のぞまぬ転生 暴国のパンドラ

夏カボチャ

文字の大きさ
18 / 118

ゴブリンとリザードマン・・・2

しおりを挟む
 キングは、私達に、二層制圧を手伝えと言ってきたの。

 上位ゴブリン達がいれば、負ける事はないみたいだけど、戦力を失う事を避けたいのが本音みたい。

 私達が加わっても大した差はないだろうけど?

 キングが何故、私達を戦力として喜んだのかを説明されたわ。

 上位ゴブリンよりも、私達の方がリザードマンを早く狩ることが出来るからだとシンプルに言われる。

 よく分からないけど、キングのスキルが関係していたの。

 キングのスキル"王の駒"は魔素を使い部下になるゴブリンを強制的に増やすスキルなの。

 リザードマンが死んだら魔素は次のダンジョンないのモンスター蘇生に使われるわ、それを無理やりゴブリンにして行こうっていいのが、キングの作戦よ。

 魔素が足りなければ、リザードマンは生まれない。つまりは、敵を確実に減らして戦力増強の恐ろしいサイクルを作ろうとしてるみたい。

 上手くいくか分からないけど、やるなら派手にやらないとね。

 リザードマン殲滅作戦が私達とゴブリン側で決まる。私達は即座に行動に移る。

 正直言えば、リザードマンを殲滅するのはかなり簡単な話だ。

 リザードマン達は、生まれてから、毒という物を知らないのだから。

 私達は四人で行動する事をキングに伝えると次々にリザードマンを撃破していく。

 方法は落とし穴であったり、毒霧であったり、とにかくリザードマンを狩り続ける事になったの。

 私達が撃破する度にキングに知らせが行き、新たなゴブリン兵が次々と誕生していく。

 一週間程で、リザードマン達の数は激減していく。

 上手くいってるわね。でも、そろそろ進化が始まるはずだわ。

 そう、私達は知っている、敗北を続けたモンスターは進化することで、生き残ろうとする事実を……

 予想より早くそれは現れたわ。

 リザードマンと言うには、ドラゴンに近い姿をした上位リザードマンだ。
 巨大な羽を背中に生やし、普通のリザードマンの二倍程の角を生やしている。

 まぁ見た目は強そうね? でも地上にすんなり降りてきてくれたので、あっさりと "影遊戯かげゆうぎ" でボールになってもらったわ。

 恐れてたよりも、数は少なく、更に上位リザードマンまでしか、存在していない事も分かり、その後、二ヶ月もしないでリザードマンの殆どが、二層から姿を消したわ。

 リザードマンの拠点はゴブリン達の新たな砦に作り替えられる事になって、リザードマンの代わりに増えたゴブリン達の住処にも利用されてるみたい。

 正直、キングと私達が相手なんて、ついてないわね?

 私とキングは、事実上のダンジョン、一層と二層を支配する立場になっている。

 当然、次は三層になる。

 三層の偵察に数名の上位ゴブリン達が向かい、今は報告待ちで、キングの城にお邪魔しているわ。

「ねぇ、キング? アンタってさ、なんでこんなに戦力蓄えてるの?」

 今更なんだけど、根本的な理由とかしらないのよね。

「戦力を増やしてる理由か? 地上で戦う為だな。幾ら俺達が強くても、人間ってのは手強いからな、本来の数じゃ潰されて終わりだからよ」

 なんか、凄い話しなんだけど、なによ? キングってば、人間と戦う為に戦力集めてたの?

「私も人間なんだけど?」

「笑わせんな? お前はどう見ても化け物側なんだがな」

 既に笑ってるし! なによ、失礼な言い方ね。

 それから、キングは予想していなかった過去の話をし始めたわ。

「嬢ちゃん、もし、俺が元人間の王だと言ったら信じるか?」

 私はその言葉に、一瞬だが時が止まるような感覚を覚えた。

「キングが、人間の王様? 国民が心配になるんね」

「ひでぇな? これでもいい王様をしてたんだがな」

「へぇ~いい王様だったんだ?」

 少し意外、俺様なキングからしたら、傍若無人だとばかり思ってたわ。

「だが、俺の国は滅ぼされたんだ」

 いきなり、重たい話すぎるわよ!

「モンスターに?」

「いや、異世界から来た勇者の手により、俺の国と民、家族、全てが奪われたのさ」

 え、意味わからないよ、なんで勇者に滅ぼされるのよ!

「俺の国は、魔族領と人間領の間にあった国でな、両者の話し合いなんかには、よく使わさせたものさ、それが気に食わなかったんだろうな」

 魔族と手を組む国は敵であると決めつけ、攻撃されたみたい。

「俺は死に際に、異世界から勇者を呼んだ女神を恨んだ、殺してやりたい程にな」

 そして、奇跡が起きたとキングは語った。

 魔物側の女神が姿を現したと言われて私もびっくりしたわ。

 女神は、魔物の王にする事が出来るとキングに提案して、キングはそれを受け入れた。

 女神は力をつけるように言うと、姿を消してしまったらしいわ。

 それからキングは、自分と国、民、家族、全てを奪った人間側に復讐すると誓って何十年も、力を蓄えてると私に話してくれたわ。

 でも、新しい事実が分かったわ、この世界には、人間側の女神と、魔物側の女神がいる事実、キングの狙いと野望が明らかになった。

 キングは、いつか人間とぶつかるかもしれないわね。

 その時、私は人間側に攻撃をできるだろうか、キングの力になってやりたい反面、それが正しいかわからなくなっている。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

鬼の兵法伝承者、異世界に転世せしむる

書仙凡人
ファンタジー
俺の名は桜木小次郎。 鬼一法眼を祖とする鬼一兵法の令和の伝承者。 だがある時、なぜか突然死してしまったのだ。 その時、自称神様の変なペンギンが現れて、ファンタジー世界の転生を持ちかけられた。 俺はヤケになって転生受け入れたら、とんでもない素性の奴にログインする事になったのである。 ログイン先は滅亡した国の王子で、従者に毒盛られて殺されたばかり。 なにこれ? クーリングオフねぇのかよ!

ブラック企業でポイントを極めた俺、異世界で最強の農民になります

はぶさん
ファンタジー
ブラック企業で心をすり減らし過労死した俺が、異世界で手にしたのは『ポイント』を貯めてあらゆるものと交換できるスキルだった。 「今度こそ、誰にも搾取されないスローライフを送る!」 そう誓い、辺境の村で農業を始めたはずが、飢饉に苦しむ人々を見過ごせない。前世の知識とポイントで交換した現代の調味料で「奇跡のプリン」を生み出し、村を救った功績は、やがて王都の知るところとなる。 これは、ポイント稼ぎに執着する元社畜が、温かい食卓を夢見るうちに、うっかり世界の謎と巨大な悪意に立ち向かってしまう物語。最強農民の異世界改革、ここに開幕! 毎日二話更新できるよう頑張ります!

転生したらスキル転生って・・・!?

ノトア
ファンタジー
世界に危機が訪れて転生することに・・・。 〜あれ?ここは何処?〜 転生した場所は森の中・・・右も左も分からない状態ですが、天然?な女神にサポートされながらも何とか生きて行きます。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 初めて書くので、誤字脱字や違和感はご了承ください。

SSSレア・スライムに転生した魚屋さん ~戦うつもりはないけど、どんどん強くなる~

草笛あたる(乱暴)
ファンタジー
転生したらスライムの突然変異だった。 レアらしくて、成長が異常に早いよ。 せっかくだから、自分の特技を活かして、日本の魚屋技術を異世界に広めたいな。 出刃包丁がない世界だったので、スライムの体内で作ったら、名刀に仕上がっちゃった。

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

悪徳貴族の、イメージ改善、慈善事業

ウィリアム・ブロック
ファンタジー
現代日本から死亡したラスティは貴族に転生する。しかしその世界では貴族はあんまり良く思われていなかった。なのでノブリス・オブリージュを徹底させて、貴族のイメージ改善を目指すのだった。

大学生活を謳歌しようとしたら、女神の勝手で異世界に転送させられたので、復讐したいと思います

町島航太
ファンタジー
2022年2月20日。日本に住む善良な青年である泉幸助は大学合格と同時期に末期癌だという事が判明し、短い人生に幕を下ろした。死後、愛の女神アモーラに見初められた幸助は魔族と人間が争っている魔法の世界へと転生させられる事になる。命令が嫌いな幸助は使命そっちのけで魔法の世界を生きていたが、ひょんな事から自分の死因である末期癌はアモーラによるものであり、魔族討伐はアモーラの私情だという事が判明。自ら手を下すのは面倒だからという理由で夢のキャンパスライフを失った幸助はアモーラへの復讐を誓うのだった。

処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ

シロタカズキ
ファンタジー
──勇者は、すべてを裏切られ、処刑された。  だが、彼の魂は復讐の炎と共に蘇る──。 かつて魔王を討ち、人類を救った勇者 レオン・アルヴァレス。 だが、彼を待っていたのは称賛ではなく、 王族・貴族・元仲間たちによる裏切りと処刑だった。 「力が強すぎる」という理由で異端者として断罪され、広場で公開処刑されるレオン。 国民は歓喜し、王は満足げに笑い、かつての仲間たちは目を背ける。 そして、勇者は 死んだ。 ──はずだった。 十年後。 王国は繁栄の影で腐敗し、裏切り者たちは安穏とした日々を送っていた。 しかし、そんな彼らの前に死んだはずの勇者が現れる。 「よくもまあ、のうのうと生きていられたものだな」 これは、英雄ではなくなった男の復讐譚。 彼を裏切った王族、貴族、そしてかつての仲間たちを絶望の淵に叩き落とすための第二の人生が、いま始まる──。

処理中です...