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第百二十九話 入り口
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「魔法が、使えない?」
ガイウスは目を大きく見張り、愕然とした表情で立ち尽くした。
だがすぐに気持ちを持ち直して、もう一度飛ぼうと念じたものの、結果は同じであった。
そのため今度は飛行魔法ではなく、別の魔法を試みようと、両手を頭上高く掲げて攻撃魔法を念じたものの、これまた結果は不発であった。
「そんな馬鹿な、こんなことって……」
ガイウスは自らの両掌をしげしげと見つめ、そのショックの強さからか、実にたどたどしく呟いた。
それからしばらくの間は茫然自失といった様子であったが、いつまでも愕然とし続けているわけにもいかず、ガイウスは再度魔法使用を試みた。
それこそ何度も、何度も試みた。
しかしガイウスの掌から魔法が発せられることはなかった。
ガイウスは落胆と驚愕が入り混じった複雑な顔つきとなり、またもその場に立ち尽くした。
すると突然、建物がパアーッと明るく発光した。
ガイウスはあまりの眩しさに、手をかざして顔を覆った。
輝きは数秒間続き、その後次第にゆっくりと収束していった。
すると先ほどまでドアも何もなく、一切の切れ目もなかった建物に、突如として入り口が現れた。
中には照明はなく薄暗いために、どのような構造になっているのかは外からはまったく判別できなかった。
「くそっ!どういうことだ。罠か?それとも……」
ガイウスはうつむき、しばしの間沈思黙考した。
そしておもむろに顔を上げると、覚悟を決めた男の表情となって、力強く前に一歩足を踏み出した。
2
「暗いな。魔法が使えれば――くそっ!今は言いっこなしだな」
ガイウスは、壁伝いにゆっくりと確実に前へと歩いていた。
道は一本道で、曲がり角は今のところ一つもなかった。
だがしばらく歩くと、ガイウスの進行方向に壁が立ちはだかった。
「くそっ!行き止まりじゃないか!だったらなんでこんなところまで誘い込んだんだ!?とっとと開けろよ!」
ガイウスは見えない敵に向かって咆哮を上げた。
すると先ほどと同様に、突然壁が発光しだした。
しばらくすると、ガイウスの前に立ちはだかっていた壁は、見事に消え失せた。
しかもそこには、明るい光彩が天井からたくさん差し込むとても広い部屋があった。
ガイウスは意を決して前へと進み、部屋の中へと入った。
部屋の中は五つ星ホテルのインペリアルスイートルームを思わせる、豪華で洒脱な造りだった。
ガイウスは警戒しつつ、部屋の造りをゆっくりとした足取りで見てまわった。
「さっき上から見たときは、屋上には天窓なんてなかったはずだ。それなのに――」
ガイウスが言う通り、先ほど上空から見た限りでは、建物の屋上は全て銀色の金属で覆われていたはずであった。
しかしこの部屋には、あふれんばかりの光が天井から差し込まれていた。
ガイウスは驚きつつ、部屋の中央までやってきた。
すると突然、部屋の反対側の壁がパアーッと明るく輝きだした。
ガイウスは警戒度合いを最大限に高めて、輝く壁を注視した。
壁の光が次第にゆっくりと収束していくと、ガイウスの予想通りに壁は消え失せ、奥から人影が現れた。
ガイウスは完全に腹をくくった様子で、その人影を睨みつけて言った。
「ふん!鬼が出るか蛇が出るか、はたまた出るのは神か悪魔か。何でもいいからとっとと出て来い!」
「魔法が、使えない?」
ガイウスは目を大きく見張り、愕然とした表情で立ち尽くした。
だがすぐに気持ちを持ち直して、もう一度飛ぼうと念じたものの、結果は同じであった。
そのため今度は飛行魔法ではなく、別の魔法を試みようと、両手を頭上高く掲げて攻撃魔法を念じたものの、これまた結果は不発であった。
「そんな馬鹿な、こんなことって……」
ガイウスは自らの両掌をしげしげと見つめ、そのショックの強さからか、実にたどたどしく呟いた。
それからしばらくの間は茫然自失といった様子であったが、いつまでも愕然とし続けているわけにもいかず、ガイウスは再度魔法使用を試みた。
それこそ何度も、何度も試みた。
しかしガイウスの掌から魔法が発せられることはなかった。
ガイウスは落胆と驚愕が入り混じった複雑な顔つきとなり、またもその場に立ち尽くした。
すると突然、建物がパアーッと明るく発光した。
ガイウスはあまりの眩しさに、手をかざして顔を覆った。
輝きは数秒間続き、その後次第にゆっくりと収束していった。
すると先ほどまでドアも何もなく、一切の切れ目もなかった建物に、突如として入り口が現れた。
中には照明はなく薄暗いために、どのような構造になっているのかは外からはまったく判別できなかった。
「くそっ!どういうことだ。罠か?それとも……」
ガイウスはうつむき、しばしの間沈思黙考した。
そしておもむろに顔を上げると、覚悟を決めた男の表情となって、力強く前に一歩足を踏み出した。
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「暗いな。魔法が使えれば――くそっ!今は言いっこなしだな」
ガイウスは、壁伝いにゆっくりと確実に前へと歩いていた。
道は一本道で、曲がり角は今のところ一つもなかった。
だがしばらく歩くと、ガイウスの進行方向に壁が立ちはだかった。
「くそっ!行き止まりじゃないか!だったらなんでこんなところまで誘い込んだんだ!?とっとと開けろよ!」
ガイウスは見えない敵に向かって咆哮を上げた。
すると先ほどと同様に、突然壁が発光しだした。
しばらくすると、ガイウスの前に立ちはだかっていた壁は、見事に消え失せた。
しかもそこには、明るい光彩が天井からたくさん差し込むとても広い部屋があった。
ガイウスは意を決して前へと進み、部屋の中へと入った。
部屋の中は五つ星ホテルのインペリアルスイートルームを思わせる、豪華で洒脱な造りだった。
ガイウスは警戒しつつ、部屋の造りをゆっくりとした足取りで見てまわった。
「さっき上から見たときは、屋上には天窓なんてなかったはずだ。それなのに――」
ガイウスが言う通り、先ほど上空から見た限りでは、建物の屋上は全て銀色の金属で覆われていたはずであった。
しかしこの部屋には、あふれんばかりの光が天井から差し込まれていた。
ガイウスは驚きつつ、部屋の中央までやってきた。
すると突然、部屋の反対側の壁がパアーッと明るく輝きだした。
ガイウスは警戒度合いを最大限に高めて、輝く壁を注視した。
壁の光が次第にゆっくりと収束していくと、ガイウスの予想通りに壁は消え失せ、奥から人影が現れた。
ガイウスは完全に腹をくくった様子で、その人影を睨みつけて言った。
「ふん!鬼が出るか蛇が出るか、はたまた出るのは神か悪魔か。何でもいいからとっとと出て来い!」
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