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第13話
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「ルシアさん?」
なんてリアルな幻想なのでしょう。
なんて凛々しいお姿なのかしら。
「ニールさまぁ♡」
強くてカッコイイニール様。もう抱き付いてスリスリしちゃう。
引き締まった身体・・・いやあぁぁん素敵。
私をお姫様抱っこしてくれたニール様、夢ならもう一回してくれるよね。
逞しくて素敵な胸板・・・ごろごろ、スリスリ。
うふふ、ニール様のぬくもり♡
「ちょっと、ルシアさん」
あれ? 感触がリアルすぎない?
・・・・・・・・・
・・・・・まさか。
・・・・・・・・・
・・・・・ほんもの?
・・・・・・・・・
・・・・・幻じゃなく本物のニール様?
・・・・・・・・・
・・・・・抱き付いてスリスリしちゃったわよ。
・・・・・・・・・
嘘よね・・嘘でしょう・・・嘘だと言って。
「あら~ルシア、大胆ねぇ。そんなに彼に会えてうれしかったの? でもちょっと皆の前でそれはどうかと思うわよ」
「あきゃああぁぁぁぁぁ!!」
どどどどどうしましょ! どうしましょ! どうしましょ!
幻だと思ったニール様は本物だった。
抱き付いていたニール様から大慌てで離れたものの、もう頭の中は大パニックだわ!
「うほん、ニール君。娘がとんだ失礼をした、すまない。体調はもういいのかね?」
「ナイトレイ伯爵様。挨拶が遅れて申し訳ありません。ルシア様のおかげで一命を取り留めました。貧血で起き上がれませんでしたが、もうだいぶ良くなりました」
「そうか、それはよかった。娘のおかげと言うが、ニール君も娘を助けてくれたそうじゃないか。娘に代わりお礼を言おう。娘を救ってくれてありがとう。ほら、お前もお礼を言うのだ!」
「ふえっ?」
混乱中の私は、お父様に無理やり頭を抑え込まれた。
「あ、ありがとうございます」
お礼の言葉を述べると、お父様が抑えていた手を離してくれた。
顔を上げると、そこにはニール様が立っていた。
本物のニール様だぁ。
やっぱりカッコイイな。
抱き付いちゃった後だし、どんな顔したら良いのだろう?
恥ずかしくて、まともにニール様のお顔を見ることができない。
ああっもうどうしましょう。
せっかくニール様に会えたのに、ドキドキしてしまう。
そういえば、もう体調はいいのかな?
「本日はお日柄も良く・・・」
「相変わらずだねルシアさんは」
「ううぅぅ・・・・」
緊張して変なことを口走った私に微笑むニール様。
恥ずかしいよぉ・・・穴があったら入りたいですぅ。
「お元気そうで何よりです。 ・・・・ルシア様のおかげでミューラー殿下を暗殺者の凶弾から守ることができました。そして自分の命も助けていただきました。ルシア様は私の命の恩人です」
「ニール様・・・よしてください」
「ルシア様に助けていただいたこの命・・・・・ルシア様、大事なお話がございます」
「は、はいっ」
ニール様、凄く真剣な眼差し・・・ドキドキが止まらない。
「ナイトレイ伯爵様、少しルシア様とふたりでお話をしたいのですが、お時間をいただいてもよろしいでしょうか」
「ああ、構わないよ」
ニール様のお話って、皆の前ではしゃべれないこと? そんなことをかんがえていたらアリス様が耳元で囁いてきた。
「ルシアやったわね。ニール様、絶対プロポーズするつもりだわ。間違いないわよ」
ぷぷぷぷ、プロポーズ!・・・それってつまり求婚ってことよね。
ついに私にも婚約者が、それも意中の男性ニール様。
両家公認のお付き合いこそあったものの、婚約に至っていなかった私たち・・・それがこのタイミング。
やあぁぁん♡ 嬉しいような、恥ずかしいような。
「ほらルシア」
アリス様が私の背中を押してくれる。
「ニール様・・・」
「ルシア様、こっちに・・・」
ニール様に連れられて、アリス様とお父様から少し離れたお花畑にやってきた。
ニール様に繋がれた手、鍛錬で鍛えた硬い手、男性の大きな手、愛しの異性の手・・・力強く優しい手。
手を繋がれて歩くだけで、私の心臓はドクンドクンとヤバいぐらいに脈打っている。
色とりどりの草花が咲き乱れるこの場所。
花たちも私たちを応援してくれているのかな? なんか嬉しそうな声? 感情が聞こえてきそう。
「ルシアさん」
「はい・・・」
ニール様の真剣な表情に、私はドキドキしながらその言葉の続きを待ちわびた。
なんてリアルな幻想なのでしょう。
なんて凛々しいお姿なのかしら。
「ニールさまぁ♡」
強くてカッコイイニール様。もう抱き付いてスリスリしちゃう。
引き締まった身体・・・いやあぁぁん素敵。
私をお姫様抱っこしてくれたニール様、夢ならもう一回してくれるよね。
逞しくて素敵な胸板・・・ごろごろ、スリスリ。
うふふ、ニール様のぬくもり♡
「ちょっと、ルシアさん」
あれ? 感触がリアルすぎない?
・・・・・・・・・
・・・・・まさか。
・・・・・・・・・
・・・・・ほんもの?
・・・・・・・・・
・・・・・幻じゃなく本物のニール様?
・・・・・・・・・
・・・・・抱き付いてスリスリしちゃったわよ。
・・・・・・・・・
嘘よね・・嘘でしょう・・・嘘だと言って。
「あら~ルシア、大胆ねぇ。そんなに彼に会えてうれしかったの? でもちょっと皆の前でそれはどうかと思うわよ」
「あきゃああぁぁぁぁぁ!!」
どどどどどうしましょ! どうしましょ! どうしましょ!
幻だと思ったニール様は本物だった。
抱き付いていたニール様から大慌てで離れたものの、もう頭の中は大パニックだわ!
「うほん、ニール君。娘がとんだ失礼をした、すまない。体調はもういいのかね?」
「ナイトレイ伯爵様。挨拶が遅れて申し訳ありません。ルシア様のおかげで一命を取り留めました。貧血で起き上がれませんでしたが、もうだいぶ良くなりました」
「そうか、それはよかった。娘のおかげと言うが、ニール君も娘を助けてくれたそうじゃないか。娘に代わりお礼を言おう。娘を救ってくれてありがとう。ほら、お前もお礼を言うのだ!」
「ふえっ?」
混乱中の私は、お父様に無理やり頭を抑え込まれた。
「あ、ありがとうございます」
お礼の言葉を述べると、お父様が抑えていた手を離してくれた。
顔を上げると、そこにはニール様が立っていた。
本物のニール様だぁ。
やっぱりカッコイイな。
抱き付いちゃった後だし、どんな顔したら良いのだろう?
恥ずかしくて、まともにニール様のお顔を見ることができない。
ああっもうどうしましょう。
せっかくニール様に会えたのに、ドキドキしてしまう。
そういえば、もう体調はいいのかな?
「本日はお日柄も良く・・・」
「相変わらずだねルシアさんは」
「ううぅぅ・・・・」
緊張して変なことを口走った私に微笑むニール様。
恥ずかしいよぉ・・・穴があったら入りたいですぅ。
「お元気そうで何よりです。 ・・・・ルシア様のおかげでミューラー殿下を暗殺者の凶弾から守ることができました。そして自分の命も助けていただきました。ルシア様は私の命の恩人です」
「ニール様・・・よしてください」
「ルシア様に助けていただいたこの命・・・・・ルシア様、大事なお話がございます」
「は、はいっ」
ニール様、凄く真剣な眼差し・・・ドキドキが止まらない。
「ナイトレイ伯爵様、少しルシア様とふたりでお話をしたいのですが、お時間をいただいてもよろしいでしょうか」
「ああ、構わないよ」
ニール様のお話って、皆の前ではしゃべれないこと? そんなことをかんがえていたらアリス様が耳元で囁いてきた。
「ルシアやったわね。ニール様、絶対プロポーズするつもりだわ。間違いないわよ」
ぷぷぷぷ、プロポーズ!・・・それってつまり求婚ってことよね。
ついに私にも婚約者が、それも意中の男性ニール様。
両家公認のお付き合いこそあったものの、婚約に至っていなかった私たち・・・それがこのタイミング。
やあぁぁん♡ 嬉しいような、恥ずかしいような。
「ほらルシア」
アリス様が私の背中を押してくれる。
「ニール様・・・」
「ルシア様、こっちに・・・」
ニール様に連れられて、アリス様とお父様から少し離れたお花畑にやってきた。
ニール様に繋がれた手、鍛錬で鍛えた硬い手、男性の大きな手、愛しの異性の手・・・力強く優しい手。
手を繋がれて歩くだけで、私の心臓はドクンドクンとヤバいぐらいに脈打っている。
色とりどりの草花が咲き乱れるこの場所。
花たちも私たちを応援してくれているのかな? なんか嬉しそうな声? 感情が聞こえてきそう。
「ルシアさん」
「はい・・・」
ニール様の真剣な表情に、私はドキドキしながらその言葉の続きを待ちわびた。
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