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脅威の風魔法①
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「連日注目度の高い試合が続いて、私も喉が限界を迎えそうです!水を飲んで、今日も注目の試合の興奮が皆様に伝わるように頑張ってまいります!それでは選手の入場です!」
試合開始を今か今かと待ち侘びていた観客が盛り上がりを見せる。
「待ってました!」
「今日は風魔法で俺たちを吹き飛ばさないでくれよー」
メイナスの試合ほどではないが、普段の倍以上の盛り上がり。
「東!2年前に突如として現れ、当時の3大魔「雷」のエリオットを下し、新たな3大魔となった「風使い」シルフィ選手!」
闘技場東側の檻が「ガラガラガラ……」と大きな音を立てて上がる。
「さあ。今日も行くよ」
檻が完全に上がりきると、檻の方から闘技場に向かって風が吹き、観客達の服をゆらゆらと揺らし通り抜けていく。
「160㎝と男性にしては小柄で一見すると少女と間違えてしまいそうなぱっちり目に可愛らしい顔、三つ編みの髪型……そんな可愛らしい見た目からは想像もつかないほどの戦闘好き!風魔法で創生した武器を指揮者のように操り、笑顔で相手を八つ裂きにする狂奏曲「デュ・ニャーフ(狂い)」でアーク選手をしとめるのか!」
紹介が終わると闘技場の真ん中に突風が吹き荒れ、観客はあまりの風の強さに目を瞑る。
次第に風が弱くなり、目を開けるとそこにはシルフィの姿。
「今回も派手な登場の仕方だな!」
「いいぞ!」
「お前の試合は登場から面白くて最高だ!」
観客は盛り上がる。
「やあ。みんな!僕の試合を見に来てくれてありがとう!今日は良い演奏ができそうだから楽しんでいってね」
シルフィは観客に向かって手を振る。
「今日も派手な登場を見せて会場を盛り上げてくれるシルフィ選手!ありがとうございます!さあ!お次は皆さんお待ちかねの剣豪の登場です!」
実況の言葉に観客の視線がシルフィから西にある檻へと向かう。
「ここまで数々の強者達をその必殺の居合で切り伏せ、その刃はついに3大魔の一角を下した最強へと近づき続ける剣豪!アーク!ブライト!」
アーク側の檻が上がる。
アークはシルフィのような派手な登場の仕方はせずに歩いて闘技場中央へと向かう。
「俺はお前を見に来たんだ!頼むぞ!」
「今日も勝てよ!」
アークを応援する声援、
「マース人が!死ね!」
「さっさと死ね!」
恨みなどをぶつける観客とに真っ二つに分かれた。
その観客の中にはエリーゼもいた。
エリーゼはアークと視線が交差すると、頑張れ!とでもいうように力強く頷く。
(お任せを!)
アークも頷く。
「今回も気づいたら試合が終わってしまうのか!皆さんもご存知とは思いますが、アーク選手の試合はどれも一瞬で終わってしまうのでよそ見厳禁となっております。よーく目を凝らしてみてください。それでは、両選手準備はよろしいですか?」
実況の問いに、アークとシルフィは頷く。
「それでは!試合開始!」
ドオオオン!と金属同士がぶつかる甲高い音が鳴る。
(無我の境地)
試合開始と同時に即座に発動。
視界に映る観客の動き、流れる雲。その全てがコマ送りのようにゆっくりなものになる。
「まずは小手調べ……風刃!」
シルフィの周囲に風が集まり、三日月のような形を次々と形成していく。その数はぱっと見で100以上あることがわかる。
「いけ」
シルフィはアークに向かって手をかざす。
一撃で大抵の敵を武器ごと一刀両断してしまう必殺の威力を持つ死の三日月が、観客では視認できない速さでアークに殺到。
「明鏡止水」
凪の水面が鏡のように月を映す池の水面に波がたち、水面に映る月が霞んでしまわぬように飛来する100の刃を刀で受け流す。
「あ!ルードの攻撃を受け流していた技だ!いいね!そうこなくちゃ!次は直接攻撃だよ!」
シルフィは風を体の周囲に集め、空中へと浮かび上がる。
試合開始を今か今かと待ち侘びていた観客が盛り上がりを見せる。
「待ってました!」
「今日は風魔法で俺たちを吹き飛ばさないでくれよー」
メイナスの試合ほどではないが、普段の倍以上の盛り上がり。
「東!2年前に突如として現れ、当時の3大魔「雷」のエリオットを下し、新たな3大魔となった「風使い」シルフィ選手!」
闘技場東側の檻が「ガラガラガラ……」と大きな音を立てて上がる。
「さあ。今日も行くよ」
檻が完全に上がりきると、檻の方から闘技場に向かって風が吹き、観客達の服をゆらゆらと揺らし通り抜けていく。
「160㎝と男性にしては小柄で一見すると少女と間違えてしまいそうなぱっちり目に可愛らしい顔、三つ編みの髪型……そんな可愛らしい見た目からは想像もつかないほどの戦闘好き!風魔法で創生した武器を指揮者のように操り、笑顔で相手を八つ裂きにする狂奏曲「デュ・ニャーフ(狂い)」でアーク選手をしとめるのか!」
紹介が終わると闘技場の真ん中に突風が吹き荒れ、観客はあまりの風の強さに目を瞑る。
次第に風が弱くなり、目を開けるとそこにはシルフィの姿。
「今回も派手な登場の仕方だな!」
「いいぞ!」
「お前の試合は登場から面白くて最高だ!」
観客は盛り上がる。
「やあ。みんな!僕の試合を見に来てくれてありがとう!今日は良い演奏ができそうだから楽しんでいってね」
シルフィは観客に向かって手を振る。
「今日も派手な登場を見せて会場を盛り上げてくれるシルフィ選手!ありがとうございます!さあ!お次は皆さんお待ちかねの剣豪の登場です!」
実況の言葉に観客の視線がシルフィから西にある檻へと向かう。
「ここまで数々の強者達をその必殺の居合で切り伏せ、その刃はついに3大魔の一角を下した最強へと近づき続ける剣豪!アーク!ブライト!」
アーク側の檻が上がる。
アークはシルフィのような派手な登場の仕方はせずに歩いて闘技場中央へと向かう。
「俺はお前を見に来たんだ!頼むぞ!」
「今日も勝てよ!」
アークを応援する声援、
「マース人が!死ね!」
「さっさと死ね!」
恨みなどをぶつける観客とに真っ二つに分かれた。
その観客の中にはエリーゼもいた。
エリーゼはアークと視線が交差すると、頑張れ!とでもいうように力強く頷く。
(お任せを!)
アークも頷く。
「今回も気づいたら試合が終わってしまうのか!皆さんもご存知とは思いますが、アーク選手の試合はどれも一瞬で終わってしまうのでよそ見厳禁となっております。よーく目を凝らしてみてください。それでは、両選手準備はよろしいですか?」
実況の問いに、アークとシルフィは頷く。
「それでは!試合開始!」
ドオオオン!と金属同士がぶつかる甲高い音が鳴る。
(無我の境地)
試合開始と同時に即座に発動。
視界に映る観客の動き、流れる雲。その全てがコマ送りのようにゆっくりなものになる。
「まずは小手調べ……風刃!」
シルフィの周囲に風が集まり、三日月のような形を次々と形成していく。その数はぱっと見で100以上あることがわかる。
「いけ」
シルフィはアークに向かって手をかざす。
一撃で大抵の敵を武器ごと一刀両断してしまう必殺の威力を持つ死の三日月が、観客では視認できない速さでアークに殺到。
「明鏡止水」
凪の水面が鏡のように月を映す池の水面に波がたち、水面に映る月が霞んでしまわぬように飛来する100の刃を刀で受け流す。
「あ!ルードの攻撃を受け流していた技だ!いいね!そうこなくちゃ!次は直接攻撃だよ!」
シルフィは風を体の周囲に集め、空中へと浮かび上がる。
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