［1分読書］ 高校生 家を買う そして同棲する・・・

６章 めぐみのいる新生活（二つの家族での日常）

第1話 ひかりの誕生日

めぐみが来て数か月。
激動の数か月だった。

会社を作ったり、投資をしたり・・・。
全てうまくいったわけではない。
けど、なんとなく・・・。
うまく・・・。

今日は、ひかりの誕生日。
権蔵おじいちゃんが来ている。

ひかりは、おじいちゃんに近づいては、逃げる。
最近は人見知りをするようになったんだけど、それは大丈夫みたい。
「ジィージ」
なんか外国人みたいな呼び方で呼んでいる。

ちょっとしてめぐみとのぶしげ君が来た。

「あれ、弁当屋の・・・。
　大きな息子さんがいるんだねぇ。
　今日は、ひかりの誕生日だから来たの？」
「ちがうよ。
　いつもここでごはんを食べてお風呂はいって隣の家でねるの」
「そうなんだ。
　ご近所さんなんだね」
「うん。
　ひかりちゃんのおじさんが家を貸してくれてるから」

まずい・・・。
本当のことだけど・・・。

僕と星華とめぐみは顔を見合わせた。

・・・

誕生日会が終わって・・・。

めぐみとのぶしげ君は帰って行った。

「信繁君。
　なんかよく解らない感じなんだが・・・」
「お父さん。気にしないで！」
星華が強い口調だ。

「星華は良いのか？」
「もちろん」

「けど・・・」
「いいの！
　浮気している訳ではないし・・・。
　信繁の知り合いが家出して、家政婦として働いてくれている代わりに
　家を貸しているだけだから」

「そうか・・・。なら、良いんだが・・・」
それ以上、この件は何も言わなかった。　

・・・

少し気まずい感じだった。