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第十話 地下千階
俺はひとまず安堵のため息を深く漏らした。
そして辺りを見回してみた。
「高い……なんて高さだ」
そこは天井がとてつもなく高かった。百メートルはありそうだ。
ダンジョンの各階は、深く潜れば潜るほど天井が高くなると聞く。
俺が危うく命を落としかけた地下二十五階は、天井の高さは二十メートルくらいだった。
ここはそれに比べると、圧倒的に高い。
この天井を見上げ、俺は本当に地下千階に到達したことを実感した。
『そこを真っ直ぐ進め』
真っ直ぐ?めちゃめちゃ広い空間があるだけだぞ?
『いいから進め。文句が多い奴だな』
わかったよ。とりあえず前に進めばいいんだな。
俺はゆっくりと足を踏み出し、歩き出した。
しばらくすると、また声が頭の中に響いた。
『もう少し左だ』
俺は指示通りに左に舵を切った。
そしてしばらく歩くと、前方に壁が見えてきた。
あそこが目的地か?
『その先だ』
その先?壁があるだけ……いや、扉があるのか?
俺は少しだけ早歩きとなって、前方を目をこらしてよく見た。
すると、確かに壁には重厚そうな鉄製の扉が備え付けられてあった。
あの扉か。
『そうだ』
そこにお前がいるんだな。
そういえば名前を聞いていなかったな。
『ここまで来たんだ。会ってから互いに自己紹介するとしよう』
いいだろう。鬼が出るか蛇が出るか。
どうせ、あそこで死ぬ運命だったんだ。誰が出てきたって恐れるものか。
すると俺の頭の中に突如笑い声が響き渡った。
『さっきまで、落ちるの恐い~って泣き叫んでいたくせにな』
ちょっと待て。泣き叫んではいないだろうが!
『そうか?心の中で泣き叫んでいたように思うがな』
いいや、違う。確かに恐かったが、それはいきなりだったからだ。だが今は違う。
『どう違う』
覚悟を決めた。
一度死んだ身だ。
この先どうなろうとも、もう俺は怖がったりはしない。
『ほう、そうか。それはいい心がけだ』
ふん、偉そうに。
まあいい。
ここだな。
俺は目の前の扉をじっくりと眺めた。
白く輝く金属製で、かなり豪華な装飾で造られている。
『さあ、早く入れ』
別にいいだろ。少しくらい。何で急かすんだ?
『お前、ここはダンジョン地下千階だぞ?この階に巣食う魔物に出くわしたらどうするつもりだ?』
俺は思わず、マッハの勢いで扉を開けた。
そして素早く身体を扉の中に潜り込ませると、しっかりと扉を閉めたのだった。
鍵は付いてないのか?
これで大丈夫なのか?
『いいから、先へ進め』
いいだろう。俺は覚悟を決めたんだ。
行ってやる。この先に何が待っていようが、進んでやるさ。
俺は大きく力強くうなずくと、一歩を前に踏み出した。
『そのまま真っ直ぐ進め』
ごつごつとした岩肌を眺めながら俺は、言われたとおりに真っ直ぐに進んだ。
ずっとずっと、百メートルほども進んだところにまた一つ扉があった。
『その扉の先だ』
いよいよか。
この扉の先にいるのは鬼か蛇か。
はたまた……。
俺は緊張のためかごくりと生唾を飲み込むと、勢いを付けて扉を開いた。
するとそこには……。
「……なんだこれは……神殿なのか?……」
俺はあまりの荘厳な光景に思わず呟いた。
そこにあったのは、まばゆく光輝く巨大な神殿であった。
「……デカい……それに……なんて美しい……」
六本の巨大な柱が前面に高くそびえ立ち、幅の広い三角形の屋根を支えている。
そのすべてが半透明な材質で出来ており、眩しいくらいに光り輝いていた。
「ガラスででも出来ているのか?それともクリスタルとか……まさかダイヤモンドってことはないよな?」
俺があまりの輝きに心を奪われていると、またも声が頭の中に響いてきた。
『何をグズグズしているんだ。さっさと中に入れ』
わかったよ。うるさいな。
俺は美しい神殿を眺めながらも、ようやく歩き出した。
そして神殿の中へとゆっくりと足を踏み入れていくのであった。
そして辺りを見回してみた。
「高い……なんて高さだ」
そこは天井がとてつもなく高かった。百メートルはありそうだ。
ダンジョンの各階は、深く潜れば潜るほど天井が高くなると聞く。
俺が危うく命を落としかけた地下二十五階は、天井の高さは二十メートルくらいだった。
ここはそれに比べると、圧倒的に高い。
この天井を見上げ、俺は本当に地下千階に到達したことを実感した。
『そこを真っ直ぐ進め』
真っ直ぐ?めちゃめちゃ広い空間があるだけだぞ?
『いいから進め。文句が多い奴だな』
わかったよ。とりあえず前に進めばいいんだな。
俺はゆっくりと足を踏み出し、歩き出した。
しばらくすると、また声が頭の中に響いた。
『もう少し左だ』
俺は指示通りに左に舵を切った。
そしてしばらく歩くと、前方に壁が見えてきた。
あそこが目的地か?
『その先だ』
その先?壁があるだけ……いや、扉があるのか?
俺は少しだけ早歩きとなって、前方を目をこらしてよく見た。
すると、確かに壁には重厚そうな鉄製の扉が備え付けられてあった。
あの扉か。
『そうだ』
そこにお前がいるんだな。
そういえば名前を聞いていなかったな。
『ここまで来たんだ。会ってから互いに自己紹介するとしよう』
いいだろう。鬼が出るか蛇が出るか。
どうせ、あそこで死ぬ運命だったんだ。誰が出てきたって恐れるものか。
すると俺の頭の中に突如笑い声が響き渡った。
『さっきまで、落ちるの恐い~って泣き叫んでいたくせにな』
ちょっと待て。泣き叫んではいないだろうが!
『そうか?心の中で泣き叫んでいたように思うがな』
いいや、違う。確かに恐かったが、それはいきなりだったからだ。だが今は違う。
『どう違う』
覚悟を決めた。
一度死んだ身だ。
この先どうなろうとも、もう俺は怖がったりはしない。
『ほう、そうか。それはいい心がけだ』
ふん、偉そうに。
まあいい。
ここだな。
俺は目の前の扉をじっくりと眺めた。
白く輝く金属製で、かなり豪華な装飾で造られている。
『さあ、早く入れ』
別にいいだろ。少しくらい。何で急かすんだ?
『お前、ここはダンジョン地下千階だぞ?この階に巣食う魔物に出くわしたらどうするつもりだ?』
俺は思わず、マッハの勢いで扉を開けた。
そして素早く身体を扉の中に潜り込ませると、しっかりと扉を閉めたのだった。
鍵は付いてないのか?
これで大丈夫なのか?
『いいから、先へ進め』
いいだろう。俺は覚悟を決めたんだ。
行ってやる。この先に何が待っていようが、進んでやるさ。
俺は大きく力強くうなずくと、一歩を前に踏み出した。
『そのまま真っ直ぐ進め』
ごつごつとした岩肌を眺めながら俺は、言われたとおりに真っ直ぐに進んだ。
ずっとずっと、百メートルほども進んだところにまた一つ扉があった。
『その扉の先だ』
いよいよか。
この扉の先にいるのは鬼か蛇か。
はたまた……。
俺は緊張のためかごくりと生唾を飲み込むと、勢いを付けて扉を開いた。
するとそこには……。
「……なんだこれは……神殿なのか?……」
俺はあまりの荘厳な光景に思わず呟いた。
そこにあったのは、まばゆく光輝く巨大な神殿であった。
「……デカい……それに……なんて美しい……」
六本の巨大な柱が前面に高くそびえ立ち、幅の広い三角形の屋根を支えている。
そのすべてが半透明な材質で出来ており、眩しいくらいに光り輝いていた。
「ガラスででも出来ているのか?それともクリスタルとか……まさかダイヤモンドってことはないよな?」
俺があまりの輝きに心を奪われていると、またも声が頭の中に響いてきた。
『何をグズグズしているんだ。さっさと中に入れ』
わかったよ。うるさいな。
俺は美しい神殿を眺めながらも、ようやく歩き出した。
そして神殿の中へとゆっくりと足を踏み入れていくのであった。
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