10 / 21
第10話 拳闘士の女③
しおりを挟む
喉元を深々と欠き切られ、もはや死を待つしかない状態に陥った男たちが、アスファルトの上を芋虫のように這いずり、もがいていた。
ごぽり、と喉から溢れ出た血泡が口元を濡らし、引き攣った指先が路面を掻く。
そのすぐ傍では、全身の骨を粉砕され、内臓を潰された者たちが、力を失った人形のように無秩序に転がっている。
息をしているのか、それともすでに事切れているのか。
見分けがつかないほど静まり返ったその姿は、気絶して死んでいるかのようであった。
これまで犯してきた罪が、形を変えて自身へと還ってきたのだろうか。
否、報いというにはあまりにも露骨で、残酷で、即物的だった。
10人。
数時間前に入国したばかりの『人狼』である一人の女によって、10人の半グレたちは一瞬にして餌食となり、無惨な骸へと変えられていた。
――九重。
短く切り揃えられた黄色い髪が、真夏の強烈な陽光を跳ね返し、鈍く、しかし確かな存在感をもって光っていた。化粧の痕跡すら感じさせない素の顔立ち。中性的という言葉では収まりきらない輪郭は、女であることを主張するでもなく、男であることに寄り添うでもない。性別という枠組みそのものを、最初から拒絶して生きてきた――そう言われれば、妙に納得がいく佇まいだ。
年齢は30を超えているだろうか。身長は180cmを上回り、タンクトップから露出した白い肌は、真夏の太陽に焼かれて赤く染まっていた。無駄を削ぎ落とした筋肉が、皮膚の下で静かに主張する。過剰ではない。だが、甘えもない。まるで研ぎ澄まされた刃物のように、必要な部分だけが残されている。鍛え上げられたアスリートの肉体――いや、それ以上だ。生き残るために最適化された肉体、その完成形と呼んで差し支えない。
ただ、そこに立っているだけでいい。
それだけで、場の空気がミシリ、と軋む。
見えない圧が、空間そのものを押し潰すように広がっていく。獣の気配。重く、濃く、淀んだ霧のように周囲を侵食していくそれは、人間の理性を試すための圧力だった。人狼――九重は、その本性を隠すつもりなど最初からないらしい。むしろ誇示するかのように、殺気を垂れ流していた。
――そして、もう一人。
九重とは、あまりにも対照的な少女が、その惨状の中心に立っていた。
血と肉の匂いが濃密にこびりついた現場。舗装された道路には、無残に倒れ伏した者たちが幾つも転がり、乾きかけた血痕が黒ずんだ地図のように広がっている。戦闘はすでに終わっているものの、空気はまだざらつき、殺気の余韻が微細な振動となって漂っていた。そんな修羅場のど真ん中で、少女は微動だにせず、静かに立っていたのである。
年齢は20歳前後だろうか。線の細い体躯。なだらかな肩と華奢な腰。少し風が吹いただけで折れてしまいそうなほど頼りなく、高校生の文科系女子を連想させる外見だった。凄惨な現場とのあまりの不釣り合いさが、逆に異様な存在感を際立たせている。
だが、その表情には、何一つとして揺らぎがない。
修羅場に慣れ切っているのか。
それとも、最初から興味がないのか。
驚きも、恐怖も、嫌悪すらない。
まるで感情という概念を、生まれ落ちた瞬間から持ち合わせていないかのようだ。ガラス玉のように澄み切っていながら、底の見えない瞳。温度というものが存在しない、無機質な眼差しだった。
その名は、六惺。
趣味は、外道をいたぶり殺すこと。
純血の魔女――そのものだ。
九重が六惺に抱いた第一印象は、強烈な「嫌悪」だった。
男に媚びるような可憐な外見。守られることを前提に作られたかのような、か細い身体。異性に依存する女の典型、その象徴のように映ったのである。体格にも腕力にも恵まれ、力で生き延びてきた九重は、それが嫉妬であることを頭では理解している。とはいうものの、生理的に、この手の女を受け入れられないという感情は、どうにも抑えがたい。理屈では切り離せても、獣の部分が、はっきりと拒絶していたのだ。
距離にして、魔女とはおよそ10m。
それは人狼の間合いであり、九重が最も戦闘値を発揮できる領域だった。一瞬で踏み込み、喉笛を引き裂き、骨ごと引き千切り、息の根を止める――それすら可能な距離である。
だがしかし。
九重は、まだ攻撃に出なかった。
気配なく現れたこの女を、静かに、慎重に観察していた。獣が獲物を狩る前、まず匂いを嗅ぐように。踏み込む価値があるのか、それとも一歩踏み違えれば死に直結する危険物なのか。その判断を誤ることだけは、許されない。
探りを入れるため、九重は低く口を開いた。
「お前。魔女だな?」
「はい。私の名は六惺。魔女で間違いありません」
淡々とした返答。
そこには感情の起伏など、一切存在していなかった。
剣豪・八十郎は知らなかったようだが、六惺は裏の世界では相当な有名人だった。都市伝説と呼ばれるほどの存在であり、数え切れない逸話がある。名だたる猛者たちが挑み、返り討ちに遭い、その痕跡すら残さず消え去った――そんな話が、まことしやかに囁かれていたのである。
記憶力に秀でた九重は、それらの武勇伝をいくつも知っていた。
知識だけではない。
眼前で、自分という存在を空気のように扱うこの線の細い魔女に対し、人狼の本能が、絶え間なく警告音を鳴らし続けていた。
ジリジリ、と。
鼓膜の奥で、不快なノイズが鳴り止まない。
違和感は、少なくとも3つあった。
まず1つ。
五感すべてに特化した自分が、これほどの距離まで接近を許してしまったこと。
次に。
死体を前にしても、路傍の石を見るかのような平然さ。その在り方。サイコパス特有の、温度のない気配を纏っている点。
そして、もう1つ。
常人なら立っているだけで震え上がるほどの殺気を放つ九重を、まるでその辺を歩く一般人のように無視していることだった。
とはいうものの。
体格差、筋力差、これまで培ってきた経験値を冷静に当て嵌めれば、魔女の戦闘力は自分に遠く及ばない。戦えば、軽く殺せる。そう、たかを括っていたのも事実である。
一方の六惺は、露骨に殺気を撒き散らす人狼を気にする様子もなく、視線をすっと足元へ落としていた。
道路に転がる、ジュラルミン製のキャリーバッグ。
どうやら、それが気になっているらしい。
その中には、24kインゴットが100㎏ほど。電子錠でロックされ、金庫用素材で覆われたケースであり、総重量は300㎏を超える。六惺は、まるで落とし物を拾うかのような何気ない仕草で、そのバッグへと手を伸ばした。
九重は、侮っていた。
こんな、か弱そうな小娘に、持ち上げられるはずがない――と。
だが、次の瞬間。
ひょい、と。
まさにその擬音が相応しいほど軽々と、六惺は300㎏超のキャリーバッグを持ち上げていた。息は乱れず、腕も震えない。そこだけが無重力地帯になったかのように、現実感がごっそり削ぎ落とされる。
その瞬間、九重の胸の奥で、怒りの炎がぼう、と燃え上がった。
絶対の自信を誇っていた身体能力。それを、見下していた小娘に、同じ土俵へと踏み荒らされた感覚。不快感が、獣の本能を激しく刺激する。
さらに、追い打ちがかかる。
平然と持ち上げられたジュラルミンケースが、ガチリ、と音を立てることすらなく、するりと開いたのだ。本来ならテンキー式の電子錠。36桁の数字を入力しなければ開かないはずの代物である。
にもかかわらず、六惺は一切触れていない。
まるで自動扉のように、勝手に開錠された。
36。
6の平方。
「6」に愛されている魔女にとって、その数字は味方だった。道理も法則も、六惺の前では意味をなさない。ものの、その理屈を、人狼の女が理解できるはずもない。
想定外の連続に、九重は完全にフリーズしていた。
その様子を見てか、六惺は淡々とした口調で、ふざけた小芝居を始める。
「何だ、これは……。バッグの中に、二十四金のインゴットが――ざっと百キロはある。どうしてこんな場所に、こんな代物が落ちているの? 困ったわね……これはもう、警察に届けるべきかしら」
「おい、小娘。そのバッグに触るんじゃない!」
「私のことはお気になさらずに。道路に転がっている虫ケラどもが、まだ息をしていますよ。どうぞ、きっちり息の根を止めてあげてください」
「小娘。これは警告だ。今すぐそのバッグから手を離せ。それは私の持ち物だ」
「ええ。もちろん、これがあなたの物だということは承知しています」
「そうか。分かっているなら話は早い。そのキャリーバッグを、こちらへ渡してもらおう」
「申し訳ありませんが、それはお返しできかねます」
「何だと。もう一度だけ言うぞ。それは私の物だ。今すぐ、言う通りにしろ!」
「この中に入っている二十四金……密輸品、ですよね?」
「小娘。そんなことはお前には関係ない。とにかく、それをこちらへ渡せ!ー
「密輸品を見逃すことはできません。従って、こちらで没収とさせていただきます」
「お前……いい加減にしろよ!」
「私のことは、私設警察のようなものだと理解してください」
「私設警察、だと?」
「はい。それも、かなり迷惑な部類の私設警察です。これで、お返しできない理由はご理解いただけましたか?」
「おい、小娘。ふざけるのも大概にしろ!」
六惺は、獰猛な獣に威嚇されているにも関わらず、まるで意に介していないかのように振舞っている。
そのふざけた言葉の数々が、人狼の脳裏で何かをぷつりと切断した。
カチリ、と。
理性が外れ、本能が前面へと押し出される音だった。
これまで出会ったことのない、理解不能な生命体。
その存在を前にして、九重は牙を隠すことをやめ、本性を剥き出しにする。
空気が、ぎちりと軋んだ。
ごぽり、と喉から溢れ出た血泡が口元を濡らし、引き攣った指先が路面を掻く。
そのすぐ傍では、全身の骨を粉砕され、内臓を潰された者たちが、力を失った人形のように無秩序に転がっている。
息をしているのか、それともすでに事切れているのか。
見分けがつかないほど静まり返ったその姿は、気絶して死んでいるかのようであった。
これまで犯してきた罪が、形を変えて自身へと還ってきたのだろうか。
否、報いというにはあまりにも露骨で、残酷で、即物的だった。
10人。
数時間前に入国したばかりの『人狼』である一人の女によって、10人の半グレたちは一瞬にして餌食となり、無惨な骸へと変えられていた。
――九重。
短く切り揃えられた黄色い髪が、真夏の強烈な陽光を跳ね返し、鈍く、しかし確かな存在感をもって光っていた。化粧の痕跡すら感じさせない素の顔立ち。中性的という言葉では収まりきらない輪郭は、女であることを主張するでもなく、男であることに寄り添うでもない。性別という枠組みそのものを、最初から拒絶して生きてきた――そう言われれば、妙に納得がいく佇まいだ。
年齢は30を超えているだろうか。身長は180cmを上回り、タンクトップから露出した白い肌は、真夏の太陽に焼かれて赤く染まっていた。無駄を削ぎ落とした筋肉が、皮膚の下で静かに主張する。過剰ではない。だが、甘えもない。まるで研ぎ澄まされた刃物のように、必要な部分だけが残されている。鍛え上げられたアスリートの肉体――いや、それ以上だ。生き残るために最適化された肉体、その完成形と呼んで差し支えない。
ただ、そこに立っているだけでいい。
それだけで、場の空気がミシリ、と軋む。
見えない圧が、空間そのものを押し潰すように広がっていく。獣の気配。重く、濃く、淀んだ霧のように周囲を侵食していくそれは、人間の理性を試すための圧力だった。人狼――九重は、その本性を隠すつもりなど最初からないらしい。むしろ誇示するかのように、殺気を垂れ流していた。
――そして、もう一人。
九重とは、あまりにも対照的な少女が、その惨状の中心に立っていた。
血と肉の匂いが濃密にこびりついた現場。舗装された道路には、無残に倒れ伏した者たちが幾つも転がり、乾きかけた血痕が黒ずんだ地図のように広がっている。戦闘はすでに終わっているものの、空気はまだざらつき、殺気の余韻が微細な振動となって漂っていた。そんな修羅場のど真ん中で、少女は微動だにせず、静かに立っていたのである。
年齢は20歳前後だろうか。線の細い体躯。なだらかな肩と華奢な腰。少し風が吹いただけで折れてしまいそうなほど頼りなく、高校生の文科系女子を連想させる外見だった。凄惨な現場とのあまりの不釣り合いさが、逆に異様な存在感を際立たせている。
だが、その表情には、何一つとして揺らぎがない。
修羅場に慣れ切っているのか。
それとも、最初から興味がないのか。
驚きも、恐怖も、嫌悪すらない。
まるで感情という概念を、生まれ落ちた瞬間から持ち合わせていないかのようだ。ガラス玉のように澄み切っていながら、底の見えない瞳。温度というものが存在しない、無機質な眼差しだった。
その名は、六惺。
趣味は、外道をいたぶり殺すこと。
純血の魔女――そのものだ。
九重が六惺に抱いた第一印象は、強烈な「嫌悪」だった。
男に媚びるような可憐な外見。守られることを前提に作られたかのような、か細い身体。異性に依存する女の典型、その象徴のように映ったのである。体格にも腕力にも恵まれ、力で生き延びてきた九重は、それが嫉妬であることを頭では理解している。とはいうものの、生理的に、この手の女を受け入れられないという感情は、どうにも抑えがたい。理屈では切り離せても、獣の部分が、はっきりと拒絶していたのだ。
距離にして、魔女とはおよそ10m。
それは人狼の間合いであり、九重が最も戦闘値を発揮できる領域だった。一瞬で踏み込み、喉笛を引き裂き、骨ごと引き千切り、息の根を止める――それすら可能な距離である。
だがしかし。
九重は、まだ攻撃に出なかった。
気配なく現れたこの女を、静かに、慎重に観察していた。獣が獲物を狩る前、まず匂いを嗅ぐように。踏み込む価値があるのか、それとも一歩踏み違えれば死に直結する危険物なのか。その判断を誤ることだけは、許されない。
探りを入れるため、九重は低く口を開いた。
「お前。魔女だな?」
「はい。私の名は六惺。魔女で間違いありません」
淡々とした返答。
そこには感情の起伏など、一切存在していなかった。
剣豪・八十郎は知らなかったようだが、六惺は裏の世界では相当な有名人だった。都市伝説と呼ばれるほどの存在であり、数え切れない逸話がある。名だたる猛者たちが挑み、返り討ちに遭い、その痕跡すら残さず消え去った――そんな話が、まことしやかに囁かれていたのである。
記憶力に秀でた九重は、それらの武勇伝をいくつも知っていた。
知識だけではない。
眼前で、自分という存在を空気のように扱うこの線の細い魔女に対し、人狼の本能が、絶え間なく警告音を鳴らし続けていた。
ジリジリ、と。
鼓膜の奥で、不快なノイズが鳴り止まない。
違和感は、少なくとも3つあった。
まず1つ。
五感すべてに特化した自分が、これほどの距離まで接近を許してしまったこと。
次に。
死体を前にしても、路傍の石を見るかのような平然さ。その在り方。サイコパス特有の、温度のない気配を纏っている点。
そして、もう1つ。
常人なら立っているだけで震え上がるほどの殺気を放つ九重を、まるでその辺を歩く一般人のように無視していることだった。
とはいうものの。
体格差、筋力差、これまで培ってきた経験値を冷静に当て嵌めれば、魔女の戦闘力は自分に遠く及ばない。戦えば、軽く殺せる。そう、たかを括っていたのも事実である。
一方の六惺は、露骨に殺気を撒き散らす人狼を気にする様子もなく、視線をすっと足元へ落としていた。
道路に転がる、ジュラルミン製のキャリーバッグ。
どうやら、それが気になっているらしい。
その中には、24kインゴットが100㎏ほど。電子錠でロックされ、金庫用素材で覆われたケースであり、総重量は300㎏を超える。六惺は、まるで落とし物を拾うかのような何気ない仕草で、そのバッグへと手を伸ばした。
九重は、侮っていた。
こんな、か弱そうな小娘に、持ち上げられるはずがない――と。
だが、次の瞬間。
ひょい、と。
まさにその擬音が相応しいほど軽々と、六惺は300㎏超のキャリーバッグを持ち上げていた。息は乱れず、腕も震えない。そこだけが無重力地帯になったかのように、現実感がごっそり削ぎ落とされる。
その瞬間、九重の胸の奥で、怒りの炎がぼう、と燃え上がった。
絶対の自信を誇っていた身体能力。それを、見下していた小娘に、同じ土俵へと踏み荒らされた感覚。不快感が、獣の本能を激しく刺激する。
さらに、追い打ちがかかる。
平然と持ち上げられたジュラルミンケースが、ガチリ、と音を立てることすらなく、するりと開いたのだ。本来ならテンキー式の電子錠。36桁の数字を入力しなければ開かないはずの代物である。
にもかかわらず、六惺は一切触れていない。
まるで自動扉のように、勝手に開錠された。
36。
6の平方。
「6」に愛されている魔女にとって、その数字は味方だった。道理も法則も、六惺の前では意味をなさない。ものの、その理屈を、人狼の女が理解できるはずもない。
想定外の連続に、九重は完全にフリーズしていた。
その様子を見てか、六惺は淡々とした口調で、ふざけた小芝居を始める。
「何だ、これは……。バッグの中に、二十四金のインゴットが――ざっと百キロはある。どうしてこんな場所に、こんな代物が落ちているの? 困ったわね……これはもう、警察に届けるべきかしら」
「おい、小娘。そのバッグに触るんじゃない!」
「私のことはお気になさらずに。道路に転がっている虫ケラどもが、まだ息をしていますよ。どうぞ、きっちり息の根を止めてあげてください」
「小娘。これは警告だ。今すぐそのバッグから手を離せ。それは私の持ち物だ」
「ええ。もちろん、これがあなたの物だということは承知しています」
「そうか。分かっているなら話は早い。そのキャリーバッグを、こちらへ渡してもらおう」
「申し訳ありませんが、それはお返しできかねます」
「何だと。もう一度だけ言うぞ。それは私の物だ。今すぐ、言う通りにしろ!」
「この中に入っている二十四金……密輸品、ですよね?」
「小娘。そんなことはお前には関係ない。とにかく、それをこちらへ渡せ!ー
「密輸品を見逃すことはできません。従って、こちらで没収とさせていただきます」
「お前……いい加減にしろよ!」
「私のことは、私設警察のようなものだと理解してください」
「私設警察、だと?」
「はい。それも、かなり迷惑な部類の私設警察です。これで、お返しできない理由はご理解いただけましたか?」
「おい、小娘。ふざけるのも大概にしろ!」
六惺は、獰猛な獣に威嚇されているにも関わらず、まるで意に介していないかのように振舞っている。
そのふざけた言葉の数々が、人狼の脳裏で何かをぷつりと切断した。
カチリ、と。
理性が外れ、本能が前面へと押し出される音だった。
これまで出会ったことのない、理解不能な生命体。
その存在を前にして、九重は牙を隠すことをやめ、本性を剥き出しにする。
空気が、ぎちりと軋んだ。
0
あなたにおすすめの小説
転生したら世界一の御曹司だった〜巨乳エルフメイド10人と美少女騎士に溺愛されています〜
まさき
青春
異世界転生した最強の金持ち嫡男、
専属エルフメイドと美少女騎士に囲まれて至福のハーレム生活
現代日本で「地味だが実は超大富豪」という特殊な人生を送っていた青年は、ある日事故で命を落とす。
しかし目を覚ますと、そこは魔法と様々な種族が存在する異世界だった。
彼は大陸一の富を誇る名門貴族――
ヴァン・バレンティン家の嫡男カイルとして転生していたのだ。
カイルに与えられたのは
・世界一とも言える圧倒的な財力
・財力に比例して増大する規格外の魔力
そして何より彼を驚かせたのは――
彼に仕える十人の専属メイド全員が、巨乳美少女だったことである。
献身的なエルフのメイド長リリア。
護衛騎士でありながら隙あらば誘惑してくる女騎士シルヴィア。
さらに個性豊かな巨乳メイドたち。
カイルは持ち前の財力で彼女たちの願いを叶え、最高級の装備や生活を与えていく。
すると彼女たちの忠誠心と愛情はどんどん加速していき――
「カイル様……今日は私が、お世話をさせてください」
領地を狙う貴族を金と魔力で圧倒し、
時にはメイドたちの愛が暴走して甘すぎる時間に巻き込まれながらも、
最強の御曹司カイルは
世界一幸せなハーレムを築いていく。
最後までお読みいただきありがとうございました。よろしければ応援をお願いいたします。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
最弱スライムに転生した俺、捕食スキルで無限進化していたら魔王軍すら支配してました
チー牛Y
ファンタジー
残業中に倒れた俺が次に目を覚ました時、なぜか異世界で最弱モンスターのスライムになっていた。
完全に詰んだ、戦う力もない。そう思っていた時、俺には一つだけ、とんでもないスキルがあった。
【捕食】
それは、倒した相手を取り込み、能力・スキル・力のすべてを奪うチート能力だった。
ゴブリンを食べれば腕力を獲得。
魔物を食べれば新スキルを習得。
レベルは爆速で上がり、進化は止まらない。
森の魔物を支配し、ダンジョンを制圧し、気づけば俺は魔物たちの王になっていた。
やがてその力は魔王軍すら飲み込み、世界の勢力図を塗り替えていく。
これは――
最弱スライムから始まる、無限進化の成り上がり無双譚。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる