ガルダ戦記、欲しい世界は俺が作る!

夏カボチャ

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6章クーデルトルン奪還・その先にある景色

セリアの涙

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セリアに襲い掛かるウルフィード!
其れは まさに疾風怒濤と言う他無かった。

セリアはウルフィードの移動スピードを殺すため、甲板の氷を一斉に空に向け突き上げたのだ。
其れは氷の剣山を思わせ黒月の船が一瞬で氷に覆われたのだ。

ウルフィードは其れでもスピードを緩める事はなかった。
更に加速して見せたのだ!

「くっ、これって!ガルダが海で見せた技じゃない!」

ガルダが以前使った戦術に、氷の上を滑る物があった。

ウルフィードは全ての氷の柱を避けながら確実を距離を詰めてきたのだ。

まるでウルフィードは柱など無いかの様にセリアの前にその姿を現した。

「有り得ないだろうが!ハアァァ」

セリアは、得意のスキル〔アイスクリーム〕と〔アイスドーム〕をウルフィードの目の前に発動した。

本来ならば、此処で勝敗が決するはずだった。

ウルフィードの爪はセリアの心臓目掛け延びていた。
セリアが〔アイスクリーム〕を発動しなければ、ウルフィードに心臓を貫かれて勝敗が決しただろう。
しかし、ウルフィードの爪から手首までが一瞬で凍り。セリアへの攻撃と同時に砕け散ったのだ。

いきなりの出来事にウルフィードの頭の中で混乱が生じたが、直ぐにウルフィードは笑い出したのだ。

その姿にセリアは今までに感じたことの無い不快感にも似た恐怖を感じずには要られなかった。

「ハハハ、何で痛くないのか理解するのに少し掛かったが!凍ってやがるのか、凄いスキルだな?」

「あんた……頭おかしいの?普通、自分の手が砕けたらもっと焦るわよ」

ウルフィードの片腕はグレモンドの皮膚により爪が砕け、もう片方は手首から砕け散ったのだ。

普通ならば勝負が着いたように見えるこの戦いにウルフィードは尚も笑っていた。

そして大食いの箱グラットンボックスから何かを取り出したのだ。

其れは、三日月の様に曲がりくねった形の見たこともない鎌の様な武器であった。

「綺麗でしょ……これを使うのは久々だわ、私の『ハルパー』は、かなりの切れ者だから、退屈しないはずよ!」

そう言うと直ぐにウルフィードは支える方の腕にハルパーを握りセリアに斬りかかってきたのだ。

斬りかかってきた刃を交わしても、そのままの勢いで次の攻撃が更に勢いを増しセリアに襲い掛かってくる。
両方に刃な付いており、片方で斬りかかり、裏側で引っ掻けようとしてくるのだ。

余りに変則的な攻撃であるが、其れでもセリアは必死に交わし続けた。

セリアはある瞬間を待っていたのだ。
そしてその時は来たのだ!

「あら?奥さん、避けるのはお仕舞いかい?なら!その首貰ったげるよ」

「セリアァァァ!」

グレモンドが叫び近寄ろうとした瞬間凄まじい冷気を感じた。

「今来たら、アンタまで凍るわよ」

ウルフィードは笑ったまま凍り付いていた。

セリアはウルフィードを太陽の熱で溶けて出来た水溜まりまで誘導しながら避けていたのだ。
普通ならばセリアの氷はこんな短期間では溶けない。
だが、アイスドームがレンズの役目を果たし、甲板の一部分だけを溶かし始めていたのだ。

それに気付いたセリアは、ウルフィードを誘導し水溜まりでウルフィードの足が濡れたのを確認し、直ぐにアイスクリームを使い足下から瞬間冷凍したのだ。

「ドドメル、アンタ達の仇は取ったからね、人獣に無理矢理為ったら、アンタ〔冬眠〕使えないじゃないか……バカな奴だよ、女の為に死ぬような性格じゃ無いだろうにさ」

ドドメル・ギルムンダ

アンジロック・リア・ヴォルツ

ボルガナ・アーベルツ

3名と傘下の海賊船21隻。並びに船員1200人以上を殺戮した怪物。

ウルフィード・メルカロス

「さて、泣いても始まらないね、こいつをぶち砕くわよ!」

セリアがウルフィードを砕こうとした瞬間だった。

「いやぁ、驚きましたねぇ?まさか、ウルフィードを倒す方がガルダさん以外にいらっしゃるなんて」

「だれ!」
セリアが後ろを振り向くが姿は無かった。

「セリア!前である!」
グレモンドが急ぎ、駆け寄るが既にその男はセリアの前に移動していたのだ。

そして男はウルフィードに黒い布を掛けるとニッコリ笑みを浮かべた。
次の瞬間凍り付けになっていた筈のウルフィードの姿が消えていたのだ。

「ガルダさんに!また御会いしましょうと御伝えください。私の名は、ラ・モルテ・アポストロ。其れでは失礼いたします」

そう言うとアポストロは船から飛び降り、したに止めていた小型のボートで逃げていったのだ。

「くそ!グレモンド追うわよ!」

「追う必要はないのである!奴等が向かった方向はクーデルトルン!追うのではなく!進軍である!」

グレモンド達の黒船の内2隻が先頭不能となり、グレモンド傘下の海賊とその他残存兵力は別経路で進行するガルダ達に追い付くため急ぎ体制を建て直した。

「この先まだまだ荒れそうである!急ぐぞ!」

グレモンドの掛け声が海賊船団に響き渡った。
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