1×∞(ワンバイエイト) 経験値1でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました!

マツヤマユタカ

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第二章

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 俺は翁の言葉を聞き、口角を上げてにやりと笑った。

「俺も行こう」

 すると、それまで会話に入らず黙って聞いていたゼロスが、満を持して口を開いた。

「ではわたしも行こう」
 
 翁は俺の顔を見つめ、次いでゼロスの顔を見つめてから言った。

「共に行ってくれるか」

「当然だ。俺にとってアルフレッドは、友であり、兄のようでもある男だからな」

 ゼロスが続く。

「カズマが友であり、兄と慕う者ならば、わたしにとっても、何としても救い出さねばならぬ人物だと言えよう」

 バーン翁はゆっくりとうなずく。

「助かる。ふたりとも恩に着るぞ」

「礼はいらないさ」

 バーン翁は重々しくうなずいた。

「では、早速で悪いが出発したい」

「異存はない。ただ、どうやってデガローまで行くつもりだ?」

 バーン翁はにやりと笑った。

「安心しろ。最速でデガローまで行ってみせるわ」

 翁は言うなり、踵を返した。

 そして扉に向かって勇躍と進む。

 俺は、ゼロスと共にその後を追った。

 この後どうなるかはわからないが、俺の心は踊っていた。

 やはり、俺の性分は戦いを欲している。

 これが俺の本性なのだろう。

 俺はバーン翁の背中を見つめながら、足取りが軽やかになっていった。



「こっちじゃ」

 バーン翁のあとを追い、俺たちは建物内にある地下へと続く螺旋階段を降り始めた。

「地下に行くのか?」

 俺の問いに、バーン翁は答えない。

 黙々と階段を降りていく。

 俺は仕方なく、ただ黙って続いた。

 すると、俺のすぐ後ろを行くゼロスが鼻をクンクンさせながら、口を開いた。

「早くも、わたしの願いが叶えられそうだ」

 俺は眉根を寄せて振り返った。

「願い?」

「先ほど言っていたばかりだぞ?」

 先ほどだって?なんて言っていたっけ。

 すると、階段を降りきったバーン翁が、目の前の扉を観音開きに勢いよく開け放った。

 そしてその扉の向こうを見て、ゼロスが言う。

「外洋に出てみたいと言った。そして、どうやらその願いは叶うようだ」

 ゼロスの言葉を聞き、バーン翁が呵々と笑った。

「そうか。ゼロスは外洋に出てみたかったのか。ならばその願いは叶えられよう!」

 バーン翁は俺たちに向かって降り返り、その奥にある巨大な影を右手で指し示しながら言った。

「我が愛船、ネーレウス号じゃ!」

 ネーレウス号――なんて大きさだ。全長にして100メートルほどもある。ものすごい高さのマストが甲板上に三本立ち並び、マストと直行する指示棒もとても長く横方向に伸びている。今は帆は張っていないので、なにやら大きな魚の骨組みを見せられているようにも思える。それにしても、あまりにも巨大な威容を誇っている。

 なるほど。これでデガローまで行くつもりか。

 バーン翁は俺の顔を見て、得意げに顎を上げた。

「どうじゃ。この船は世界最速じゃぞ」
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