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第二章
512
「可愛げ……ね」
俺は、自嘲混じりのため息を吐いた。
最近とんと聞かない台詞だ。人格が変わって以降、可愛げがないと言われることがほとんどだった。
だがしょうがない。これが本当の俺なのだから。
そう自分に言い聞かせていると、バーン翁の目が鋭く細くなった。
「お前は、孤独か?」
「孤独?……いや、あまりそうは感じてないかな。ありがたいことにな」
「ほう、そうか。どうやら良い友人に恵まれたようだな」
「ああ。ここにいるゼロスや、あんたの孫のアルフレッドたちのおかげでね」
これは本心だ。バーン翁が言うように、俺は良い友人に恵まれた。ゼロスにアルフレッド、それにレノア。
おかげで孤独を感じることはほとんどなく過ごせている。考えてみれば、これはほとんど奇跡のようなものかもしれない。
俺のこれまでの人生は、それとは真逆だったのだから。
すると、バーン翁が俺の思考を遮るように言った。
「わしは孤独じゃった」
「うん?あんたが?」
「そうじゃ」
「じゃったと過去形で言っているってことは、昔の話か?」
「そうじゃな」
「いつくらいの話なんだ。それは」
俺の問いに、バーン翁がわずかに口角を上げた。
「わしが、こちらの世界に転移した時の話じゃ」
俺は目をカッと見開いた。
間接視野で、寝転んでいたゼロスが素早く四肢をピンと張って立ち上がったのがわかった。
俺はバーン翁を見据え、わなわなと震えながら問いただす。
「今、なんと言った?」
「聞こえたじゃろう?わしがこの世界に転移した頃の話じゃと」
俺はごくりと生唾を飲み込んだ。
するとその音が聞こえたのか、バーン翁が呵々と笑い出した。
「驚いたか、小僧」
そう言って大いに笑うバーン翁を、俺は唖然とした表情で見つめた。
「あんたが、転移者本人だったんだな?」
バーン翁は大きくうなずいた。
「そうじゃ。ガッソには、伝聞として話したがな。本当は、あれはわし自身の話じゃ」
「じゃあ、あんたは……地球の?」
「アメリカじゃ」
間髪を入れず、バーン翁は答えた。
そしてまた、呵々と笑った。
俺は思わず苦笑する。
まさか、バーン翁その人が転移者だったとはな……。
「お前は、日本人か?」
俺は呆れながらうなずいた。
「ああ。そうだよ。よくわかったな」
「日本には行ったことがある。お前の名前の響きは、そのときに聞いた日本人たちの名前の響きと似ていた」
「そうか……」
そこで俺は、はたとあることに気づいた。
それを、バーン翁に尋ねた。
「ちょっと聞きたいんだが、今俺は……何語で話している?」
俺は、自嘲混じりのため息を吐いた。
最近とんと聞かない台詞だ。人格が変わって以降、可愛げがないと言われることがほとんどだった。
だがしょうがない。これが本当の俺なのだから。
そう自分に言い聞かせていると、バーン翁の目が鋭く細くなった。
「お前は、孤独か?」
「孤独?……いや、あまりそうは感じてないかな。ありがたいことにな」
「ほう、そうか。どうやら良い友人に恵まれたようだな」
「ああ。ここにいるゼロスや、あんたの孫のアルフレッドたちのおかげでね」
これは本心だ。バーン翁が言うように、俺は良い友人に恵まれた。ゼロスにアルフレッド、それにレノア。
おかげで孤独を感じることはほとんどなく過ごせている。考えてみれば、これはほとんど奇跡のようなものかもしれない。
俺のこれまでの人生は、それとは真逆だったのだから。
すると、バーン翁が俺の思考を遮るように言った。
「わしは孤独じゃった」
「うん?あんたが?」
「そうじゃ」
「じゃったと過去形で言っているってことは、昔の話か?」
「そうじゃな」
「いつくらいの話なんだ。それは」
俺の問いに、バーン翁がわずかに口角を上げた。
「わしが、こちらの世界に転移した時の話じゃ」
俺は目をカッと見開いた。
間接視野で、寝転んでいたゼロスが素早く四肢をピンと張って立ち上がったのがわかった。
俺はバーン翁を見据え、わなわなと震えながら問いただす。
「今、なんと言った?」
「聞こえたじゃろう?わしがこの世界に転移した頃の話じゃと」
俺はごくりと生唾を飲み込んだ。
するとその音が聞こえたのか、バーン翁が呵々と笑い出した。
「驚いたか、小僧」
そう言って大いに笑うバーン翁を、俺は唖然とした表情で見つめた。
「あんたが、転移者本人だったんだな?」
バーン翁は大きくうなずいた。
「そうじゃ。ガッソには、伝聞として話したがな。本当は、あれはわし自身の話じゃ」
「じゃあ、あんたは……地球の?」
「アメリカじゃ」
間髪を入れず、バーン翁は答えた。
そしてまた、呵々と笑った。
俺は思わず苦笑する。
まさか、バーン翁その人が転移者だったとはな……。
「お前は、日本人か?」
俺は呆れながらうなずいた。
「ああ。そうだよ。よくわかったな」
「日本には行ったことがある。お前の名前の響きは、そのときに聞いた日本人たちの名前の響きと似ていた」
「そうか……」
そこで俺は、はたとあることに気づいた。
それを、バーン翁に尋ねた。
「ちょっと聞きたいんだが、今俺は……何語で話している?」
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