51 / 101
第1章 迷宮創生編
第49話 お姫様とバトルです
しおりを挟む
「ここが瑞希ちゃんの迷宮か~」
ゴーレムの披露と、紗弓様との手合わせのために、迷宮に来ているのだ。
ここなら地上と違って暴れても問題ない。
瑞希ちゃんの迷宮は綺麗な浜辺だった。沖縄の海でもイメージしたのだろうか?
「これがゴーレム? 独創的な形ね」
召喚した魔動機を見た紗弓様の感想だった。
「これって、普通に車とトラクターじゃない!」
逆に瑞希ちゃんは、どこか悔しそうだ。
「女子高生にこんなの作れないわよ! 免許だって持ってないし! 不公平だわ! ずるよ! 卑怯だわ」
ブーブー文句を垂れる瑞希ちゃん。
「イメージさえあれば作れると思うよ。運転したことなくても、魔力さえあれば動かせるからさ、魔道具と一緒だよ」
「そのイメージが難しいのよ!」
やっぱり女子高生には、車とかメカ系は難しいのかもしれないな。
「じゃあ、次はアイアンゴーレムだよ」
魔動機を送還して、今度はアイアンゴーレム3機小隊を呼び出す。
「もうこれも、ロボットアニメじゃん」
「正解! これが一番イメージしやすいんだよね。昔プラモデルとか良く作ったし!」
「ハイハイ良かったわね」
もう投げやりの瑞希ちゃん。
「ほう、これは強そうだな!」
逆に紗弓様と従者の十六夜さんは食い付いている。
「試してみます?」
「良いのか? 大事なゴーレムなのだろう?」
「すぐ作れるので問題ないですよ。これより強いミスリルゴーレムはさすがに貸せませんが」
「ミ・ミスリルゴーレムだって?」
「作れるのか? ぜひ見せて欲しい!」
「ええ、良いですよ」
魔法陣からミスリルゴーレムを呼び出す。
「なっ!? これ? デタラメな強さだな! そこらの冒険者や武将より強いじゃない。流石はミスリル製だな、まあ私より弱いけど」
「まだこの1体だけしか作ってないけど、いずれ量産したいと思っているよ」
「りょ・量産って・・・ほんとデタラメだなキミ」
「で、こっちの3体は既に量産済みと言う訳だな!」
「そうだよ。アイアンゴーレムでも特化型だから、強いよ! すでにモンスターとの戦いでも成果出してるし」
「鑑定して見てるから、その強さがよくわかるわよ」
「あっ! やっぱり鑑定スキルだと分かるんだ」
「ああ、使わせてもらったよ。キミのステータスもね。 しかし・・キミ特殊な補正が掛かってるな・・変なスキル持ってるし・・さしずめエロ魔人だね」
「ズルい! こっちは失礼が無いように見てないのにさ」
「そうか、紳士なのだな。許可するからスキルを使ってみるいい。最もレベルが低いと内容は見れないがな」
「では、失礼して」
名前:織田 紗弓
性別:♀
年齢:18歳
種族:上位魔人
クラス:魔剣士
LV:26
HP:3800/3800
MP:2600/2600
SP:3800/3800
STR:A VIT:B AGI:B
DEX:A INT:C LUK:B
スキル:―
名前:那覇 瑞希
性別:♀
年齢:17歳
種族:上位魔人
クラス:迷宮主(AC-297)
LV:14
HP:1840/1840
MP:3360/3360
SP:2800/2800
STR:C VIT:C AGI:A
DEX:S INT:S LUK:A
スキル:魔法(光C・闇E・火C・水A・風C・土C)
言語理解 召喚魔法:D
HP自動回復:小 MP自動回復:中
魔法抵抗値上昇:小 状態異常耐性:小
空間収納 鑑定
名前:十六夜 綾乃
性別:♀
年齢:19歳
種族:上位魔人
クラス:侍
LV:28
HP:3500/3500
MP:2120/2120
SP:2960/2960
STR:A VIT:A AGI:B
DEX:A INT:E LUK:C
スキル:―
名前:夕凪
性別:♀
年齢:16歳
種族:魔人族
クラス:くノ一
LV:22
HP:725/725
MP:478/478
SP:612/612
STR:C VIT:C AGI:A
DEX:B INT:E LUK:C
スキル:―
むう・・さすがに強いな・・・これが上位魔人と魔人か・・スキルが見れないのは俺のLVが低いからだろうな。
「どうだい? 見れたかい?」
「スキルとか一部見れないものあるけど、一応見ることができたよ」
「そうか、ならそっちのアイアンゴーレム壊しても良いんだな」
「くそう! 壊すこと前提かよ!」
悔しいがアイアンゴーレムでは・・・戦わなくても分かる。全く歯が立たないだろう。
「綾乃、できるな!」
「はっ! お任せください」
アイアンゴーレム3機小隊と戦うのは、紗弓様の従者である綾乃さんだけらしい。
3対1、ひとりで戦うだと・・・バカにしやがって・・・と言いたいが、彼女も上位魔人で侍だ。勝てないのは分かっているが、少しぐらいは抵抗したい。
その綾乃さんは、艶のある長く美しい黒髪でスラリとした和風美人さんだ。軽装の鎧に袴姿が良く似合っている。
「いつでもいいぞ!」
「なら、勝負開始!」
開始の合図とともに、2機のゴーレムが砲撃を開始する。
「なっ!」
砲撃に驚く綾乃さん。だが驚くだけで彼女に当たることはなかった。
飛んでくる砲弾を躱し一瞬で間合いを詰め、3機のゴーレムが瞬く間に倒されていく。分かっていたが実力差が有り過ぎる。
硬いアイアンゴーレムが簡単に両断されてしまった。間合いの詰め方も上手い。同じ侍である俵さんも同じような脚運びしてたな、もっとも綾乃さんはそれ以上に早いが・・・きっと抜刀術とかもありそうだな。
それにしても・・・剣を振るう姿、凛とした佇まいが美しいと思った。異世界だけど大和撫子を体現したような女性だ。
和風美人って素晴らしい!
「見事だ!綾乃。最初の銃撃には驚いたが、綾乃のスピードには対応できなかったようだな」
「ありがとうございます」
綾乃さんが一礼して、後ろに下がっていく。
礼儀正しい人だ。
「さあ、前哨戦は終ったぞ! 次は私とヤマト君の番だな! その実力を見せてもらおうか」
紗弓様が腰の日本刀を抜き放ち、俺に剣先を向け挑発してくる。
「それは良いけど? まさか真剣で戦うの? 木刀とかじゃなくて?」
「なんだ? 怖気付いたのか? お互い魔人同士だ! 少しくらい怪我しても大丈夫だろう? それとも怖いのか? シルエラちゃん助けて~って泣くか?」
「くそう! 良いだろう。逆に泣かせてやる!」
「ふっ! できるものならやってみろ!」
安い挑発に乗ってしまったが仕方がない。
「ヤマト様! 頑張ってください!」
「おう、任せて置け!」
俺にはシルエラがいる。シルエラの応援があれば勝てる!
「では、勝負開始!」
綾乃さんの合図で勝負が開始される。
紗弓様は、日本刀を両手で正面に構えている。
対する俺は、愛用の剣を同じように両手で構える。
この剣は濃姫様に貰ったものだ。レアイナちゃん曰く結構な業物らしく、刃渡りは長く1.2m程の長剣で、両手持ちを基本として片手でも扱えるバスタードソードまたはロングソードと呼ばれる剣らしい。
紗弓様の持つ日本刀の刃渡りは約70cm、リーチの差だけならこちらに分がある。だが侍の踏み込みスピードは脅威だ。
両者、にらみ合ったまま動こうとしない。
甘いと言われるかもしれないが、女の子と真剣での戦いはしたくなかった。しかも魔人同士だ。正面からまともに斬り合ったら、怪我するどころではない。
多少の怪我なら自然に治るとはいえ、腕や手を欠損する場合もあるだろう。女の子にそんな怪我を負わせたくないし、俺も痛いのは嫌だ。
そんなことを考えいると、紗弓様の姿が消えた? と思った瞬間、眼前に電光石火の一撃が迫ってくる。
くっ! 辛うじて振り下ろされた一撃を剣で受け止める。響きわたる金属音。
一瞬にして間合いを詰められたのだろう、予想以上の速さだ。
「やるじゃないか!」
紗弓様が笑みを浮かべる。ヤバいな、あんな一撃くらったらマジでやばいぞ。
続けざまの斬撃を辛うじて受け止め弾き返す。幾度となく鋼と鋼のぶつかる激しい轟音が辺りに響きわたり、段々とその激しさが増してくる。
上下、左右、迫りくる全ての剣技が、驚くべき速度と正確さで放たれてくる。
それらをなんとか凌いで拮抗状態になった時だった。
紗弓様の持つ日本刀の刀身が赤く光り、炎が刀身を包み込むように燃え広がった。
「何いっ!? 魔法剣か!」
「ああ、私の本気を見せようじゃないか!」
いや、そんな本気いらないから! マジで怪我じゃ済まないからね。
「参る!」
そう言った瞬間、炎の輝きを帯びた刀身が迫りくる。
嫌な感じがしたので、横薙ぎに振られた一撃を剣で受けることなく、バックステップで躱すことにしたのだが、炎が伸びてくる。
鋭い剣閃を、絶妙な角度で剣で合わせ受け流す。
紗弓様の炎刀は、方向だけを逸らされ虚しく空を切ることになった。
「これも躱すか!」
「あの、紗弓様今のマジ危ないっすよ!」
「当り前じゃないか! 今更手を抜くつもりもないぞ!」
うわあぁ・・・マジ大ピンチ!
考えろ。どうしたらこの場を切り抜けられるかを。
「あのう~ 紗弓様、少しよろしいでしょうか?」
「なんだ! 手加減ならせんぞ!」
「いや、そうじゃなくてですね。もし俺が勝てたら、なにかご褒美とかくれます?」
「ふっ!そうだな。勝負には報酬があった方が面白いな。では、私が勝ったら新作のスイーツをよこせ!」
「俺が勝ったら?」
「まあ、ありえんと思うが、そうだな・・・キスでもしてやろう!」
マジですか! これはやる気出てきたぞ!
「キスには舌を入れても良いのですか?」
「ばっ! 馬鹿! 良い訳あるか! ほっぺたに決まっておろう!」
赤面して動揺する紗弓様・・・はは~んこの反応、これは面白くなってきたぞ。
「もしかしてファーストキスとか? だったりします?」
「そ・そんな訳なかろう・・何を言っておるのじゃ」
「じゃあ、処女なの?」
「そんなこときくなぁ! 痴れ者があぁぁ!!」
くっくっく、良い感じに動揺してくれたな、もう一押しだ。
「オナニーとかしたことは?」
「お・おな・・・」
「あれ~ 紗弓様どうしたのかな~?」
「もういい! 叩き斬ってくれるわ!」
顔を真っ赤にして、紗弓様が刀を構え直す。
「良いだろう、受けて立つ! その乳もらったあぁ!」
「普通それを言うなら『その首』だろ! しかも乳じゃないキスだ! キス!」
しっかりツッコミを入れてくれる紗弓様、もう戦いの主導権はこっちにある♪
ゴーレムの披露と、紗弓様との手合わせのために、迷宮に来ているのだ。
ここなら地上と違って暴れても問題ない。
瑞希ちゃんの迷宮は綺麗な浜辺だった。沖縄の海でもイメージしたのだろうか?
「これがゴーレム? 独創的な形ね」
召喚した魔動機を見た紗弓様の感想だった。
「これって、普通に車とトラクターじゃない!」
逆に瑞希ちゃんは、どこか悔しそうだ。
「女子高生にこんなの作れないわよ! 免許だって持ってないし! 不公平だわ! ずるよ! 卑怯だわ」
ブーブー文句を垂れる瑞希ちゃん。
「イメージさえあれば作れると思うよ。運転したことなくても、魔力さえあれば動かせるからさ、魔道具と一緒だよ」
「そのイメージが難しいのよ!」
やっぱり女子高生には、車とかメカ系は難しいのかもしれないな。
「じゃあ、次はアイアンゴーレムだよ」
魔動機を送還して、今度はアイアンゴーレム3機小隊を呼び出す。
「もうこれも、ロボットアニメじゃん」
「正解! これが一番イメージしやすいんだよね。昔プラモデルとか良く作ったし!」
「ハイハイ良かったわね」
もう投げやりの瑞希ちゃん。
「ほう、これは強そうだな!」
逆に紗弓様と従者の十六夜さんは食い付いている。
「試してみます?」
「良いのか? 大事なゴーレムなのだろう?」
「すぐ作れるので問題ないですよ。これより強いミスリルゴーレムはさすがに貸せませんが」
「ミ・ミスリルゴーレムだって?」
「作れるのか? ぜひ見せて欲しい!」
「ええ、良いですよ」
魔法陣からミスリルゴーレムを呼び出す。
「なっ!? これ? デタラメな強さだな! そこらの冒険者や武将より強いじゃない。流石はミスリル製だな、まあ私より弱いけど」
「まだこの1体だけしか作ってないけど、いずれ量産したいと思っているよ」
「りょ・量産って・・・ほんとデタラメだなキミ」
「で、こっちの3体は既に量産済みと言う訳だな!」
「そうだよ。アイアンゴーレムでも特化型だから、強いよ! すでにモンスターとの戦いでも成果出してるし」
「鑑定して見てるから、その強さがよくわかるわよ」
「あっ! やっぱり鑑定スキルだと分かるんだ」
「ああ、使わせてもらったよ。キミのステータスもね。 しかし・・キミ特殊な補正が掛かってるな・・変なスキル持ってるし・・さしずめエロ魔人だね」
「ズルい! こっちは失礼が無いように見てないのにさ」
「そうか、紳士なのだな。許可するからスキルを使ってみるいい。最もレベルが低いと内容は見れないがな」
「では、失礼して」
名前:織田 紗弓
性別:♀
年齢:18歳
種族:上位魔人
クラス:魔剣士
LV:26
HP:3800/3800
MP:2600/2600
SP:3800/3800
STR:A VIT:B AGI:B
DEX:A INT:C LUK:B
スキル:―
名前:那覇 瑞希
性別:♀
年齢:17歳
種族:上位魔人
クラス:迷宮主(AC-297)
LV:14
HP:1840/1840
MP:3360/3360
SP:2800/2800
STR:C VIT:C AGI:A
DEX:S INT:S LUK:A
スキル:魔法(光C・闇E・火C・水A・風C・土C)
言語理解 召喚魔法:D
HP自動回復:小 MP自動回復:中
魔法抵抗値上昇:小 状態異常耐性:小
空間収納 鑑定
名前:十六夜 綾乃
性別:♀
年齢:19歳
種族:上位魔人
クラス:侍
LV:28
HP:3500/3500
MP:2120/2120
SP:2960/2960
STR:A VIT:A AGI:B
DEX:A INT:E LUK:C
スキル:―
名前:夕凪
性別:♀
年齢:16歳
種族:魔人族
クラス:くノ一
LV:22
HP:725/725
MP:478/478
SP:612/612
STR:C VIT:C AGI:A
DEX:B INT:E LUK:C
スキル:―
むう・・さすがに強いな・・・これが上位魔人と魔人か・・スキルが見れないのは俺のLVが低いからだろうな。
「どうだい? 見れたかい?」
「スキルとか一部見れないものあるけど、一応見ることができたよ」
「そうか、ならそっちのアイアンゴーレム壊しても良いんだな」
「くそう! 壊すこと前提かよ!」
悔しいがアイアンゴーレムでは・・・戦わなくても分かる。全く歯が立たないだろう。
「綾乃、できるな!」
「はっ! お任せください」
アイアンゴーレム3機小隊と戦うのは、紗弓様の従者である綾乃さんだけらしい。
3対1、ひとりで戦うだと・・・バカにしやがって・・・と言いたいが、彼女も上位魔人で侍だ。勝てないのは分かっているが、少しぐらいは抵抗したい。
その綾乃さんは、艶のある長く美しい黒髪でスラリとした和風美人さんだ。軽装の鎧に袴姿が良く似合っている。
「いつでもいいぞ!」
「なら、勝負開始!」
開始の合図とともに、2機のゴーレムが砲撃を開始する。
「なっ!」
砲撃に驚く綾乃さん。だが驚くだけで彼女に当たることはなかった。
飛んでくる砲弾を躱し一瞬で間合いを詰め、3機のゴーレムが瞬く間に倒されていく。分かっていたが実力差が有り過ぎる。
硬いアイアンゴーレムが簡単に両断されてしまった。間合いの詰め方も上手い。同じ侍である俵さんも同じような脚運びしてたな、もっとも綾乃さんはそれ以上に早いが・・・きっと抜刀術とかもありそうだな。
それにしても・・・剣を振るう姿、凛とした佇まいが美しいと思った。異世界だけど大和撫子を体現したような女性だ。
和風美人って素晴らしい!
「見事だ!綾乃。最初の銃撃には驚いたが、綾乃のスピードには対応できなかったようだな」
「ありがとうございます」
綾乃さんが一礼して、後ろに下がっていく。
礼儀正しい人だ。
「さあ、前哨戦は終ったぞ! 次は私とヤマト君の番だな! その実力を見せてもらおうか」
紗弓様が腰の日本刀を抜き放ち、俺に剣先を向け挑発してくる。
「それは良いけど? まさか真剣で戦うの? 木刀とかじゃなくて?」
「なんだ? 怖気付いたのか? お互い魔人同士だ! 少しくらい怪我しても大丈夫だろう? それとも怖いのか? シルエラちゃん助けて~って泣くか?」
「くそう! 良いだろう。逆に泣かせてやる!」
「ふっ! できるものならやってみろ!」
安い挑発に乗ってしまったが仕方がない。
「ヤマト様! 頑張ってください!」
「おう、任せて置け!」
俺にはシルエラがいる。シルエラの応援があれば勝てる!
「では、勝負開始!」
綾乃さんの合図で勝負が開始される。
紗弓様は、日本刀を両手で正面に構えている。
対する俺は、愛用の剣を同じように両手で構える。
この剣は濃姫様に貰ったものだ。レアイナちゃん曰く結構な業物らしく、刃渡りは長く1.2m程の長剣で、両手持ちを基本として片手でも扱えるバスタードソードまたはロングソードと呼ばれる剣らしい。
紗弓様の持つ日本刀の刃渡りは約70cm、リーチの差だけならこちらに分がある。だが侍の踏み込みスピードは脅威だ。
両者、にらみ合ったまま動こうとしない。
甘いと言われるかもしれないが、女の子と真剣での戦いはしたくなかった。しかも魔人同士だ。正面からまともに斬り合ったら、怪我するどころではない。
多少の怪我なら自然に治るとはいえ、腕や手を欠損する場合もあるだろう。女の子にそんな怪我を負わせたくないし、俺も痛いのは嫌だ。
そんなことを考えいると、紗弓様の姿が消えた? と思った瞬間、眼前に電光石火の一撃が迫ってくる。
くっ! 辛うじて振り下ろされた一撃を剣で受け止める。響きわたる金属音。
一瞬にして間合いを詰められたのだろう、予想以上の速さだ。
「やるじゃないか!」
紗弓様が笑みを浮かべる。ヤバいな、あんな一撃くらったらマジでやばいぞ。
続けざまの斬撃を辛うじて受け止め弾き返す。幾度となく鋼と鋼のぶつかる激しい轟音が辺りに響きわたり、段々とその激しさが増してくる。
上下、左右、迫りくる全ての剣技が、驚くべき速度と正確さで放たれてくる。
それらをなんとか凌いで拮抗状態になった時だった。
紗弓様の持つ日本刀の刀身が赤く光り、炎が刀身を包み込むように燃え広がった。
「何いっ!? 魔法剣か!」
「ああ、私の本気を見せようじゃないか!」
いや、そんな本気いらないから! マジで怪我じゃ済まないからね。
「参る!」
そう言った瞬間、炎の輝きを帯びた刀身が迫りくる。
嫌な感じがしたので、横薙ぎに振られた一撃を剣で受けることなく、バックステップで躱すことにしたのだが、炎が伸びてくる。
鋭い剣閃を、絶妙な角度で剣で合わせ受け流す。
紗弓様の炎刀は、方向だけを逸らされ虚しく空を切ることになった。
「これも躱すか!」
「あの、紗弓様今のマジ危ないっすよ!」
「当り前じゃないか! 今更手を抜くつもりもないぞ!」
うわあぁ・・・マジ大ピンチ!
考えろ。どうしたらこの場を切り抜けられるかを。
「あのう~ 紗弓様、少しよろしいでしょうか?」
「なんだ! 手加減ならせんぞ!」
「いや、そうじゃなくてですね。もし俺が勝てたら、なにかご褒美とかくれます?」
「ふっ!そうだな。勝負には報酬があった方が面白いな。では、私が勝ったら新作のスイーツをよこせ!」
「俺が勝ったら?」
「まあ、ありえんと思うが、そうだな・・・キスでもしてやろう!」
マジですか! これはやる気出てきたぞ!
「キスには舌を入れても良いのですか?」
「ばっ! 馬鹿! 良い訳あるか! ほっぺたに決まっておろう!」
赤面して動揺する紗弓様・・・はは~んこの反応、これは面白くなってきたぞ。
「もしかしてファーストキスとか? だったりします?」
「そ・そんな訳なかろう・・何を言っておるのじゃ」
「じゃあ、処女なの?」
「そんなこときくなぁ! 痴れ者があぁぁ!!」
くっくっく、良い感じに動揺してくれたな、もう一押しだ。
「オナニーとかしたことは?」
「お・おな・・・」
「あれ~ 紗弓様どうしたのかな~?」
「もういい! 叩き斬ってくれるわ!」
顔を真っ赤にして、紗弓様が刀を構え直す。
「良いだろう、受けて立つ! その乳もらったあぁ!」
「普通それを言うなら『その首』だろ! しかも乳じゃないキスだ! キス!」
しっかりツッコミを入れてくれる紗弓様、もう戦いの主導権はこっちにある♪
1
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
学年一可愛いS級の美少女の令嬢三姉妹が、何故かやたらと俺の部屋に入り浸ってくる件について
沢田美
恋愛
名門・雄幸高校で目立たず生きる一年生、神谷悠真。
クラスでは影が薄く、青春とは無縁の平凡な日々を送っていた。だがある放課後、街で不良に絡まれていた女子生徒を助けたことで、その日常は一変する。救った相手は、学年一の美少女三姉妹として知られる西園寺家の次女・優里だった。さらに家に帰れば、三姉妹の長女・龍華がなぜか当然のように悠真の部屋に入り浸っている。名門令嬢三姉妹に振り回されながら、静かだったはずの悠真の青春は少しずつ騒がしく揺れ始める。
至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件
こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
転生したら世界一の御曹司だった〜巨乳エルフメイド10人と美少女騎士に溺愛されています〜
まさき
青春
異世界転生した最強の金持ち嫡男、
専属エルフメイドと美少女騎士に囲まれて至福のハーレム生活
現代日本で「地味だが実は超大富豪」という特殊な人生を送っていた青年は、ある日事故で命を落とす。
しかし目を覚ますと、そこは魔法と様々な種族が存在する異世界だった。
彼は大陸一の富を誇る名門貴族――
ヴァン・バレンティン家の嫡男カイルとして転生していたのだ。
カイルに与えられたのは
・世界一とも言える圧倒的な財力
・財力に比例して増大する規格外の魔力
そして何より彼を驚かせたのは――
彼に仕える十人の専属メイド全員が、巨乳美少女だったことである。
献身的なエルフのメイド長リリア。
護衛騎士でありながら隙あらば誘惑してくる女騎士シルヴィア。
さらに個性豊かな巨乳メイドたち。
カイルは持ち前の財力で彼女たちの願いを叶え、最高級の装備や生活を与えていく。
すると彼女たちの忠誠心と愛情はどんどん加速していき――
「カイル様……今日は私が、お世話をさせてください」
領地を狙う貴族を金と魔力で圧倒し、
時にはメイドたちの愛が暴走して甘すぎる時間に巻き込まれながらも、
最強の御曹司カイルは
世界一幸せなハーレムを築いていく。
最後までお読みいただきありがとうございました。よろしければ応援をお願いいたします。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗@オートスキル第1巻発売中
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
最弱スライムに転生した俺、捕食スキルで無限進化していたら魔王軍すら支配してました
チー牛Y
ファンタジー
残業中に倒れた俺が次に目を覚ました時、なぜか異世界で最弱モンスターのスライムになっていた。
完全に詰んだ、戦う力もない。そう思っていた時、俺には一つだけ、とんでもないスキルがあった。
【捕食】
それは、倒した相手を取り込み、能力・スキル・力のすべてを奪うチート能力だった。
ゴブリンを食べれば腕力を獲得。
魔物を食べれば新スキルを習得。
レベルは爆速で上がり、進化は止まらない。
森の魔物を支配し、ダンジョンを制圧し、気づけば俺は魔物たちの王になっていた。
やがてその力は魔王軍すら飲み込み、世界の勢力図を塗り替えていく。
これは――
最弱スライムから始まる、無限進化の成り上がり無双譚。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる