1×∞(ワンバイエイト) 経験値1でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました!

マツヤマユタカ

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第二章

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 今度は俺が眉尻を上げる番となった。

「どうやら、お前には見えなかったようだな?お前の目は節穴か?」

 俺が嘲るように言うと、B・Bは顔をしかめた。

「お前にお前と言われる筋合いはないと、何度言えば気が済むんだ?」

 B・Bは俺を睨みつけた。当然のことながら俺も睨み返す。

 だがそこで困り顔のレノアが仲裁に入った。

「まあまあ、二人ともそこまでにしてよ。僕らは味方なんだ。いがみ合うのはやめてよね」

 俺は大きく息を吐き出し、顔をそむけた。

 するとほとんど同時にB・Bもそっぽを向いた。

 どうもB・Bとは反りが合わない。出会いの時から、それは変わっていない。そうなると、我ながら今後のことが心配になってしまう。レノアの言うとおり、B・Bは味方だ。それもかなり心強い味方だ。仲良くするに越したことはない。だが……

「まあとにかく、こういったことを僕らはデモンストレーションしようと思っているんだよ。すでに一度、オルダナでデモンストレーションはしていてね。その時には巨大なレアモンスターたちを相手にカズマが戦ったりしたんだよ」

 レノアの説明に、B・Bが食いついた。

「そんなことをしていたのか」

「オルダナ王国も色々だからね。アルデバランに同情的なひとたちも多いけど、そうでないひともいる。だからそういったひとたちを納得させるためにやったんだ」

「巨大なレアモンスターなど、よく用意できたな」

 レノアは肩をすくめて、俺を指さした。

「カズマのテイマー能力だよ」

「カズマが?」

 B・Bが俺を見る。

 俺はこれ以上挑発しないように気をつけながら、ゆっくりとうなずいた。

 すると、レノアが補足説明をしてくれた。

「カズマはね。ちょっと信じられないくらいのテイマー能力を持っているんだよ。その力で集めたレアモンスターたちを相手に、大立ち回りをやってもらったんだ」

「ふむ、そうか」
 
 B・Bは素っ気なく言った。

 レノアが続ける。

「そのときには各国の大使なんかも招待したんだけど、その中にはエルブリーズの大使もいたんだ。だから、その報告はすでにエルブリーズ中枢にも届いているはずさ」

「なるほどな。ならば、駄目押しってわけだな」

「その通り。僕らの軍は精強だよ、とエルブリーズの中枢部に意識づけるのが目的さ」

 レノアの話を聞き終えたB・Bは、わずかばかり伏し目がちに斜め下を見て考え込んだ。

 だがすぐに考えがまとまったのか、意を決して言った。

「ならばわたしも同行しよう。Sランクのわたしだ。文句はあるまい?」
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