25 / 118
試練の神殿・・・3
しおりを挟む
船の前方から、頭を出して、怒り狂う顔のダーク・クロコダイル・ママさん。
当然、興奮状態で話なんか、通じなさそうなんだけど……
『ママァァァ! ママーー!』
このチビちゃんのママなのは、理解出来るわ、たださ、興奮してる相手に子供返しても大丈夫なの、子供ごとパクリなんて笑えないわよ!
「返して、私の子を返して!」
ハッキリわかる! 意識はしっかりしてるんだわ、なら話し合いが通じる!
「どうするんだ、俺にはワニの言葉はわからんのだが、嬢ちゃん」
戦斧を構えるキングの姿に慌てて私は前にでる。
「ストップッ! 話し合えるわ!」
私はとりあえず、子供をクロコダイル・ママに返す事にしたの。
『ママ~』と頬を擦り寄せる姿は、返して良かったと心から感じたわ。
それから、クロコダイル・ママと話し合いになったの。
私達を船に乗せて、上陸まで行って欲しいとお願いしたの。
理由は下流から船がきた事から、下流はオークの支配してる基地みたいな物だと考えたからよ。
それに、下流に戻れば、またクロコダイルの親子が酷い目にあうかもしれないし、それは嫌だもの。
交渉が終わり、私達は落下した水路の先にある通路まで船で進み、降りる事にしたわ。
勿論、船はボロボロに壊させて貰ったわ。
ダーク・クロコダイル親子とも、此処でお別れになったわ。
なんでも水路の先はジャングルエリアらしいの、意外なところで繋がってたのね。
通路から本来のルートまでの道を確認する。
水路を通ったおかげで、水路の真上のマップまで手に入ったのは、ラッキーだったわ。
私の探す宝箱の位置はまだ見えないけど、試練の神殿は円状に造られているから、未だに調べてないエリアは限られている。
逆に言えば水路のおかげで半分が埋まったようなものだもの。
今いる通路から道なりに進めば裏手に出れる。そうすれば、ほぼ八割のマップが埋まるわ。
「キング、他の皆も大丈夫?」
私が気掛かりなのは、キングとゴブリン達である。
オークとの戦闘で大部分の中位ゴブリンがやられ、上位ゴブリンも半数がやられ、残った半数もかなりの傷を負っている。
「キング、今から裏手に向かうけど、私達、四人で向かうわ。キング達はこの場で待ってて欲しいの」
「ふざけんなよッ! いきなり何を言ってやがる!」
激怒するキング、しかし、他のゴブリン達は、反応に困るように下を向いていたわ。
ゴブリンは本来、数の暴力にて戦う種族であり、今の状況は本能が避けたいと信号を出しているのだろう。
『ホーネット……キングに麻酔針をお願い、ラクネ、この通路を一時的に塞ぐから、粘着糸で石を、一つの塊にして頂戴、クイーン、周囲の通路を溶かして、元の道が分からないくらいに、ドロドロにして』
私の念話に三人は小さく頷くと、キングの一瞬の隙をついて、全てを実行に移したわ。
「ぐあっ、な、何をしやが……る、くそ……」
キングが意識を失うとゴブリン達は武器を構え、私達を見つめる。
「キングを頼むわよ。あと、勝手でゴメンって、起きたら伝えて、お願いね」
そう言い残し、私達は通路の入口を塞ぎ、道を溶かしながら、先に進んでいく。
私は影を生み出したいと願い、女神からスキルの一つ"火の玉"をスキル解消したわ。
それから直ぐに、オーク達が隊列を組んで私達の前方からやってくる。
今の私は、かなり冷めてる……キングに嫌われちゃったかもしれない、全部嫌われたら、全部無くなっちゃうかもしれないのに……
心の闇を全てぶつけるように、私はスキルを発動する。
「"スキルマスター"発動、スキル作成……"毒球"と"水弾"を融合するわ」
頭の中で、毒の霧をイメージする。
〘"スキルマスター"が発動しました。スキル融合開始、イメージ適合、新スキルを取得しました。確認しますか? YES/NO〙
YES……早くして、お願い。
〘新スキル"猛毒の霧" 猛毒の霧にて敵にダメージを与え、体調不良(麻痺、毒、発熱、目眩)を発動します〙
成功ね、あとはあれかな……
私は、最初に"火の玉"を相手目掛けて、数発放つと、即座に"影移動"を発動する。
"火の玉"で生まれた相手の影に移動してから、"猛毒の霧"を一気に発動する。
"猛毒の霧"発動後、直ぐに、クイーン達の影に移動する。
タイミングをミスると私までヤバいであろう賭けだった。
上手くクイーンの影に移動した瞬間、"猛毒の霧"が最初に放った"火の玉"に触れる。
ズッガァァァンッ! っと、激しい爆音が神殿内部を揺らす。
そう、私がやった事は、"猛毒の霧"を使った誘爆だった。
普通の霧だと、爆発はしない、でも、有毒ガスを放つ"猛毒の霧"なら、話は別だわ。
私は容赦しない……私のせいで、キングの仲間を失わせたんだもん、もうあんな悔しい思いしたくない!
慌てるオーク達、でも最初の爆発で、辺りの壁に群生していた苔が燃え始め、全ての影が浮き上がる。
「 "影縫い" "影遊戯" アンタ達なんか、食べる気にもならないわ」
単なる排除、命の重さすら分からないほどに冷めた心が悲しかった。
次から次に現れるオーク達、次第に強いクラスのオークになっているのが分かるわ。
明らかに私を狙ってる。いつから? 最初からおかしかった気がする。
最初の雑魚オーク達は多分、偶然だった。
闘技場におびき寄せられるような配置、そして、闘技場での大部隊、明らかにモンスターだけの知恵で出来るものじゃないわ。
キングみたいな転生者が敵にいる、しかも私を狙うやつが。
私は目的の通路を突き進む。
探している宝箱なんて、今はどうでもいいとすら感じる、ただ……私のせいでこうなったなら、必ず相手に代償を払わせる。
歩き続けた私達は、闘技場程の広さのホールにでる。当然の待ち伏せがあり、私は敵の頭であろうオークを静かに見つめる。
「久しいな、随分と待ったぞ、エルトリア・エル・アルバー、会えて嬉しいぞ……この手で貴様を殺せるのだからな……」
「オークに知り合いはいないわ、アンタ誰よ?」
「……この醜い姿は貴様への怨みの証だッ! 貴様を引き裂いて、全てが終われば、理解もできよう!」
話にならないわね、まぁ、潰すんだけどの。
当然、興奮状態で話なんか、通じなさそうなんだけど……
『ママァァァ! ママーー!』
このチビちゃんのママなのは、理解出来るわ、たださ、興奮してる相手に子供返しても大丈夫なの、子供ごとパクリなんて笑えないわよ!
「返して、私の子を返して!」
ハッキリわかる! 意識はしっかりしてるんだわ、なら話し合いが通じる!
「どうするんだ、俺にはワニの言葉はわからんのだが、嬢ちゃん」
戦斧を構えるキングの姿に慌てて私は前にでる。
「ストップッ! 話し合えるわ!」
私はとりあえず、子供をクロコダイル・ママに返す事にしたの。
『ママ~』と頬を擦り寄せる姿は、返して良かったと心から感じたわ。
それから、クロコダイル・ママと話し合いになったの。
私達を船に乗せて、上陸まで行って欲しいとお願いしたの。
理由は下流から船がきた事から、下流はオークの支配してる基地みたいな物だと考えたからよ。
それに、下流に戻れば、またクロコダイルの親子が酷い目にあうかもしれないし、それは嫌だもの。
交渉が終わり、私達は落下した水路の先にある通路まで船で進み、降りる事にしたわ。
勿論、船はボロボロに壊させて貰ったわ。
ダーク・クロコダイル親子とも、此処でお別れになったわ。
なんでも水路の先はジャングルエリアらしいの、意外なところで繋がってたのね。
通路から本来のルートまでの道を確認する。
水路を通ったおかげで、水路の真上のマップまで手に入ったのは、ラッキーだったわ。
私の探す宝箱の位置はまだ見えないけど、試練の神殿は円状に造られているから、未だに調べてないエリアは限られている。
逆に言えば水路のおかげで半分が埋まったようなものだもの。
今いる通路から道なりに進めば裏手に出れる。そうすれば、ほぼ八割のマップが埋まるわ。
「キング、他の皆も大丈夫?」
私が気掛かりなのは、キングとゴブリン達である。
オークとの戦闘で大部分の中位ゴブリンがやられ、上位ゴブリンも半数がやられ、残った半数もかなりの傷を負っている。
「キング、今から裏手に向かうけど、私達、四人で向かうわ。キング達はこの場で待ってて欲しいの」
「ふざけんなよッ! いきなり何を言ってやがる!」
激怒するキング、しかし、他のゴブリン達は、反応に困るように下を向いていたわ。
ゴブリンは本来、数の暴力にて戦う種族であり、今の状況は本能が避けたいと信号を出しているのだろう。
『ホーネット……キングに麻酔針をお願い、ラクネ、この通路を一時的に塞ぐから、粘着糸で石を、一つの塊にして頂戴、クイーン、周囲の通路を溶かして、元の道が分からないくらいに、ドロドロにして』
私の念話に三人は小さく頷くと、キングの一瞬の隙をついて、全てを実行に移したわ。
「ぐあっ、な、何をしやが……る、くそ……」
キングが意識を失うとゴブリン達は武器を構え、私達を見つめる。
「キングを頼むわよ。あと、勝手でゴメンって、起きたら伝えて、お願いね」
そう言い残し、私達は通路の入口を塞ぎ、道を溶かしながら、先に進んでいく。
私は影を生み出したいと願い、女神からスキルの一つ"火の玉"をスキル解消したわ。
それから直ぐに、オーク達が隊列を組んで私達の前方からやってくる。
今の私は、かなり冷めてる……キングに嫌われちゃったかもしれない、全部嫌われたら、全部無くなっちゃうかもしれないのに……
心の闇を全てぶつけるように、私はスキルを発動する。
「"スキルマスター"発動、スキル作成……"毒球"と"水弾"を融合するわ」
頭の中で、毒の霧をイメージする。
〘"スキルマスター"が発動しました。スキル融合開始、イメージ適合、新スキルを取得しました。確認しますか? YES/NO〙
YES……早くして、お願い。
〘新スキル"猛毒の霧" 猛毒の霧にて敵にダメージを与え、体調不良(麻痺、毒、発熱、目眩)を発動します〙
成功ね、あとはあれかな……
私は、最初に"火の玉"を相手目掛けて、数発放つと、即座に"影移動"を発動する。
"火の玉"で生まれた相手の影に移動してから、"猛毒の霧"を一気に発動する。
"猛毒の霧"発動後、直ぐに、クイーン達の影に移動する。
タイミングをミスると私までヤバいであろう賭けだった。
上手くクイーンの影に移動した瞬間、"猛毒の霧"が最初に放った"火の玉"に触れる。
ズッガァァァンッ! っと、激しい爆音が神殿内部を揺らす。
そう、私がやった事は、"猛毒の霧"を使った誘爆だった。
普通の霧だと、爆発はしない、でも、有毒ガスを放つ"猛毒の霧"なら、話は別だわ。
私は容赦しない……私のせいで、キングの仲間を失わせたんだもん、もうあんな悔しい思いしたくない!
慌てるオーク達、でも最初の爆発で、辺りの壁に群生していた苔が燃え始め、全ての影が浮き上がる。
「 "影縫い" "影遊戯" アンタ達なんか、食べる気にもならないわ」
単なる排除、命の重さすら分からないほどに冷めた心が悲しかった。
次から次に現れるオーク達、次第に強いクラスのオークになっているのが分かるわ。
明らかに私を狙ってる。いつから? 最初からおかしかった気がする。
最初の雑魚オーク達は多分、偶然だった。
闘技場におびき寄せられるような配置、そして、闘技場での大部隊、明らかにモンスターだけの知恵で出来るものじゃないわ。
キングみたいな転生者が敵にいる、しかも私を狙うやつが。
私は目的の通路を突き進む。
探している宝箱なんて、今はどうでもいいとすら感じる、ただ……私のせいでこうなったなら、必ず相手に代償を払わせる。
歩き続けた私達は、闘技場程の広さのホールにでる。当然の待ち伏せがあり、私は敵の頭であろうオークを静かに見つめる。
「久しいな、随分と待ったぞ、エルトリア・エル・アルバー、会えて嬉しいぞ……この手で貴様を殺せるのだからな……」
「オークに知り合いはいないわ、アンタ誰よ?」
「……この醜い姿は貴様への怨みの証だッ! 貴様を引き裂いて、全てが終われば、理解もできよう!」
話にならないわね、まぁ、潰すんだけどの。
0
あなたにおすすめの小説
鬼の兵法伝承者、異世界に転世せしむる
書仙凡人
ファンタジー
俺の名は桜木小次郎。
鬼一法眼を祖とする鬼一兵法の令和の伝承者。
だがある時、なぜか突然死してしまったのだ。
その時、自称神様の変なペンギンが現れて、ファンタジー世界の転生を持ちかけられた。
俺はヤケになって転生受け入れたら、とんでもない素性の奴にログインする事になったのである。
ログイン先は滅亡した国の王子で、従者に毒盛られて殺されたばかり。
なにこれ? クーリングオフねぇのかよ!
ブラック企業でポイントを極めた俺、異世界で最強の農民になります
はぶさん
ファンタジー
ブラック企業で心をすり減らし過労死した俺が、異世界で手にしたのは『ポイント』を貯めてあらゆるものと交換できるスキルだった。
「今度こそ、誰にも搾取されないスローライフを送る!」
そう誓い、辺境の村で農業を始めたはずが、飢饉に苦しむ人々を見過ごせない。前世の知識とポイントで交換した現代の調味料で「奇跡のプリン」を生み出し、村を救った功績は、やがて王都の知るところとなる。
これは、ポイント稼ぎに執着する元社畜が、温かい食卓を夢見るうちに、うっかり世界の謎と巨大な悪意に立ち向かってしまう物語。最強農民の異世界改革、ここに開幕!
毎日二話更新できるよう頑張ります!
最強のチート『不死』は理想とはかけ離れていました ~ 人と関わりたくないので史上最強の家族と引きこもりを目指したいと思います
涅夢 - くろむ
ファンタジー
何をやってもうまくいかなかった前世。人間不信になってしまった超ネガティブ中年。そんなおっさんが転生時に見つけてしまった「不死」という能力。これで悠々自適なスローライフが確実なものに……。だがしかし、最強のチート能力であるはずの「不死」は理想とはかけ離れていた。
『え!?なんでワカメ!?』
うっかり人外に身を落としてしまった主人公。謎の海藻から始まる異世界生活。目的からかけ離れた波乱万丈の毎日が始まる……。
いくら強くなっても不安で仕方ない。完璧なスローライフには憂いがあってはならないのだ!「創造魔法」や「寄生」を駆使して生き残れ!
なるべく人と関わりたくない主人公が目指すは「史上最強の引きこもり」
と、その道連れに史上最強になっていく家族の心温まるほっこり生活もお送りします。
いや、そっちがメインのはず……
(小説家になろうでも同時掲載中です)
転生したらスキル転生って・・・!?
ノトア
ファンタジー
世界に危機が訪れて転生することに・・・。
〜あれ?ここは何処?〜
転生した場所は森の中・・・右も左も分からない状態ですが、天然?な女神にサポートされながらも何とか生きて行きます。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
初めて書くので、誤字脱字や違和感はご了承ください。
SSSレア・スライムに転生した魚屋さん ~戦うつもりはないけど、どんどん強くなる~
草笛あたる(乱暴)
ファンタジー
転生したらスライムの突然変異だった。
レアらしくて、成長が異常に早いよ。
せっかくだから、自分の特技を活かして、日本の魚屋技術を異世界に広めたいな。
出刃包丁がない世界だったので、スライムの体内で作ったら、名刀に仕上がっちゃった。
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
悪徳貴族の、イメージ改善、慈善事業
ウィリアム・ブロック
ファンタジー
現代日本から死亡したラスティは貴族に転生する。しかしその世界では貴族はあんまり良く思われていなかった。なのでノブリス・オブリージュを徹底させて、貴族のイメージ改善を目指すのだった。
処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ
シロタカズキ
ファンタジー
──勇者は、すべてを裏切られ、処刑された。
だが、彼の魂は復讐の炎と共に蘇る──。
かつて魔王を討ち、人類を救った勇者 レオン・アルヴァレス。
だが、彼を待っていたのは称賛ではなく、 王族・貴族・元仲間たちによる裏切りと処刑だった。
「力が強すぎる」という理由で異端者として断罪され、広場で公開処刑されるレオン。
国民は歓喜し、王は満足げに笑い、かつての仲間たちは目を背ける。
そして、勇者は 死んだ。
──はずだった。
十年後。
王国は繁栄の影で腐敗し、裏切り者たちは安穏とした日々を送っていた。
しかし、そんな彼らの前に死んだはずの勇者が現れる。
「よくもまあ、のうのうと生きていられたものだな」
これは、英雄ではなくなった男の復讐譚。
彼を裏切った王族、貴族、そしてかつての仲間たちを絶望の淵に叩き落とすための第二の人生が、いま始まる──。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる