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第二章
533
「そうだよな……」
俺はぽつりとつぶやくように言った。
「演技でもなんでも構わん。どうにか出来んのか?」
俺は肩をすくめた。
「俺はともかく、アリアスがどうもいけない。顔に嫌悪感が出るんだ」
翁は苦笑した。
「人生経験が足りんの。わしなら反吐が出るほど嫌いな奴とも、笑顔で握手するわい」
俺もつられて苦笑した。
「だろうな。経験が皺に刻まれているみたいだしな」
すると翁は、自らの顔の皺を両手でつまんでおどけた仕草をした。
「そうか?ピンピンに張っておるぞ?」
「手でつまんで伸ばしてるからだろ」
俺たちは笑い合った。
だが事態は深刻だ。
すぐに翁は真顔に戻った。
「ともかく、味方にバレぬようにせにゃならん」
「味方にバレないのが最優先か?」
翁は渋い顔でうなずいた。
「敵はまだなんとでもなろう。だが味方はいかん。寡兵の軍にとっては、士気の低下は大問題じゃ」
俺は翁の言葉を噛みしめた。
「なんとかしないとな。それにしても、あんたは俺たちアルデバラン側の味方をしてくれるのか?」
翁は鼻で笑った。
「当り前じゃろ。すでにわが商会はお前さんたちに投資しておるのじゃぞ?しかもその投資金額は、抜き差しならないくらいの額になっておる」
「そうなのか?」
すると翁が頓狂な顔を作った。
「知らなんだのか?」
「いや、アルフレッドたちが俺たちに肩入れしてくれているのは知っているけど、それはバーン商会全体でのことなのか?」
すると翁が呆れた表情となった。
「あのなあ、世界各地にグランルビーを運んで売りさばいておるのじゃぞ?バーン商会全体が動かずに、そんなことが出来るとでも思っておるのか?」
確かに。世界各地で売りさばくには、かなりの人手がいるだろう。
「そうだったんだな。俺はてっきり、アルフレッドとガッソの権限の範疇でやってくれているものだと思っていたんだがな」
「お前さん、ミラベルトにある商会に顔を出した時、優遇されなんだか?」
「されたな。列に並んでいたところでヴァルトに出会い、貴賓室みたいなところに通してもらったよ。それに支店長のバーブラも呼んでくれた。おかげであんたにもこうして会えた」
「そうじゃろう。わしらがすでにアルデバラン側に大いに賭けておる故じゃ。そしてこの戦、負けるわけにはいかん」
「負けたら大損だからか?」
翁はにやりと口の端を上げた。
「当然じゃろう。わしらは商人じゃぞ。儲けることこそ、正義。負けて大損なんて、わしらの辞書には載っておらんわい」
翁はそう言って呵々と笑った。
俺はぽつりとつぶやくように言った。
「演技でもなんでも構わん。どうにか出来んのか?」
俺は肩をすくめた。
「俺はともかく、アリアスがどうもいけない。顔に嫌悪感が出るんだ」
翁は苦笑した。
「人生経験が足りんの。わしなら反吐が出るほど嫌いな奴とも、笑顔で握手するわい」
俺もつられて苦笑した。
「だろうな。経験が皺に刻まれているみたいだしな」
すると翁は、自らの顔の皺を両手でつまんでおどけた仕草をした。
「そうか?ピンピンに張っておるぞ?」
「手でつまんで伸ばしてるからだろ」
俺たちは笑い合った。
だが事態は深刻だ。
すぐに翁は真顔に戻った。
「ともかく、味方にバレぬようにせにゃならん」
「味方にバレないのが最優先か?」
翁は渋い顔でうなずいた。
「敵はまだなんとでもなろう。だが味方はいかん。寡兵の軍にとっては、士気の低下は大問題じゃ」
俺は翁の言葉を噛みしめた。
「なんとかしないとな。それにしても、あんたは俺たちアルデバラン側の味方をしてくれるのか?」
翁は鼻で笑った。
「当り前じゃろ。すでにわが商会はお前さんたちに投資しておるのじゃぞ?しかもその投資金額は、抜き差しならないくらいの額になっておる」
「そうなのか?」
すると翁が頓狂な顔を作った。
「知らなんだのか?」
「いや、アルフレッドたちが俺たちに肩入れしてくれているのは知っているけど、それはバーン商会全体でのことなのか?」
すると翁が呆れた表情となった。
「あのなあ、世界各地にグランルビーを運んで売りさばいておるのじゃぞ?バーン商会全体が動かずに、そんなことが出来るとでも思っておるのか?」
確かに。世界各地で売りさばくには、かなりの人手がいるだろう。
「そうだったんだな。俺はてっきり、アルフレッドとガッソの権限の範疇でやってくれているものだと思っていたんだがな」
「お前さん、ミラベルトにある商会に顔を出した時、優遇されなんだか?」
「されたな。列に並んでいたところでヴァルトに出会い、貴賓室みたいなところに通してもらったよ。それに支店長のバーブラも呼んでくれた。おかげであんたにもこうして会えた」
「そうじゃろう。わしらがすでにアルデバラン側に大いに賭けておる故じゃ。そしてこの戦、負けるわけにはいかん」
「負けたら大損だからか?」
翁はにやりと口の端を上げた。
「当然じゃろう。わしらは商人じゃぞ。儲けることこそ、正義。負けて大損なんて、わしらの辞書には載っておらんわい」
翁はそう言って呵々と笑った。
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