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第二章
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「ふうん、なんか爽やかでつまらないね」
エニグマがさも嫌そうに言った。
「爽やかで何が悪い。俺はお前のために生きているわけじゃないと、何度言えば……」
そこでエニグマが、俺の言葉を遮った。
「ならば、あの二人が結婚なんてことになれば、君にとっても嬉しいことだと?」
俺は何の迷いもなく答えた。
「その通りだ。よくわかったな」
エニグマは訝しい顔をする。
「本当かなあ。でも、君は確かに今、嘘を吐けない状態だ。ということはそれが本心なのか」
あ~、心底面倒くさい。
「だから本心だって」
エニグマが肩をすくめた。
「わかったよ。では君は、まずはこれまで通りアルデバラン王国の復興を目指すということだね?」
「そうだ。まずはそこからだ」
エニグマが間をあけた。
どうやら考え込んでいるようだ。
だがそれはすぐに終わった。
「まあ、それでもいいけどね。血沸き肉躍る戦いが見られそうだし」
「お前のための娯楽になる気はないよ」
「でも、結局は僕を楽しませてくれるんでしょ?」
エニグマがいたずらっぽく言った。
俺は呆れた。
「知るか。勝手に覗いていろ」
エニグマが顔を上げて笑い出した。
「そうだね。そうさせてもらうよ。君を覗いているのは楽しいからね。これからも結果的にでいいから、僕を楽しませてくれよ」
「だ・か・ら・知るか!」
俺は一音ずつ区切った後、最後の部分は吐き捨てるように言った。
しかしエニグマは、それでも楽しそうに笑っている。
だがしばらくして笑い終えると、俺に向き直った。
「他に、僕に聞きたいことはあるかい?」
他に何か……悪魔のこと、神のことなど大概聞いたな。
でも何か他に……ああ、そう言えば。
「初めてお前に会ったあと、俺は突然倒れ込んで意識を失った。あれは、お前が何かしたからなのか?」
エニグマが軽く笑う。
「僕の瘴気に触れたんだろう」
「瘴気?」
「毒のようなものさ。僕はこれでも悪魔だからね。そういうものを身に纏うことができる」
「それで、俺を攻撃していたってわけか」
エニグマが手を振って否定する。
「その気はなかった。あのとき僕は、瘴気で自分の身体を覆って見えずらくしていたんだよ。にもかかわらず君は僕を発見してしまった。一応君と話しているときは、瘴気を出してはいなかったんだけどね。おそらくいくらか残っていたんだろう」
「そういうことか。おかげであのときは大変だったんだぞ」
エニグマが肩をすぼめた。
「それはすまなかったね。だが意図的ではなかった。悪気もなかったしね、許してくれるとうれしい」
エニグマがさも嫌そうに言った。
「爽やかで何が悪い。俺はお前のために生きているわけじゃないと、何度言えば……」
そこでエニグマが、俺の言葉を遮った。
「ならば、あの二人が結婚なんてことになれば、君にとっても嬉しいことだと?」
俺は何の迷いもなく答えた。
「その通りだ。よくわかったな」
エニグマは訝しい顔をする。
「本当かなあ。でも、君は確かに今、嘘を吐けない状態だ。ということはそれが本心なのか」
あ~、心底面倒くさい。
「だから本心だって」
エニグマが肩をすくめた。
「わかったよ。では君は、まずはこれまで通りアルデバラン王国の復興を目指すということだね?」
「そうだ。まずはそこからだ」
エニグマが間をあけた。
どうやら考え込んでいるようだ。
だがそれはすぐに終わった。
「まあ、それでもいいけどね。血沸き肉躍る戦いが見られそうだし」
「お前のための娯楽になる気はないよ」
「でも、結局は僕を楽しませてくれるんでしょ?」
エニグマがいたずらっぽく言った。
俺は呆れた。
「知るか。勝手に覗いていろ」
エニグマが顔を上げて笑い出した。
「そうだね。そうさせてもらうよ。君を覗いているのは楽しいからね。これからも結果的にでいいから、僕を楽しませてくれよ」
「だ・か・ら・知るか!」
俺は一音ずつ区切った後、最後の部分は吐き捨てるように言った。
しかしエニグマは、それでも楽しそうに笑っている。
だがしばらくして笑い終えると、俺に向き直った。
「他に、僕に聞きたいことはあるかい?」
他に何か……悪魔のこと、神のことなど大概聞いたな。
でも何か他に……ああ、そう言えば。
「初めてお前に会ったあと、俺は突然倒れ込んで意識を失った。あれは、お前が何かしたからなのか?」
エニグマが軽く笑う。
「僕の瘴気に触れたんだろう」
「瘴気?」
「毒のようなものさ。僕はこれでも悪魔だからね。そういうものを身に纏うことができる」
「それで、俺を攻撃していたってわけか」
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「その気はなかった。あのとき僕は、瘴気で自分の身体を覆って見えずらくしていたんだよ。にもかかわらず君は僕を発見してしまった。一応君と話しているときは、瘴気を出してはいなかったんだけどね。おそらくいくらか残っていたんだろう」
「そういうことか。おかげであのときは大変だったんだぞ」
エニグマが肩をすぼめた。
「それはすまなかったね。だが意図的ではなかった。悪気もなかったしね、許してくれるとうれしい」
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