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~Life~
中・光と新太。
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男は立ち上がり、オペがあと何時間で終わるかを尋ねると、部屋を変えた方がいいかと聞いた。
「別にいいよ。今から話す会話は僕とおじさんの二人にしか聞こえないようにしたからさ」
『したからさ』とは、どう意味なのか。『した』とは? 設定をした。と同じ理由なのか? 話に付いていけない。こんなガキが、あんな……。
「僕も、おじさんおじさん呼ぶのは嫌だから、名前、教えてよ」
男は迷いながらも口を開いた。
「相手の名前を聞く時はまずは自分から聞かないのか。特に、相手が半信半疑の時は。親に習わなかったのか? …………ああ、そうか。お前には多分、親なんかいないだろうな」
疲れきった顔をして言った。男の子の本心があまりにも怖かったのかーー。
「はぁい、分かったよぉ。僕の名前は……うーん、光! うん、光だよ!」
今決めたかのような言い方で男の子は名乗った。ーー親の話の答えは何も返ってこない。
「……そうか、光か。俺の名前は月島新太だ。まあ、漢字は……知らなくて良い」
「じゃあ、新太さん。僕はなんでもできるって言ったよね、だから、なんでもできるんだ。この意味わかる?」
馬鹿にした様な言い方に新太は腹が立ったが、相手の地位を考えると怒鳴ることは出来なった。
「…………ああ、分かるさ。……ってことは、娘の命を救うこともできるし、オペが終わるまでのこの時間を止める事だってできるんだな?」
「そうさ。おじさん、物分りがいいね」
今、わざと『おじさん』と言ったような気がした。だが、その事も聞き過ごし、話題に戻す。
「でも、僕はそうしない。僕にメリットが無いからね。でも、僕は新太さんの事、気に入ったからこの話をしている時間はおまけとして止めてあげるよ」
そう言うと光は指をパチンと鳴らし、よし、と言った。本当に止まったかどうか、新太には実感が全く湧かない。ここは礼を言うべきなのか迷ったが、あえて何も言わない方を選んだ。
「新太さん、僕の話のんでくれる? まずそこから決めないと始まらないし進まないよ」
いつまで経っても上から目線なのが腹ただしいがここはのまなければならない所だと新太にも分かった。
「……勿論。それで君は何が欲しいっていうんだ?」
光はムッとして答えた。
「おじさん、光って呼んでよ。その方が『皆を照らす光』みたいに聞こえてカッコいいんだ。……えっとね、僕はお腹が減ってるんだぁ。だからおじさん、娘さんの命を救う代わりに僕にご飯をちょうだい、悪くない話でしょ。お互い、得しかないよね」
そんなんでいいのか、と思う。人の命の代わりに、自分がたらふく食う為だけの『ご飯』でも。
「光がそれでいいなら、俺は勿論オーケーするぞ」
光はニヤリと不気味な笑いをし、その後にっこりと満面の笑みを浮かべた。なにか企んでいる様子だ。
「今の言葉、しっかり聞いたよ。月島新太」
急にフルネームで呼ばれると鳥肌が立つ。そしてまた光は指をならし、時間を動かした。
オペ室と書かれた看板の電気が消え、オペが終わる合図が出た。
「愛……!」
ガラガラとオペ室から出てきた娘の顔を見て、新太はほっとした。
「月島さん、娘さんの手術、成功しましたよ!」
看護師がそう言うと、愛は病室に連れていかれた。
「良かった……、本当に良かった……っ」
声にならないぐらいの大きさで静かに、新太は泣いた。
「別にいいよ。今から話す会話は僕とおじさんの二人にしか聞こえないようにしたからさ」
『したからさ』とは、どう意味なのか。『した』とは? 設定をした。と同じ理由なのか? 話に付いていけない。こんなガキが、あんな……。
「僕も、おじさんおじさん呼ぶのは嫌だから、名前、教えてよ」
男は迷いながらも口を開いた。
「相手の名前を聞く時はまずは自分から聞かないのか。特に、相手が半信半疑の時は。親に習わなかったのか? …………ああ、そうか。お前には多分、親なんかいないだろうな」
疲れきった顔をして言った。男の子の本心があまりにも怖かったのかーー。
「はぁい、分かったよぉ。僕の名前は……うーん、光! うん、光だよ!」
今決めたかのような言い方で男の子は名乗った。ーー親の話の答えは何も返ってこない。
「……そうか、光か。俺の名前は月島新太だ。まあ、漢字は……知らなくて良い」
「じゃあ、新太さん。僕はなんでもできるって言ったよね、だから、なんでもできるんだ。この意味わかる?」
馬鹿にした様な言い方に新太は腹が立ったが、相手の地位を考えると怒鳴ることは出来なった。
「…………ああ、分かるさ。……ってことは、娘の命を救うこともできるし、オペが終わるまでのこの時間を止める事だってできるんだな?」
「そうさ。おじさん、物分りがいいね」
今、わざと『おじさん』と言ったような気がした。だが、その事も聞き過ごし、話題に戻す。
「でも、僕はそうしない。僕にメリットが無いからね。でも、僕は新太さんの事、気に入ったからこの話をしている時間はおまけとして止めてあげるよ」
そう言うと光は指をパチンと鳴らし、よし、と言った。本当に止まったかどうか、新太には実感が全く湧かない。ここは礼を言うべきなのか迷ったが、あえて何も言わない方を選んだ。
「新太さん、僕の話のんでくれる? まずそこから決めないと始まらないし進まないよ」
いつまで経っても上から目線なのが腹ただしいがここはのまなければならない所だと新太にも分かった。
「……勿論。それで君は何が欲しいっていうんだ?」
光はムッとして答えた。
「おじさん、光って呼んでよ。その方が『皆を照らす光』みたいに聞こえてカッコいいんだ。……えっとね、僕はお腹が減ってるんだぁ。だからおじさん、娘さんの命を救う代わりに僕にご飯をちょうだい、悪くない話でしょ。お互い、得しかないよね」
そんなんでいいのか、と思う。人の命の代わりに、自分がたらふく食う為だけの『ご飯』でも。
「光がそれでいいなら、俺は勿論オーケーするぞ」
光はニヤリと不気味な笑いをし、その後にっこりと満面の笑みを浮かべた。なにか企んでいる様子だ。
「今の言葉、しっかり聞いたよ。月島新太」
急にフルネームで呼ばれると鳥肌が立つ。そしてまた光は指をならし、時間を動かした。
オペ室と書かれた看板の電気が消え、オペが終わる合図が出た。
「愛……!」
ガラガラとオペ室から出てきた娘の顔を見て、新太はほっとした。
「月島さん、娘さんの手術、成功しましたよ!」
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「良かった……、本当に良かった……っ」
声にならないぐらいの大きさで静かに、新太は泣いた。
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