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第二章
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なるほど。
Sランクのバーン翁からしてみれば、後ろさえ気にしなければ、一般兵相手なら何時間でも戦えるだろう。
「よし、わかった。俺は一直線に突き進み、ソウザの奴を仕留めてみせる」
「うむ。奴が言った通り、指揮官が倒れれば軍は総崩れとなろう。いわばこの作戦は、一石二鳥じゃ」
「それもそうだな。じゃあこの作戦一択じゃないか」
「そうじゃ。奴め、そのことにどうやら気づいておらぬようじゃ」
バーン翁がほくそ笑んだ。
俺も口角を上げて、ニヤリと笑う。
「じゃあ、早速行くぜ」
「いつでも行けい」
翁の言葉に背中を押され、俺は蒼龍槍を振りかぶって突進を仕掛けた。
「うおりゃあああ!」
裂帛の気合と共に蒼龍槍を横に振う。
重装備の鎧がボコッという音を立ててへこみ、 最前列の数名が槍の上に乗っかる。
俺はそのままの勢いで槍を斜め上向きに振り抜いた。
槍の上に載っていた数名が吹き飛び、二列目三列目の兵たちを飛び越え、四列目辺りの兵たちの上に落ちた。
鎧と鎧がぶつかる衝撃音が鳴り響く。
目の前の兵たちがあまりのことに驚き慌て、後ずさる。
そこを俺は急襲した。
再び槍を後ろ手に引いた状態から、前に押し出す。
槍は遠心力を伴なって勢いよく前に押し出され、兵たちの鎧を次々にぐしゃりと潰した。
だが槍の勢いは止まらない。俺はそのまま腕に力を込めて、斜め上に振り抜いた。
またも吹き飛ばされた兵たちが宙を舞う。
だが俺の目的はまだ達成されてはいない。
俺が目指すはソウザだ。
俺は足を順繰りに前に進めては、槍を振るって道を作った。
あと二十メートル。
次々に目の前の兵たちを弾き飛ばし、俺は全身を続けた。
「な、なにをしている!早いところその小僧をぶちのめせ!数で圧倒しろ!」
ソウザが馬上で喚き散らしている。
逃げるなよ。そのままそこにいろよ。
俺はそう念じながら、槍を振るっていった。
途中一度だけ振り返り、バーン翁とアルフレッドの様子を見るも、何の問題もなさそうだった。
バーン翁は退屈そうに迫りくる兵たちを、次々に打倒していった。
俺は安心し、もはや十メートル先に迫っているソウザに照準を定めた。
だがそのとき、ソウザが馬首を返した。
野郎、逃げる気だ。
俺は槍を振るう速度を上げた。
兵たちが続々と宙を舞う。
だが落ちていく兵たちの隙間から、ソウザが脱兎のごとく逃げ出すのが見えた。
「逃げる気か!この卑怯者!」
俺は叫んだ。
ソウザは振り返りもせず、馬上から返す。
「当り前だ!貴様の相手はこいつらだ!俺じゃない!」
Sランクのバーン翁からしてみれば、後ろさえ気にしなければ、一般兵相手なら何時間でも戦えるだろう。
「よし、わかった。俺は一直線に突き進み、ソウザの奴を仕留めてみせる」
「うむ。奴が言った通り、指揮官が倒れれば軍は総崩れとなろう。いわばこの作戦は、一石二鳥じゃ」
「それもそうだな。じゃあこの作戦一択じゃないか」
「そうじゃ。奴め、そのことにどうやら気づいておらぬようじゃ」
バーン翁がほくそ笑んだ。
俺も口角を上げて、ニヤリと笑う。
「じゃあ、早速行くぜ」
「いつでも行けい」
翁の言葉に背中を押され、俺は蒼龍槍を振りかぶって突進を仕掛けた。
「うおりゃあああ!」
裂帛の気合と共に蒼龍槍を横に振う。
重装備の鎧がボコッという音を立ててへこみ、 最前列の数名が槍の上に乗っかる。
俺はそのままの勢いで槍を斜め上向きに振り抜いた。
槍の上に載っていた数名が吹き飛び、二列目三列目の兵たちを飛び越え、四列目辺りの兵たちの上に落ちた。
鎧と鎧がぶつかる衝撃音が鳴り響く。
目の前の兵たちがあまりのことに驚き慌て、後ずさる。
そこを俺は急襲した。
再び槍を後ろ手に引いた状態から、前に押し出す。
槍は遠心力を伴なって勢いよく前に押し出され、兵たちの鎧を次々にぐしゃりと潰した。
だが槍の勢いは止まらない。俺はそのまま腕に力を込めて、斜め上に振り抜いた。
またも吹き飛ばされた兵たちが宙を舞う。
だが俺の目的はまだ達成されてはいない。
俺が目指すはソウザだ。
俺は足を順繰りに前に進めては、槍を振るって道を作った。
あと二十メートル。
次々に目の前の兵たちを弾き飛ばし、俺は全身を続けた。
「な、なにをしている!早いところその小僧をぶちのめせ!数で圧倒しろ!」
ソウザが馬上で喚き散らしている。
逃げるなよ。そのままそこにいろよ。
俺はそう念じながら、槍を振るっていった。
途中一度だけ振り返り、バーン翁とアルフレッドの様子を見るも、何の問題もなさそうだった。
バーン翁は退屈そうに迫りくる兵たちを、次々に打倒していった。
俺は安心し、もはや十メートル先に迫っているソウザに照準を定めた。
だがそのとき、ソウザが馬首を返した。
野郎、逃げる気だ。
俺は槍を振るう速度を上げた。
兵たちが続々と宙を舞う。
だが落ちていく兵たちの隙間から、ソウザが脱兎のごとく逃げ出すのが見えた。
「逃げる気か!この卑怯者!」
俺は叫んだ。
ソウザは振り返りもせず、馬上から返す。
「当り前だ!貴様の相手はこいつらだ!俺じゃない!」
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