ヤクザとJK?!

あさみ

文字の大きさ
46 / 70
四章ヤクザさん2

裏社会

しおりを挟む
無事に木ノ葉組の家に帰れた、いや、皆は無事ではない。奏斗さんは帰ってきすぐに組の人達に手当してもらっていた、源田さんは神無を追っている、水無さんはと言うとコンビニ近くの公園で血まみれで倒れていたらしい、今無事と言えるのは私だけだった、それに気づいてくれたのは菊一さんだけだった、菊一さんは私の部屋に入ってきて声をかけてくれた
「桃、大丈夫か?」
「菊一さん・・・」
「菊一おねーさんな!」
座っていたベッドに並んで座ったかと思えば人差し指を口に当てて注意した
「お姉さん・・・」
「あら素直、よっぽど堪えたのね」
「私のせいで皆が傷付いて、私がいなかっ・・・」
「桃ちゃん、それは言っちゃ駄目よ」
さっきから口を抑えられてばかりだ、誘拐された時も口に布を当てられて眠くなって・・・
「っ、ごめんなさい。あの口に手を当てるのはやめてください」
怖くなり無理やり手を引き剥がした、私の行動や表情で菊一さんは察したようだった
「あら、ごめんね。だけど本当に桃ちゃんは気負わなくていいのよ、元々あの過保護が計画なしに突っ走るからこんな事になっただけの話」
「でも・・・私が攫われなかったら」
「はぁ、過ぎたことを何度も考えるのは無駄な事なのよ、次どうするかっていうのは桃ちゃんが決めることじゃないの、これはれっきとした宣戦布告なんだから」
「宣戦布告?」
「ヤクザの抗戦がその内始まるかもしれない」
「えっ・・・」
「桃ちゃんはもうではなく完全にって扱いになるわ、今回の事で少し広まってしまったから・・・」
「な、なんでそんな・・・」
「あのね桃ちゃん、奏斗が桃ちゃんの居場所を見つけられたのは情報屋のおかげなの」
「情報屋?それって・・・」
「情報、例えば特定人物の位置や名前、誕生日から家族構成や性格まで。情報という情報をおカネで売っているやつのことよ」
「本当に居るんですね・・・そんな人、それで、私も居場所をお金で買ったんですか」
「ううん、今回は結構ふっかけられたみたいでねぇ」
「えっ、じゃあどうしたんですか?まさか借金を背負ってまで?!」
「いいや、借金じゃなく桃ちゃんの情報を提供してお釣りがきた感じ」
「私の情報で?それなら良かった・・・」
「良かった?それは違うなぁ桃ちゃん、情報屋に情報を売るっていうのはそんな簡単なことじゃないんだよ」
「それは・・・、でも私の情報ですよ?そんな重要じゃないんじゃ」
「800」
「え?」
「なんの数字か分かるかな?」
「話の流れからして・・・情報の値段?」
「うん桁は?」
「えっー、と800万?」
「惜しいねぇ800億だ」
「お、億?!」
桃は目を見開き菊一の言葉に驚いた、無理もない、ただの学生の情報が数百億もすると言われたらそりゃ驚く
「菊一さん、他の人の情報って、どのぐらいなんですか・・・?」
「そうだなぁ、人によって本当に雲泥の差があるけど、ここがが取り扱っている情報の平均は数千万ってとこかな」
「はぇ?」
桃の反応でぶっ、と笑った菊一さんはこんな事を言い出した
「どうせ桃ももうすぐ知ることになるだろうし教えてやるよ、しっかり聞いとけよ」
「は、はい!」
こうして菊一のヤクザ授業が始まった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ヤクザの若頭は、年の離れた婚約者が可愛くて仕方がない

絹乃
恋愛
ヤクザの若頭の花隈(はなくま)には、婚約者がいる。十七歳下の少女で組長の一人娘である月葉(つきは)だ。保護者代わりの花隈は月葉のことをとても可愛がっているが、もちろん恋ではない。強面ヤクザと年の離れたお嬢さまの、恋に発展する前の、もどかしくドキドキするお話。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

お隣さんはヤのつくご職業

古亜
恋愛
佐伯梓は、日々平穏に過ごしてきたOL。 残業から帰り夜食のカップ麺を食べていたら、突然壁に穴が空いた。 元々薄い壁だと思ってたけど、まさか人が飛んでくるなんて……ん?そもそも人が飛んでくるっておかしくない?それにお隣さんの顔、初めて見ましたがだいぶ強面でいらっしゃいますね。 ……え、ちゃんとしたもん食え? ちょ、冷蔵庫漁らないでくださいっ!! ちょっとアホな社畜OLがヤクザさんとご飯を食べるラブコメ 建築基準法と物理法則なんて知りません 登場人物や団体の名称や設定は作者が適当に生み出したものであり、現実に類似のものがあったとしても一切関係ありません。 2020/5/26 完結

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

靴屋の娘と三人のお兄様

こじまき
恋愛
靴屋の看板娘だったデイジーは、母親の再婚によってホークボロー伯爵令嬢になった。ホークボロー伯爵家の三兄弟、長男でいかにも堅物な軍人のアレン、次男でほとんど喋らない魔法使いのイーライ、三男でチャラい画家のカラバスはいずれ劣らぬキラッキラのイケメン揃い。平民出身のにわか伯爵令嬢とお兄様たちとのひとつ屋根の下生活。何も起こらないはずがない!? ※小説家になろうにも投稿しています。

世界の終わりにキミと

フロイライン
エッセイ・ノンフィクション
毎日を惰性で生きる桐野渚は、高級クラブの黒服を生業としていた。 そんなある日、驚くほどの美女ヒカルが入店してくる。 しかし、ヒカルは影のある女性で、彼女の見た目と内面のギャップに、いつしか桐野は惹かれていくが…

処理中です...