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第二章
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僕は怪訝な表情になったと思う。
「僕のために、僕の代わりになってその悪魔と戦うってこと?」
単刀直入に僕は問いかけた。
エニグマは少しはにかんだような笑みを見せた。
「そうなるね。今回は残念ながら来るのが遅かった。結果、君に甚大な被害を与えてしまった。だが、次はそうはさせない」
僕の顔はさらに怪訝さを増した。
「なんでさ?なんで僕をそんなに守ろうとするんだ?」
エニグマは少し考えた素振りをする。
だけど、それはすぐに終わった。
「そうだね。君が僕にとって特別な存在だからさ」
何かちょっと気持ち悪いな。
でも――
「特別ってなに?どういう意味で言っている?」
エニグマはまたも少しだけ勿体つける素振りをするも、やはりこれもすぐに終わった。
「それは君が、別の惑星からの転移者であり、と同時に特異点だからだよ」
やっぱりそれか。
初めて会った時も、エニグマは転移者の話をした。
よほど何か転移者に対して特別な思いがあるのかもしれない。
僕がそんなことを考えていると、突然背後で電気が爆ぜるような音がした。
僕が驚いて振り向くと、四角やら三角やらの図形が楕円形の線上に無数に浮かび上がっていた。
それらは明滅を繰り返し、バチバチと盛んに音を立てている。
するとエニグマが困ったような声で言った。
「どうやら時間のようだ。もうすぐ次元の扉が閉じてしまう」
「閉じたらどうなる?」
「当然、こちらの次元に取り残されることになる」
「でも、また開けるんだよね?」
「そうだね。ただし、だいぶ時間が経ったあとだけどね」
「だいぶってどれくらい?」
「四、五日ってところかな」
「そんなに!?」
エニグマが苦笑する。
「さっき、君を助けようと駆けつけるために一回使ってしまったからね。で、今が二回目。僕の制限は続けて二回までってところなのさ。なので次まではだいぶ時間がかかる」
「そうなのか……」
「どうする?こちらで四、五日遊んでいくかい?」
僕は考えた。
レノアたちをあの森に残している。
四、五日も僕が帰って来なかったら、心配するどころじゃないだろう。
仕方ない。
「戻りたい。仲間が待っている」
エニグマが静かにうなずく。
「そうだね。こちらの世界を旅するのは、まだだいぶ先でいいと思うよ。先は長いんだ。今は、こういう別の次元があるということだけを知っておけばいいと思う」
だいぶ先でいい……か。
どうやらエニグマはまたいずれ僕をここに連れてくるつもりらしい。
まあ、別にいいけど。
僕自身も興味あるし。
「じゃあ戻るとしよう」
エニグマが僕に声をかける。
「どうしたらいい?」
「簡単なことさ。扉が閉じる前に中に入れば元の世界に戻れるよ」
「わかった」
僕はそう答えるとすぐさま踵を返し、何の躊躇もなく楕円形に明滅する光の中心へと足を踏み入れた。
「僕のために、僕の代わりになってその悪魔と戦うってこと?」
単刀直入に僕は問いかけた。
エニグマは少しはにかんだような笑みを見せた。
「そうなるね。今回は残念ながら来るのが遅かった。結果、君に甚大な被害を与えてしまった。だが、次はそうはさせない」
僕の顔はさらに怪訝さを増した。
「なんでさ?なんで僕をそんなに守ろうとするんだ?」
エニグマは少し考えた素振りをする。
だけど、それはすぐに終わった。
「そうだね。君が僕にとって特別な存在だからさ」
何かちょっと気持ち悪いな。
でも――
「特別ってなに?どういう意味で言っている?」
エニグマはまたも少しだけ勿体つける素振りをするも、やはりこれもすぐに終わった。
「それは君が、別の惑星からの転移者であり、と同時に特異点だからだよ」
やっぱりそれか。
初めて会った時も、エニグマは転移者の話をした。
よほど何か転移者に対して特別な思いがあるのかもしれない。
僕がそんなことを考えていると、突然背後で電気が爆ぜるような音がした。
僕が驚いて振り向くと、四角やら三角やらの図形が楕円形の線上に無数に浮かび上がっていた。
それらは明滅を繰り返し、バチバチと盛んに音を立てている。
するとエニグマが困ったような声で言った。
「どうやら時間のようだ。もうすぐ次元の扉が閉じてしまう」
「閉じたらどうなる?」
「当然、こちらの次元に取り残されることになる」
「でも、また開けるんだよね?」
「そうだね。ただし、だいぶ時間が経ったあとだけどね」
「だいぶってどれくらい?」
「四、五日ってところかな」
「そんなに!?」
エニグマが苦笑する。
「さっき、君を助けようと駆けつけるために一回使ってしまったからね。で、今が二回目。僕の制限は続けて二回までってところなのさ。なので次まではだいぶ時間がかかる」
「そうなのか……」
「どうする?こちらで四、五日遊んでいくかい?」
僕は考えた。
レノアたちをあの森に残している。
四、五日も僕が帰って来なかったら、心配するどころじゃないだろう。
仕方ない。
「戻りたい。仲間が待っている」
エニグマが静かにうなずく。
「そうだね。こちらの世界を旅するのは、まだだいぶ先でいいと思うよ。先は長いんだ。今は、こういう別の次元があるということだけを知っておけばいいと思う」
だいぶ先でいい……か。
どうやらエニグマはまたいずれ僕をここに連れてくるつもりらしい。
まあ、別にいいけど。
僕自身も興味あるし。
「じゃあ戻るとしよう」
エニグマが僕に声をかける。
「どうしたらいい?」
「簡単なことさ。扉が閉じる前に中に入れば元の世界に戻れるよ」
「わかった」
僕はそう答えるとすぐさま踵を返し、何の躊躇もなく楕円形に明滅する光の中心へと足を踏み入れた。
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