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キスマ事件から数日。今日はルクス先輩とローズが僕の家に来てます。なんか兄様とユーランはすごい不機嫌だけど
「え、と僕の部屋行こっか」
「………俺も」
「ユーラン父様に呼ばれてるんじゃないの?」
「じゃあ俺」
「兄様、今日、高等部だけ学校あるんでしょ?行ってきてください」
「チッ、分かった」
「ローズ、ルクス先輩、僕の部屋行きましょう」
そう言って僕が案内したのは、図書室にある僕の隠れ部屋だった
「ホントにあったんだねこの部屋」
「うん」
「で、今、何が分かっとるん?」
今回集まったのは遊ぶためなんかじゃない。この転生した僕達や前世の記憶を持った周りの人、そして、いつ起きてもおかしくない僕の暴走についての話し合いだ
「とりあえず、転生者でしっかり記憶があるのは僕達三人だけ、僕の母様が前世での姉 瑠璃姉さんの可能性が高いってところ、後、今のところ攻略者は主人公であるセーラに興味無いみたい」
「俺はミントにアタック中やしなー」
「ユーランもローズと話すけど仲のいい友達程度、兄様とか関わりなし、ステイ先輩とはもっと無い。ただ上手く行けば兄様とステイ先輩をくっつけるかも?」
「あれ?そこって犬猿の仲やなかった?属性も真逆やし」
「でも前、見た時結構仲良さげだったくね?」
「うん。それに兄様から結構話聞くし仲が悪い訳では無いみたい」
「そこも前世とはちゃうんやな」
「そうらしい。ステイ先輩は負けず嫌いな性格の設定だったのにこのだとすごい落ち着いた、負けをすぐ認めるような人らしい」
「真逆に近い性格なんやな」
「うん」
「それでセーラ力の方は?」
「今のところは制御できてる。でも感情が高ぶると分かんない…………ただ」
二人「ただ?」
「母様も似たような体質だったらしい」
「それも設定になかったよね?」
「他に設定と違う人はおるん?」
「性格とかの面で言うと母様と僕達、ステイ先輩、兄様、ユーラン、それから父様も」
「セーラのお父さん?」
「セーラのお父さんって小説にはあんまでぇへんかったけどどう違うん?」
「本来僕のお父さんは子供に興味が無い、子供の世話は使用人に全部任せる人だったんですよ。でもここだとウザイくらい親バカなんだよ」
「この性格の違う人に接点とかあるん?」
「んー俺達とセーラの母さんは転生者だけどセーラの兄さんとユーランとステイ先輩、セーラの父さんは違うし」
「なら、なんや?」
「……………………もしかしたら僕が原因かも」
「え?」
「どうゆうことや?」
「性格が変わった人には何かしら僕との接点がある。兄様とユーランは兄弟だし、父様と母様とは家族、二人とは友達、ステイ先輩とは兄様を通じて会ったことがある、それにあの事件の時に会ってる」
「でも会う前から性格ちゃうかったんやろ?ならちゃうじゃ」
「もし、ステイ先輩も転生者だったら?前世の記憶を持っていたら?」
「…………それなら道理が通る」
「今度、聞いてみようと思う」
「セーラだけやと心配やし、俺も行くで」
「一人でも大丈夫だよ」
「可愛いセーラが誰かに取られへんか心配やもん」
「な、/////可愛くないから!」
「ルクス、セーラに手を出すな。あんだけ圧かけられて何かしたら殺されるよ?」
「え?誰かに圧かけられたの?」
「んーなんでもないよ」
「うん」
「???」
それから数時間後
「ほな、帰るな」
「うん。また来てね」
「じゃあまた教室で」
「うん」
2人は帰って行った。この世界はやっぱ僕の書いた小説とは違う
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