青春-4つの物語-

Zero

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第2の物語「真実の裏」

23

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-屋上-
目黒理
 「…誰も、いなかった」
浜松里奈
 「え?」
目黒理
 「それどころか、鳥も虫もいないんだよ!」
浜松里奈
 「そんなことって」
志賀穂香
 「やっぱり、呪いだよ」
赤崎貴斗
 「だから呪いなんて存在しない!」
志賀穂香
 「呪いじゃなかったなんなの!」

俺らの関係にはヒビが入った気がした

目黒理
 「知佳、凛斗、共通の死に方…」

 俺はしばらく1人で考える

赤崎貴斗
 「お前は、呪いを信じるのか?」

 すると急に貴斗が俺に話を振る

目黒理
 「分かんないけど、呪いじゃない気がする。」
赤崎貴斗
 「だよな~、俺はお前らの中に犯人がいると思う」
目黒理
 「それも違う気がする。」
赤崎貴斗
 「は?」
目黒理
 「何か別の死因があると思う」
赤崎貴斗
 「あー、犯人はお前だな!」
目黒理
 「なんでそうなる、」
赤崎貴斗
 「お前だろ!お前がやったんだろ!」
目黒理
 「誰をだよ!どっちにもアリバイはある!」
浜松里奈
 「ねぇ、…一旦、整理しよ!」

 里奈は鞄から手帳を取り出し、一枚の紙をきれいに破りとる

浜松里奈
 「まず、今回の出来事に関して!」
目黒理
 「俺たちは屋上で俺の誕生日会をしていた」
志賀穂香
 「そこで、凛斗が怒って部屋に戻った。」
佐倉日向
 「そして理っちと貴斗は凛斗の部屋に行く」
浜松里奈
 「そのときの様子は?」
目黒理
 「チャイム鳴らしても、すぐには部屋から出てこなくて」
赤崎貴斗
 「出てきたと思えば何か言って、屋上に走り出した」
目黒理
 「で、走るように飛び降りたんだよな」
浜松里奈
 「…何言ってたか分かる?」
目黒理
 「…けて、みたいなこと言ってた」
浜松里奈
 「けて?」
佐倉日向
 「助けてって言いたかったんじゃない?」
目黒理
 「凛斗は俺らに助けを求めてたのか?」
佐倉日向
 「…凛斗の部屋、」
目黒理
 「え?」
佐倉日向
 「凛斗の部屋に行けば何かわかるかも、」
目黒理
 「確かにそうだな、」

-102号室-
俺は部屋の扉を開け、廊下を進む

目黒理
 「念のため、女子はここにいろ」
浜松里奈
 「わかった!」

佐倉日向
 「…何もなさそう?」

 玄関から日向が訪ねる

目黒理
 「ん~、特に何も…ん?」
赤崎貴斗
 「どうした?」
目黒理
 「これってあいつの手帳かな?」
赤崎貴斗
 「だと思うけど、」

俺は凛斗の手帳を手に取り表紙をめくる。
何か手がかりになるかと俺は信じた。

そこには、こう書かれていた。

_____________________

12/1 (水) -10年前の事実-

登校していると不良に絡まれてしまった。
そいつらを倒すと、その不良は告げた
「お前、サクラさんが殺した奴のダチだろ?」と、
俺はとっさに10年前の出来事を思い出した。
自殺を疑っていたが、殺されたと聞かされ、
俺は怒りが込み上がった。復讐しようと。
_____________________

目黒理
 「え?」
赤崎貴斗
 「知佳は殺されたってこと?」
目黒理
 「日付、曜日からして今年の今月だ、」
赤崎貴斗
 「これを警察に提出すれば!」
目黒理
 「これだけだと証拠不十分だ、もっと決定的な何かが、、」

浜松里奈
 「ねぇ、なに話してるの?」
 玄関から里奈が話しかける。

目黒理
 「…里奈たちは部屋に帰れ」

浜松里奈
 「何があったの?」

目黒理
 「…」
赤崎貴斗
 「言っても良いんじゃないか?」
目黒理
 「…10年前に戻れれば良いのにな」
赤崎貴斗
 「理…」

浜松里奈
 「何か分かったんだね、」

俺は玄関まで歩き、こう伝えた

目黒理
 「知佳は殺された、」

浜松里奈
 「え?」

 里奈は突然のことに驚き、困惑している

赤崎貴斗
 「…ったく、話を飛ばしすぎなんだよ」
目黒理
 「この手帳に全てが記されている!」

 俺は手帳を差し出し、里奈に渡す。
里奈はしばらくその手帳を読み、涙目になる。
そのなかで里奈はとある点に着目する。

浜松里奈
 「理、このトリガーってなに?」
目黒理
 「トリガーは引き金って意味だけど、」
浜松里奈
 「そのトリガーってとこに、呪文みたいなのがあるの、」
目黒理
 「呪文、」

浜松里奈
 「アイ・タイム・シー…だって、」
佐倉日向
 「変な呪文ね」
志賀穂香
 「タイムは時間、シーは見るかな?」
赤崎貴斗
 「つまり、私は見る時間?かな、」
浜松里奈
 「英文にしては、文法がおかしくない?」
目黒理
 「で、その呪文を唱えたらどうなるんだ?」
浜松里奈
 「きっと知佳を救えるんじゃないかな」
目黒理
 「だと良いな、」

浜松里奈
 「あれ?もうひとつ書いてある、」
目黒理
 「なんて?」

里奈は書いてあるものを読んで表情が変わった

目黒理
 「里奈?大丈夫か?」
浜松里奈
 「…1人の犠牲が必要だってさ。」
目黒理
 「まさか、凛斗が死んだ理由って、」

凛斗の涙、凛斗が自殺した原因が分かってが俺の心はモヤモヤした

佐倉日向
 「やはり愛の力は偉大だなぁ」
浜松里奈
 「一人の女の子とためにそこまで、」

皆は凛斗を褒めているが、僕はその行動について疑問を抱いた

ちゃんと伝えるべきなのにどうして言わなかったか。
どうして、自分の命を大切にしないのか。を
でも、俺も里奈たちのように、凛斗の味方になる。

目黒理
 「凛斗のためにもこの気持ち、このままじゃ終われない。」
志賀穂香
 「よし、頑張るよ!」
目黒理
 「よし、円を作ろう」

俺たち5人は円になり、片手を重ね合う

目黒理
 「俺たちなら何でも出来る!」
志賀穂香
 「絶対に救うからね!」
佐倉日向
 「また、7人で遊ぼう!」
赤崎貴斗
 「エイエイ!」
全員
 「オー!」

この時、俺は頑張れそうな気がした。しかし、

浜松里奈
 「じゃあ呪文唱えよ!せーの!」
理・里奈
 「アイ・タイム・シー!」

トリガーを唱えたのは俺と里奈だけだった。

目黒理
 「え?何でお前ら言わないの?」

志賀穂香
 「ごめんね里奈、理っち、」
佐倉日向
 「お、応援してるから!」
赤崎貴斗
 「そこで、死にたくないのが本音だ」

俺と里奈は、貴斗たちに裏切られた。
そもそも救う気がなかったのだろう。

浜松里奈
 「そんな、」

俺と里奈はトリガーを起こし目を覚ますと…

浜松里奈
 「ここは…」
目黒理
 「多分、過去に来たと思う」
浜松里奈
 「あ、あの男の子って理じゃない?」

里奈が指す方向には小学一年生の俺の姿だった
その俺は、寒い冬のなか1人で帰っていた。

浜松里奈
 「もしかして理?変わってないなぁ」

里奈は可愛がるように言う。

目黒理
 「うるせぇよ」

俺は照れている気持ちだ。

浜松里奈
 「これ、いつの日かな?」
目黒理
 「2011年12月24日、午後5時だ。」
浜松里奈
 「どうしてわかるの?」
目黒理
 「俺がお前に告白して振られた日」
浜松里奈
 「よくそんなこと覚えてるね」
目黒理
 「多分、いつになっても覚えてると思う」
浜松里奈
 「確か、学校は、、、」
目黒理
 「あっちの方だ…って話、変えんなよ」

-小学校-
目黒理
 「懐かしいな、」
浜松里奈
 「ね~、」

俺らの通っていた小学校は、
今通ってる高校に比べもちろん小さい
でも思い出は、たくさん詰まっている

目黒理
 「あ、今出てきたのって」
浜松里奈
 「私だ、」

昔と今の里奈は大きく変わったが面影を感じる

浜松里奈
 「私ってこんなに、ちっちゃかったんだ」
目黒理
 「成長したってことだよ。」
浜松里奈
 「…って、こんなことのために来てるんじゃないでしょ!」
目黒理
 「だって、殺されるのは明日だろ?」
浜松里奈
 「そうだけどさ、」
????
 「ねぇ、お兄ちゃんたち何してるの?」
目黒理
 「え?」
????
 「お兄ちゃんたち、ふしんしゃ?」
浜松里奈
 「不審者じゃないよ~、」
????
 「お兄ちゃんたち、名前は何てゆーの?」
浜松里奈
 「私は、浜松里奈っていいます」
????
 「え~!僕のクラスにも同じ名前の人がいるんだ」
目黒理
 「もしかして、1年生?」
????
 「そうだよ~!」
目黒理
 「君のお名前は何て言うの?」
????
 「僕は、坂本凛斗!」
目黒理
 「凛斗?凛斗なのか?全然気がつかなかった、」
凛斗
 「お兄ちゃん、僕のこと知ってるの?」
目黒理
 「あぁ、何でも知ってるよ」
浜松里奈
 「例えば~、凛斗くんは好きな人いるでしょ?」
凛斗
 「なんでわかんの?」
目黒理
 「その子の名前は神童知佳ちゃん、だよね?」
凛斗
 「そう、だよ、」
目黒理
 「落ち着いて聞いてね」
凛斗
 「な~に?」
目黒理
 「…明日、理くんの誕生日会があるよね」
凛斗
 「…うん、」
目黒理
 「知佳ちゃんが死ぬかもしれない」
浜松里奈
 「え?もう、それ言っちゃうの?」
凛斗
 「え?何で?」

子供にとって大好きな人が死ぬことは、
あまりのショックだったため凛斗は涙目になった

浜松里奈
 「わからないんだ」
凛斗
 「え?」
目黒理
 「お兄ちゃんは知佳ちゃんを守りに来た」
凛斗
 「そうなんだ、」
目黒理
 「そこで、凛斗くんに頼みがある。」
凛斗
 「なに?」
目黒理
 「知佳ちゃんを絶対に1人にしないで!」
凛斗
 「わかった。」
目黒理
 「できるな?」
凛斗
 「うん!約束する!」

凛斗は小指を差し出し、
俺も凛斗に合わせて指切りした。

凛斗
 「ゆびきった!」
目黒理
 「じゃあ、明日!」
凛斗
 「バイバイ!」

俺と里奈はこどもの凛斗と話すとき、優しさで溢れていた。
俺は里奈とのこどもをつくった時のことを想像した。
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