【完結】cat typing ~猫と麦酒~第10回ドリーム小説大賞奨励賞

まみ夜

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連合、まで

協力

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 僕は、雪さんと出会ったのと同じ、譲渡会の会場にきていた。
 ホームページで調べたら、ちょうど今日やっていたのと、その記事の中で、保護主(保護猫を家で保護するボランティア)が、里子に出た後の写真がもらえる、と元気なのがわかって嬉しい、とあったからだ。
 雪さんの写真をプリントアウトして、何枚かもってきていた。
 時期的なものなのか、保護猫の入ったケージは少なめだ。
 もちろん、少ないのに越したことはないが、反面まだ里子に出すトレーニングが済んでいない猫が多い、という可能性はあるので、一概に喜べない。
 会長と雪さんを部屋に運んできてくれた女性を見つけて、声をかけた。
「あのー?」
「あ! シロミちゃんの里親さんでしょ?」
 高いテンションで言われた。
 ちなみに、シロミちゃんというのは、雪さんに保護主さんがつけていた名前で、会のリスト上にも、その名前で載って管理されているらしい。
 そこの保護主さんでは、シロミ、キミ、クロミ、チャミ、と色プラス「ミ」が定番の名前らしい。
 保護主という役割上、仮の名前なので、執着しないように簡単に名づけるのだそうだ。
 ちょっと、切ない。
「その節は、ありがとうございました」
「何か、トラブル?」
「いえいえ」
 やはり、飼育に困ったりする、と相談にくる里親もいるらしい。
「雪さんと名前をつけて、元気です。写真を保護主さんに、と思って持ってきました」
「あー、よかった。そっか、雪さんね。ワクチンの保証金の書類に書いてあった。改めて、保証金の金額を寄付してくれて、ありがとうございます」
「いえいえ、こちらこそ」
 雪さんの写真を渡す。
「綺麗に写ってるね。脅えてない。保護主さんも喜ぶよ。こういうのは、心のご褒美だから」
 それは、よかった。
「二匹目、どう?」
「いえいえ、まだまだ里親初心者ですから」
「そう? いい顔の写真が撮れるなら、ちゃんと飼ってる証拠だと思うけど?」
 まあ、素直にいい意味で受け取っておこう。
「それで、お願いがありまして」
「どうしたの?」
 ここに来た、ある意味一番の理由だ。
「譲渡会、毎週場所を変えて開催してますよね?」
 猫オバチャンの団体と同じやり方だった。
「うん、ホームページにも載ってたでしょ?」
「僕の部屋、ここから二駅くらいの場所なんですが、譲渡会のポスターをつくって貼っていいですか?」
 雪さんが家族になった後、黒ブチとその子猫たちの譲渡会に関係したことを説明した。
「むしろ、こっちからお願い。ネットはその情報に興味がないとたどり着かないから。ポスターって有効なのよね、やっぱり」
「わかりました。さっき話したように、別の団体のポスターの隣になっちゃいますけど、いいですか?」
「一応、どこの団体か教えてくれる?」
 猫オバチャンの団体を教えた。
「あー、あそこね。地域被ってないからよく知らないけど、評判いいのは聞いてる。問題ないない」
 
 早速ポスターをつくって、データをPDFで見てもらったところ、問題なかったので、印刷した。
 PDFも会のホームページに掲載するそうだ。
 印刷したポスターをビルの塀にポスターを貼った。
 それを見た菊池さんが保育園に、百田さんがジムに貼ってくれた。
 ついでに、アニキにも、ポスターを貼った塀を写真に撮って送ったら、カスミちゃんが家から通えない獣医学部への熱意が高まるから困る、との親馬鹿クレームが返信されてきた。
 
 僕は、カスミちゃん勉強がんばれ、とまだ残っていたペレ・ノエルの栓を開けた。
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