THE Number

Zero

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1章 とある町での連続殺人

THE Number1 前編

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とあるマンションの一室にて

「第12位は残念、しし座のあなた!
良いタイミングで嫌な人と出くわすかも。」

藍沢将太「…ここ最近、運勢悪いなぁ」

藍沢将太…都内の進学校、櫻庭高校3年生

櫻庭高校…志望者率3.2%を記録する高校
しかし、全校生徒は270人と少ない。


ピンポーン

????「しょ~くん!学校行くよ~!」
元気そうに将太を呼ぶ声が聞こえる

藍沢将太「いつも早いんだよなぁ、」
将太はいやいや玄関のドアを開く

立花美波「遅い~!早く行くよ!もう3年だよ!」
藍沢将太「…ったく、」

立花美波…小さい頃からの幼なじみ

立花美波「なにか不満でも?」
藍沢将太「別に!ないですけど!」
立花美波「あーそうですか!」

すると同じ階のおばあちゃんがこちらを見て微笑む

おばあちゃん「相変わらず、仲が良いわねぇ」
藍沢将太「そうですか?」
おばあちゃん「もう付き合ってるんでしょ?」
そう言うと将太と美波は互いを見合う

美波は頬を赤くして
立花美波「ま、まだ、そんな感じじゃ」
と照れながら言うのに対し、

藍沢将太「いや、そういう関係じゃないですよ!」
と少し笑いながら答える

おばあちゃん「お似合いなのにねぇ、いってらっしゃいね、」
藍沢将太「行ってきます!」
立花美波「あ、行ってきます。」

-登校中-
藍沢将太「お前さ、彼氏作んないの?」
立花美波「え?」
藍沢将太「ごめん、話題のチョイスミスった」
立花美波「しょーくんはどうなの?」
藍沢将太「俺は…」
????「やぁ!庶民たちよ!」
俺たちを嘲笑うかのように声かける

藍沢将太「ゲッ、この声は…」
いやいや、振り向くと案の定
瀬川逸喜「グッモーニン!エブリワン!」

藍沢将太「登校中に会うとは…今日はついてないな」
そうボソッと呟く

瀬川逸喜…学年1位の頭脳の持ち主

瀬川逸喜「来週の試験も余裕だな!なぁ?」
と自信満々で煽るように聞いてくる

藍沢将太「…そうだねー、」
瀬川逸喜「因みに~、前回の試験平均何点だったの?」
藍沢将太「…65だけど、」
瀬川逸喜「ろろろ、65?いかにも普通だなぁ、」
藍沢将太「…」
瀬川逸喜「…」

逸喜は何か質問して欲しそうにこちらをじっと見る

藍沢将太「…逸喜様は何点だったのですか?」

苦笑いしながら媚びを売るように質問する

瀬川逸喜「仕方ない!聴かれたから答えよう!私は…」

立花美波「将太!時間ヤバイよ!」
藍沢将太「え?まじ?」
立花美波「早く行くよ!」
藍沢将太「わかった!じゃあね逸喜様~!」
瀬川逸喜「最後まで聞け~!」

-校門-
藍沢将太「さっきは、ありがと、」
立花美波「どういたしまして~!」
藍沢将太「いや、マジで助かった!」
立花美波「あれ?何かやってる」

校門では生徒一人一人に対して3人の先生が何か言っていた
どうやら対象は将太らの学年、3年生らしい。

山城 宏「お前は、Kコース!」
川北仁朗「お前は、Dコースな、」
小森由実「よし!Nコースにするわ!」

山城宏…3-A組担任
川北仁朗…3-B担任
小森由実…3-C担任

藍沢将太「小森先生、これってなんですか?」
小森由実「んー詳しいことはわかんないんだ」
藍沢将太「ふ~ん、で、僕は?」
小森由実「そうね~、Sコースにするわ、立花さんも」
立花美波「わ、わかりました!」

-教室-
????「あ、将太おはよ!お前何コースだった?」
藍沢将太「来て早々その話かよ!そういう健太は?」
神宮寺健太「俺はパワーのPだ!で、」
綿谷幸也「俺はゲームのG、」

神宮寺健太・綿谷幸也…いつも一緒にいる友

神宮寺健太「で、お前は?」
藍沢将太「俺は、Sコースだった、」
神宮寺健太「S?スペシャルのSか?」
綿谷幸也「案外、あっちのSかも…」
藍沢将太「…全部でコースは26種、」
????「そして3年の人数は90人、」
藍沢将太「この声、、」

将太が振り向くと彼がいた。

藍沢将太「瀬川逸喜…様」
瀬川逸喜「まさか君と同じSコースだとは」
藍沢将太「うそ、だろ、」
瀬川逸喜「光栄に思うがよい!」
藍沢将太「…」

キーンコーンカーンコーン
チャイムが地獄のカウントダウンのように聞こえる

小森由実「皆、座って~!」

瀬川逸喜「あの~、朝言われたコースってなんですか?」
小森由実「私もなんのために分けたかわからないわ、」
瀬川逸喜「そうじゃなくて~、どんな基準でわけたん?」
小森由実「先生にため口使わない!あと、基準は相性よ」
瀬川逸喜「相性?」
小森由実「えぇ、」
瀬川逸喜「つまり僕とあいつの相性が良いってことですか?」
小森由実「あいつって言わない!」

すると教室のドアが開く
瀬川逸喜「なに?」
????「全員、ワープさせます。」
小森由実「お願いします。屍教授、」
瀬川逸喜「屍?いま屍って言った?」
屍 望 「$%#!& "##$$%%)&& ):?@%$#"」

全員話が付いていけない状況に加え
 屍と言う男が呪文のようなものを唱える

瀬川逸喜「え?なに?呪文?」
小森由実「では、課外学習開始、」
瀬川逸喜「あれ、頭痛が、うっ、」

逸喜はその場で倒れてしまう。

藍沢将太「逸喜?あれ、俺も頭が…」

将太もその場で倒れてしまった。
次々と頭痛や倒れる人が続出する

-x時間後-
立花美波「しょーくん、しょーくん!起きて!」
藍沢将太「うっ、」

まだ頭痛がするが起きようとする

立花美波「大丈夫?」
藍沢将太「あぁ、なんとかな、」
立花美波「ねぇ、ここどこかわかる?」
藍沢将太「学校か?でも、俺らのじゃないな」

美波は立ち上がり、学校の窓をみる。
立花美波「てか、あんま見慣れない風景じゃない?」
藍沢将太「ちょっと交番で聞いてみるか、」
立花美波「そうだね、」

-交番-
藍沢将太「やっと、あった!」
立花美波「ここ、やっぱり、違う場所なのかな?」

警察官 「君たち、なにかあったのか?」

将太は自分が住んでる町までの道を教えてほしいと訪ねる
しかし、
警察官 「そのような町は存在しない。からかってるのか?」
藍沢将太「え?からかってません!本当にあるんです!」
警察官 「私もね暇じゃない。今この街で事件があるの知ってるでしょ?」
藍沢将太「事件?」
警察官 「そんなことも知らないのか?これだから若者は」
藍沢将太「あの、その事件について教えてください!」
警察官 「ったく、わかったよ、」

警察官の話によると
この町では連続殺人事件が起こっている
今まで3人が殺されていて、共通点は高校生
1人による犯行だと思われている
1人目は圧死、2人目は爆死、3人目は絞死

ここからは警察内部しか知らない情報だ、

同一犯と推定した根拠はトランプだと言う

藍沢将太「トランプ…ですか?」
警察官 「あぁ、スペードのトランプが遺体のそばで見つかった」
藍沢将太「今まで見つかったトランプの数は?」
警察官 「犯行順に1、2、3だ、」
藍沢将太「トランプの数はマークそれぞれ1~13」
警察官 「そう!つまりあと10人が殺される可能性がある」


藍沢将太「ありがとうございました。」
警察官 「この事は内密にな、」
藍沢将太「…わかりました。」
警察官 「てか、学校は?君たち学生だろ?」

「あー、あー、聞こえますでしょうか~?」
突然町内アナウンスから聞き覚えのある声がした。

藍沢将太「この声どこかで、」
立花美波「…あっ、あの人だ、」
藍沢将太「あの人って?」
立花美波「確か、名前は、、、」

「どうもー!屍 望 でーす!」
立花美波「あ、シカバネだ、」
藍沢将太「シカバネ、ノゾム…」
立花美波「なんで、てか どこから?」
藍沢将太「…嫌な予感がする…」
????「おーい!」
藍沢将太「この声は、」
瀬川逸喜「勝手な行動は控えてくれ、」
藍沢将太「…あっ、このメンツって、Sコースの」
立花美波「シカバネっていう人は一体何者なの?」
藍沢将太「おそらく、」

「4人目の被害者が確認されました」

藍沢将太「え?」

屍という男の町内アナウンスが流れた

立花美波「連続殺人事件のことかな?」
藍沢将太「きっとそうだと思う、」
瀬川逸喜「4人目の被害者とか、連続殺人事件、とか、何?」

とやや怒ってる逸喜に対し将太は真剣に答える

藍沢将太「それは…まだ教えることが出来ない。」
瀬川逸喜「まぁ、いいや、、で学校行かないの?」

少し残念そうに聞く

藍沢将太「お前も見ただろ、ここは俺らの町じゃなくて」
瀬川逸喜「転校するんだよ、この学校に、」

逸喜が指差す方向は目覚めたとき俺たちがいた高校
慶志高等学園という場所だった

慶志高等学園…いたって普通の高校だが、
連続殺人事件の被害者は全員この学園の生徒だ

-慶志高等学園-
俺たちは転校手続き諸々終わらせ、
  1年1組の生徒となった。


藍沢将太「…何の目的があるのかな、」
瀬川逸喜「屍についてのことか?」
立花美波「あのさ、隣の席の人に聞いたんだけど」
藍沢将太「何を?」
立花美波「屍っていう人は聞いたことないんだって」
藍沢将太「え?でも、町内アナウンスで」
立花美波「聞こえないみたい、」
藍沢将太「聞こえるのは俺たちだけみたいだな」



-昼休み-

将太たちは学校を出てコンビニへ行く
屍について、話していると

「Lコース 失格です。さようなら」

その声も屍の声だった

立花美波「Lコースが失格?」
藍沢将太「てか、さようならって」

寂しげな声で言う2人に対し

瀬川逸喜「え?もう失格?早すぎだろ!」

馬鹿にするかのような笑いでそう言う

藍沢将太「…Lチームもこんな状況だったのかな?」
立花美波「どういうこと?」
藍沢将太「例えばLから始まるものに関係してたとか」
瀬川逸喜「L…か、ライトとか?」
立花美波「じゃあ私たちは?トランプだとTだよ!」
瀬川逸喜「殺人を表すmurderも違うな、」
藍沢将太「Sに関するもの、」
瀬川逸喜「……あ、あった。」
藍沢将太「なに?」
瀬川逸喜「スペード、スペードのSだよ!」
藍沢将太「ほんとだ、」

「Aチーム脱落です!」

藍沢将太「まただよ、」

「Dチーム脱落です」
「Wチーム脱落です」
「Zチーム脱落です」
「Hチーム脱落です」
「Jチーム脱落です」
「Eチーム脱落です」

藍沢将太「何がどうなってるんだよ、」
瀬川逸喜「…面白くなりそうだ」


「残ったチーム数は18です。」

残ったチーム
B C F G I K 
M N O P Q R 
S T U V X Y

藍沢将太「8チームが脱落?しかも短時間で?」

瀬川逸喜「脱落チームには規則性がない」

藍沢将太「つぎはどのチームが脱落するんだ、」

瀬川逸喜「てか、連続殺人事件の犯人って誰」

立花美波「あ、犯人わかっちゃった。」

将太・逸喜「え?」
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