聖女やめます……タダ働きは嫌!友達作ります!冒険者なります!お金稼ぎます!ちゃっかり世界も救います!

さくしゃ

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エマユリ人類最強化計画!① とにかく走るベシ!

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 「ドラゴンヘル」で金貨30枚と思ったよりも稼げたクミたちはホクホク顔で「元気の家」に帰った。
 
 「おお!さすがは「金の亡者」だね!」
 「うわぁぁい!さすがはしゅせんどー!」

 初めての探索でここまでの稼ぎをしてのけたことにサキさん、ローナさん、ハンナ達は喜んでくれた。

 「よし!今度の休日は一緒に探索に行こうじゃないか!」

 ドラゴンダンジョンに入っても実入りが少なくてやる気の下がっていたサキさんは、やる気満々。

 「おお!なら、みんなで稼ぎまくろう!」

 という運びになった。

 まあ、その前に、休み前の小テストをなんとしても乗り切らねば!

 「おーおー大変だねー」

 ふらっと、どこかに消えていたシルフィが帰ってきた。

 うちの精霊は猫である。


 *****


 そして、次の日……

 「ホラァァ!シャキッとしろ!お前ら!」

 午前4時から鍛錬は始まる。

 「ふぁぁ……なんでこんな時間から?」
 「早すぎない?新聞配達のおじさんもまだ配達中だよ?」

 チャリンチャリンと鈴を鳴らし、

 「おお!朝早いねぇ!おはよう!」

 と、新聞配達のおじさんが誰も歩いていない坂道を颯爽と下っていく。。

 「ひゃっほぅぅ!俺は今、風になっているぅぅ!」

 めっちゃ楽しそう……

 「いつもいつも、うるさいよ!新聞配達!」

 住人たちが家の窓から顔を出す。

 「ほぉら!今日の新聞だよ!」

 坂を下りながら、顔を出した家の人に新聞を投げ渡していく。

 「おお!達人だ!……よし!私達も負けてられないよ!街壁沿いに街を3周するよ!……朝食までに!」
 
 私は、庭の柵を開け放つ。

 「ほら!早くいくよ!」

 いつまでも動き出さず、私を信じられない目で見つめてくる2人に発破をかける。

 「マジかよ……100kmはあるんじゃねぇか?」
 「だよね……朝食まで3時間……死ぬ」

 発破をかけても動かない2人に、

 「うっわぁ!ひよってるよ!だっせぇ!」

 多分、相当むかつく顔をしていると思う。

 「……やったらぁ!」
 「誰もひよってないわ!舐めないで!」

 さすが私と似ている部分のある2人。
 ちょろいです。おバカです。単純です。

 「その意気や良し……」
 「おらぁぁ!」
 「先に行くわよ!」

 私のいい終わりを待たず、脇を通り抜けて先に道へ出て走り出すエマとユリ……

 「……私を1人にするなぁぁ!」

 逃げる2人を必死に追いかける私。

 「ほらほら!着いてこいよ!」
 「置いてくわよ」
 「待ってよぉぉ!」

 なぜか私が2人を追いかける形となってしまった。
 2人をからかいながら走りたかったのに!

 「おら!遅れてるぞ!早く着いて来いって!」
 
 エマに煽られる。

 「うおおお!」

 意外と足の速い2人に私は必死で食らいついていく。

 3時間後……

 「結構大したことなかったな」
 「ええ。まだまだ走れる感じ」

 息を乱しながらも平然としている2人。

 「こ、これでい、一周……目」

 すっげぇ周回遅れの私……倒れる。南無

 「この街に来てからの野獣のような生活が原因だな」
 「そうね。鍛え直した方がいいと思う」

 2人は乙女の横腹を突いてくる。

 「おお!出会った頃はほっそりしていたのに見る影もないな」
 「これが成人太りってやつね……気をつけよ」

 2人は立ち上がると私を放って家路に着く。

 「く、くそぅぅ!このままで終われるかぁ!」

 見せたらぁぁ!私の本気!金が絡まなくても……たぶん本気!になれるってところを見せてやる!

 「いよっし!やってやるぜ!たぶん!」

 逃げ道を作ってから、即行動……

 「……ち!今日は足が動かねぇから、この辺にしておいてやるぜ!命拾いしたぜ!……待ってよー」

 2人の後を追いかける。
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