１×∞（ワンバイエイト） 経験値１でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました！

第二章

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「お前はどうやら、俺に興味があるらしいな」

　ローガンはにこりと微笑んだ。それにより、俺の言葉を肯定することとなった。

「お前は面白い。様々に変化をする。それはわたしにとっては、とても興味深い事象だ」

　変化？もしかして、俺の人格が入れ替わったことを知っているのか？

　どうやって？もしや、俺の行動を監視していた？

　俺は内心の動揺を隠すため、ひとまず問いかけることにした。

「それで、何しに来た？」

「まずは、話をしに。それから、この男を助けに、かな」

「この男？まさか、ソウザのことか？」

「そうだ」

「カイゼルの次はソウザか」

「次というよりも、どちらも、と言った方が正しい」

「つまりカイゼルも、まだ現役のお前のおもちゃというわけか」

　ローガンが苦笑する。

「わたしは彼らをおもちゃだなどと思ってはいない。そう思っているのは、お前の主人の方だろうさ」

　俺は眉根をギュッと寄せた。

「俺の主人だと？……それは、アリアス王女のことか？」

　するとローガンが顔を上げて笑った。

「違う違う。あのような小娘など、どうでもよいわ」

　俺はさらに眉根の皺を深くする。

「ならば誰のことを言っている？俺には主人なんていえる者は他にいないぞ」

　するとローガンが顔をすっと下げ、ねめつけるように俺を見つめた。

　そして口角を異様に上げ、不吉な笑みを湛えて言った。

「いるさ。お前をこの世界に呼び寄せたやつがいるだろう？」

　俺は反射的に叫んだ。

「あいつのことか！俺に語り掛けてくる、あの声の主のことだな!?」

　ローガンは、顔をゆっくりと何度も小さく上下させた。

「そう。そいつさ。お前のご主人様だろ？」

　俺はまたも怒りに任せて、反射的に反論した。

「違う！俺はあんな主人を持った覚えはない！」

「だが、お前はやつの思い通りに動いている」

　俺は眉根をギュッと寄せ、いぶかし気に首をひねった。

「俺が、奴の意志に沿って動いているだと？」

「そうだ。結果的に、であろうがな」

　こいつは、どれだけあの声の主について知っているんだ？

　俺は探るような目でローガンを見据えながら、問いかけた。

「奴の目的はなんだ？」

　ローガンは据えた目で俺を見つめ続けている。

「さあな」

　俺は反射的に怒鳴った。

「ふざけるな！やつの意志をわかっていると言っておいて、目的を聞いたら、さあ、とはなんだよ！」

　俺の怒声にも、ローガンは落ち着いている。

「わたしはやつの目的までは知らない。だが、やつがお前に語り掛けてこないということは、その意志に沿っているということに他ならないからだ」