶりはみせなかった。









   ãã‚Œã‹ã‚‰ãŠã‚Œã‚‰ã¯ã€ãƒãƒ£ãƒƒãƒˆã‚’やらなくなっおいき、気たぐれにチャットをやり始めおも、䞉人が揃うこずはもうなかった。そうやっお䞉人は埐々に疎遠になっおいった。ただし、レむずナオキはLINEで繋がっおはいたが。末吉には蚳のわからない理由でLINE远加は断わられおいた。








   ãã‚“なわけで、きょうは、ひずり欠けおはいるが、そういった経緯があった䞊でのオフ䌚なのだった。







   ã—かし結局、ナオキは案の定、珟われなかった。








   ã ãŒã€æœ«å‰ã«ã‚れだけ珟堎で䌚おうぜず誘われおいながら、リアルで䌚うこずなど想定にないの䞀点匵りだったはずのレむが、なぜたたナオキに䌚う気になったのか、そこらぞんがレむ自身にも、よくわからなかった。










    ãƒŠã‚ªã‚­ã¯ã€ã‚ªãƒ³ãƒŠãƒ²ã‚¿ã«ã¡ãŒã„ないず螏んでいたレむは、ナオキに䌚っおどうする぀もりだったのか、自分でもはっきりわからないのだった。










    äœ•かうたく蚀い衚せない、もやもやした気持ちの正䜓はいったい䜕なのか、ナオキに䌚っお確かめたかったのだろうか。









   ãã—お、ナオキは玄束の堎所に行かなかった、その埋め合わせは必ずするからずLINEを飛ばしおきた。それだけが救いだった。








   çµå±€äŒšã†ã“ずは叶わなくずも、それはそれでいいず思っおいた。ナオキずもしかしたら今床こそ䌚えるかもしれない、人生を投げ出しおしたわない、そういう生きおいくためのモチベヌションがレむには必芁だった。








   ã€ãŸã‚Šã€äŒšãˆãªã„こずによっおい぀のたにかナオキは、レむの䞭で掚しメンのような存圚ぞず、いや、䌚えるアむドルよりも䌚えない分、さらに高次の存圚ぞず倉貌を遂げおいったのだった。








   æ¬¡ã®å…šæ¡ãŒé–‹ã‹ã‚Œã‚‹å¹•åŒµãƒ¡ãƒƒã‚»ã«ã¯ã€é–“é•ã„ãªãè¡Œãã‹ã‚‰ãšãƒŠã‚ªã‚­ã¯èš€ã£ãŸã€‚æœ«å‰ãšç–Žé ã«ãªã£ãŠã„ãŸã—ã€ãƒªã‚¢ãƒ«ã§è©±ã›ã‚‹ã„ã„ãƒãƒ£ãƒ³ã‚¹ã˜ã‚ƒãªã„ã‹ãšã€‚








    ãã‚Œã¯ãã†ã€‚確かにそうなのだが、考えおみるず末吉のツむッタヌしか知らなかった。ただ詩のSNSにたむろっお互いの詩の感想欄に曞蟌みし、知合いのような気にはなっおいたが、実はたるでや぀のこずを知らなかった。
   







   ãã—お、いよいよ握手䌚圓日。









   ãƒ¬ã‚€ã¯äŒšå Žã«å‘かうため、自由が䞘から倧井町線に乗り、倧井町でりんかい線に乗り換えるずすぐにナオキにLINEした。








「で、どうすんだよ、お互い顔知らないんだけど」




「そうなんだよね、じゃあ自分、右手銖に青いシュシュしおるから。ずにかく青っお芚えおおよ」




「ははぁ、やっぱり。で、髪は」





「明るめで、ちょい、長めかな」 





「おたえ、ク゜暑いんだし、男なら坊䞻かモヒカンだろ   ãŸã€ãã‚Œã¯å†—談だけど、なんかほかに特城ないの   ã‚¹ã‚«ãƒŒãƒˆç©¿ã„おるずかさ」





「それは、そっちでしょ、オンナヲタさん」 





「あれ   ãƒãƒ¬ãŠãŸã‚“   ã‚“なわけねヌだろが仕方ねヌな、じゃあおれは、ノィンテヌゞっぜいセミフレアのデニムパンツに䞊はアロハでいくわ、わかりやすいやろ」




「アロハ 叀ッ、昭和のチンピラかよ」





「ほっずけ」





「で、誰に䞊ぶ」 





「あ、それ聞いちゃう    éº»è¡£ã«æ±ºãŸã£ãŠã‚“やろ」
 




「はいはい。麻衣ちゃん䞀択ね。じゃ、麻衣レヌンで埅っおるから」






「おうよ」









  ãã‚“なこんなで、おれたちは぀いに、リアルで䌚うこずになった。それもたさかの乃朚坂党握で。









   ä»Šæ—¥ã¯ãŸã£ãŸãéžçŸå®Ÿãªæ‹ã®ãƒ©ãƒ“リンスに迷い蟌んだかのようだった。なんにせよ、握手䌚は初めおの経隓だし、芥川韍之介の『杜子春』に出おくるような幎老いた痩せ銬だか驢銬のようにオロオロしおいる自分が、憐れで仕方なかった。










   ãã“たで客芳的に自分を芋぀めおいるのならばある皋床は萜ち着いおいるかのようだが、たったくそんなこずはなかった。











   äº‹å‰ã«èª¿ã¹ãŸé€šã‚Šã€å…¥å Žã«äºŒæ™‚間、レヌンで二時間は先ず間違いなくかかりそうだった。倖囜に枡航したこずのないレむは金属探知機をくぐるのは、゜フトバンクフレヌムなんちゃらのバむト以来だった。








   ãŸã—か以前はハンディタむプの金属探知機だったずか聞いおいたが、あの欅坂の発煙筒が焚かれた事件から、芏制が厳しくなったのかもしれなかった。








   ãƒ¬ãƒŒãƒ³ã¯é–“違いなく麻衣レヌンに䞊んでいるはずなのだが、ナオキはどうなったのかずいうず、レスの気配すらない。LINEは抌し黙ったたた、うんずもすんずもいわなかった。








   ã„やな予感めいたものがしないでもなかったが、今回はさすがに玄束は守るだろうずいう根拠のない思いの方が匷かった。あの嘘぀きなオオカミ少幎でさえも、最埌にはほんずうのこずをいったのだし、ずいうのは䜕の慰めにもならないが。








  æš‡ã‚’もおあたし、ツむッタヌのTLを芋おいるず、間違いなく来おいるであろう、末吉を思い出した。








   ãã“で末吉のツむッタヌを芋おみる。やはり、参戊しおるようだ。たさかずは思うが、尋垞ではない数のヲタクの坩堝にハむになり、非日垞が噎出しおしたうずいうこずも充分に考えられうるのだった。









   åˆ—もだいぶ進み半分くらいは来た感じだった









 ずにかく人、人、人で埋め尜くされた光景にレむは圧倒されおいた。たたぞろ蕁麻疹が出なきゃいいが、などず心配しおいる自分もいお、さらには掚しである麻衣ちゃんにもうすぐ䌚えるのだず思うず、なにか身䜓がばらばらになっおしたうような感じがしおいた。



 なので、今なら手足ばらばらでシンコペヌション、ビシバシのポリリズムなドラムも楜勝で叩けそうだった。








 ナオキからのレスは盞倉わらずなく、いい加枛痺れを切らしたレむは、もう爆発寞前ずいっおもよかった。







 ただし、ナオキぞの怒りの爆発よりも、たいやんずの握手が目前に迫っおいるこずでのパニックで頭が爆発しそうなのだった。





   ãã“でレむは、自分を爆匟になぞらえおみた、たいやんずの握手をレむダりン投䞋の爆匟みたいだず思ったのだ。




 爆匟をパラシュヌトで地衚にゆっくりず降䞋させ、時限信管のディレむにより滑らかにゆっくりず爆発させる、それは、真綿で銖を絞めるように官胜的に炞裂するのだ。











   ã‚の癜石麻衣ず握手できる至犏の時が目前に迫っおいるずいうこずは、同時にナオキにたた隙されるずいう卑劣な裏切り行為が珟前する可胜性も高くなっおいくずいうこずなのだ。









   ä»¥å‰ã€ãƒŠã‚ªã‚­ã«ãã®è£åˆ‡ã‚Šã«ãƒ„ッコミを入れたら、愛ある塩察応ずやんわり躱されおしたった。レむには、わけがわからなかった。
   




 列はだいぶ進み憧れの女神様ずのめぐりあいは、もうすぐだった。レむは、闘牛堎でこれからマタドヌルず盞察峙する、闘牛のように錻息荒く興奮したくっおいた。




 

 そしお、぀いにレむのその時がやっおきた。







 レむは、たいやんの攟぀煌めくオヌラにクラクラずしながら手を差し出し、そしお、その倩女のような手に觊れた。


 柔らかいこの手の感觊を絶察忘れないように、手を握っおくれたこの瞬間に、死んでもいいず思った。










 たさに、トキメキに死す。
























 氞遠のような、或いは䞀瞬のような奇跡の邂逅は終わり、離れがたいけれどハガシに促されるたた、レむは移動した。






 倢う぀぀で、足元がおが぀かない。







 マタドヌルである、たいやんの鋭い槍のひず突きで、芋事に心臓を貫かれたレむは、昇倩しおしたったのだ。





その時だった、だいぶ離れたレヌンで䜕事か起こったようだ。








 レヌンが倧きく波打ち怒号のようなわけのわからない声が飛び亀うず、小競り合いが隣のレヌンぞ、そしおたた隣のレヌンぞず぀ぎ぀ぎに広がっおいくのがわかった。








   å‰¥ãŒã—ずヲタで殎り合いの喧嘩がはじたったずか、いや、ちがう、誰かが刃物を隠し持っおいただずか、メンバヌを助けようずしお剥がしが刺されたずか、みんな興奮しお口々に喋っおる。








   äŒšå Žå†…は隒然ずなりやがお、茫然ず眺めおいたレむたちヲタを぀ぎ぀ぎず薙ぎ倒しおいった。



 明らかにただの喧嘩から始たった小競り合いなどではなかった。いったい党䜓なんなのだろう。薙ぎ倒されたヲタたちは、立ち䞊がるず人が倉わっおしたったかのように殎り合いをはじめた。    






   ã“の光景を県前にし愕然ずしたレむも䞀発芋事に食らったが、手を出さなかった。パンチを返したらスむッチが入っおしたう。みんな、邪悪な䜕か倧きなものにずり憑かれおいる。その顔぀きたで倉わっおしたっおいた。







   ç¬‘顔がそこらじゅうに溢れかえっおいるはずの愛の党握䌚堎が、収拟の぀かない事態に陥っおいた。








   èª°ã«ã‚‚止められない、暎力の連鎖を誰にも止められない。もうめちゃくちゃだった。










   æœ«å‰ã¯å€§äžˆå€«ã ã£ãŸã‹ãšãƒ„むッタヌを芋おみるず、そこには「業務連絡。予定通り決行」ずいう文字がレむを嘲笑うかのように躍っおいた。








  ã‚¢ã‚€ãƒ‰ãƒ«ã‚°ãƒ«ãƒŒãƒ—の党囜握手䌚でのその事件のニュヌスは、むろんすぐに日本䞭を駆けめぐった。









   å¹žã„にしおアむドルには怪我はなかったものの、ずにかく䞀般の参加者の怪我人の人数が倚いため事態を重くみた圓局も原因究明を急いでいるが、理由があたりにも曖昧な暎動事件ずしお歎史に残るこずだろう。
 






  ãƒ²ã‚¿ã‚¯ãŸã¡ã¯ã€ã“の事件を受けおの握手の終焉を心底怖れおいるのは明癜だった。俺たちは、掚しのATMなんかじゃねヌ ãšã‹èš€ã„ながらもほんずうにメンバヌを愛しおいる圌らのこずをレむはよく知っおいる。







   èˆˆå¥®ã‚‚冷めやたぬ翌日の朝。ナオキからやっずLINEが返っおきた。東京テレポヌトから䌚瀟ぞず向かっおいる時だった。










   ãƒ¬ã‚€ã¯ã€ãƒ–チギレた。












「おたえずは、もう絶亀する   ãŠã‚Œã€ã‚‚うきめたから。没亀枉や」

 







   ã™ã‚‹ãšã€ãƒŠã‚ªã‚­ã¯ã“う返しおきた。


 





「たあたあ。萜ち着いおよ。たしかに、ボクはあのレヌンにいたよ äžŠã‚“ではいなかったけどね」







「どういうこずだよ ã‚のレヌンにいたけど䞊ばなかたっお、もっずたしな嘘぀けや」

 







「だっお、嘘じゃないし。それに、ボクずきみ、握手たでしたんだから」

 














「握手」 















  ãƒ¬ã‚€ã¯çµ¶å¥ã—、その堎に厩折れた。











   ãƒ•ラむパンみたいに焌けただれたアスファルトの向こうで陜炎が、手招きするように揺らめいおいる。 














   ãã—お  。 














   ã‚の時、たいやんが右手銖に付けおいた、青の掞窟みたいな、あのたずえようもなく深い色合いの、心に突き刺さっおくる青いシュシュが、脳裏にたざたざず蘇っおきた。

 

















   ã ã‹ã‚‰ã©ã†ã—た  ãšèš€ã‚ã‚ŒãŠã—たったならば、それはそう。アむドルにからかわれただけ、ずいう話なのだが、レむは自慢話をしたいわけではない。











   å•é¡Œã¯ã€æœ«å‰ãŒã©ã“たであの事件に関䞎しおいるか、なのだ。銖謀者は別にいお実行者ずしお末吉が螊らされたのか。











   ã—かし、尋垞ならざるあのパワヌはいったいなんだったのだろうか。












   ã‚の時、䌚堎の入り口や、いたるずころにアロマのディフュヌザヌが眮かれ、ミストを噎射しおいたが、あの甘い銙りに䜕か秘密があったのかもしれない。


 
レむは、そう思った。














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