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第二章
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俺は、慌てて口を挟んだ。
「まさか、オルダナからアルデバラン領内に攻め込むつもりじゃないだろうな!?」
俺の問いに、アルフレッドがニヤリと笑う。
「そのまさかさ。さっき言ったろう?こういうのは空気を読むのが重要なんだ」
「それは経済の話だろう。軍事とはまた違うんじゃないか?」
「一緒さ。経済も、政治も、そしてまた軍事も、すべては繋がっているんだ。それぞれが別個に独立しているわけじゃないんだぜ?」
確かにそうか。他国を占領するなどという、大規模な軍事行動をする為には、経済的な裏打ちがないと、とてもではないが出来はしない。それに政治的にもそうだ。外交、内政、所持万端整って初めて、他国へ攻め込むという大規模軍事行動が取れるというものだろう。ならば、やはりアルフレッドが言うように、一緒なのだろうか?
俺は考えをまとめ、口を開いた。
「いや、軍事は空気でやれるものだろうか?経済や政治においては、空気は重要だと思う。だけど、軍事は別だと思う。下手をすれば自らの国が亡ぶんだぞ?空気だの雰囲気だので、攻め込めるはずがない」
俺ははっきりと確信をもって言った。
だが思いもかけず、俺の考えはバーン翁から否定されることとなった。
「正論じゃな。軍事行動は常に慎重に行われなければいけない。それはそのとおりじゃ。だが実際はそうでないことの方が多いのじゃ。冷静に考えれば、戦争などすべきではない状況にもかかわらず、空気の醸成により戦端を開いてしまうことがある。ほれ、お前さんの国がまさにそうだったじゃろう?」
うん?俺の国?
俺はハッとした。
「日本のことか?」
バーン翁は何度もうなずいた。
「そうじゃ。お前さんの故郷である日本は、かつてわしの故郷アメリカと戦争をしたことがあった」
するとアルフレッドとガッソが驚いた表情で、互いの顔を見合わせた。
そしてアルフレッドが代表して、口を開いた。
「ちょっと待ってくれ!お前の故郷は、その……ニホン……っていうのか?それに、じいちゃんの故郷と戦争って……」
バーン翁は楽しそうにふたりの反応を楽しんだ後、顔を引き締めて言った。
「お前たちには話していなかったが、実は、わしもカズマと同じ転移者なんじゃよ」
アルフレッドたちは同時に大きく目を剥いた。
そして一拍の後、またも互いの顔を見合わせた。
だが今度は、その状態で固まってしまった。
あまりにも予想外なバーン翁の告白に、両者ともに思考停止してしまっているかのようだった。
「まさか、オルダナからアルデバラン領内に攻め込むつもりじゃないだろうな!?」
俺の問いに、アルフレッドがニヤリと笑う。
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「一緒さ。経済も、政治も、そしてまた軍事も、すべては繋がっているんだ。それぞれが別個に独立しているわけじゃないんだぜ?」
確かにそうか。他国を占領するなどという、大規模な軍事行動をする為には、経済的な裏打ちがないと、とてもではないが出来はしない。それに政治的にもそうだ。外交、内政、所持万端整って初めて、他国へ攻め込むという大規模軍事行動が取れるというものだろう。ならば、やはりアルフレッドが言うように、一緒なのだろうか?
俺は考えをまとめ、口を開いた。
「いや、軍事は空気でやれるものだろうか?経済や政治においては、空気は重要だと思う。だけど、軍事は別だと思う。下手をすれば自らの国が亡ぶんだぞ?空気だの雰囲気だので、攻め込めるはずがない」
俺ははっきりと確信をもって言った。
だが思いもかけず、俺の考えはバーン翁から否定されることとなった。
「正論じゃな。軍事行動は常に慎重に行われなければいけない。それはそのとおりじゃ。だが実際はそうでないことの方が多いのじゃ。冷静に考えれば、戦争などすべきではない状況にもかかわらず、空気の醸成により戦端を開いてしまうことがある。ほれ、お前さんの国がまさにそうだったじゃろう?」
うん?俺の国?
俺はハッとした。
「日本のことか?」
バーン翁は何度もうなずいた。
「そうじゃ。お前さんの故郷である日本は、かつてわしの故郷アメリカと戦争をしたことがあった」
するとアルフレッドとガッソが驚いた表情で、互いの顔を見合わせた。
そしてアルフレッドが代表して、口を開いた。
「ちょっと待ってくれ!お前の故郷は、その……ニホン……っていうのか?それに、じいちゃんの故郷と戦争って……」
バーン翁は楽しそうにふたりの反応を楽しんだ後、顔を引き締めて言った。
「お前たちには話していなかったが、実は、わしもカズマと同じ転移者なんじゃよ」
アルフレッドたちは同時に大きく目を剥いた。
そして一拍の後、またも互いの顔を見合わせた。
だが今度は、その状態で固まってしまった。
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