10 / 142
第10話 今日の私は乗れていない
しおりを挟む
———影使い———
S級スキル。
自身の影を変幻自在に使いこなす。
攻撃に対しては自身の影がオートで迎撃する為、攻略は難しい。
◇
見上げると抜けるような青空が広がっていた。
古代人が創生したと言われている機械人形達により綺麗に舗装されている石畳が、太陽の熱でジリジリと焼かれており、熱が放射され薄着でも暑いくらいなってきている。
甲高い夏の虫達の鳴き声がうるさく反響していた。
風が吹くと、高木の枝葉が揺れる音が涼しく聞こえてくる。
聖騎士(旧聖戦士)と、ロリ巨乳聖女(旧神官)が帝都から旅立つ姿を見送ると、聖騎士が管理していた屋敷の前にやってきていた。
忍者からの申し入れに応じ、美人賢者の代理として1人で来ていたのだ。
A級冒険者は新人冒険者を育成することを目的としたギルドをつくることが義務付けられており、帝国から専用の屋敷が支給されていた。
敷地内には、歴史が感じられる間口の広いレンガ造りの建物が建っており、細長の窓が等間隔に配置された綺麗なシンメトリーとなっている。
その他にも、訓練用の建物や、貸出用の武器庫なんかも見受けられる。
屋敷の門を潜り、建物まで続くアプローチを歩いていくと、先日パーティーを組んでいた重戦士が木製玄関扉の前で私を待ち構えていた。
身長は180cmくらいであるが、体に幅があり、重戦士としては理想的な体格をしている。
重戦士は、既に私が美人賢者側の者であることを認識しており、視線が合うと軽く会釈をしてきた。
「美人賢者の代理でやってきました。昨日の迷宮以来ですね。」
「聖女様。お待ちしておりました。中で光太様がお待ちです。」
重戦士は、現在ギルド内では忍者に次ぐ立場にいる者であり副官のような存在だ。
玄関ホールは、吹抜けとなっている窓ガラスから入ってくる太陽光により明るく照らされていた。
床は大判のレンガが敷き詰められ、グレーかかった塗り壁はところどころに細かい割れが走り、歴史を感じさせる建物である。
玄関ホール内には、ファミリーメンバー全28名が揃い、興味深々な様子で視線が集まる中、背が低い黒装束の男が代表して足を進めてきた。
この目立たないどこにでもいそうな村人Aのような男こそが、スキル『影使い』を使用する忍者。
私の獲物を横取りし信仰心が下がった原因をつくった張本人だ。
その忍者が笑顔を浮かべながら、握手をするために手を差し出してきた。
「先日は失礼しました。聖女さんに再びお会いすることが出来て光栄です。」
迷宮内で聖戦士を罠に陥れた狡猾なイメージと違うじゃないか。
それはともかく、忍者が獲得している『影使い』を破壊するチャンスがいきなりやってきた。
そう。私は忍者に『SKILL_VIRUS』を撃ち込むために、ここへやってきたのだ。
忍者が差し出してきた手へ、重力があるかのように引っ張られていく。
スキルを発動させるカウントダウンを開始させ、もう少しで手が触れようとした瞬間。
重戦士が間に割って入ってきた。
「忍者様。敵である聖女との接触は控えて下さい。」
和やかになりかけていた空気が一転した。
何をしやがる、重戦士。なかなか出来るじゃないか。
それに引き換え、忍者の方は不用心だ。
迷宮内では用意周到な罠を仕掛け、聖戦士をギルドマスターから引き摺り降ろした同じ男とは思えない。
視線が重なった重戦士からは、はっきりとした敵意を感じる。
ここで戦うつもりなのかしら。
同族殺しが禁止されているので、こちらからは手を出すことは出来ないが、応戦するぶんについてはやぶさかでない。
そのような選択肢も有ると思っておりました。
はい。いつでもどうぞ。
一瞬の静寂の均衡を破ったのは正面にいる忍者であった。
「聖女さん。こちらから招いておきながら申し訳ありません。」
「いえいえ。重戦士様のおっしゃる通り、聖女とはいえオリオンでは敵対する立場におりますので、警戒されるのは当然かと思います。」
何だろう。思っていたよりとても礼儀正しいではないか。
重戦士が後ろへ下がると、緊張した空気が落ち着いていく。
その重戦士の案内に従い会議室へ通されると、忍者とは距離を置き向かい合わせになるように席についた。
入口の反対側の壁に設置されている細長の窓からは、太陽光が入り、風にレースカーテンが揺れていた。
外壁面には大きな窓が並び、太陽の光が会議室を明るく照らしてくれている。
会議室内の端には、会話を聞くためにギルドメンバーが全員入ってきており、こちらの様子を伺っていた。
本来は来客用の応接室で話すような内容であるが、ギルドメンバー全員に聞いてもらいたいとの申し入れがあり、快く快諾したのだ。
そこの新人冒険者君達、私を見る目がエロいぞ。
話しを始める前に、帝都を去った聖女から預かった手紙を差し出した。
ギルド脱退の内容がかかれた手紙である。
本来は本人から提出するべきものなのだろうが、私から申し出て強引に預かっていたのだ。
会議室内にいる者達の視線が、差し出された手紙に集中する。
「これはメルンさんから預かった手紙です。こちらのギルドを脱退する旨の内容が書かれております。どうぞお受け取り下さい。」
会議室内にどよめきが起こった。
まず、脇に座っていた重戦士が強い足音を鳴らしながら近づいてくる。
手紙を乱暴な感じで手紙をむしり取り内容の確認を始めた時には、会議室内にいたそれぞれが統率のない私語をしていた。
そして立ち上がることなく少し顔をしかめていた忍者が淡々とした感じで質問をしてきた。
「聖女さん。メルンは今どこにいるのか教えていただけないでしょうか?」
「聖女は、聖騎士と一緒に故郷の教国に戻るため帝都から出て行きました。」
私の言葉を聞いた会議室内からは、更に大きいどよめきが起き始めた。
思ったとおりの反応をしてくれて有難うございます。
そう。私がロリ巨乳聖女から手紙を預かった理由は、忍者達を混乱に陥れ、不協和音を生ませるためだ。
このまま混乱を加速させてやるぜ。
そして重戦士が、思い通りの言葉を口にしてくれた。
「これは本当にメルンが書いたものなのか。なぜメルンは裏切ったジェットと一緒に教国に向かったんだ。そんな話し、とても信じられん。」
「聖女である私が嘘をついているとでも仰っているのでしょうか?」
一般の者からすると、治癒治療をする聖女は最も尊敬されており、清廉潔白で清らかな容姿をしている聖女からの言葉は重く感じるはず。
とはいうものの実際のところは、聖女の頂点にいる私は、信仰心を獲得するためなら平気で嘘をつけるのだ。
神託の実行は何よりも優先され、それが人類を裏切る行為だったとしても、抵抗も罪悪感も無く物事を遂行できる。
だが、聖騎士とロリ巨乳神聖女が帝都から出て行ってしまった話しは本当だ。
会議室内にいる者達は、私からの言葉をいい感じに不審がってくれていた。
忍者達をもっと煽ってやるぜ。
「メルンは、ジェットの追放劇に加わった自身の行為を酷く悔いていました。」
「そんな事があるはず無い!」
まず反応したのは、重戦士であった。
忍者については、考え込んでいる様子だ。
他のメンバーは、静かに耳を傾けている。
思ったより反応が悪い。
過激な行動に出てくるものと想定していたが、今日の私は乗れていないのかしら。
もう少し煽らせてもらいましょう。
「やれやれですね。あなた達全員で、メルンを追い込んでいた事がよく分かりました。」
「聖女さんの言われている通りでしたら、本当に、俺がメルンを追い込んでしまっていた事になりますね。」
なんだと。それは思っていた言葉と違うぞ。
忍者がとぼけた反応を返してきた。
想定外の答えだ。
怒りに身お任せ、斬りかかってくるような反応を期待していた。
副官の重戦士も、忍者の反応に戸惑っているようだ。
何故、こんな展開になってしまったのかしら。
どこかでボタンをかけ間違えたのだろうか。
正面で澄ました顔をしている忍者へ確認するように、先程の言葉を問いただしてみた。
「つまり忍者様は、自分の行動が間違っていたと言われているのでしょうか。」
「はい。メルンに悪い事をしました。すいませんでした。」
あれ。ここは謝るところではなく、怒り狂うのが定番なはず。
なぜ忍者は深く頭を下げているのかしら。
怒り狂い、斬りかかってくるように誘導しているはずが、全く思うように出来ていない。
やはり今日の私はのれていないのかしら。
頭を下げ続けている忍者へ重戦士がフォローを入れてきた。
「忍者様はみんなの事を思ってした事ですよね。」
「はい。俺は皆さんのために行動しています。」
忍者の姿勢は誰に対しても素直だ。
そう。A級迷宮で聖戦士を陥れたような狡猾さを一切感じない。
駄目だ。
私の方が迷子になっている。
そう。忍者の思考原理が理解できていないのだ。
だが、ここで挫折するわけにはいかない。
何としても忍者を陥れなければならないだろ。
忍者と重戦士との会話に割り込むように、少し強めのトーンで言葉を発した。
「忍者様がみんなの事を思ってした行動であっても、それが迷惑を掛ける結果になる事もあるでしょう。」
「はい。俺の行動が間違っていたかもしれません。」
まただ。
そこは素直に謝ってくるところではないと思うのだけど。
話しが噛み合っているのか、噛み合っていないのか、さっぱり分からない。
心が折れそうになってきた。
「忍者様に質問なのですが、そんなに聖騎士は悪人だったのでしょうか。」
「はい。みんなの話しを聞いて、俺がそう判断しました。」
思うようにはいかないものの、それでも分かった事がある。
忍者のキーワードは『みんな』だ。
その『みんな』とは一体誰なのかしら。
もう少し会話をしながら忍者という者について知る必要があるようだ。
「忍者様は、S級スキル『影使い』の使い手である事を聖騎士に黙っていたのは何故ですか。」
「はい。俺が成り上がる為です。偉くならないと、帝都を変革出来ないじゃないですか。」
なるほど。帝都を変革するのか。
変革って具体的に何をするつもりなのだろう。
周囲に視線を送ると、会議室の端で会話に聞き耳をたてている初心者冒険者達の顔も困惑しているように見える。
よく分からない会話になってきたが、とりあえず話しを続けていき、真意みたいなものを探らせてもらいましょう。
「忍者様は偉くなるために、聖戦士を抹殺されたわけですね。」
「聖戦士は悪い奴でした。みんなから俺がファミリーのボスに相応しいと言われました。」
「そのみんなの1人である聖女は、聖騎士にした仕打ちについて悔やんでいました。」
「そうなると、聖女さんの言う通り、みんなということでは無くなってしまいますね。」
私のリズムが崩れている。
それは忍者が素直過ぎるせいだ。
痛いところを突いて怒らせたいのに、全てを肯定してくる。
つまりそれは頭の中が『お花畑』だからなのだろう。
こんなお花畑が『S級スキル』を所持しているって、危険過ぎて素敵過ぎるではないですか。
忍者という者が分かってきました。
忍者は、私に莫大な信仰心をもたらしてくれる可能性が高い逸材だ。
そう遠くない未来に、忍者は大きな事をやらかしてくれて、討伐対象として神託が降りてくる予感がする。
この男は逸材の中の逸材で、しばらく泳がせておくべき者だ。
忍者を処刑するつもりであったが、もうこれは無罪放免しても問題ないだろう。
そうと分かれば、用件を済ましてさっさと帰ることにしよう。
そう。その用件だが、ここへは忍者に呼ばれてやって来ていたのだ。
「ところで今日、私を呼んだ用件を教えて頂けませんか。」
「はい、そうでしたね。俺は『オリオン』でA級迷宮を攻略するつもりです。」
それくらいのことなら、誰でも知っていると思うのだが、それがどうかしたのかしら。
…。
この沈黙は何でしょう。
もしかして私が喋る番なのだろうか。
何か違うような気もするが、ここは困った時のオウム返しにて、乗り切らせてもらいます。
「つまり忍者様はA級迷宮を攻略されるわけですね。」
「そうです。その通りです。さすが聖女さん。分かってくれて嬉しいです。」
はい。忍者が言っている言葉は分かります。
だが、あなたの気持ちと言葉の意図は全く分かりません。
どうしたものかとは思うのだが、話しを合わせておくべきなのだろう。
『みんな』というワードを使用しておけば、とりあえずOKなのかしら。
「よく分かります。忍者様は、みんなの為に世界を変革したいのですよね。」
「そうです。俺は、一から帝都を作り直そうと思います。」
変革とは、帝都を一旦平地にして、最初から作り直すという事だったのか。
迷惑な度合いが半端ないというか、災害級を超えているな。
うむ。さすが、私が見込んだ者だ。
ようやく私は乗れてきましたよ。
エンジンがかかってきたぞ。
希望の種に水と肥料を巻いて成長を促しておいてやるか。
「私から提案があります。一から造り直すのならば、帝都でなく未開の地で国造りを始めてはいかがでしょう。それこそが、本当の意味で最初からになるのではないですか。」
「そうか。一から作るなら、何も無い所から始めるべきですよね。」
やはり忍者は、素直だ。
話しがおかしな方向へ行っているように思えるが、それはどうでもいい。
交わされている会話を聞いていた重戦士達の戸惑っている様子が、見ていて楽しくなってくる。
その重戦士が、黙っていられなくなった感じで、話しに入り忍者を説得し始めた。
「光太様。ちょっと待って下さい。未開の地って、俺達を見捨てるつもりですか!」
「何を言っているのです。皆さんも、忍者様と一緒に未開の地に行ったらいいではないですか。」
「違う。俺達はこの帝都を変えてほしいのです。」
「はい。みんなに応えて僕は世界を変革します。」
忍者は、世界にとってクソ迷惑な存在であるが、それはつまり私にとってダイヤの原石であり逸材中の逸材だ。
忍者は、泳がせるだけ泳がせられれば、世界が混乱する確率が上がり、同時に私へ神託が降りる確率が上がるわけだ。
ワクワクとしていたその時、神託が降りてきてしまった。
その神託の内容とは……
―――――――――――――その天然忍者をなんとかしろ
マジですか。
まだ忍者を刈り取るには早いと思うのですが。
このタイミングで神託が降り来てしまうとは。
熟す前の状態で大切に育ててきた果物を刈り取らないといけない農家の悔しい気持ちが分かる気がする。
だが神託を拒否する事は出来ない。
苦渋の決断となりますが、仕方がありません。
忍者を処刑させてもらいます。
とはいうものの、忍者は殺すにはほしい人材である。
私は何か抜け道のようなものがないのか、考え始めていた。
S級スキル。
自身の影を変幻自在に使いこなす。
攻撃に対しては自身の影がオートで迎撃する為、攻略は難しい。
◇
見上げると抜けるような青空が広がっていた。
古代人が創生したと言われている機械人形達により綺麗に舗装されている石畳が、太陽の熱でジリジリと焼かれており、熱が放射され薄着でも暑いくらいなってきている。
甲高い夏の虫達の鳴き声がうるさく反響していた。
風が吹くと、高木の枝葉が揺れる音が涼しく聞こえてくる。
聖騎士(旧聖戦士)と、ロリ巨乳聖女(旧神官)が帝都から旅立つ姿を見送ると、聖騎士が管理していた屋敷の前にやってきていた。
忍者からの申し入れに応じ、美人賢者の代理として1人で来ていたのだ。
A級冒険者は新人冒険者を育成することを目的としたギルドをつくることが義務付けられており、帝国から専用の屋敷が支給されていた。
敷地内には、歴史が感じられる間口の広いレンガ造りの建物が建っており、細長の窓が等間隔に配置された綺麗なシンメトリーとなっている。
その他にも、訓練用の建物や、貸出用の武器庫なんかも見受けられる。
屋敷の門を潜り、建物まで続くアプローチを歩いていくと、先日パーティーを組んでいた重戦士が木製玄関扉の前で私を待ち構えていた。
身長は180cmくらいであるが、体に幅があり、重戦士としては理想的な体格をしている。
重戦士は、既に私が美人賢者側の者であることを認識しており、視線が合うと軽く会釈をしてきた。
「美人賢者の代理でやってきました。昨日の迷宮以来ですね。」
「聖女様。お待ちしておりました。中で光太様がお待ちです。」
重戦士は、現在ギルド内では忍者に次ぐ立場にいる者であり副官のような存在だ。
玄関ホールは、吹抜けとなっている窓ガラスから入ってくる太陽光により明るく照らされていた。
床は大判のレンガが敷き詰められ、グレーかかった塗り壁はところどころに細かい割れが走り、歴史を感じさせる建物である。
玄関ホール内には、ファミリーメンバー全28名が揃い、興味深々な様子で視線が集まる中、背が低い黒装束の男が代表して足を進めてきた。
この目立たないどこにでもいそうな村人Aのような男こそが、スキル『影使い』を使用する忍者。
私の獲物を横取りし信仰心が下がった原因をつくった張本人だ。
その忍者が笑顔を浮かべながら、握手をするために手を差し出してきた。
「先日は失礼しました。聖女さんに再びお会いすることが出来て光栄です。」
迷宮内で聖戦士を罠に陥れた狡猾なイメージと違うじゃないか。
それはともかく、忍者が獲得している『影使い』を破壊するチャンスがいきなりやってきた。
そう。私は忍者に『SKILL_VIRUS』を撃ち込むために、ここへやってきたのだ。
忍者が差し出してきた手へ、重力があるかのように引っ張られていく。
スキルを発動させるカウントダウンを開始させ、もう少しで手が触れようとした瞬間。
重戦士が間に割って入ってきた。
「忍者様。敵である聖女との接触は控えて下さい。」
和やかになりかけていた空気が一転した。
何をしやがる、重戦士。なかなか出来るじゃないか。
それに引き換え、忍者の方は不用心だ。
迷宮内では用意周到な罠を仕掛け、聖戦士をギルドマスターから引き摺り降ろした同じ男とは思えない。
視線が重なった重戦士からは、はっきりとした敵意を感じる。
ここで戦うつもりなのかしら。
同族殺しが禁止されているので、こちらからは手を出すことは出来ないが、応戦するぶんについてはやぶさかでない。
そのような選択肢も有ると思っておりました。
はい。いつでもどうぞ。
一瞬の静寂の均衡を破ったのは正面にいる忍者であった。
「聖女さん。こちらから招いておきながら申し訳ありません。」
「いえいえ。重戦士様のおっしゃる通り、聖女とはいえオリオンでは敵対する立場におりますので、警戒されるのは当然かと思います。」
何だろう。思っていたよりとても礼儀正しいではないか。
重戦士が後ろへ下がると、緊張した空気が落ち着いていく。
その重戦士の案内に従い会議室へ通されると、忍者とは距離を置き向かい合わせになるように席についた。
入口の反対側の壁に設置されている細長の窓からは、太陽光が入り、風にレースカーテンが揺れていた。
外壁面には大きな窓が並び、太陽の光が会議室を明るく照らしてくれている。
会議室内の端には、会話を聞くためにギルドメンバーが全員入ってきており、こちらの様子を伺っていた。
本来は来客用の応接室で話すような内容であるが、ギルドメンバー全員に聞いてもらいたいとの申し入れがあり、快く快諾したのだ。
そこの新人冒険者君達、私を見る目がエロいぞ。
話しを始める前に、帝都を去った聖女から預かった手紙を差し出した。
ギルド脱退の内容がかかれた手紙である。
本来は本人から提出するべきものなのだろうが、私から申し出て強引に預かっていたのだ。
会議室内にいる者達の視線が、差し出された手紙に集中する。
「これはメルンさんから預かった手紙です。こちらのギルドを脱退する旨の内容が書かれております。どうぞお受け取り下さい。」
会議室内にどよめきが起こった。
まず、脇に座っていた重戦士が強い足音を鳴らしながら近づいてくる。
手紙を乱暴な感じで手紙をむしり取り内容の確認を始めた時には、会議室内にいたそれぞれが統率のない私語をしていた。
そして立ち上がることなく少し顔をしかめていた忍者が淡々とした感じで質問をしてきた。
「聖女さん。メルンは今どこにいるのか教えていただけないでしょうか?」
「聖女は、聖騎士と一緒に故郷の教国に戻るため帝都から出て行きました。」
私の言葉を聞いた会議室内からは、更に大きいどよめきが起き始めた。
思ったとおりの反応をしてくれて有難うございます。
そう。私がロリ巨乳聖女から手紙を預かった理由は、忍者達を混乱に陥れ、不協和音を生ませるためだ。
このまま混乱を加速させてやるぜ。
そして重戦士が、思い通りの言葉を口にしてくれた。
「これは本当にメルンが書いたものなのか。なぜメルンは裏切ったジェットと一緒に教国に向かったんだ。そんな話し、とても信じられん。」
「聖女である私が嘘をついているとでも仰っているのでしょうか?」
一般の者からすると、治癒治療をする聖女は最も尊敬されており、清廉潔白で清らかな容姿をしている聖女からの言葉は重く感じるはず。
とはいうものの実際のところは、聖女の頂点にいる私は、信仰心を獲得するためなら平気で嘘をつけるのだ。
神託の実行は何よりも優先され、それが人類を裏切る行為だったとしても、抵抗も罪悪感も無く物事を遂行できる。
だが、聖騎士とロリ巨乳神聖女が帝都から出て行ってしまった話しは本当だ。
会議室内にいる者達は、私からの言葉をいい感じに不審がってくれていた。
忍者達をもっと煽ってやるぜ。
「メルンは、ジェットの追放劇に加わった自身の行為を酷く悔いていました。」
「そんな事があるはず無い!」
まず反応したのは、重戦士であった。
忍者については、考え込んでいる様子だ。
他のメンバーは、静かに耳を傾けている。
思ったより反応が悪い。
過激な行動に出てくるものと想定していたが、今日の私は乗れていないのかしら。
もう少し煽らせてもらいましょう。
「やれやれですね。あなた達全員で、メルンを追い込んでいた事がよく分かりました。」
「聖女さんの言われている通りでしたら、本当に、俺がメルンを追い込んでしまっていた事になりますね。」
なんだと。それは思っていた言葉と違うぞ。
忍者がとぼけた反応を返してきた。
想定外の答えだ。
怒りに身お任せ、斬りかかってくるような反応を期待していた。
副官の重戦士も、忍者の反応に戸惑っているようだ。
何故、こんな展開になってしまったのかしら。
どこかでボタンをかけ間違えたのだろうか。
正面で澄ました顔をしている忍者へ確認するように、先程の言葉を問いただしてみた。
「つまり忍者様は、自分の行動が間違っていたと言われているのでしょうか。」
「はい。メルンに悪い事をしました。すいませんでした。」
あれ。ここは謝るところではなく、怒り狂うのが定番なはず。
なぜ忍者は深く頭を下げているのかしら。
怒り狂い、斬りかかってくるように誘導しているはずが、全く思うように出来ていない。
やはり今日の私はのれていないのかしら。
頭を下げ続けている忍者へ重戦士がフォローを入れてきた。
「忍者様はみんなの事を思ってした事ですよね。」
「はい。俺は皆さんのために行動しています。」
忍者の姿勢は誰に対しても素直だ。
そう。A級迷宮で聖戦士を陥れたような狡猾さを一切感じない。
駄目だ。
私の方が迷子になっている。
そう。忍者の思考原理が理解できていないのだ。
だが、ここで挫折するわけにはいかない。
何としても忍者を陥れなければならないだろ。
忍者と重戦士との会話に割り込むように、少し強めのトーンで言葉を発した。
「忍者様がみんなの事を思ってした行動であっても、それが迷惑を掛ける結果になる事もあるでしょう。」
「はい。俺の行動が間違っていたかもしれません。」
まただ。
そこは素直に謝ってくるところではないと思うのだけど。
話しが噛み合っているのか、噛み合っていないのか、さっぱり分からない。
心が折れそうになってきた。
「忍者様に質問なのですが、そんなに聖騎士は悪人だったのでしょうか。」
「はい。みんなの話しを聞いて、俺がそう判断しました。」
思うようにはいかないものの、それでも分かった事がある。
忍者のキーワードは『みんな』だ。
その『みんな』とは一体誰なのかしら。
もう少し会話をしながら忍者という者について知る必要があるようだ。
「忍者様は、S級スキル『影使い』の使い手である事を聖騎士に黙っていたのは何故ですか。」
「はい。俺が成り上がる為です。偉くならないと、帝都を変革出来ないじゃないですか。」
なるほど。帝都を変革するのか。
変革って具体的に何をするつもりなのだろう。
周囲に視線を送ると、会議室の端で会話に聞き耳をたてている初心者冒険者達の顔も困惑しているように見える。
よく分からない会話になってきたが、とりあえず話しを続けていき、真意みたいなものを探らせてもらいましょう。
「忍者様は偉くなるために、聖戦士を抹殺されたわけですね。」
「聖戦士は悪い奴でした。みんなから俺がファミリーのボスに相応しいと言われました。」
「そのみんなの1人である聖女は、聖騎士にした仕打ちについて悔やんでいました。」
「そうなると、聖女さんの言う通り、みんなということでは無くなってしまいますね。」
私のリズムが崩れている。
それは忍者が素直過ぎるせいだ。
痛いところを突いて怒らせたいのに、全てを肯定してくる。
つまりそれは頭の中が『お花畑』だからなのだろう。
こんなお花畑が『S級スキル』を所持しているって、危険過ぎて素敵過ぎるではないですか。
忍者という者が分かってきました。
忍者は、私に莫大な信仰心をもたらしてくれる可能性が高い逸材だ。
そう遠くない未来に、忍者は大きな事をやらかしてくれて、討伐対象として神託が降りてくる予感がする。
この男は逸材の中の逸材で、しばらく泳がせておくべき者だ。
忍者を処刑するつもりであったが、もうこれは無罪放免しても問題ないだろう。
そうと分かれば、用件を済ましてさっさと帰ることにしよう。
そう。その用件だが、ここへは忍者に呼ばれてやって来ていたのだ。
「ところで今日、私を呼んだ用件を教えて頂けませんか。」
「はい、そうでしたね。俺は『オリオン』でA級迷宮を攻略するつもりです。」
それくらいのことなら、誰でも知っていると思うのだが、それがどうかしたのかしら。
…。
この沈黙は何でしょう。
もしかして私が喋る番なのだろうか。
何か違うような気もするが、ここは困った時のオウム返しにて、乗り切らせてもらいます。
「つまり忍者様はA級迷宮を攻略されるわけですね。」
「そうです。その通りです。さすが聖女さん。分かってくれて嬉しいです。」
はい。忍者が言っている言葉は分かります。
だが、あなたの気持ちと言葉の意図は全く分かりません。
どうしたものかとは思うのだが、話しを合わせておくべきなのだろう。
『みんな』というワードを使用しておけば、とりあえずOKなのかしら。
「よく分かります。忍者様は、みんなの為に世界を変革したいのですよね。」
「そうです。俺は、一から帝都を作り直そうと思います。」
変革とは、帝都を一旦平地にして、最初から作り直すという事だったのか。
迷惑な度合いが半端ないというか、災害級を超えているな。
うむ。さすが、私が見込んだ者だ。
ようやく私は乗れてきましたよ。
エンジンがかかってきたぞ。
希望の種に水と肥料を巻いて成長を促しておいてやるか。
「私から提案があります。一から造り直すのならば、帝都でなく未開の地で国造りを始めてはいかがでしょう。それこそが、本当の意味で最初からになるのではないですか。」
「そうか。一から作るなら、何も無い所から始めるべきですよね。」
やはり忍者は、素直だ。
話しがおかしな方向へ行っているように思えるが、それはどうでもいい。
交わされている会話を聞いていた重戦士達の戸惑っている様子が、見ていて楽しくなってくる。
その重戦士が、黙っていられなくなった感じで、話しに入り忍者を説得し始めた。
「光太様。ちょっと待って下さい。未開の地って、俺達を見捨てるつもりですか!」
「何を言っているのです。皆さんも、忍者様と一緒に未開の地に行ったらいいではないですか。」
「違う。俺達はこの帝都を変えてほしいのです。」
「はい。みんなに応えて僕は世界を変革します。」
忍者は、世界にとってクソ迷惑な存在であるが、それはつまり私にとってダイヤの原石であり逸材中の逸材だ。
忍者は、泳がせるだけ泳がせられれば、世界が混乱する確率が上がり、同時に私へ神託が降りる確率が上がるわけだ。
ワクワクとしていたその時、神託が降りてきてしまった。
その神託の内容とは……
―――――――――――――その天然忍者をなんとかしろ
マジですか。
まだ忍者を刈り取るには早いと思うのですが。
このタイミングで神託が降り来てしまうとは。
熟す前の状態で大切に育ててきた果物を刈り取らないといけない農家の悔しい気持ちが分かる気がする。
だが神託を拒否する事は出来ない。
苦渋の決断となりますが、仕方がありません。
忍者を処刑させてもらいます。
とはいうものの、忍者は殺すにはほしい人材である。
私は何か抜け道のようなものがないのか、考え始めていた。
0
あなたにおすすめの小説
『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』
夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」
教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。
ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。
王命による“形式結婚”。
夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。
だから、はい、離婚。勝手に。
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。
何か問題あります?
領民の幸福度がガチャポイント!? 借金まみれの辺境を立て直す【領地ガチャ】が最強すぎた!内政でUR「温泉郷」と「聖獣」を引き当てて…
namisan
ファンタジー
「役立たず」と中央から追放された没落貴族の俺、アルト・フォン・クライナー。継いだのは、借金まみれで作物も育たない見捨てられた辺境領地だけだった。
絶望する俺に発現したスキルは【領地ガチャ】。それは、領民の「幸福度」をポイントとして消費し、領地発展に必要なものを引き当てる唯一無二の能力だった。
「領民を幸せにすれば、領地も豊かになる!」
俺は領民と共に汗を流し、壊れた水路を直し、地道に幸福度を稼ぐ。
『N:ジャガイモの種』『R:土木技術書』
地味だが確実な「当たり」で、ほのぼのと領地を再建していく。
だが、ある日。溜め込んだ幸福度で引いたガチャが、俺の運命を激変させる。
『UR(ウルトラレア):万病に効く【奇跡の温泉郷】』
この「当たり」が、中央の腐敗した貴族たちの欲望を刺激した。
借金のカタに領地を狙う大商会の令嬢。
温泉利権を奪うため、父の命で派遣されてきた元婚約者の侯爵令嬢。
「領民の幸福(ガチャポイント)を脅かす者は、誰であっても許さない」
これは、ただ平穏に暮らしたかっただけの俺が、ガチャで得た力(と証拠とゴーレムと聖獣)を駆使し、ほのぼの領地を守り抜き、いつの間にか最強の領主として成り上がっていく物語。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
異世界に転生した俺は英雄の身体強化魔法を使って無双する。~無詠唱の身体強化魔法と無詠唱のマジックドレインは異世界最強~
北条氏成
ファンタジー
宮本 英二(みやもと えいじ)高校生3年生。
実家は江戸時代から続く剣道の道場をしている。そこの次男に生まれ、優秀な兄に道場の跡取りを任せて英二は剣術、槍術、柔道、空手など様々な武道をやってきた。
そんなある日、トラックに轢かれて死んだ英二は異世界へと転生させられる。
グランベルン王国のエイデル公爵の長男として生まれた英二はリオン・エイデルとして生きる事に・・・
しかし、リオンは貴族でありながらまさかの魔力が200しかなかった。貴族であれば魔力が1000はあるのが普通の世界でリオンは初期魔法すら使えないレベル。だが、リオンには神話で邪悪なドラゴンを倒した魔剣士リュウジと同じ身体強化魔法を持っていたのだ。
これは魔法が殆ど使えない代わりに、最強の英雄の魔法である身体強化魔法を使いながら無双する物語りである。
ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜
KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞
ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。
諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。
そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。
捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。
腕には、守るべきメイドの少女。
眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。
―――それは、ただの不運な落下のはずだった。
崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。
その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。
死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”――
つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、
守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、
いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。
―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。
出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜
シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。
起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。
その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。
絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。
役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
アルフレッドは平穏に過ごしたい 〜追放されたけど謎のスキル【合成】で生き抜く〜
芍薬甘草湯
ファンタジー
アルフレッドは貴族の令息であったが天から与えられたスキルと家風の違いで追放される。平民となり冒険者となったが、生活するために竜騎士隊でアルバイトをすることに。
ふとした事でスキルが発動。
使えないスキルではない事に気付いたアルフレッドは様々なものを合成しながら密かに活躍していく。
⭐︎注意⭐︎
女性が多く出てくるため、ハーレム要素がほんの少しあります。特に苦手な方はご遠慮ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる