のぞまぬ転生 暴国のパンドラ

夏カボチャ

文字の大きさ
14 / 118

対決 エリアボス・・・1

しおりを挟む
 多くの疑問が頭を巡る。

 先ずは、毒沼を作り出してたティアラ、アレはなんなんだろうか、慌てて、"無限収納"に入れてしまったから、鑑定し忘れたのが残念ね。
 ただ、軽はずみに出し入れするのは、良くない代物なのは分かるわ。

 とりあえず、毒沼を普通の泉にすることが出来たわ。
 ポイズンスライムの幼体達は、毒沼が無くなれば、別のスライムになる為に活動を再開するだろう。

 毒沼の毒に耐える為の"毒耐性"がポイズンスライムに進化していた理由なのだから、普通のスライムにだって、なんにだってなれるはず。

 あとは、毒猪ベノムボアを罠に誘い込む。

 先ずは、巨大な落とし穴を作る。
 最初は必死に掘るしかないと諦めてたけど、"無限収納"を使い、収める範囲を決めて、を直接収納する。

 らくらく巨大落とし穴作りに成功したわ。

 できあがった落とし穴の底に瓶を投げ入れていく。

 落とし穴の中でパリンっと、瓶が砕ける音がすると、ムッとする臭いが落とし穴から香り出す。

 一層で倒し続けたモンスターの血を瓶に詰めた物だ、かなり強烈な臭いを放つ、モンスターからしたら、撒き餌のような役割になる。
 ちなみに瓶は私のミルクを出した際に出た空き瓶を複数使ったわ。

 下準備はこんな感じ、勿論だけど、落とし穴くらいじゃアレは倒せない。

 本来なら火炎系の魔法が一番なんだろうけど、今の私は火炎系の魔法は封印されてるし、この赤ちゃんボディ身体じゃ、まさに火遊びにしかならないわ。

 でも、もう始まってるんだもん。今更作成変更とかないない。

〘警告! 警告! 目標接近 目標接近!〙

 サポートさんの警告、来たわね。

 私は作成通りに身を潜めて、毒猪ベノムボアの動きを草むらからジッと見つめる。

 辺りを警戒する様子は無い、自分より強い物が近くに存在しないと認識しているんだろう。

 モンスターの血を撒いた落とし穴に毒猪ベノムボアがゆっくりと向かう。

 その時は来た。毒猪ベノムボアが前足を落とし穴に踏み入れた瞬間、全身が落下する。

 よし! 一気にやるわよ!

 ありったけの"水弾アクアショット"を入口から落とし穴の中に目掛けて、連続で打ち出す。

「プギャァァァッ!」と、落とし穴から凄まじい鳴き声が放たれる。

 次の瞬間、グウォンッ! っと、地面から凄まじい衝撃音がなり、落とし穴の壁が激しく抉られ沈むように中に土砂が崩れ落ちる。

 予想より、ヤバいかも! 次の作成に移るわよ!

 クイーンが即座に反応して、元毒沼に向けて移動する。

 背後から空中に向かって、土煙が上がり、毒猪ベノムボアが、怒りを露わにして、這い上がって来るのが見える。

 怖! あんなのホラーだよ!

 まぁ、予想はしてたけどね。

 元毒沼に先に到着すると、水面にわざと"毒球ポイズンショット"を複数放ち、見た目を毒沼にする。

 そして、猪突猛進する毒猪ベノムボア目掛けて、再度、"水弾アクアショット"を顔面目掛けて、撃ち放つ。

 真正面からの"水弾アクアショット"が毒猪ベノムボアの眼球に命中すると片目から激しい出血が起こる。

 更に、次は足を狙い、"水弾アクアショット"を連続で撃ち出す。

 かなりのダメージを与えたが、ヤツにはまだ奥の手があるのを私は知っている。

 毒猪ベノムボアの奥の手、それは"毒吸収"による回復。
 ヤツは毒沼を回復に使える厄介なスキルを持っているだから、ダメージが大きい分、目指すのは毒沼になる。

 思った通りに毒猪ベノムボアが、毒沼を目指して掛けていく。

 可哀想だけど、終わりね。

 私は足に怪我をした毒猪ベノムボアより先に元毒沼に飛び込むと、タイミングを待つ。

 そして、激しい振動と共に、私が放った"毒球ポイズンショット"の上に毒猪ベノムボアが飛び込んでくる。

 その瞬間、勝利を確信する。

 発動、"異世界料理人" 水を海水に変化。

〘"異世界料理人"発動 水が海水に変化しました。更に変化させますか? YES/NO〙

 NOよ!

 毒沼と信じて飛び込んだ先が海水になり、毒猪ベノムボアが苦しみ出す。
 巨体を必死に地上に上げようと藻掻くも、足の傷がある以上、それは叶わない。

 更に底らから、私は"水弾アクアショット"を最大にして首に目掛けて発射する。

 "水弾アクアショット"が地上に向けて、水面を貫くと同時に勝負が決した。

 私は、勝利した。 やったー!

 毒猪ベノムボアの足の一部から輝く針のような物を見つけ、すぐさま回収する。

 それは毒沼を作り出していたティアラの無くなった一部分だったわ。

 最初のクイーンの話からして、毒沼に落ちた時に偶然刺さって折れたのかしら、その結果、毒猪ベノムボアが生まれたのね。

 私は軽くそんな事を考えながら、地上にあがる。

 海水を水に戻して、水浴びしたい、ベトベトだわ。

 ガサガサ……ガサガサ……

 茂みや、木々の葉が擦れる音が周囲を取り囲んでいる事に気づく。

 何よ? まさか囲まれてるの? サポートさん反応してないんだけど!

 警戒する私、そんな私は耳を疑ったわ。

「キサマが、ヤクサイをホフッタか、シンジラレンナ」

「ヤクサイ、シンダ! シンダ!」

 茂みの先からカタコトの言葉を話しながら、姿を現した声の主を凝視する。

 なんなのよ、このタイミングで!
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

鬼の兵法伝承者、異世界に転世せしむる

書仙凡人
ファンタジー
俺の名は桜木小次郎。 鬼一法眼を祖とする鬼一兵法の令和の伝承者。 だがある時、なぜか突然死してしまったのだ。 その時、自称神様の変なペンギンが現れて、ファンタジー世界の転生を持ちかけられた。 俺はヤケになって転生受け入れたら、とんでもない素性の奴にログインする事になったのである。 ログイン先は滅亡した国の王子で、従者に毒盛られて殺されたばかり。 なにこれ? クーリングオフねぇのかよ!

転生したらスキル転生って・・・!?

ノトア
ファンタジー
世界に危機が訪れて転生することに・・・。 〜あれ?ここは何処?〜 転生した場所は森の中・・・右も左も分からない状態ですが、天然?な女神にサポートされながらも何とか生きて行きます。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 初めて書くので、誤字脱字や違和感はご了承ください。

ブラック企業でポイントを極めた俺、異世界で最強の農民になります

はぶさん
ファンタジー
ブラック企業で心をすり減らし過労死した俺が、異世界で手にしたのは『ポイント』を貯めてあらゆるものと交換できるスキルだった。 「今度こそ、誰にも搾取されないスローライフを送る!」 そう誓い、辺境の村で農業を始めたはずが、飢饉に苦しむ人々を見過ごせない。前世の知識とポイントで交換した現代の調味料で「奇跡のプリン」を生み出し、村を救った功績は、やがて王都の知るところとなる。 これは、ポイント稼ぎに執着する元社畜が、温かい食卓を夢見るうちに、うっかり世界の謎と巨大な悪意に立ち向かってしまう物語。最強農民の異世界改革、ここに開幕! 毎日二話更新できるよう頑張ります!

SSSレア・スライムに転生した魚屋さん ~戦うつもりはないけど、どんどん強くなる~

草笛あたる(乱暴)
ファンタジー
転生したらスライムの突然変異だった。 レアらしくて、成長が異常に早いよ。 せっかくだから、自分の特技を活かして、日本の魚屋技術を異世界に広めたいな。 出刃包丁がない世界だったので、スライムの体内で作ったら、名刀に仕上がっちゃった。

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

悪徳貴族の、イメージ改善、慈善事業

ウィリアム・ブロック
ファンタジー
現代日本から死亡したラスティは貴族に転生する。しかしその世界では貴族はあんまり良く思われていなかった。なのでノブリス・オブリージュを徹底させて、貴族のイメージ改善を目指すのだった。

処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ

シロタカズキ
ファンタジー
──勇者は、すべてを裏切られ、処刑された。  だが、彼の魂は復讐の炎と共に蘇る──。 かつて魔王を討ち、人類を救った勇者 レオン・アルヴァレス。 だが、彼を待っていたのは称賛ではなく、 王族・貴族・元仲間たちによる裏切りと処刑だった。 「力が強すぎる」という理由で異端者として断罪され、広場で公開処刑されるレオン。 国民は歓喜し、王は満足げに笑い、かつての仲間たちは目を背ける。 そして、勇者は 死んだ。 ──はずだった。 十年後。 王国は繁栄の影で腐敗し、裏切り者たちは安穏とした日々を送っていた。 しかし、そんな彼らの前に死んだはずの勇者が現れる。 「よくもまあ、のうのうと生きていられたものだな」 これは、英雄ではなくなった男の復讐譚。 彼を裏切った王族、貴族、そしてかつての仲間たちを絶望の淵に叩き落とすための第二の人生が、いま始まる──。

異世界転生~チート魔法でスローライフ

玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。 43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。 その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」 大型連休を利用して、 穴場スポットへやってきた! テントを建て、BBQコンロに テーブル等用意して……。 近くの川まで散歩しに来たら、 何やら動物か?の気配が…… 木の影からこっそり覗くとそこには…… キラキラと光注ぐように発光した 「え!オオカミ!」 3メートルはありそうな巨大なオオカミが!! 急いでテントまで戻ってくると 「え!ここどこだ??」 都会の生活に疲れた主人公が、 異世界へ転生して 冒険者になって 魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。 恋愛は多分ありません。 基本スローライフを目指してます(笑) ※挿絵有りますが、自作です。 無断転載はしてません。 イラストは、あくまで私のイメージです ※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが 少し趣向を変えて、 若干ですが恋愛有りになります。 ※カクヨム、なろうでも公開しています

処理中です...