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Side:ケン 6 サキュバス2
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ちなみにサキュバスは、男性向けのエロい誘惑をしてくるムンムンするような女性の肉体を持った性魔だが、いわゆる女性を性の対象とはまったく見ない男性も確かに存在しているわけで、つまり、セクシュアリティは人の数だけありそうであり、同じバイセクシュアルにしたところで、千差万別で個人差があるのは、当然といえば当然のことだろう。
で、何が言いたいのかというと、つまりインキュバスとサキュバスは別々に存在するわけではない。性魔は虜にする対象者である人間の見てくれが、胸のない髭を生やしたゴツい身体の持ち主だから女性の肉体を持ったサキュバスで現われようと考えるのではなく、その対象の人間の欲望に合わせて自然に個性やら姿形を変容するのだろうとケンは思った。
ただ、しかし、その場合に非常に複雑で微妙なセクシュアリティを有する個体に接触する場合には、いったいどうなるのだろうかとケンは素朴な疑問を抱くのだった。
女性と繋がっていながら、後ろから男性に突き抜かれたい、みたいな場合はサキュバスはやはり分身したりするのだろうか。むろん、そのくらいは朝飯前なのかもしれない。なんてったって、ヒトではないのだから。
自分でも未だに知らないセクシュアリティを逆に性魔の対応によって知ることになるという、ある意味リトマス試験紙的な役割りを果たしてくれたりして?
ケンはいたってノーマルであり、ノンケの塊みたいなもので、綺麗なおねいさんたちには「まあ、つまらないわね」と言われてしまいそうだが、もしかしたならケンの未だに知らない未知の快楽の世界が広がっているかもしれない。
隠れノンケというのもあるのではないか?
隠れ切支丹とは異なり、自分が何を信仰しているのかすらわかっていない無自覚なノンケ。
自分ではまったく気づいていないのだけれど、性魔にはすべて見透かされてしまう。つまり、伸びしろがあるのがわかるので開発されてしまうとか。
女性のいない牢獄では、屈強な男たちに犯されるみたいな話をよく聞くが、それで底知れない快感を覚えてしまうというケースもままあるのかもしれない。
そうなるとたぶん人生は一変してしまうかもしれない。漫画『ベルセルク』で、グリフィスが金持ちの豪族だか貴族の爺さんに身体を売るくだりがあった。
グリフィスは、自分の夢の達成のために尊い命を犠牲にしてくれた仲間たちに対して、報い感謝しなければならないが、その忠誠心は自分を「穢す」という禊ぎによってのみ許されるほどの偉大なものなのだと自分の腕に爪を立て血を流しながら言う。
軍隊を作るにもとにかく金がかかるというわけで、その為には自分の身を穢しても構わないというグリフィスの鉄の意志を垣間見れるエピソードとなっていた。
だが、お金を稼ぐには他にも何かしらあるはずなのであり、わざわざ男色家の爺さんに色目を使ってたらし込む、みたいなまねはしなくてもよかったのではないか。
しかし、グリフィスが仲間たちの尊い死をなんとも思ってもいないのではなく、一度たりともその犠牲を忘れたことはないし、さらにはその死を無駄にしない為にも絶対に這い上がるしかないのだから、その為には自分の肉体を穢すことも厭わない。
というエピソードなわけだれど、やはりどう考えてももともとノンケではないということが窺われ、なので手っ取り早く稼ぐには爺さんに身売りするのが一番だという考えが自然に出てきたのではないか。
そんな風にも捉えられるのだった。何の話をしているのかわけわからなくなってきたが、とにかくケンは危険なほど、危険というのはつまり、もう以前のリアルな世界には戻れないのではないのかと思うほど、サキュバスおねいさんとの性交にのめり込みすぎていた。
サキュバスおねいさんが繰り出してくるのか、杳としてわからないが、サキュバスおねいさんと逆さまになったり、組んず解れつとんでもない格好でまぐわっている内に、いつのまにやら触手がわらわらとどこからか生えてきて、ケンの穴という穴に入り込んでくるのだった。
それは、つまりケンが実は欲していた官能的な欲望が形となって現われてきたのかもしれなかった。今までには未知であった性的倒錯な快楽にはじめはケンは戸惑いもしたが、やがてはその戦慄するほどの快感を貪るようにして受け入れ、溺れていった。
荒れ狂う暴風雨のような快楽の海の波間に漂う一様の朽ち果てた病葉のように、ケンはぼろぼろになりながらもまだ足りない、まだまだ足りない、足りてないと快感を貪りまくっていた。
それはまるで、覚醒剤やらMDMA、大麻といったいわゆるドラッグにハマってしまって二進も三進もいかなくなってしまったジャンキーそのものだった。
ヒトの身体はとんでもなく順応性が高く、異質なものが体内に吸収されると、速やかに排泄や代謝が不可能だと判断すると真逆に、その異物が生存していくためにはなくてはならないものへと身体自体の方を変化させてしまうのだ。
そのべらぼうな人間の肉体の順応性の高さに、乾杯! なんて言っている場合ではなかったが、ケンは、ドロドロの欲望の彼方で何かを掴めるだろうか。
これもまた修行のひとつなのだとケンは考え、欲望に身をまかせて快感をひとつでも取りこぼさないように全身を研ぎ澄ますのだった。
で、何が言いたいのかというと、つまりインキュバスとサキュバスは別々に存在するわけではない。性魔は虜にする対象者である人間の見てくれが、胸のない髭を生やしたゴツい身体の持ち主だから女性の肉体を持ったサキュバスで現われようと考えるのではなく、その対象の人間の欲望に合わせて自然に個性やら姿形を変容するのだろうとケンは思った。
ただ、しかし、その場合に非常に複雑で微妙なセクシュアリティを有する個体に接触する場合には、いったいどうなるのだろうかとケンは素朴な疑問を抱くのだった。
女性と繋がっていながら、後ろから男性に突き抜かれたい、みたいな場合はサキュバスはやはり分身したりするのだろうか。むろん、そのくらいは朝飯前なのかもしれない。なんてったって、ヒトではないのだから。
自分でも未だに知らないセクシュアリティを逆に性魔の対応によって知ることになるという、ある意味リトマス試験紙的な役割りを果たしてくれたりして?
ケンはいたってノーマルであり、ノンケの塊みたいなもので、綺麗なおねいさんたちには「まあ、つまらないわね」と言われてしまいそうだが、もしかしたならケンの未だに知らない未知の快楽の世界が広がっているかもしれない。
隠れノンケというのもあるのではないか?
隠れ切支丹とは異なり、自分が何を信仰しているのかすらわかっていない無自覚なノンケ。
自分ではまったく気づいていないのだけれど、性魔にはすべて見透かされてしまう。つまり、伸びしろがあるのがわかるので開発されてしまうとか。
女性のいない牢獄では、屈強な男たちに犯されるみたいな話をよく聞くが、それで底知れない快感を覚えてしまうというケースもままあるのかもしれない。
そうなるとたぶん人生は一変してしまうかもしれない。漫画『ベルセルク』で、グリフィスが金持ちの豪族だか貴族の爺さんに身体を売るくだりがあった。
グリフィスは、自分の夢の達成のために尊い命を犠牲にしてくれた仲間たちに対して、報い感謝しなければならないが、その忠誠心は自分を「穢す」という禊ぎによってのみ許されるほどの偉大なものなのだと自分の腕に爪を立て血を流しながら言う。
軍隊を作るにもとにかく金がかかるというわけで、その為には自分の身を穢しても構わないというグリフィスの鉄の意志を垣間見れるエピソードとなっていた。
だが、お金を稼ぐには他にも何かしらあるはずなのであり、わざわざ男色家の爺さんに色目を使ってたらし込む、みたいなまねはしなくてもよかったのではないか。
しかし、グリフィスが仲間たちの尊い死をなんとも思ってもいないのではなく、一度たりともその犠牲を忘れたことはないし、さらにはその死を無駄にしない為にも絶対に這い上がるしかないのだから、その為には自分の肉体を穢すことも厭わない。
というエピソードなわけだれど、やはりどう考えてももともとノンケではないということが窺われ、なので手っ取り早く稼ぐには爺さんに身売りするのが一番だという考えが自然に出てきたのではないか。
そんな風にも捉えられるのだった。何の話をしているのかわけわからなくなってきたが、とにかくケンは危険なほど、危険というのはつまり、もう以前のリアルな世界には戻れないのではないのかと思うほど、サキュバスおねいさんとの性交にのめり込みすぎていた。
サキュバスおねいさんが繰り出してくるのか、杳としてわからないが、サキュバスおねいさんと逆さまになったり、組んず解れつとんでもない格好でまぐわっている内に、いつのまにやら触手がわらわらとどこからか生えてきて、ケンの穴という穴に入り込んでくるのだった。
それは、つまりケンが実は欲していた官能的な欲望が形となって現われてきたのかもしれなかった。今までには未知であった性的倒錯な快楽にはじめはケンは戸惑いもしたが、やがてはその戦慄するほどの快感を貪るようにして受け入れ、溺れていった。
荒れ狂う暴風雨のような快楽の海の波間に漂う一様の朽ち果てた病葉のように、ケンはぼろぼろになりながらもまだ足りない、まだまだ足りない、足りてないと快感を貪りまくっていた。
それはまるで、覚醒剤やらMDMA、大麻といったいわゆるドラッグにハマってしまって二進も三進もいかなくなってしまったジャンキーそのものだった。
ヒトの身体はとんでもなく順応性が高く、異質なものが体内に吸収されると、速やかに排泄や代謝が不可能だと判断すると真逆に、その異物が生存していくためにはなくてはならないものへと身体自体の方を変化させてしまうのだ。
そのべらぼうな人間の肉体の順応性の高さに、乾杯! なんて言っている場合ではなかったが、ケンは、ドロドロの欲望の彼方で何かを掴めるだろうか。
これもまた修行のひとつなのだとケンは考え、欲望に身をまかせて快感をひとつでも取りこぼさないように全身を研ぎ澄ますのだった。
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