嫌われ者の長男

りんか

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岬side
キュッ
僕は琴の服の裾を掴んで引き止めた。自分でやっといて顔が熱くなるでも
『にぃはそうゆう目で見てないかもしれないけど』
その言葉をほっとく訳にはいかなかっただって
琴「にぃ?どうしたの?」
「っ、え、と、その」
『僕はみんなをそうゆう目で見ている』なんて言ったら困らせてしまうだろうそう考えるとすごいしどろもどろになってしまうそれに
琴「にぃ?」
「ごめん。なんでもない」
パッ
僕は手を離した。一人を決められていない僕がそんなこと言っちゃいけない。隠さなきゃこの心は……本気で僕を愛してくれてるみんなに失礼だ
琴「本当に?言いたいことがあったらちゃんと言ってよ?」
「うん。大丈夫だよ。ありがとう琴。僕、目冷やしてくるね」
そう言って僕はキッチンの方に行った
それから少しして
(冷たい…)
僕はソファーにもたれ掛かりながら保冷剤にタオルを巻いて目の上に乗せていた。鏡見たら泣きすぎて目が赤く腫れてていつも以上にブサイクだった
「言った方がいいのかな?」ボソッ
「何を?」
バッ
声がして僕が起き上がるとそこには悠が居た
「悠いつから」
悠「少し前から岬兄を観察してた」
「そうなんだ」
僕はまた目を冷やし始めた
悠「さっきから何やってるの?」
「目冷やしてるのー」
悠「なんで?」
「んーちょっとねー」
泣きすぎて目が腫れたとはいえない……
悠「岬兄その体制すごい無防備だよ」
「ん?何がー?」
僕は目を隠した状態で悠と話していた
チクッ
首筋に小さな痛みがはしり僕は保冷剤を目から下ろした
「?ねぇ悠今、なにかした?」
悠「いや?」
悠は平然とした顔で僕の隣に座っていた
「?」
少し痛みがあった気がしたんだけどな
その日のお風呂
「あれ?虫刺され?」
首に赤いあとができてた
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