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第二章
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俺は伏し目がちになり、考え込んだ。
さて、どうするか。
俺はもう、バーン翁を信用しきっている。
アルフレッドの祖父であり、なんといっても俺と同じ転移者だ。
今後もバーン翁には、色々と力になってもらいたいと思っている。
聞きたいことも山ほどある。
それならば、隠し事は出来るだけないに限る。
ならば、言ってもいいか。
俺は覚悟を決め、バーン翁と向き直った。
「ちょっと話しておきたいことがある」
俺はバーン翁に対し、過去のことを洗いざらい話した。
翁は驚きつつも、俺の話を最後まで口をほとんど差しはさむことなく聞き終えた。
「……ふむ、なかなかにハードじゃな」
なるほど。確かにひとことで言い表すのなら、それだな。それにしてもさすがだ。俺の話を聞いても、ほとんど顔色が変わらなかった。いや、一度だけ、俺が親を殺害した話の時だけは、さすがの翁も顔色を変えていた。
まあ、当然か。
俺はそう思い、苦笑した。
「それで、思い悩んでいたと?」
バーン翁の問いかけに、俺は首を横に振った。
「いや、別に後悔しているわけじゃない。それ以外に道はなかったと思うしな。ただ……」
俺は、その後に繋がる言葉を探した。
だが見つからなかった。
すると、翁が言った。
「ただ、なんじゃ?」
俺は素直に答えた。
「わからない。何故俺は今、ただ……なんて言ったのか。俺はなんと言いたかったのかな?」
すると翁が苦笑した。
「そんなこと、わしに聞かれてもわかるわけがないじゃろう。お前の言葉は、お前の内にしかない。自問自答せい」
翁に言われ、俺は上を向いて考え込んだ。
様々な事柄が頭に浮かんでは消えていく。
いろいろな色のものが複雑に交わり、溶け合い、黒くなっていく。
俺は何を言いたかったのか。俺はあの出来事に対して、何か答えを自分の中に見出していたのか。
俺は散々に考えた。
だがやはり答えは出なかった。
「ダメだ。やっぱりわからない」
翁は呵々と笑い出した。
「それでは仕方がない。ここではこれまでとしよう」
翁はそう言うと、穏やかな表情を見せた。
「だがな、お前さんはこれからの人生でいろんなことを経験し、学んでいくだろう。そしてその経験と学びの中で、真実を見出していくことになる。それは、お前さん自身の心の内の真実でもあろう。だから今日のことをよく覚えておくことじゃ。さすれば、いずれ先ほどの答えを得られる日が来るじゃろうよ」
俺は深く息を吸い込み、うなずいた。
「わかった。すまないな。俺の身の上話なんか聞いてもらって」
「構わん。お前さんとは長い付き合いになりそうじゃからな。知っておいて損はなさそうだ」
「それも、損か得かか。さすがは大商人と言われるだけはあるな」
さて、どうするか。
俺はもう、バーン翁を信用しきっている。
アルフレッドの祖父であり、なんといっても俺と同じ転移者だ。
今後もバーン翁には、色々と力になってもらいたいと思っている。
聞きたいことも山ほどある。
それならば、隠し事は出来るだけないに限る。
ならば、言ってもいいか。
俺は覚悟を決め、バーン翁と向き直った。
「ちょっと話しておきたいことがある」
俺はバーン翁に対し、過去のことを洗いざらい話した。
翁は驚きつつも、俺の話を最後まで口をほとんど差しはさむことなく聞き終えた。
「……ふむ、なかなかにハードじゃな」
なるほど。確かにひとことで言い表すのなら、それだな。それにしてもさすがだ。俺の話を聞いても、ほとんど顔色が変わらなかった。いや、一度だけ、俺が親を殺害した話の時だけは、さすがの翁も顔色を変えていた。
まあ、当然か。
俺はそう思い、苦笑した。
「それで、思い悩んでいたと?」
バーン翁の問いかけに、俺は首を横に振った。
「いや、別に後悔しているわけじゃない。それ以外に道はなかったと思うしな。ただ……」
俺は、その後に繋がる言葉を探した。
だが見つからなかった。
すると、翁が言った。
「ただ、なんじゃ?」
俺は素直に答えた。
「わからない。何故俺は今、ただ……なんて言ったのか。俺はなんと言いたかったのかな?」
すると翁が苦笑した。
「そんなこと、わしに聞かれてもわかるわけがないじゃろう。お前の言葉は、お前の内にしかない。自問自答せい」
翁に言われ、俺は上を向いて考え込んだ。
様々な事柄が頭に浮かんでは消えていく。
いろいろな色のものが複雑に交わり、溶け合い、黒くなっていく。
俺は何を言いたかったのか。俺はあの出来事に対して、何か答えを自分の中に見出していたのか。
俺は散々に考えた。
だがやはり答えは出なかった。
「ダメだ。やっぱりわからない」
翁は呵々と笑い出した。
「それでは仕方がない。ここではこれまでとしよう」
翁はそう言うと、穏やかな表情を見せた。
「だがな、お前さんはこれからの人生でいろんなことを経験し、学んでいくだろう。そしてその経験と学びの中で、真実を見出していくことになる。それは、お前さん自身の心の内の真実でもあろう。だから今日のことをよく覚えておくことじゃ。さすれば、いずれ先ほどの答えを得られる日が来るじゃろうよ」
俺は深く息を吸い込み、うなずいた。
「わかった。すまないな。俺の身の上話なんか聞いてもらって」
「構わん。お前さんとは長い付き合いになりそうじゃからな。知っておいて損はなさそうだ」
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