聖女やめます……タダ働きは嫌!友達作ります!冒険者なります!お金稼ぎます!ちゃっかり世界も救います!

さくしゃ

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うっへーい 完!

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 魔王くんとの熱きバトルから3日……

 「モノの見事に完全復活!」

 自室のベッドから飛び起きる。  
 魔力欠乏症から無理やり薬によって回復して、再び魔力欠乏症……命があっただけ奇跡的な行いをノリでやってしまった。

 ーーまあ、どうにかなるっしょ!

 これが私の頭の中には常にあるからだ。

 「いわば!座右の銘!……久しぶりの~
床上スケーティング!」

 反対の壁からベッドに向かって全力で踏み込み、ベッド手前で華麗に宙を舞う。

 「からの!111回転アクセル!」

 飛び上がった空中で体勢を横にして、111回転し、お腹を下にして着地……

 「ふ!さすが私、見事な……ぎゃあああ!
 足捻ったぁぁ!」

 着地する際に回転不足で右脚だけ内股のまま着地してしまい、足首をやってしまった。

 「ぐあああ!」

 ベッドの上を転げ回る。

 「うるさい!何時だと思ってんの!」

 部屋のドアが開け放たれる。

 「……あ、すみません。クルミ母」
 「私の方が年下だよ!ブゥゥ……」

 私(13)は、むくれるクルミ母(7)に怒られてしまった。

 「今、朝の4時だよ!静かにして!」

 クルミ母(7)は、ドアを勢いよく閉めて自分の部屋へと戻っていった。

 「ふっふっふっ……そんな事で…」

 クルミ母が部屋に入った音を確かめてから動き出す私。
 しかし、再び、勢いよくドアが開く。

 「寝ろ!」
 「すみません。ハンナ母」

 今度はハンナ母(10)が来て、怒鳴られてしまった。
 くそ~!私の行動が読まれている!
 ハンナ母が見張る中で、悔し涙を流しながらおとなしくベッドに潜り込む。

 
 相変わらずの私。
 目を覚ましたのは大型連休の最終日。
 リサから冒険者ギルド本部へと呼び出しをくらった。

 「ふむふむ……少し大きくなったかな?」

 普通に入室したのでは面白くないので、
新しい入り方「乳室」で登場。
 理事長室のように豪華な部屋の椅子に腰掛けるリサのお胸を後ろから揉む。

 「これは……ヨハネ」
 「刺突!」

 私がヨハネスとの仲について言い切る前に愛刀「雪華」を突き出して来た。
 
 「うお!……座ったまま必殺技を放てるようになるとは……腕を上げましたね。リサ」
 「ああ。お前のおかげでな。
 乳揉み冒険者!」

 椅子越しに睨み合ってから、

 「ははは!」
 「ふ!」

 と、笑い合う。

 「それで私を呼び出した理由ってなに?秘密のバイトについては全部片付いたよな?」

 ステフくんが捕まってくれたおかげで私の借金は無くなり、結果的にうさも晴らせたしで大喜びの私。
 魔王も倒したし、聖国の問題も早くも教皇解任と片がつきそうだし。やることなんてないよな……

 「まさか!……いや。しかし、夜の街でのことは……」
 「ん?夜の街がなんだって?」

 つい口に出ていたようで、机越しにリサに聞かれる。

 「いえ!決してやましいことはございません!」

 しゅたっ!と綺麗な敬礼をして見せる。
 決まったぜぇ~

 「怪しい…が…まあ、今回は目を瞑ってやる。ほら、魔王を倒してくれた謝礼だ」

 リサはずっしりと膨らんだ袋……この音は金属の擦れる……いや!少し低くて重厚感のある音!

 「白金貨!」
 「む?なぜわかった?」

 リサは差し出して来た袋の中身を音だけで当てた私に驚愕する。

 「それは私があくなき探究心を持つ
「金の亡者」だからです!」
 「あ、そうか……」
 「それでは白金貨ちゃん!失礼しまーす」

 リサの手から袋を奪い取る。
 これはあたしんのだよ!
 鼻息荒く袋の中身を確認する。

 「白金貨が800枚!……と言うことは金貨80000枚!」

 個人の報酬としては聞いたことがない額!

 「それくらいはな。なんせ世界を救った英雄殿だからな」
 
 笑顔を浮かべるリサ。

 「うっひょーい!」

 ぐふふふ!これを元手に……

 「ギャンブルには使うなよ?」

 まだ何も言っていないのにツッコまれてしまった。
 
 「……はい」

 私はそっと白金貨の入った袋を亜空間にしまう。
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