野球

moon

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焦り

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試合は、0ー1のまま最終回を迎えた。
僕ひとりで、初めて最終回まで投げさせてもらえた。1点しか取られてないので変えなかったんだとおもった。初めて信頼してるとおもった。しかし、この回、点とらないと明日やきゅうできない。まずこの回。
先頭バッターのオオシロくんが三振、次も内野フライ。簡単に2 死なった。野球部というのは
面白いもので、最後の最後までわからない。
灘中学のピッチャーが焦りから、ファーボールを出してしまう。次のバッターもファーボール、二死ながら僕に打順が回った。
唯一出塁してる。一点差なので敬遠はないと読んだ。初球外角ストレート、二球目ストレート、カウント1ボール1ストライク。
二死なので、とうぜんランナーは走る。
三球目、一塁スタンドへ。
1ボール2ストライク。最後はスローカーブだろうと予想した。
ところが、内角のストレート。
読み間違えたが、振り遅れで、ふらふらとレフト後方へ、意外と伸びてまさかのレフトスタンドへ打球は入った。
入った瞬間呆気に取られたが、べンチから
「まわれまわれー」と聞こえた。
ゆっくりグランドを噛み締め、3ー1でなんとか
ほんとになんとか勝たせてもらえた。
この試合で、吉田先輩のアドバイスや、坂上くんのリード面、バッティングなど勉強になった試合だった。今度はベスト4かけて優勝候補の
角中との試合。
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