ダンジョンチケット

１１章認められし者

ダンジョンチケット１０８

拓武は迷っていた、ネクロマンサーと言うならば、もし時間を戻せたから和羽を助けられるのではないか？

拓武の知識の中にあるネクロマンサーと言う存在は死んで直ぐの者ならば生き返らせてくれるとどの漫画や本にも書いてあったからだ。

拓武『なあ？お前の名前は何て言うんだ？』

ネクロマンサー『クリュメノス様の宝を狙う盗人に名乗る名などない！』

全く拉致があかない……どうするか……

拓武『なら俺はお前を倒さないといけなくなる』

拓武は仕方ないと割り切ろうとしていたが簡単に割りきれないのが本音であった！


（仕方なくない！むしろ何とかなるだろ！考えろ俺）

拓武はあることを思い付いたのだ！

拓武『そうだ、君からしたら確かに俺らは泥棒だ！』

ネクロマンサー『開き直るな！やっぱり許せない！』

拓武『むしろ聞いて欲しい！今地上ではクリュメノスの護ろうとした物を国を奪おうとしてる奴がいるんだ！だから頼む……この力を俺達に預けてくれないか！』

ネクロマンサー『力は手にした者に差し出すのが決まり、だが！その際に宝も持ち去る盗人には死を！』

拓武『意味がわかんないんだよ！俺達が何を盗んだって言うんだ！』

だが、拓武は何となく嫌な予感がした、そして自分のポケットを確認した。

ポケットにはあのピアスが入っていたのだ。

（あの時中に戻そうと思って忘れてた！）

拓武の手にピアスが有るのを確認したネクロマンサーは怒り震えだした。

ネクロマンサー『この期に及んで！嘘をついたその腐りきった根性は軽蔑を通り越して尊敬に値しますが……やっぱり許せません……私が怒るとどうなるか教えてあげましょう！』

そう言うとネクロマンサーの身体から泥々した真っ黒い煙のような物が出てきていたのだ。

ネクロマンサー『私が怒るのは！１０日振りです！』