ダンジョンチケット

夏カボチャ

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2章三つの試練

ダンジョンチケット10

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暗闇の中3つの光が交互に話しかけてくる。

緑の光『力が欲しいんだ?』

赤い光『力を欲しいんだって』

青い光『愚かだな、人の子よ』

青い光『力とはそれに比例する精神と経験そしてそれを扱う知識に体力と全てが力になりうるのだよ』

赤い光『あはは。流石青ちゃん物知りだね♪』

さんざん言いたい放題語る光たちに俺はイライラしていた。

拓武『ご託はもう沢山だ。お前らが低級だってのは聞いてんだ。とっとと力をよこせ!俺には遊んでる時間がないんだ!』

緑の光『……人間が我らを愚弄するか?ならば試してやろうぉぉぉ!』

そう言うと光たちはいっせいに輝き始め暗闇の部屋を照らした。

緑の光『我は全てを見透す眼(マナコ)なり貴様の全てをさらけ出すがよい』

そう言うと霊体のように身体を変化させたマナコは拓武の身体の中に入り込んだのだ。

拓武『くそなんだ、きえた?』

赤い光『あはは。あの人間気づいてないや、』

青い光『まぁ当然だな。』

マナコ『ふふふ、お前の記憶を見せてもらうよ』

拓武『ぐぁぁぁ、』

猛烈な痛みと一瞬で甦る走馬灯のような記憶

マナコ『あったあった、人間よ自分の過去にて朽ちるがいい』

拓武『ぐぁぁぁ……』

凄い吐き気と頭痛が拓武の身体を襲ったそして視界がボヤけだし膝から倒れこんだ。

拓武の頭の中

頭の中の和羽『拓武君、拓武君?』

拓武『うぅぅん』

ハッ

拓武『ここは学校の裏庭だよな?』

和羽『もう何寝ぼけてんの?まったくもう』
拓武『和羽、いきてる?』

和羽『何?いきなり生きてるとか本当に大丈夫?拓武君?』

和羽が生きてた、きっと全部夢だったのかな、

マナコ『ふふふ、そうさ、現実は辛いことばかりこのまま眠るといい。肉体が滅ぶまでな』

拓武『なんか変な夢を見ててさ、しかも凄い嫌な夢』

いつの間に学校に来たんだろ?

拓武は裏庭で寝ていたのは掃除当番をサボるためと言うのが理由だった

つまり知らない間に放課後まで寝てたのかと思うと不思議に感じた。

確かめねばならない、もし、本当に現実ならそれは何より幸せだろう。


拓武『和羽、今日は何日だ、』

和羽『今日は7月の15日だよ。』

拓武は顔を強ばらせた。

拓武『誰だお前……お前は和羽じゃない、』

和羽『今度はいきなり何?やっぱり保健室いく?』

拓武『7月15日、確かに俺は裏庭にいた筈だ、でもな……起こしに来るはずないんだよ、和羽とはまだ会ってないし、いつも俺を起こすように担任から言われるのは竜也だ』

和羽『何…ワケわからないこといってるの拓武君……』

拓武『和羽の声で……和羽の姿で……喋るな!虫酸が走る!』

拓武『俺と和羽は夏休みまでお互いを知りもしなかったんだ、何度でも言う!起こしに来るわけないんだよ!』

拓武『姿を表せー!クソォォォォ』

全力で偽の和羽に殴りかかった。

偽とわかっていても涙を止められなかった。


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