少女探偵ヒカリ

杉野桜姫

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アレクサンドラ館の悲劇

アレクサンドラ館の悲劇

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シスターは扉をノックした
「神父様」
神父は何も反応しない
シスターは神父室を開けた
神父は息をしてなかった
シスターは凍りついた
「これが概要?」
シスターはうなずいた
「そうです」
シスターはうなずいた
ベルはシスターに
「コーヒーは?」
「戒律で」
「紅茶でいいですね?」
シスターはうなずいた
ヒカリはシスターに
「あなたは?」
「シスターマリーです」
「もう一人はシスターアンジェラです」
「なるほど」
ヒカリはメモをした
「現場は?」
「教会です」
シスターマリーは言った
「なるほど」
ヒカリは言った
チェレンはシスターマリーを見た
「じゃあ引き受けます」
ヒカリは言った
ヒカリはシスターマリーを見た
「大丈夫ですか?」
「さあね」
ヒカリは言った
「その前に明日行くか」
「行くんだ」
チェレンは驚いた
Nはヒカリに
「死んだのはわかっているのか?」
「神父だけ」
ヒカリは言った
エンナはヒカリの事務所に入った
「ヒカリ」
エンナはヒカリを見た
ヒカリはエンナを見た
「どうした?」
ヒカリはエンナを見た
「神父殺人事件のことで」
「今、来たけど」
ヒカリは言った
「そう」
エンナは言った
「シスターマリーが依頼で」
「わかった」
エンナは言った
「どうして来たんだ?」
「事件調査」
エンナは答えた
「やはり」
ヒカリは言った
「牧師室の中で殺されたの」
「牧師室で?」
ヒカリは言った
エンナはうなずいた
ベルはエンナに紅茶を出した
ヒカリはエンナに
「ところで食べる?」
「何を?」
「あたしお手製のパウンドケーキだけど」
「ほしい」
エンナは目を輝かせた
「いるんですね」
「いります」
エンナは言った
エンナはパウンドケーキを食べた
「本当に美味しいわね」
「そうね」
ヒカリは言った
ベルはヒカリに
「今回は入れてないんですか」
「何を?」
ヒカリはベルを見た
「ドライフルーツ」
ヒカリは言った
「入ってない」
チェレンは言った
「次はオレンジのシフォンケーキでもいい?」
「紅茶もいいですね」
ベルは言った
ヒカリはパウンドケーキを食べた
シスターマリーはシスターアンジェラを見た
「大丈夫?」
「大丈夫です」
シスターアンジェラは言った
「それにしても誰なんですか?」
「わからない」
シスターマリーは言った
シスターアンジェラは部屋に戻った
ヒカリは考えた
「どうして何だ?」
ヒカリは言った
「何が?」
「鍵は開いていたと書かれたけど」
「そうだけど」
チェレンは言った
ヒカリはチェレンを見た
ヒカリはエンナにメールした
「なるほど」
エンナは言った
「死因も詳しくか」
「そうだな」
ダイゴは言った
「死因は絞殺」
「首を絞められたか」
エンナはうなずいた
「第一発見者はシスターだ」
「どっちの?」
「シスタマリーとシスターアンジェラ」
「なるほど」
ヒカリは考えた
「それにこの教会ってコーヒーを飲まないって」
「確かにその戒律はあった」
エンナは言った
「知っていたんですね」
ベルはエンナを見た
エンナはうなずいた
シスターアンジェラは体を震わした
「どうしたの?」
シスターマリーはシスターアンジェラを見た
「怖いんです」
「何が?」
「あの夜のことが」
「そうなの」
シスターマリーはシスターアンジェラを抱き寄せた
「大丈夫よ」
シスターマリーは言った
「どうして?」
「あの人はいない」
「そうね」
シスターアンジェラは安堵した
「ところで牧師の名前もわかるの?」
エンナはうなずいた
「わかるけど」
エンナは答えた
「名前はニコライ・バティリンスクで神父よ」
「そこは依頼人から聞いた」
ヒカリは言った
「聞いたんだ」
エンナは言った
チェレンはうなずいた
「それに今、Nがロシア教会に聞いている」
「なんて?」
「ニコライが日本に来た理由」
「わかったわ」
エンナは言った
ヒカリはNに
「ついでに二人のシスターもいたかって」
「わかった」
Nは言った
ヒカリは考えた
シスターアンジェラは蝋燭の明かりを見た
「大丈夫ですか?」
シスターマリーは言った
「大丈夫よ、あの夜を思い出してしまって」
「そう」
シスターマリーは小さくうなずいた
シスターマリーとシスターアンジェラは部屋に入った
ヒカリは考えた
「どうしたんだ?」
チェレンはヒカリを見た
「エンナから送ってもらった死体の写真」
「検視写真?」
「そうだけど」
ヒカリは言った
「索条痕が二つあるんだ」
「本当だ」
チェレンは写真を見た
「それがどう意味するんだ?」
「犯人は二人だと思うんだ」
「二人?」
チェレンは言った
ヒカリはうなずいた
「最初の方は気絶くらいかなって」
ヒカリは言った
「確かに」
「痛い発見の状況は知っているのか?」
「知っている」
ヒカリは答えた
「首吊りだと」
「そうなんだ」
チェレンは言った
「だから索条痕が二つ」
ヒカリはうなずいた
「気になるのは救急に連絡したのが死体が見つかってから30分後なんだ」
「それも妙だな」
チェレンは言った
「すでに死んでいると知っていたんだと思う」
「死んでいたから救急に連絡が」
「そうだ」
ヒカリは言った
ヒカリは考えた
シスターマリーはゴミ箱に捨てた
「シスターマリー?」
シスターアンジェラはシスターマリーを見た
シスターアンジェラはゴミ箱から拾い上げた
「これは」
シスターアンジェラは凍りついた
「まさか妊娠を」
シスターアンジェラは衝撃を覚えた
「見たの?」
シスターマリーは言った
シスターアンジェラはうなずいた
「まさか妊娠をしているとは」
シスターアンジェラは言った
「わたしもです」
シスターアンジェラは言った
「あなたも無理やり?」
「そうです」
シスターアンジェラはうなずいた
Nはヒカリに
「ニコライ神父が日本に来た理由がわかった」
「どんな理由?」
ヒカリはNを見た
「彼はシスターを妊娠させていました」
「シスターを?」
Nはうなずいた
「日本に連れてきてきたシスターも見覚えがあると」
「わかった」
ヒカリは言った
「動機は妊娠だ」
ヒカリは言った
「妊娠?」
エンナは言った
ヒアkリハうなずいた
「ニコライの前科は?」
「あった」
Nは言った
「女性への性的暴行で」
「これも今回の事件に当たる」
ヒカリは言った
「この事件ってまさか」
「妊娠が発覚した当初から計画されていたと思う」
「どうして?」
「ニコライ神父に見つかったからだ」
ヒカリは言った
「それで殺人を?」
「多分」
ヒカリは言った
ヒカリは考えた
チェレンはヒカリに
「どうして発覚したんだ?」
「悪阻の症状だ」
ヒカリは言った
「それでわかったの?」
エンナは言った
ヒカリはうなずいた
ヒカリたちはアレクサンドラ館に向かった
「それとヒカリ」
「どうした?」
ヒカリはエンナを見た
「耳に入れてほしいの」
「何を?」
ヒカリはエンナを見た
「実は近所の話だと黒い布を被った人がアレクサンドラ館に入っていくのを見たの」
「黒い布ね」
ヒカリは考えた
チェレンはアレクサンドラ館を見た
「ここか」
シスターアンジェラはチェレンを見た
「本当に来たんだ」
「あなたは?」
チェレンはシスターアンジェラを見た
「個々の教会のシスターです」
「そうなんだ」
チェレンは言った
ヒカリたちはアレクサンドラ館に入った
「ここが教会か」
ヒカリは言った
「そうです」
シスターマリーは言った
「近所の人からなんか黒い布を被った人が来たと」
ヒカリは言った
「そうですか」
シスターマリーは言った
「そういえば懺悔室に入っていきました」
「懺悔室?」
ヒカリは言った
シスターアンジェラは指さした
「その人が来たのは?」
「牧師様が殺された前日です」
「なるほど」
ヒカリはメモをした
「他に変わったことは?」
エンナは言った
「ないです」
シスターアンジェラは言った
「わかりました」
エンナは言った
ヒカリは考えた
ヒカリは懺悔室に入った
「狭いわね」
「そうです」
「ここで一対一か」
シスターアンジェラはうなずいた
「それに黒い布を被った人は見てない?」
「入る直後と出た後です」
シスターマリーは言った
「わかった」
ヒカリは言った
ヒカリは懺悔室を出た
シスターアンジェラは体を震わした
「どうして震えているんだ?」
ヒカリは疑問に思った
Nは二階に上がった
「ここが牧師室であり死体発見場所か」
Nは牧師室を見た
「特に変わった様子はなしと」
Nはメモをした
ヒカリたちは教会を出た
ヒカリたちは事務所に戻った
「なにかわかったの?」
「大体」
ヒカリは言った
「でも証拠がな」
ヒカリはコーヒーを飲んだ
「ヒカリ、今回は?」
「レモンケーキです」
ヒカリは言った
「レモンケーキね」
エンナは言った
「犯人はわかっているのか?」
「そこまでは」
ヒカリはNを見た
「牧師室なんだけど」
「どうした?」
「妙にきれいなんだ」
「どうして?」
「わからない」
「それにロープの後もあった」
「なるほど」
「どこですか?」
「ドアノブ」
Nは答えた
「開けたときに見つけたのか」
ヒカリは言った
Nはうなずいた
エンナはヒカリに
「索条痕が二つだと言ったわよね?」
「言った」
ヒカリは言った
ヒカリは考えた
ヒカリはレモンケーキを食べた
シスターマリーとシスターアンジェラは祈りを捧げた
「大丈夫ですか?」
「大丈夫よ」
シスターマリーは言った
「そうですか」
シスターアンジェラは安堵した
シスターマリーとシスターアンジェラは部屋に戻った
ヒカリは考えた
「どうした?」
チェレンはヒカリを見た
「気になってな」
ヒカリは言った
「どこが?」
「全体的」
ヒカリは答えた
「動機は妊娠なのは事実」
「そうだな」
チェレンは言った
「あとあの二人の態度」
「それも気になっていたのか?」
「そうだ」
「ニコライ神父は日本にあの二人を連れてきている」
「あとヒカリ」
チェレンはヒカリに
「シスターの二人はお腹を気にしていた」
「やはり」
ヒカリは言った
「もう目立っているからな」
「目立っている?」
チェレンは言った
「あの腹の大きさからして妊娠は6ヶ月だと思う」
「じゃあ検査薬を使わなくてもわかる」
「そうだ」
ヒカリは言った
「じゃああの二人は必死で隠していたのか」
「そうだよ」
ヒカリは言った
「まさかお腹の子は」
「ニコライ神父の子だ」
「どうして?」
「バレたんだ」
「どこに?」
「ロシア教会だ」
ヒカリは言った
「それで日本に」
「そうだよ」
「じゃあ、あのシスターは」
「妊娠させられたんだ」
ヒカリは言った
ヒカリは考えた
「シスターの言動にも気になります」
ベルは言った
ヒカリはうなずいた
「それにロシアから来たものな」
ヒカリは言った
チェレンはうなずいた
「じゃあ犯人は二人?」
「あり得る」
ヒカリは答えた
「それに懺悔室に入っていた黒い布を被った人」
ベルは言った
ヒカリはうなずいた
ヒカリは考えた
「この教会に入り口と出口にはあった」
「そうだけど」
Nは言った
ヒカリは考えた
「それに気になります」
「何が?」
ヒカリはベルを見た
「去った人です」
「そうだけど」
ヒカリは言った
「それにあとこれを見つけたんだ」
「何を?」
ヒカリはチェレンを見た
「これって」
ヒカリは布を見た
「これがそうなのか?」
ヒカリはチェレンを見た
チェレンはうなずいた
「そうだけど」
チェレンは言った
「懺悔室の椅子の中に隠されていた」
「なるほど」
「それにこの椅子に扉があることを知っていたのはシスターの二人です」
ベルは言った
「やはり」
ヒカリは言った
「どうしたんだ?」
Nはヒカリを見た
「犯人、わかったもしれない」
「犯人が?」
Nは言った
ヒカリはうなずいた
「エンナに連絡して」
「どうして?」
「逃げるからな」
ヒカリは言った
ベルはエンナに連絡した
「犯人がわかったの?」
ベルはうなずいた
 「この日本から出すな」
ヒカリは言った
「日本から?」
エンナは言った
ヒカリはうなずいた
「詳しくは空港でいう」
「わかった」
エンナはうなずいた
「どこに行くんだ?」
チェレンはヒカリを見た
「空港だ」
ヒカリは言った
「空港?」
Nは言った
ヒカリはうなずいた
「犯人は帰国する」
「わかった」
Nは言った
ヒカリたちは空港についた
「ヒカリ」
エンナはヒカリを見た
「ちょうど良かったわ」
ヒカリはエンナを見た
「どうしたの、呼び出して」
「犯人を逃さないためだ」
ヒカリは言った
「犯人を?」
ヒカリはうなずいた
「じゃあ、犯人は誰なの?」
「シスターアンジェラとシスターマリーの二人だ」
「あのシスターが犯人なの?」
エンナは驚いた
ヒカリはうなずいた
「二人は処女を守るというのがあったんだけど」
「まさか神父に」
「そうだ」
ヒカリは言った
「それで神父の殺害を」
「そうだけど」
ヒカリは言った
「じゃあ日本から脱出したいのって」
「日本でレイプされたからだ」
「一刻も早く神父を殺して出たかったのね」
「そうだよ」
ヒカリは言った
「だからここで待ち伏せを」
「そうだけど」
ヒカリは言った
「じゃあ動機はもう一つある」
「もう一つ?」
チェレンはヒカリを見た
「二人が恋人だったらの話」
「恋人?」
エンナは驚いた
ヒカリはうなずいた
「それを神父に見つかって」
「そうだ」
ヒカリは言った
「二人は葛藤していたんだ」
「それに妊娠がわかって」
「そうだ」
ヒカリは言った
ヒカリは下を見た
「来たわよ」
「本当だ」
エンナは言った
ヒカリはシスターアンジェラとシスターマリーの立ちふさがった
「あなたは」
シスターマリーはヒカリを見た
「あなたがこの神父殺しの犯人だ」
ヒカリは言った
シスターマリーとシスターアンジェラは顔を見合わせた
「証拠は?」
「懺悔室の椅子の扉に隠されていたけど」
ヒカリは言った
「そこから髪の毛が出た」
「それを調べたわ」
エンナは言った
「そうしたら髪の毛が出て調べたら」
「シスターアンジェラの髪の毛だとわかったんだ」
ヒカリは言った
シスターアンジェラは髪の毛を触った
「黒い布を被ったのはシスターアンジェラだとわかるでしょ?」
ヒカリは言った
「これでも言い逃れはできる?」
ヒカリは言った
シスターアンジェラとシスターマリーは崩れた
「連れて行くわ」
「そうして」
ヒカリは言った
エンナはシスターを連れて行った
ヒカリは封筒を見た
「誰のだ?」
「さあ」
ベルは言った
シスターアンジェラはエンナに
「行かないと殺される」
「なんだって」
エンナはシスターアンジェラを見た
シスターアンジェラはヒカリに
「代わりに行って」
「どこに?」
「北海です」
シスターマリーは答えた
「あなたならできるから」
「わかった」
ヒカリは言った
ヒカリたちは空港をあとにした
「どうして言ったの?」
エンナはシスターアンジェラに言った
「死の館です」
「死の館?」
シスターアンジェラはうなずいた
「私はそこに呼ばれました」
シスターマリーは言った
「神父様を殺したあとにわかったんです」
「そうなの」
エンナは言った
ヒカリは考えた
「どうしたんですか?」
「さあな」
ヒカリは言った
エンナはヒカリに電話した
「殺害は認めたけどあの二人が話していたのがわかったの」
「なんて?」
ヒカリは言った
「北海道の黒鳥館だと」
「わかった」
ヒカリは言った
「北海道でも有名な名士の家なの」
「わかった」
ヒカリは言った
ヒカリはスマートフォンを切った
「どうしたんだ?」
チェレンはヒカリを見た
ヒカリはエビフライを食べた
「嫌な予感かしかない」
「わかった」
チェレンは言った
ヒカリは窓を見た
シスターマリーとシスターアンジェラは体を震わした
「大丈夫よ」
シスターマリーはうなずいた
「あの館に行かなくていいから」
「そうね」
シスターアンジェラはうなずいた
ヒカリはエビフライを食べた
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