サヨナラ青春

Zero

文字の大きさ
3 / 21

第三話「日常」

しおりを挟む
9月1日 二学期始業式

『兄ちゃん!起きてー!』

弟の 翔(カケル) の声で一日の朝を迎える。それが日常だ。

6:45 起床

俺の名前は月川 壱成。偏差値50の秀関学園の3年生だ。しかし、これといった特徴はない。成績も普通、運動神経も普通。普通過ぎるということもあり、彼女はいない…。いや、それが理由なのかも分からない。

そんな俺のごく普通の生活は、この日を機に一変した。

6:55 朝食

今朝の朝食は、フレンチトースト2枚だった。

つい最近、食パンは『主食用パン』の略であると聞いた。そうなるとあんぱんやメロンパンは主食用ではないのだろうか。そもそもパン各々に主食か、そうでないかという概念はあるのだろうか。

そんなことを考えてると時間だけが過ぎていった。

6:58 占い
毎朝、テレビで星座占いが報道されている。しかし局によっては、順位が違うのが気になるばかりだ。

俺は「ニュース番組の占いは、ただの視聴率の獲得するための手段に過ぎない」と誰かが言ってたのを思い出し、占いを見るのをやめようとした。

しかし、当たる当たらない関係なく見てしまうものだ。それは人間誰しもそうなのか。それとも一部だけの人なのか。

『今日、最も運の悪い方は獅子座のあなた。面倒なことに巻き込まれます。ラッキーアイテムは、スマホケースです!今日も元気に行ってらっしゃい!』

俺は、獅子座だ。今日の気分は良くない…。何となくキャラクター入りのスマホケースを持っていこうかと思い、夏休みバーゲンセールで売られていたものを持っていくことにした。因みに全くそのキャラクターについては知らない。しかし、弟はこのキャラが大好きらしい。

7:20 通学(家を出る)

今日から二学期が始まる。夏休みは受験勉強に専念できることもあって受験生だという自覚が俺自身の力を漲らせた。

俺は毎日、学校近くまで向かうバスを利用して通学する。昨日の文化祭の日気づいたが、最近バスが時刻表通りに来るようになった。1ヶ月前は、10分遅れなんて当たり前だったのに。

7:30 バス停到着

バス停でバスを待ってる時、とある人に声をかけられた。白いワンピースとピアスを身につけたかなり可愛らしい女性だった。その女性は、どこか見覚えがあった。
その女性は何か困っているような顔をしながら鞄の中を探っていた。

女性
 「あの!携帯を貸してもらえませんか?」
月川 壱成
 「え?」

女性の突然の発言に俺は戸惑ってしまった。

女性
 「...ちょっとスマホ失くしちゃってぇ…着信音は設定してあるんで」
月川 壱成
 「あ、そういうことなら良いですよ!」

俺は女性に携帯電話を貸した。女性は電話番号を押していく。すると、その女性の近くから着信音がした

女性がポケットを探り、携帯を取り出した。

女性
 「あった!…ありがとうございました!」

女性は深々とお辞儀をした。きっと良い家庭で育ったのだろう。

月川 壱成
 「いえ、見つかって良かったですね!」
女性
 「…あなたもこのキャラ好きなの?」
月川 壱成
 「あ、あーそうなんですよ!カッコいいですよね!」

俺は、このキャラについて全く知らなかったが何とか話をすることができた。

女性
 「私、このキャラの缶バッジ持ってるんだぁ!」

そのような会話をしていると、彼女に電話がかかってきた。そして、俺に軽く会釈をして何処かへ走っていった。

憂鬱な月曜の朝に、可愛い人に声をかけられたのは嬉しかった。なんだか頑張れそうな気がした。自分でも単純な奴だとは思う。

7:32 バス停にバス到着

俺は定期券を機械にかざし、一番前の席に座った。そしてバスは動き始めた。しばらく窓から景色をみていると、スマホゲームのログインボーナスを受け取り忘れたことを思い出した。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

意味が分かると怖い話(解説付き)

彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです 読みながら話に潜む違和感を探してみてください 最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください 実話も混ざっております

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

性別交換ノート

廣瀬純七
ファンタジー
性別を交換できるノートを手に入れた高校生の山本渚の物語

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

処理中です...