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メイナスの実力の一端
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ロイの試合翌日
「奴隷番号95!メイナス!出番だ!」
メイナスの試合の出番が来た。
「行ってくる!」
「ああ」
メイナスは力強い目つきで闘技場へと向かった……
「さあ!今日の最終試合です!女性の皆さんが注目の選手が現れますよ!」
実況が観客を煽る。
「キャー!」
「メイナスー!」
「大好きー!」
その煽りはおおいに女性を盛り上げた。
「ち!奴隷の分際で!」
「てめえなんかやられちまえー!」
「そうだ!頑張れ!対戦相手!」
女性がマイナスの応援で盛り上がると逆に男性客は対戦相手を応援して会場が盛り上がる。
「ひっひっひ!本当にメイナス選手の時は盛り上げやすくて楽な仕事ですね!」
実況者は、観客に聞こえないように心の声を漏らす。
「さあ!会場の盛り上がりも最高潮!選手の紹介とまいります!東!その類まれなる弓の才能は狙った敵を一撃で沈める!ここまで7連勝の天才弓使い!「ヘッドショット」ボウ!」
檻が上がり、中肉中背の地味な顔をした男が闘技場へと入場する。その手には弓に背中には2つの筒にたくさんの矢が入っている。
「必殺技は鉄製の矢を放つ盾を貫く一撃「スターショット」が見どころ。矢を射るスピードも速く、1度に3発の矢を瞬時に放つ!」
ボウの紹介が終わる。
ボウは、中央まではいかずに、檻を出て一歩進んで止まる。
「対するは!西!ここまで必殺の突き「フィフスバレット」で無傷の8連勝!闘技場で最も人気の剣闘士!メイナス!」
僕の檻が上がる。
「勝ち上がるたびにその動きはより洗練され、その必殺の突きはより華麗さを増す。その実力は3大魔に迫るのではないかと噂される実力の一端を今日!目にすることができるのか!」
紹介中に闘技場の中央へと進む。
「さあ!両者準備はいいですか?……初めてください!」
太鼓の音が鳴り、試合が始まる。
僕がレイピアを抜くと同時に3本の矢が飛んできた。
(速い!)
僕は抜いたばかりのレイピアで矢を弾く。
ピギィィン!
とレイピアが振動する。
(何て威力だ!)
相手が撃ってきたのは、鉄製の弓。初っ端から必殺の弓を惜しみなく3本も放ってきた。
(20メートルは距離があるのに、それを3本もあの速さで放てるなんて……このままではまずい)
そう判断した僕は、今まで見せてこなかった特訓で身につけた明鏡止水「瞬」という高速歩法で、一気に距離を詰める。
「何と!メイナス選手が姿を消した!」
実況も観客もその姿を見失うほどの速さ。だが、
「そこだ!」
ボウの目には見えており、正確に矢で狙い打つ。
「はっ!」
メイナスは高速移動しながらレイピアで矢の軌道を逸らし避け続ける。
「これならどうかな?」
鉄製の矢をタイミングをずらすことで、6本をほぼ同時に放つ。
「しょうがない……最高速度!」
メイナスは、さらに速度を上げる。
「な!」
ボウは、メイナスの姿を見失う。
「どこだ!」
弓を構えたボウが叫ぶ。
「ここだよ」
ボウの背後にメイナスが現れる。
「!」
ボウは構えた弓で背後のメイナスに矢を放つが、すでにメイナスはおらず、
「終わり」
と、振り返ったボウの背後から声がした瞬間にボウは倒れる。
「……な!何ということだ!気がついたらボウ選手が倒れてしまった!何が起こったというのかぁ!勝者!メイナス!」
試合が終わり闘技場を後にする。
(おじさん。勝ったよ。次は僕もおじさんのように10勝目をかけて3神か3大魔、いずれかの選手と戦うと思う。でも、僕は絶対に勝って自由を手に入れて妹に会いに行くよ!)
********************
ー翌日ー
大注目!
あの人気剣闘士!メイナスと3大魔「火薬使い」シューベルトの試合が決定!
メイナスはここまで無傷で9連勝している猛者!先日の試合で見せた実力の一端は、観客も実況者も言葉を失うほどのものだった!一瞬で姿を消し相手を葬ったその実力はまさに3大魔クラス!
一方、「火薬使い」シューベルトは、錬金術により独自に生み出した火薬と呼ばれるものを利用した武器「イクスプロージョン」で5年前に3神に迫るとして作られた新たな称号「3大魔」の1人となる。闘技場では、10年無敗の最強の1人!
まさに!最強対最強同士の戦い。
先日行われたロイ選手対ハルバート様の試合を超える名勝負になることは間違いなし!
メイナス選手が勝って自由を手にするのか!それとも!シューベルト選手が貫禄の強さを見せつけるのか!
結果は1ヶ月後の試合で明らかとなる!
「奴隷番号95!メイナス!出番だ!」
メイナスの試合の出番が来た。
「行ってくる!」
「ああ」
メイナスは力強い目つきで闘技場へと向かった……
「さあ!今日の最終試合です!女性の皆さんが注目の選手が現れますよ!」
実況が観客を煽る。
「キャー!」
「メイナスー!」
「大好きー!」
その煽りはおおいに女性を盛り上げた。
「ち!奴隷の分際で!」
「てめえなんかやられちまえー!」
「そうだ!頑張れ!対戦相手!」
女性がマイナスの応援で盛り上がると逆に男性客は対戦相手を応援して会場が盛り上がる。
「ひっひっひ!本当にメイナス選手の時は盛り上げやすくて楽な仕事ですね!」
実況者は、観客に聞こえないように心の声を漏らす。
「さあ!会場の盛り上がりも最高潮!選手の紹介とまいります!東!その類まれなる弓の才能は狙った敵を一撃で沈める!ここまで7連勝の天才弓使い!「ヘッドショット」ボウ!」
檻が上がり、中肉中背の地味な顔をした男が闘技場へと入場する。その手には弓に背中には2つの筒にたくさんの矢が入っている。
「必殺技は鉄製の矢を放つ盾を貫く一撃「スターショット」が見どころ。矢を射るスピードも速く、1度に3発の矢を瞬時に放つ!」
ボウの紹介が終わる。
ボウは、中央まではいかずに、檻を出て一歩進んで止まる。
「対するは!西!ここまで必殺の突き「フィフスバレット」で無傷の8連勝!闘技場で最も人気の剣闘士!メイナス!」
僕の檻が上がる。
「勝ち上がるたびにその動きはより洗練され、その必殺の突きはより華麗さを増す。その実力は3大魔に迫るのではないかと噂される実力の一端を今日!目にすることができるのか!」
紹介中に闘技場の中央へと進む。
「さあ!両者準備はいいですか?……初めてください!」
太鼓の音が鳴り、試合が始まる。
僕がレイピアを抜くと同時に3本の矢が飛んできた。
(速い!)
僕は抜いたばかりのレイピアで矢を弾く。
ピギィィン!
とレイピアが振動する。
(何て威力だ!)
相手が撃ってきたのは、鉄製の弓。初っ端から必殺の弓を惜しみなく3本も放ってきた。
(20メートルは距離があるのに、それを3本もあの速さで放てるなんて……このままではまずい)
そう判断した僕は、今まで見せてこなかった特訓で身につけた明鏡止水「瞬」という高速歩法で、一気に距離を詰める。
「何と!メイナス選手が姿を消した!」
実況も観客もその姿を見失うほどの速さ。だが、
「そこだ!」
ボウの目には見えており、正確に矢で狙い打つ。
「はっ!」
メイナスは高速移動しながらレイピアで矢の軌道を逸らし避け続ける。
「これならどうかな?」
鉄製の矢をタイミングをずらすことで、6本をほぼ同時に放つ。
「しょうがない……最高速度!」
メイナスは、さらに速度を上げる。
「な!」
ボウは、メイナスの姿を見失う。
「どこだ!」
弓を構えたボウが叫ぶ。
「ここだよ」
ボウの背後にメイナスが現れる。
「!」
ボウは構えた弓で背後のメイナスに矢を放つが、すでにメイナスはおらず、
「終わり」
と、振り返ったボウの背後から声がした瞬間にボウは倒れる。
「……な!何ということだ!気がついたらボウ選手が倒れてしまった!何が起こったというのかぁ!勝者!メイナス!」
試合が終わり闘技場を後にする。
(おじさん。勝ったよ。次は僕もおじさんのように10勝目をかけて3神か3大魔、いずれかの選手と戦うと思う。でも、僕は絶対に勝って自由を手に入れて妹に会いに行くよ!)
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ー翌日ー
大注目!
あの人気剣闘士!メイナスと3大魔「火薬使い」シューベルトの試合が決定!
メイナスはここまで無傷で9連勝している猛者!先日の試合で見せた実力の一端は、観客も実況者も言葉を失うほどのものだった!一瞬で姿を消し相手を葬ったその実力はまさに3大魔クラス!
一方、「火薬使い」シューベルトは、錬金術により独自に生み出した火薬と呼ばれるものを利用した武器「イクスプロージョン」で5年前に3神に迫るとして作られた新たな称号「3大魔」の1人となる。闘技場では、10年無敗の最強の1人!
まさに!最強対最強同士の戦い。
先日行われたロイ選手対ハルバート様の試合を超える名勝負になることは間違いなし!
メイナス選手が勝って自由を手にするのか!それとも!シューベルト選手が貫禄の強さを見せつけるのか!
結果は1ヶ月後の試合で明らかとなる!
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