【完結】>自殺の報いに、世界を救いましょう!

まみ夜

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敗走

暗い部屋

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「部屋が空いてない? カーテンで仕切れる部屋あったろ?」
 警官に名前を聞かれ、答えた。
 捜索願いが出ていたようだ。
 すぐ両親がくるから、と暗い部屋に通された。
 奥がカーテンで仕切られて、誰かがいるらしい。
 同じように補導された人だろうか。
 でも、好都合だ。
 カーテンの向こうに人がいれば、招集されずにすむ。
「よかった、今夜も呼ばれない」
 思わず呟くと、カーテンの隙間から、目が覗き、あっと声が上がった。
 カーテンが開けられる。
「ケイ?」
 そこにいたのは、魔法使いのミチルだった。

 ミチルも、パーティーのメンバー死亡に遭遇し、手首を切ったが死ねず、家出し、補導されていた。
「ジェネラル同士だと、呼び出されちゃうね」
 冗談めかして言うが、冗談ごとではない。
「ランドウ、死んじゃった」
 そうか、彼も、もういないのか。
「おっきいトンボのドラゴンフライの時、ユウゾウっていたの覚えてる?」
「茶髪のマシンガン?」
「うん、そう。そのユウゾウも死んじゃった」
「そう」
「この前、線路で炎上した車、ニュースでやってたでしょ?」
「うん」
「あの四人もジェネラルだったんだ」
 ぽつり、ぽつり、と話していると、ドアが開いた。
「話は聞いた」
 警官より偉そうな制服を着た女性だった。
 ミチルを見るが、首を振った。
 彼女の関係者では、ないらしい。
 話を聞かれたのは、マズイと思ったが、どうせ頭がおかしいか、中二病だとでも思われるだけだ。
「・・・話は聞いた」
 制服女性がまた言ったが、こちらは無言のまま。
「言いたかった台詞ナンバー四だったっていうのにヤマさんかってツッコむところだろこれだから最近の」
 なにかぶつぶつ言っていたが、ドアを閉めて、イスに座った。
「ぶっちゃけて言うけど、ジェネラルのこと知ってるから」
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