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第二章
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「なるほど。それなら受け取るだろうという算段か」
「そのとお~り。荷受人はゴート公爵ではなく、あくまでゼークル伯爵にした。ゼークルは美食家を気取っているそうだから、絶対受け取ると思ってね」
「ゴート公爵だと、断る可能性があると思ったわけだ」
レノアが大きくうなずいた。
「ゴート公爵は質実剛健な人柄だ。そういった施しのようなものを受け取るとは思えない」
俺は再び荷馬車を見た。まだ大荷物を運んでいる。
「それにしても大量だな。どれだけつぎ込んだんだ?」
レノアは肩をすくめた。
「僕はさっき豪華な食材と言ったけど、それは目録だけにすぎない。実際はそこらの肉屋や魚屋で売っている至極普通の食材さ。ま、量は多いけどね」
俺は苦笑した。
「バレたらどうするつもりだったんだ?」
「バレないさ。門を守る警備員たちに、肉や魚の良し悪しなんてわからないだろう?わかるのはコックだ。でも受け取る際に、わざわざコックが裏門まで出向いて荷物を調べるなんてしないさ。ちゃんとした身分証明書も持っているしね」
「本物か?」
「もちろん本物。シモーヌが色仕掛けで、バレバ子爵の御者が持つ身分証明書と、事前に用意しておいた偽造身分証をすり替えたんだ。なので、御者当人は今、偽物を持っている。でも、そう簡単には見破れやしない代物だからね。当人はもちろんすり替えられたことに気づいていないはずだよ。ちなみにその偽造証明書を作るのには、結構お金がかかっているんだけどね」
「ちょっと待て。この計画を立案したのは、ついさっきだ。すぐにそんな身分証明書なんて用意できるはずがないが?」
「そのとお~り。こういうこともあろうかと、事前に用意しておいたものさ」
俺は驚き、と同時に感嘆した。
「さすがだな。用意周到と言うか、なんというか」
レノアはさらに得意げになった。
「そうだろ~う?僕は頭脳労働担当だからね。君が肉体を鍛えている時に、僕はこういう準備を色々としているってわけさ」
見事なものだ。できれば一生、敵に回したくはないものだ。
俺たちは慌ただしく荷物を運びこむ様子を眺めながら、ラーズ族たちの帰りを待った。
しばらくして、荷台の後方部分で大きな音がした。
俺は振り返り、言った。
「帰ってきたか」
どうやらラーズ族が仕事を終え、戻ってきたようだ。
徐々に透明だった姿から、灰色の姿に変わっていく三人のラーズ族。
「見取り図を描けるか?」
俺の問いに、三人は自信たっぷりにこくりとうなずいた。
「そのとお~り。荷受人はゴート公爵ではなく、あくまでゼークル伯爵にした。ゼークルは美食家を気取っているそうだから、絶対受け取ると思ってね」
「ゴート公爵だと、断る可能性があると思ったわけだ」
レノアが大きくうなずいた。
「ゴート公爵は質実剛健な人柄だ。そういった施しのようなものを受け取るとは思えない」
俺は再び荷馬車を見た。まだ大荷物を運んでいる。
「それにしても大量だな。どれだけつぎ込んだんだ?」
レノアは肩をすくめた。
「僕はさっき豪華な食材と言ったけど、それは目録だけにすぎない。実際はそこらの肉屋や魚屋で売っている至極普通の食材さ。ま、量は多いけどね」
俺は苦笑した。
「バレたらどうするつもりだったんだ?」
「バレないさ。門を守る警備員たちに、肉や魚の良し悪しなんてわからないだろう?わかるのはコックだ。でも受け取る際に、わざわざコックが裏門まで出向いて荷物を調べるなんてしないさ。ちゃんとした身分証明書も持っているしね」
「本物か?」
「もちろん本物。シモーヌが色仕掛けで、バレバ子爵の御者が持つ身分証明書と、事前に用意しておいた偽造身分証をすり替えたんだ。なので、御者当人は今、偽物を持っている。でも、そう簡単には見破れやしない代物だからね。当人はもちろんすり替えられたことに気づいていないはずだよ。ちなみにその偽造証明書を作るのには、結構お金がかかっているんだけどね」
「ちょっと待て。この計画を立案したのは、ついさっきだ。すぐにそんな身分証明書なんて用意できるはずがないが?」
「そのとお~り。こういうこともあろうかと、事前に用意しておいたものさ」
俺は驚き、と同時に感嘆した。
「さすがだな。用意周到と言うか、なんというか」
レノアはさらに得意げになった。
「そうだろ~う?僕は頭脳労働担当だからね。君が肉体を鍛えている時に、僕はこういう準備を色々としているってわけさ」
見事なものだ。できれば一生、敵に回したくはないものだ。
俺たちは慌ただしく荷物を運びこむ様子を眺めながら、ラーズ族たちの帰りを待った。
しばらくして、荷台の後方部分で大きな音がした。
俺は振り返り、言った。
「帰ってきたか」
どうやらラーズ族が仕事を終え、戻ってきたようだ。
徐々に透明だった姿から、灰色の姿に変わっていく三人のラーズ族。
「見取り図を描けるか?」
俺の問いに、三人は自信たっぷりにこくりとうなずいた。
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