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第16話 私、また何か、やっちゃいました?
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地上世界には、古代人が築いた要塞都市が点在しており、その一つが千年戦争の会場となるイオリスだ。
前回の『千年戦争』では皇帝の加護をもつ第4種族が勝利しており、その同盟関係にある0種族が世界に点在する要塞都市を支配し、各都市の衛生活動および生産活動をしている機械人形達は、0種族に従っていた。
太陽炉が復活し完全体となった9種族の真里伊からの申し入れにより同盟を締結した。
私よりひとまわり小柄な機械人形から千年戦争の敵となる情報を獲得したところ、0種族は、4種族とは別に6つの種族と同盟を結んでおり、要塞都市はエリアごとに各種属性が守護しているそうだ。
29日後、浮遊都市にて開催される決勝ラウンドにて行われるに4種族との戦闘に備え、千年戦争に参加する者達を少しでも減らすことが勝利への近道とミランダから教えられている。
現状について話しをしてくれている真里伊から要塞都市内を自由に活動するにあたり、冒険者ギルドにて冒険者の登録をするように薦めてきた。
「とりあえず要塞都市内で何をするにも身分証明書が必要や。紹介状を書いてやるから冒険者登録をしてきたらどうやろうか。」
冒険者とは、要塞都市に地下に広がるダンジョンの捜索を生業にしている者達の事だ。
千年戦争とは無関係に思えるが、せっかくだしその冒険者とやらに登録をしてみるのもいいだろう。
ミランダも『別にいいんじゃないか。』と言っている事だし。
真里伊については「うちはちょっと用事がある。安杏里とは後で合流するわ。ほなな。」と言って隠し部屋から出ていってしまった。
ここまで9種族の機械人形に案内してもらったわけであるが、ここからは1人で要塞都市内を行動しなければならないのか。
軟弱な種族が住む都市内ではあるが、急に不安になってきた。
それはそうと、街に来たらやってみたいと思っていたことがある。
「ミランダ、質問してもよろしいでしょうか?」
「なんだ。」
「要塞都市に来たら『ガラガラの抽選くじ』を是非やってみたいと思っているのですが、そのガラガラくじの中には1等と2等の玉が入っていないという都市伝説があるそうです。そう、それって許される事なのでしょうか。」
「普通、1等と2等は入っていないのではないか。別にバレなければ問題ないだろ。」
「マジですか。もしかして、ミランダって浮気をしてもバレなかったら、それは浮気でないと考えているのですか。最低ですね。最低です。死んでください。」
「………」
太陽が昇り始めて街を明るく照らしていた。
溜まっていた熱が放射され、冷たくなっている道路が温め始めていく時間帯。
お客さん達が買い物を終え後片付けを始めている市場の一角から広い道路に抜けると、太陽はかなり高い位置まで昇ってきていた。
真里伊と都市内に侵入した時と比べると、街に人が溢れて活発に活動を始めている。
さて、目的地の冒険者ギルドまではの距離は約5kmある。
0種族の歩行速度が時速5kmとしたら到達時間は60分の計算になるわけだが、0種族に溶け込みながら目立ないように歩いていた。
貨物船が走る川の横沿いにこのまま歩いて行けば冒険者ギルドまで着く。
木造の建物が軒を連ね、道路は綺麗に整備されており、歩く人も小綺麗にしている。
何だか凄く治安が良さそうだ。
可愛い女の子が初めて来た街を一人で歩いていると、何故かゴロツキ達にからまれるという法則があるはずなのだが、その気配が一切しない。
その時、私は気がついてしまった。
朝から活動をするゴロツキ達はいないのだ。
まぁ元々本命は他にあるから問題ない。
そうです。
本命の冒険者ギルドは、何故か高確率でイベントをエンカウントする暗黙の法則があるのだ。
さてさて、何がおきるのでしょうか。
冒険者ギルドは、メインストリート沿いにあり朝から何人かが出入りしていた。
道路面に間口は広く、2階建ての赤レンガ造りの建物で、窓が等間隔に均一に配置されている。
なかなか年期の入った建物だ。
建物の真ん中に有る出入り口は解放されており、並んで人が出入りするくらいの幅は余裕で入れる広さがあった。
入る前から建物内からのザワザワとした声が聞こえてきており、エネルギーのようなものを感じる。
中に入ると、吹き抜けの大ホールとなっており、予想よりも人の数はまばらであった。
建物内は清潔にされており、薄いグレー色の塗壁と天井には小さなヒビがいくつも走り、床に張り詰めている石はいい感じに汚れていた。
早速、野郎達の視線が私に集中すると、『おっ』と驚いた感じの表情を浮かべ一瞬ホール内が静まり返った。
美少女が見た時の健全な反応だな。
次に、私をちゃかすクオリティーの低い口笛が飛んでくるはずなのだが…、飛んでこないのか。
まぁ、口笛はエンカウント率が低いから仕方がないだろう。
さ、て、と、誰が私に『おいおいおい、ここは容姿端麗で純粋無垢なお嬢さんが来るところではないぜ』と言ってくるのかしら…。
…。
なかなかイベントが発生しないな。
その疑問に対してミランダから要塞都市についての認識を改めるように促された。
『要塞都市の地上層内は高い水準で治安が保たれているから、盗賊、ゴロツキの類は拘束されるか、地下都市へ逃げ込むんでいる。ここでは安杏里が期待している都市伝説みたいな事は起きないぞ。』
『それでは、傷ついた狼が擬人化して一人称でワシと呼ぶことはないのですか?』
『擬人化するメカニズムって、DNA情報が書き換えられるという事だぞ。出来るわけないだろ!』
『それでは、戦闘系メイドとか、くのいちメイドとか、いわゆる憎まれ口をたたく美形キャラ達も存在しないのでしょうか?』
『それは知らん。』
『なんですか、その雑な返事は。話しを振っておきながら結論を言わない上司って、いるんですよね。そういう上司に限って偉そうな態度をするのですよね。』
『…』
都市伝説というのは所詮、面白半分の噂話しだからな、まぁ私もそれほど期待をしていた訳では無かったし。
はぁ、イベントが起きないのなら、やる事をやって、こんな退屈な所からはさっさと帰える事にしましょう。
カウンター上に書かれている『冒険者登録』へ用意された見本に従って申請書へ記入をし、真里伊が用意してくれた紹介状と一緒に受付カウンターへ提出をした。
案の定であるが、受付の親父は不遜な態度を取る事なく淡々と作業をしている。
だ、か、ら、違うんだって!
それにしてもであるが、冒険者登録の必要書類に紹介状は必要が無いようであったが、真里伊は何故紹介状を私に渡したのかしら。
まぁ、どうでもいいか。
暫くすると、ずんぐりむっくりの親父(ギルドマスター)が慌てた感じでホール内に現れると、私の名前を叫び始めた。
「安杏里はどこにいる!安杏里は誰だ!」
有難うございます。
ここまでイベントが無くて気持ちが沈んでいたが、ついにやってきました。
では、言わせていただきます。
「私、また何か、やっちゃいました?」
『何かをしたのは真里伊の方だぞ。(byミランダ)』
前回の『千年戦争』では皇帝の加護をもつ第4種族が勝利しており、その同盟関係にある0種族が世界に点在する要塞都市を支配し、各都市の衛生活動および生産活動をしている機械人形達は、0種族に従っていた。
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私よりひとまわり小柄な機械人形から千年戦争の敵となる情報を獲得したところ、0種族は、4種族とは別に6つの種族と同盟を結んでおり、要塞都市はエリアごとに各種属性が守護しているそうだ。
29日後、浮遊都市にて開催される決勝ラウンドにて行われるに4種族との戦闘に備え、千年戦争に参加する者達を少しでも減らすことが勝利への近道とミランダから教えられている。
現状について話しをしてくれている真里伊から要塞都市内を自由に活動するにあたり、冒険者ギルドにて冒険者の登録をするように薦めてきた。
「とりあえず要塞都市内で何をするにも身分証明書が必要や。紹介状を書いてやるから冒険者登録をしてきたらどうやろうか。」
冒険者とは、要塞都市に地下に広がるダンジョンの捜索を生業にしている者達の事だ。
千年戦争とは無関係に思えるが、せっかくだしその冒険者とやらに登録をしてみるのもいいだろう。
ミランダも『別にいいんじゃないか。』と言っている事だし。
真里伊については「うちはちょっと用事がある。安杏里とは後で合流するわ。ほなな。」と言って隠し部屋から出ていってしまった。
ここまで9種族の機械人形に案内してもらったわけであるが、ここからは1人で要塞都市内を行動しなければならないのか。
軟弱な種族が住む都市内ではあるが、急に不安になってきた。
それはそうと、街に来たらやってみたいと思っていたことがある。
「ミランダ、質問してもよろしいでしょうか?」
「なんだ。」
「要塞都市に来たら『ガラガラの抽選くじ』を是非やってみたいと思っているのですが、そのガラガラくじの中には1等と2等の玉が入っていないという都市伝説があるそうです。そう、それって許される事なのでしょうか。」
「普通、1等と2等は入っていないのではないか。別にバレなければ問題ないだろ。」
「マジですか。もしかして、ミランダって浮気をしてもバレなかったら、それは浮気でないと考えているのですか。最低ですね。最低です。死んでください。」
「………」
太陽が昇り始めて街を明るく照らしていた。
溜まっていた熱が放射され、冷たくなっている道路が温め始めていく時間帯。
お客さん達が買い物を終え後片付けを始めている市場の一角から広い道路に抜けると、太陽はかなり高い位置まで昇ってきていた。
真里伊と都市内に侵入した時と比べると、街に人が溢れて活発に活動を始めている。
さて、目的地の冒険者ギルドまではの距離は約5kmある。
0種族の歩行速度が時速5kmとしたら到達時間は60分の計算になるわけだが、0種族に溶け込みながら目立ないように歩いていた。
貨物船が走る川の横沿いにこのまま歩いて行けば冒険者ギルドまで着く。
木造の建物が軒を連ね、道路は綺麗に整備されており、歩く人も小綺麗にしている。
何だか凄く治安が良さそうだ。
可愛い女の子が初めて来た街を一人で歩いていると、何故かゴロツキ達にからまれるという法則があるはずなのだが、その気配が一切しない。
その時、私は気がついてしまった。
朝から活動をするゴロツキ達はいないのだ。
まぁ元々本命は他にあるから問題ない。
そうです。
本命の冒険者ギルドは、何故か高確率でイベントをエンカウントする暗黙の法則があるのだ。
さてさて、何がおきるのでしょうか。
冒険者ギルドは、メインストリート沿いにあり朝から何人かが出入りしていた。
道路面に間口は広く、2階建ての赤レンガ造りの建物で、窓が等間隔に均一に配置されている。
なかなか年期の入った建物だ。
建物の真ん中に有る出入り口は解放されており、並んで人が出入りするくらいの幅は余裕で入れる広さがあった。
入る前から建物内からのザワザワとした声が聞こえてきており、エネルギーのようなものを感じる。
中に入ると、吹き抜けの大ホールとなっており、予想よりも人の数はまばらであった。
建物内は清潔にされており、薄いグレー色の塗壁と天井には小さなヒビがいくつも走り、床に張り詰めている石はいい感じに汚れていた。
早速、野郎達の視線が私に集中すると、『おっ』と驚いた感じの表情を浮かべ一瞬ホール内が静まり返った。
美少女が見た時の健全な反応だな。
次に、私をちゃかすクオリティーの低い口笛が飛んでくるはずなのだが…、飛んでこないのか。
まぁ、口笛はエンカウント率が低いから仕方がないだろう。
さ、て、と、誰が私に『おいおいおい、ここは容姿端麗で純粋無垢なお嬢さんが来るところではないぜ』と言ってくるのかしら…。
…。
なかなかイベントが発生しないな。
その疑問に対してミランダから要塞都市についての認識を改めるように促された。
『要塞都市の地上層内は高い水準で治安が保たれているから、盗賊、ゴロツキの類は拘束されるか、地下都市へ逃げ込むんでいる。ここでは安杏里が期待している都市伝説みたいな事は起きないぞ。』
『それでは、傷ついた狼が擬人化して一人称でワシと呼ぶことはないのですか?』
『擬人化するメカニズムって、DNA情報が書き換えられるという事だぞ。出来るわけないだろ!』
『それでは、戦闘系メイドとか、くのいちメイドとか、いわゆる憎まれ口をたたく美形キャラ達も存在しないのでしょうか?』
『それは知らん。』
『なんですか、その雑な返事は。話しを振っておきながら結論を言わない上司って、いるんですよね。そういう上司に限って偉そうな態度をするのですよね。』
『…』
都市伝説というのは所詮、面白半分の噂話しだからな、まぁ私もそれほど期待をしていた訳では無かったし。
はぁ、イベントが起きないのなら、やる事をやって、こんな退屈な所からはさっさと帰える事にしましょう。
カウンター上に書かれている『冒険者登録』へ用意された見本に従って申請書へ記入をし、真里伊が用意してくれた紹介状と一緒に受付カウンターへ提出をした。
案の定であるが、受付の親父は不遜な態度を取る事なく淡々と作業をしている。
だ、か、ら、違うんだって!
それにしてもであるが、冒険者登録の必要書類に紹介状は必要が無いようであったが、真里伊は何故紹介状を私に渡したのかしら。
まぁ、どうでもいいか。
暫くすると、ずんぐりむっくりの親父(ギルドマスター)が慌てた感じでホール内に現れると、私の名前を叫び始めた。
「安杏里はどこにいる!安杏里は誰だ!」
有難うございます。
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