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第二章
589
「ちぃっ!」
ローガンが顔をしかめて、忌々しそうに舌打ちした。
「やっぱりお前も、あいつに興味津々のようだな?」
ローガンは上から、俺をねめつけるように見た。
「奴はこの世界で最もユニークな存在だ。わたしが興味を持つのは当然だ」
「俺に付きまとうのも、本当はあいつが原因なんじゃないか?」
俺の問いに、ローガンは目を細めた。
「原因のひとつではある。だが、お前自身にも興味はある」
「ふうん。まあいいや。それより、アルフレッドに魔法錠をかけたのは、お前だな?」
ローガンは否定も肯定もしなかった。ただ馬上からじっと俺を見据えている。
「俺はあの魔法錠と同じものを、別の場所でも見たことがある」
これは嘘だ。俺には魔法は見えない。つまり、これはブラフだ。
「何処だかわかるか?わかるよな?」
ローガンはゆっくりと首を横にひねりつつも、やはり無言であった。
「ゼークル伯爵邸だよ。俺はそこの地下牢に繋がれた女性たちにかけられた魔法錠を、この目で見た。そしてそれは、アルフレッドにかけられたものと、まったく同じものだった」
ローガンはゆっくりと目を細め、言った。
「だからなんだと?」
俺は微かに口角を上げる。
「まだある。俺たちはその後、ゼークル伯爵を捕らえたんだが、奴には沈黙魔法がかけられていた。ゼークル伯爵の歯には紋章が刻まれていて、それをゼークルが舌でなぞることで、魔法が発動したんだ」
ローガンはじっと俺を見つめている。
「おかげで奴は今も沈黙したままだ。魔法を解こうにも、レベルが高すぎて難しい。ただ、その魔法をかけた奴なら簡単に解除できるらしい」
ローガンは黙ったままだ。
「その魔法をかけた奴って誰だろうな?ゼークルは最近、新しい魔導師を雇い入れたらしい。どうもその魔導師ってのは、或る国の重要人物からの紹介で、ゼークル邸に来たらしいんだよ」
ローガンはそれでもじっと黙ったまま、俺を見据えている。
俺はさらなるかまをかけることにした。
「ようやく最近、その或る国ってのが何処かわかったんだよ」
俺は名探偵を気取って間を開けた。
そして犯人を追い込むように下からローガンの顔を覗き込んで言った。
「ベルガン帝国だったよ」
ローガンは大きく息を吸い込んだ。
「何が言いたい?」
俺はほくそ笑んだ。
「ゼークルの歯に刻まれていた紋章な……」
俺はまたもじっくり間を取り、とどめのブラフをかまそうと、左手の人差し指をビシッとローガンに向けた。
「それ、今お前の目に刻まれている紋章と、同じなんだが?」
ローガンが顔をしかめて、忌々しそうに舌打ちした。
「やっぱりお前も、あいつに興味津々のようだな?」
ローガンは上から、俺をねめつけるように見た。
「奴はこの世界で最もユニークな存在だ。わたしが興味を持つのは当然だ」
「俺に付きまとうのも、本当はあいつが原因なんじゃないか?」
俺の問いに、ローガンは目を細めた。
「原因のひとつではある。だが、お前自身にも興味はある」
「ふうん。まあいいや。それより、アルフレッドに魔法錠をかけたのは、お前だな?」
ローガンは否定も肯定もしなかった。ただ馬上からじっと俺を見据えている。
「俺はあの魔法錠と同じものを、別の場所でも見たことがある」
これは嘘だ。俺には魔法は見えない。つまり、これはブラフだ。
「何処だかわかるか?わかるよな?」
ローガンはゆっくりと首を横にひねりつつも、やはり無言であった。
「ゼークル伯爵邸だよ。俺はそこの地下牢に繋がれた女性たちにかけられた魔法錠を、この目で見た。そしてそれは、アルフレッドにかけられたものと、まったく同じものだった」
ローガンはゆっくりと目を細め、言った。
「だからなんだと?」
俺は微かに口角を上げる。
「まだある。俺たちはその後、ゼークル伯爵を捕らえたんだが、奴には沈黙魔法がかけられていた。ゼークル伯爵の歯には紋章が刻まれていて、それをゼークルが舌でなぞることで、魔法が発動したんだ」
ローガンはじっと俺を見つめている。
「おかげで奴は今も沈黙したままだ。魔法を解こうにも、レベルが高すぎて難しい。ただ、その魔法をかけた奴なら簡単に解除できるらしい」
ローガンは黙ったままだ。
「その魔法をかけた奴って誰だろうな?ゼークルは最近、新しい魔導師を雇い入れたらしい。どうもその魔導師ってのは、或る国の重要人物からの紹介で、ゼークル邸に来たらしいんだよ」
ローガンはそれでもじっと黙ったまま、俺を見据えている。
俺はさらなるかまをかけることにした。
「ようやく最近、その或る国ってのが何処かわかったんだよ」
俺は名探偵を気取って間を開けた。
そして犯人を追い込むように下からローガンの顔を覗き込んで言った。
「ベルガン帝国だったよ」
ローガンは大きく息を吸い込んだ。
「何が言いたい?」
俺はほくそ笑んだ。
「ゼークルの歯に刻まれていた紋章な……」
俺はまたもじっくり間を取り、とどめのブラフをかまそうと、左手の人差し指をビシッとローガンに向けた。
「それ、今お前の目に刻まれている紋章と、同じなんだが?」
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