勇者の野郎と元婚約者、あいつら全員ぶっ潰す

さとう

文字の大きさ
172 / 214

第173話・真の目的、それは

しおりを挟む
「で……どうして殺しませんの?」
「ん、まぁ……いろいろあるんだよ」
「ふぅん?」

 ちゃぷ、と水音がした。
 マリアが手で湯を掬い、そのまま背後のライトに軽くかける。
 ライトに抱きかかえるられていたマリアは、ライトの胸に背中からもたれかかる。
 二人は、宿の風呂に入っていた。
 時間は深夜。たっぷりと愛し合い、汗と体液で汚れた身体を清めて湯船に浸かっていた。
 ライトの手は、マリアの柔らかい肌をしっかりと堪能しているが、マリアは一切咎めず好きにさせていた。どうせベッドに戻れば再び愛し合うのだ。

「アンジェラ……あいつは、ウィネを殺した」
「あなたの親友、でしたわね」
「ああ。それは絶対に許せないけど……ただ殺すだけじゃ、きっとウィネは喜ばない。アルシェやセエレの時に気付くべきだった……復讐だけじゃ、終わらない」
「……? んっ」

 ライトの手が、マリアの胸を少し強く握った。
 ライトは、マリアを強く抱きしめる。

「マリア、最後まで付き合ってくれるか?」
「もちろん、あなたはわたしを抱ける唯一の男ですもの……リンと一緒に愛してもらえる日が来るまで、どこまでも付いていきますわ」
「じゃ、死ぬまでだな。リンが俺の事を好きになるとは思えない」
「ふふ、どれはどうかしら?」

 マリアは体勢を変え、ライトと正面から向き合い身体を重ねる。
 再び熱くなってきたライトとマリアは、朝方まで愛し合った。

 ◇◇◇◇◇◇

 アンジェラは、丸一日眠っていた。
 ライトたちが交代で様子を見ていると、ゆっくり目を開ける。

「ぅ……」
「あ、起きた」
「…………ぁ、なたは?」
「シンク。食べる?」

 シンクは、持っていたクッキーの袋からクッキーを一枚取り出し、アンジェラの口元へ持って行く。
 ぼうっとしていたアンジェラは無意識に口を開け、シンクの差し出したクッキーをかりっと齧る。

「ぁ……おい、しぃ」
「ん。美味しいよね、ボクも好きなん……泣きたいほど美味しいの?」
「っう、ぅぅ……っひっぐ」

 アンジェラは、ポロポロと涙を流す。
 身体が、とても温かかった。
 血が流れ、自分の意志で動かせる。
 長い髪は真っ白のままだったが、ようやく人間らしさを取り戻せたような気がした。自分は、死んでいない……そう思えた。

「まってて。みんな呼んでくる」
「っごめ、ごめんなさい……ごめ、んなさい。ごめんなさい」
「ん? よくわかんないけど待ってて」

 シンクが部屋を出て数分で、リンたちが戻って来た。
 リンは、アンジェラの身体を起こしてペタペタ触る。

「身体、大丈夫? どこか痛くない?」
「……リン」
「話はあと。身体が無事ならいろいろ話したいことがあるの。私もだけど……」
「あ……」
「よう」

 リンの視線の先には、ライトがいた。
 近くには、マリアとシンクがいる。今初めて気が付いたが、ソファーには自分よりも純白の髪を持つ少女がスヤスヤ眠っていた。

「まずは、言うべき事があるんじゃないか?」
「…………」
「お前は、俺の親友を殺した。そんなお前を救ったのが俺で、リンはお前の治療をした……言うべき事があるだろ」
「……ありがとう、ございます」
「ライト、アンジェラは病み上がりなんだから」
「だからどうした……そいつが犯した罪は消えない。いいか、俺がコイツを殺さないのは、聞くべき事があるからだ」
「わかってる。もう……とにかく黙って。聞くことがあるなら私が聞くから」
「……リン」
「アンジェラ。ライトはああ言ってるけど、あなたを殺すつもりはないから。私の質問に答えてくれたら、自由にしてあげるって」
「え……自由?」
「うん。ライトもわかってくれたの。殺すだけが復讐じゃないってね」
「…………」
「お願い。私の質問に答えて」
「…………はい」

 リンは、アンジェラに質問をした。
 レイジとリリカの様子。女神ラスラヌフのこと。アンジェラがどうしてこんな姿になっているのか。ファーレン王国の様子……聞くべき事を聞き出した。

「女神、キルシュ?」
「はい。リリカは、女神キルシュという存在に鍛えられているようです。レイジは……アルシェの死をきっかけに引きこもるようになってしまって……私も、ファーレン王国で引きこもっていたので、詳しい事はなにも……」
「…………チッ、リリカの奴、面倒くさいことにならなきゃいいけどな」

 ライトは舌打ちした。
 聞くべき事は全て聞いた。
 ライトは、リンを押しのけアンジェラの前に立つ。

「お前は、俺の親友を殺した」
「…………はい」
「だからお前を殺す。俺は、勇者レイジを、リリカを殺す」
「…………はい」
「お前、死にたいか? 今、何を考えている」
「…………あなたになら殺されてもいい。申し訳ない気持ちで……胸が押しつぶされそうです」

 アンジェラは、胸を押さえてボロボロ泣き出した。
 ライトは冷たい目でアンジェラを見つめ、懐に手を入れる。
 リンがライトを止めようとしたが、マリアが静止する。シンクも黙っていた。
 
「…………チッ、お前はもういい。もう十分に罰を受けた」
「え……?」

 ライトが懐から取り出したのは、アンジェラの両手に収まりそうな、少し大きな袋。ジャラッと音を立て、アンジェラのベッドに落ちる。

「お前は、全て失った。アンジェラって奴はもう死んだ。ウィネも、死人を更に殺す事は望まない……いいか、お前は死んだ。俺が殺したんだ」
「…………」

 袋の中は、金貨と白金貨だった。

「好きに生きろ。一生を賭けて償うのもいいし、その金でひっそり生きるのもいい。お前はアンジェラじゃない。アンジェラじゃない別人として生きるのが、お前の罰だ。いいか、勝手に死ぬ事は許さない」
「ぁ、ぁ……」
「……許したわけじゃないからな」

 そう言って、ライトはそっぽ向いた。
 そのまま荷物を持って、出て行ってしまった。

「アンジェラ、この宿はあと数日分の料金を払っているわ。いい、アンジェラは死んだ……新しい名前を名乗って、しっかり生きてね」
「リン……」
「さよなら、アンジェラ。元気でね」

 リンはアンジェラの手を握り、出て行った。
 シンクはクッキーを齧りながら退室し、マリアは百足鱗を伸ばしてメリーを回収……一度だけ微笑み、出て行った。

「わ、たくし……生きて、いいの?」

 金貨と白金貨。
 これだけあれば、数年は遊んで暮らせる。ベッド脇にはカバンが置いてあり、中を開けると着替えが入っていた。
 アンジェラは、ボロボロと泣き出した。
 自分は、生きていいのだ。罪を抱えて生きなければならないのだ。
 アンジェラは立ち上がり、窓を開ける。

「……ありがとうございます」

 窓の外には、ライトたちを乗せた馬車が走り去るところだった。
 ライトが手綱を握り、リンが隣に載っている。
 その馬車を見送ったアンジェラは、生きるために立ち上がり。



「やっほぉ~♪」



 真の絶望が、目の前に現れた。

 ◇◇◇◇◇◇

 魔の女神ラスラヌフは、青ざめて窓際にへたり込むアンジェラを見てニンマリ笑う。強烈に歪んだ笑みは、あまりにも醜かった。

「あ~あ、行っちゃったねぇ……馬鹿だなぁ。あたしがアンジェラちゃんを諦めると思ったのかな? それにしても、キレーに治しちゃったねぇ~……リンちゃん、回復魔術だけなら女神に匹敵するよ」
「あ、あ……ぁぁ」
「ふふ、怖がらない怖がらない。大丈夫大丈夫。また新しい魔獣を入れてあげるね?」
「い、いや、いやぁ……」

 アンジェラの股間が、生温かい液体で満たされた。
 カチカチと歯が音を立て、迫るラスラヌフから逃げる事もできない。

「あ、いいこと考えた!! ねぇねぇ、ライトくんたちは君を助けちゃうみたいだからぁ~……魔獣を融合しては戦って治して、融合しては戦って治してを繰り返すのはどう? くひひ、いろんな魔獣を入れて強~くしてあげる」
「……っ!!」

 アンジェラは、ラスラヌフに――――。

『勝手に死ぬ事は許さない』

「……いや」
「ん?」
「いや!! わたくし……死にたくない!!」
「いやいや、君ほど素質のある子を殺しはしないよ。君、魔獣との融合係数がとんでもなく高いのよ。実験動物には最適なの」
「いや!! わたくし……私は、死ねない」

 アンジェラは立ち上がり、『斬滅』を取り出す。
 念じると手元に現れた。だが、この女神と戦うことなどできないだろう。
 死ねない。なら、戦うしかない。

「はぁ~……ねぇアンジェラちゃん。大人しく帰ろう?」
「い、いや……私は、生きるの」
「うんうん。生きるって素晴らしいよ? あ、そうだ!! じゃあさ、君の身体に不死の魔獣、アンデッドを埋め込んでっっっ……っぶ」

 ラスラヌフの身体が、ビクッと跳ねた。
 
「…………っぶ?」
「……え?」

 吐血。
 ラスラヌフが吐血。
 アンジェラは理解出来なかった。




「――――――馬鹿が」




 なぜ、ここにライトがいるのだ?
 巨大化した左手が伸び、ラスラヌフの背中に食い込んでいた。
 女神と言えど、肉体は生身……それはリリティアで検証済み。
 ラスラヌフは汗をダラダラ流しながら、ゆっくり首を向ける。

「お、ま、え……なん、で……」
「っく、くくく……馬鹿な奴。お前がこいつを回収に来るなんて誰でも読めることだろうが。まさか……本気でこいつを置いてさっさと行くと思ったのか?」
「っか、がかっ……」

 『透明化』の祝福弾で透明になり、馬車に乗ったライトは『分身』で作った偽者だ。マリアにだけ告げた作戦。それは、アンジェラをエサにラスラヌフを誘き寄せることだ。
 メギメギ。メギメギと、ラスラヌフの背中にライトの爪が食い込む。

「こいつは、お前を誘き寄せるエサ……わかったか? 俺の狙いは、最初からお前だったんだよ!!」

 グジュグジュ、ベギッ、ブッジュオォォォッ!!
 ライトの爪は、ラスラヌフの背中の肉を内臓ごと抉り取った。
 左手にはラスラヌフの内臓がごっそり握られ、内臓を殆ど失ったラスラヌフは倒れる。確認するまでもなく死んでいた。

「カドゥケウス、喰っていいぞ」
『うっほぉぉぉぉっ!! と言いたいが……実はよ、愛の女神の肉の消化に時間が掛かってる。肉は保存しておくぜ』
「そうか。好きにしろ」

 ライトの左手は、ラスラヌフの身体を飲み込んだ。
 こうして、魔の女神ラスラヌフは死んだ。

「……やっぱりな」
『あん?』
「愛の女神もそうだった。恐らく、女神は大したことがない。戦闘なんてしたことないんだろうよ。こんなにあっさり背中を見せるなんて、素人以下だ」
『へへ。『透明化』はホントにラッキーだったな』
「ああ……」

 ライトは、アンジェラを見た。

「……もう、大丈夫だろう。じゃあな」

 リンたちと合流すべく、部屋を出ようとし―――。

「あ、あの!!」
「…………」
「ありがとうございました!! 私……私、あなたに酷いことを、ウィネさんに取り返しの付かないことを」
「…………」
「私、あなたに救われた命……今度こそ大事にします。私がした罪は消えません。だから……償います!!」
「…………」

 ライトは、アンジェラを見た。
 弱々しかった。でも……目は、強く輝いていた。

「勝手に死ぬな。いいな……」
「はい……っ」

 ウィネは、きっと……笑って許しているような気がした。
しおりを挟む
感想 56

あなたにおすすめの小説

【状態異常耐性】を手に入れたがパーティーを追い出されたEランク冒険者、危険度SSアルラウネ(美少女)と出会う。そして幸せになる。

シトラス=ライス
ファンタジー
 万年Eランクで弓使いの冒険者【クルス】には目標があった。  十数年かけてため込んだ魔力を使って課題魔法を獲得し、冒険者ランクを上げたかったのだ。 そんな大事な魔力を、心優しいクルスは仲間の危機を救うべく"状態異常耐性"として使ってしまう。  おかげで辛くも勝利を収めたが、リーダーの魔法剣士はあろうことか、命の恩人である彼を、嫉妬が原因でパーティーから追放してしまう。  夢も、魔力も、そしてパーティーで唯一慕ってくれていた“魔法使いの後輩の少女”とも引き離され、何もかもをも失ったクルス。 彼は失意を酩酊でごまかし、死を覚悟して禁断の樹海へ足を踏み入れる。そしてそこで彼を待ち受けていたのは、 「獲物、来ましたね……?」  下半身はグロテスクな植物だが、上半身は女神のように美しい危険度SSの魔物:【アルラウネ】  アルラウネとの出会いと、手にした"状態異常耐性"の力が、Eランク冒険者クルスを新しい人生へ導いて行く。  *前作DSS(*パーティーを追い出されたDランク冒険者、声を失ったSSランク魔法使い(美少女)を拾う。そして癒される)と設定を共有する作品です。単体でも十分楽しめますが、前作をご覧いただくとより一層お楽しみいただけます。 また三章より、前作キャラクターが多数登場いたします!

勇者パーティーにダンジョンで生贄にされました。これで上位神から押し付けられた、勇者の育成支援から解放される。

克全
ファンタジー
エドゥアルには大嫌いな役目、神与スキル『勇者の育成者』があった。力だけあって知能が低い下級神が、勇者にふさわしくない者に『勇者』スキルを与えてしまったせいで、上級神から与えられてしまったのだ。前世の知識と、それを利用して鍛えた絶大な魔力のあるエドゥアルだったが、神与スキル『勇者の育成者』には逆らえず、嫌々勇者を教育していた。だが、勇者ガブリエルは上級神の想像を絶する愚者だった。事もあろうに、エドゥアルを含む300人もの人間を生贄にして、ダンジョンの階層主を斃そうとした。流石にこのような下劣な行いをしては『勇者』スキルは消滅してしまう。対象となった勇者がいなくなれば『勇者の育成者』スキルも消滅する。自由を手に入れたエドゥアルは好き勝手に生きることにしたのだった。

【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』

ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。 全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。 「私と、パーティを組んでくれませんか?」 これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)

みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。 在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。

裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね

竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。 元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、 王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。 代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。 父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。 カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。 その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。 ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。 「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」 そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。 もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。 

転生者は力を隠して荷役をしていたが、勇者パーティーに裏切られて生贄にされる。

克全
ファンタジー
第6回カクヨムWeb小説コンテスト中間選考通過作 「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。 2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門日間ランキング51位 2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門週間ランキング52位

攻撃魔法を使えないヒーラーの俺が、回復魔法で最強でした。 -俺は何度でも救うとそう決めた-【[完]】

水無月いい人(minazuki)
ファンタジー
【HOTランキング一位獲得作品】 【一次選考通過作品】 ---  とある剣と魔法の世界で、  ある男女の間に赤ん坊が生まれた。  名をアスフィ・シーネット。  才能が無ければ魔法が使えない、そんな世界で彼は運良く魔法の才能を持って産まれた。  だが、使用できるのは攻撃魔法ではなく回復魔法のみだった。  攻撃魔法を一切使えない彼は、冒険者達からも距離を置かれていた。 彼は誓う、俺は回復魔法で最強になると。  --------- もし気に入っていただけたら、ブクマや評価、感想をいただけると大変励みになります! #ヒラ俺 この度ついに完結しました。 1年以上書き続けた作品です。 途中迷走してました……。 今までありがとうございました! --- 追記:2025/09/20 再編、あるいは続編を書くか迷ってます。 もし気になる方は、 コメント頂けるとするかもしれないです。

処理中です...