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第29話 馬鹿ップルの排除かと思いましたが
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頭上には太陽が昇り、気温は100度を超え灼熱の風が吹いていた。
ここで起きる砂嵐は毒の風と言われており、巻き上がった塵や砂を吸ってしまうと即座に窒息死してしまう。
この砂漠地帯はスキル『自己再生』を獲得していなければ、私でも生きることが出来ない死の世界だ。
辺境都市で藍倫達と別れた後、馬型の機械人形にまたがり、ゆっくりとした歩調で灼熱の砂漠地帯を横断していた。
灼熱の砂地から昇ってくる熱のむらにより、空気の密度に差が生じて景色が歪み、太陽光が眩しく反射している砂の世界が広がっている。
メラメラと陽炎が昇っている砂丘の向こうから砂塵が舞い上がっていた。
何かがこちらに向かってくる。
大量の旅客輸送を目的に設計された古代文明の乗り物である『バス』だ。
凹凸になっている砂丘を器用に走っている。
古代技術で製造されたバスは数台が現存しており、人の上位種であるAIが管理運営をしていると聞く。
歩いている機械人形にバスが並走するように停車すると、こちらも進む足を止めた。
何の用かしら。
ガラス越しに車内を覗きこむと、運転手とバスガイドらしき2名だけが乗車しており、お客さんの姿は見られない。
空気が抜けるような音が聞こえてくると入口扉が開き、顔にゴーグルとガスマスクを装備したバスガイド姿の女が真っ黒な日傘を開きながら降り、綺麗な姿勢で頭を下げて手紙を差し出してきた。
「私は凹凸カンパニーの長距離バスでバスガイドをしております山茶花と言います。聖女、三華月様とお見受けしますが間違いないでしょうか。」
「はい。私が三華月です。」
「教国の最高司祭様からの使いでやってきました。手紙を預かっておりますので、どうぞお受け取り下さい。」
最高司祭からの使いという事は、その手紙の内容はクエスト依頼なのだろう。
きっと面倒くさいものに違いない。
最高司祭は私より神格が低いのであるが、過去にやらかしてしまった後始末を何度もしてくれた恩人であり、その婆さんからのお願いについては断りづらい関係にある。
差し出してきた手紙を受け取るために機械人形から降りて、バスガイドへ礼儀正しく頭を下げた。
「灼熱の地にまで来て頂きお疲れ様です。」
バスガイドから手紙を受け取ったその内容は、この砂漠を移動し続けていると言われている『移動都市グラングラン』に捕らえられている奴隷達を解放せよ、というものであった。
奴隷制度は教国の働きかけにより、まもなく帝国でも廃止される。
そして奴隷を扱っている拠点の一つが『グラン・グラン』なのだ。
だが、そこは奴隷商人以外の者はしか辿り着けないと言われている浮遊都市であり、『真眼』を発動させない限り、私でも見つけることは出来ない。
どこへ向かえばいいか分からないこの依頼は、達成不可能な鬼畜クエストだ。
もう失敗したということでいいような気がする。
気が付くと、日傘をしているバスガイドが、手を扉へ伸ばし乗車を促してきた。
「三華月様。移動都市グラングランまで私共がお送り致しますので、どうぞご乗車して下さい。」
なるほど。
このバスが目的地まで私を連れて行ってくれるのか。
用意のいいことだ。
信仰心が稼ぐことが出来るクエストとは思えないので前向きな気持ちにはなれないが、人を売り買いする精度については個人的にもいかがなものかと思っていた。
グラン・グランまで運んでくれるというのなら、最高司祭からのクエストはやり遂げなければならないだろう。
バスガイドの誘導に従いバスに足を踏みいれると、これ以上ないくらいの不快な視線を送ってきている生物が運転席に座っていた。
でっぷり腹で怠慢体質のお手本のような体型だ。
フケも気になるし、肌もガサガサで歯も黄ばんでいる。
清潔感ゼロで、私には絶対に受け付けられないお手本の様な男だ。
不快感MAXの運転手が、ねっとりと舐めまわすような視線を送ってきていた。
背筋が凍り付く中、会釈をしながら車内へ乗り込んだそこは、快適な温度と湿度が保たれていた。
客席は中通路を挟んで左右の窓際にゆったりとしたスペースが確保され、2人掛けシートが並んでいる。
適当に真ん中くらいの席へ座り、ガラス越しにこちらへ視線を送ってくれていた機械人形へ手を振った。
クエストをこなしてきますので、どこかにいる私をまた迎えに来てください。
正面に立っているバスガイドが、ゴーグルとガスマスクを外し、改めて自己紹介を開始してきた。
「こちらは浮遊都市グラングラン行きのバスです。今日はご利用いただき有難うございます。私はバスガイドの山茶花と申します。年齢は秘密で、独身です。しばらくの時間、よろしくお願いします。」
秘密である年齢については30才くらいに見える。
美人ではないが世の男達が喜ぶ爆乳で、胸の大きさを強調した制服を着ている。
そしてバスガイドの自己紹介が終わると、不快感が満載の運転手がシュタッと立ち上がり、バスガイドが笑顔でその運転手の紹介を始めてきた。
「本日、私と三華月様とご一緒させていただく運転手を紹介します。」
「まいどぉ。わては運転手の五位堂といいます。どうぞよろしゅう。年は40才で、既婚者ですんで。」
決め顔をつくって、私にウインクをしてきた。
自分に酔っているナルシストのイケメンがよくやる気持ち悪い行為を、気持ち悪い親父が真似をしてしまうと、当たり前だが更に気持ち悪くなる。
不快な生物は何をやっても不快が増していくしかない。
そんなことよりも、見ていて気になることがある。
独身であるバスガイドが、小汚い親父である運転手へ送っている視線が熱っぽいように見える。
まさかではあるが、二人は不倫関係なのかしら。
密閉空間で同じ時間を過ごすと、男女の関係に成りやすいという法則があるが、あの物体は怠惰の塊のような体型をしているのだぞ。
不謹慎ではあるが、確認をしておくべきだろう。
「運転手さんに質問があるのですが、よろしいでしょうか?」
「なんでっか。可愛い女の子からの質問は緊張しますわぁ。」
運転手がニィッ笑顔をつくり、黄ばんだ歯を『カキーン』とし、おぞましい笑顔を送ってきた。
精神的に疲れるので、そのおぞましい笑顔は見せないでください。
さて、ここからが本題だ。
少しだけ遠まわしに探りをいれてみて、反応をみることにしよう。
「ご存知とは思いますが、『不倫行為は大罪』ですよ。」
不意に放った一言に、運転手はまぬけな表情を浮かべ、全身から一気に汗が噴き出し始め、バスガイドの目にも落ち着きが無くなっている。
犯罪者によくみられる行動だ。
冬眠から醒めた爬虫類のように活動を再開した運転手が、うわずった声で猛反発をしてきた。
「不倫が罪な事くらい分かっていますよ!わてと山茶花はんの関係を疑っているんですか。一部の者がそうだからといって、皆がそういうわけでは無いでっしゃぁろう。そうや。証拠だ。証拠はあるんでっか!」
犯人役の者がいう定番の台詞は、必ずといっていいくらい証拠を出せという。
更に、図星をつかれてしまうと取り繕うために喋り過ぎてしまう。
この2人は『黒』で間違いない。
私の信仰心を上げる素材としては劣悪だが、ちょっとした小遣いを稼がせてもらうことにしよう。
運転手は私の討伐対象候補に決定しました。
覚悟して下さい。必ず尻尾を掴んであげますね。
◇
バスに揺られながらガラス越しに外へ視線を送ると、全方位どこを見ても砂の景色しか見えない。
パウダー状の砂が風の影響で海の波のような模様をつくっており、砂丘の大きいものはちょっとした山のサイズくらいある。
バスはなるべく平坦なルートを選び横Gに気を遣いながら、ゆっくり蛇行を繰り返して丁寧に進んでいた。
意外であるが、見た目とは異なりなかなかの運転技術であるということは認めよう。
そして、バスが走り始めて20分程度経過した頃、バスガイドがアナウンスを流してきた。
「砂漠の地下にサービスエリアを発見しました。」
サービスエリアとは、周辺に店舗が無い場所に配置され、商業系の用途が集約されている
古代施設だ。
密閉された地中にあるということを考慮すると、綺麗な状態で保存されている可能性があり、学術的にいうと無限大に価値があるかもしれない。
とはいうものの、信仰心に関わることではないため、個人的には微塵も興味がない。
山茶花がサービスエリアへ立ち寄る旨の話しをしてきた。
「移動都市グラン・グランに向かっている所ではありますが、観光業法の規程により、これより発見したサービスエリアの調査へ向かいます。お急ぎのところ申し訳ありませんが、どうぞ、ご理解、ご協力いただきますよう願いします。」
急ぐ旅でもないですし、寄り道をしてもらっても問題無しだ。
突然、バスが砂中へ向かい走り始めた。
おいおい。このバスは砂の中へ潜航できるのかよ。
窓から外を見ると砂中に潜っているのだと分かる。
もぐらがトンネルを掘り進めるように走っているようだ。
ここで停まってしまったら生き埋めになる可能性があるが、高い推進力を保持したまま砂中を突き進んでいる。
バス本体が、何かに捕まっていないといけないくらい揺れており、解体作業の際に発生するような騒音が断続的に響いていた。
運転手については運転席から離れて、パニック状態になりながら叫んでいる。
「何が起こきてるんや!」
運転手が運転席から離れているにもかかわらず、現在も地中を突き進み続けていると言うことは、このバスは自動運転で走っているということ。
当然と言えばそうなのだろうが、高い技術で砂漠を走行していたのは、あのでっぷり親父によるものでは無かったということか。
人を見かけで判断してはいけないが、運転手については駄目な住人のエリートで間違いない。
さて現状であるが、私に何かができるわけでもないため、ここは身を任せておくしかない。
とはいうものの車内が酸欠状態に陥るまでには、目的地へ着いていてほしいものだ。
次の瞬間。
――――――バスは掘り進んでいた地中を突き破った。
地下に広がっている空間へおどり出てきたのだ。
抜けるような開放感が半端ない。
窓の外を見渡すと、駐車場が広がり向こうに間口の広い2階建ての建物がある。
太陽光が無い地下空洞を明るく照明が照らしており、塵が無い空間は遠くまでクリアに見えていた。
人の気配が無いのは当たり前か。
学術価値が無限大に高い場所であると直感したが、信仰心にしか興味が無い私にとってはガラクタの山にしか見えない。
外の様子を細かく見ていると、バスガイドからアナウンスが流れてきた。
「バスはサービスエリアへ無事に到着することが出来ました。規程にのっとり、運転手が外の安全を確認してまいりますので、お客様におかれましては車中から出ないようにして下さい。」
運転手の親父が席から立ち上がり両手を広げると、バスガイドがボロイ装備品を運転手に付け始めている。
子供がお母さんに服を着せてもらっている感じに似ているな。
バスガイドからはやらされている感がなく、なんだか嬉しそうにしているのが気になるが、まぁ問題のない範囲だろう。
バスの外を見ると、体長1m以上は有りそうなサソリ型の魔物がゾロゾロと姿を現してきていた。
100個体、いや200個体以上はいそうだ。
このサソリ型の個体には、見覚えがある。
以前、機械兵の世界へ行く際の迷宮にいた奴等だ。
天弓にて殲滅させたと思っていたが、生き残りが砂漠の地下にひっそりと潜んでいたのか。
このサソリ型の魔物はC級相当で単体としてはそれほど警戒する必要はないが、知能が高く集団戦を仕掛けてくる厄介な奴等だ。
これだけの個体数を単独で相手にするには、A級以上の実力がないと簡単に瞬殺されてしまうだろう。
その運転手は、爽やかさが全くない笑顔をつくり、私の方へ親指を突き立ててきている。
なんだ。その自信満々な表情は。
この状況下で、底辺の住人である中年親父が余裕綽々な感じで気持ち悪いキメ顔をつくっているということは、まさか『実はゴミスキルと思っていたら実は最強でした』とかほざきながら、この状況を無双してしまうのだろうか。
念のためにみたいな感じで実力を確認してみた。
「お二人に質問があるのですがよろしいでしょうか。」
「なんでっか。見てのとおり、外に危険がないか装備を整えているところですが、まぁ伺いましょう。」
無駄に黄色に歯をカキーンとしている。
山茶花はせっせとボロイ装備品を運転手に取り付けている。
何だか、質問する気力がジェットコースターのように下がっていく。
だが、運転手のような物体でも見殺しにしてしまうと、同族殺しと見なされる可能性があり、信仰心に影響が出るかもしれない。
放置するわけにはいかないか。
「バスのまわりに現れているサソリ型の魔物が、見えておりますか。あのサソリ型はC級相当の魔物です。あれだけの数になると、A級相当以上の実力がないと対応が難しいはず。外へ調査に行くと言われておりましたが、出ていっても大丈夫なのでしょうか。」
「美人さんからの話しなんで、一応最後まで話しを聞いていましたが、大丈夫なはずないでしょう! わての実力はF級なんです。わてを勝手に殺さないでくださいよ!」
運転手に、唾液をばらまきながら一喝されてしまった。
山茶花が装備品を付け終えたようだ。
運転手の実力はF級。
スライム並みの実力で、車内規程に従い車外に出るとは思えない。
どうするつもりなのかしら。
運転手がバスガイドへ向いて敬礼をしている。
そして、運転手とバスガイドとの訳の分からない会話が始まった。
「只今、周辺の確認を終えてバスに戻りました。」
「運転手さん、お疲れ様です。」
おいおいおい。周辺の調査なんてしていないよな。
バスの外に出ていないし。
虚偽の報告をしたら駄目じゃないか。
山茶花の方はというと、阿吽の呼吸で運転手と調子を合わせている。
この面白くない小芝居は一体なんなのかしら。
動揺する私をよそに、運転手とバスガイドは淡々と業務の改ざんする小芝居を進めていた。
「バスの周りにはC級相当であるサソリ型の魔物がワサワサと現れており、A級相当の実力が無いと対応は難しいと思われます。規定に従い、応援要請をお願いします。」
「ここは地中のため、応援要請は届きません。どうしたらよいでしょう。」
「「………」」
結論が出ないまま、芝居が終わったようだ。
取り囲んでいるサソリ型が、バスをガサガサと揺らし始めており、車内は大波に揺れている船のような状態になっている。
外からはサソリ型の声が聞こえてくる。
≪おい、こら、出てこんか!≫
≪何をビビっとんねん!≫
≪いてこましてやるぞ!≫
物騒な奴等だ。
運転手はバスを動かそうとアクセルを踏んでいるようだが、車体が持ち上げられており、車輪が空回りをしている。
バスガイドは震える声で、乗客である私へバスの安全性を説明してきていた。
「三華月様。このバスは防御能力がS級です。絶対壊れないので安心してください。」
S級の防御力があっても、サソリ型の魔物を退けることはできない。
さてどうしたものかと考えていると、突然、神託が降りてきた。
――――――――――――このサービスエリアに放置されている、世界を滅ぼすことが出来る兵器を排除せよ。
YES_MY_GOD。
こんなところに、世界を滅ぼす兵器があるとでもいうのでしょうか。
バカップルの不倫現場をおさえて、神託を降ろすつもりでいたのだが、これは嬉しい誤算である。
ここで起きる砂嵐は毒の風と言われており、巻き上がった塵や砂を吸ってしまうと即座に窒息死してしまう。
この砂漠地帯はスキル『自己再生』を獲得していなければ、私でも生きることが出来ない死の世界だ。
辺境都市で藍倫達と別れた後、馬型の機械人形にまたがり、ゆっくりとした歩調で灼熱の砂漠地帯を横断していた。
灼熱の砂地から昇ってくる熱のむらにより、空気の密度に差が生じて景色が歪み、太陽光が眩しく反射している砂の世界が広がっている。
メラメラと陽炎が昇っている砂丘の向こうから砂塵が舞い上がっていた。
何かがこちらに向かってくる。
大量の旅客輸送を目的に設計された古代文明の乗り物である『バス』だ。
凹凸になっている砂丘を器用に走っている。
古代技術で製造されたバスは数台が現存しており、人の上位種であるAIが管理運営をしていると聞く。
歩いている機械人形にバスが並走するように停車すると、こちらも進む足を止めた。
何の用かしら。
ガラス越しに車内を覗きこむと、運転手とバスガイドらしき2名だけが乗車しており、お客さんの姿は見られない。
空気が抜けるような音が聞こえてくると入口扉が開き、顔にゴーグルとガスマスクを装備したバスガイド姿の女が真っ黒な日傘を開きながら降り、綺麗な姿勢で頭を下げて手紙を差し出してきた。
「私は凹凸カンパニーの長距離バスでバスガイドをしております山茶花と言います。聖女、三華月様とお見受けしますが間違いないでしょうか。」
「はい。私が三華月です。」
「教国の最高司祭様からの使いでやってきました。手紙を預かっておりますので、どうぞお受け取り下さい。」
最高司祭からの使いという事は、その手紙の内容はクエスト依頼なのだろう。
きっと面倒くさいものに違いない。
最高司祭は私より神格が低いのであるが、過去にやらかしてしまった後始末を何度もしてくれた恩人であり、その婆さんからのお願いについては断りづらい関係にある。
差し出してきた手紙を受け取るために機械人形から降りて、バスガイドへ礼儀正しく頭を下げた。
「灼熱の地にまで来て頂きお疲れ様です。」
バスガイドから手紙を受け取ったその内容は、この砂漠を移動し続けていると言われている『移動都市グラングラン』に捕らえられている奴隷達を解放せよ、というものであった。
奴隷制度は教国の働きかけにより、まもなく帝国でも廃止される。
そして奴隷を扱っている拠点の一つが『グラン・グラン』なのだ。
だが、そこは奴隷商人以外の者はしか辿り着けないと言われている浮遊都市であり、『真眼』を発動させない限り、私でも見つけることは出来ない。
どこへ向かえばいいか分からないこの依頼は、達成不可能な鬼畜クエストだ。
もう失敗したということでいいような気がする。
気が付くと、日傘をしているバスガイドが、手を扉へ伸ばし乗車を促してきた。
「三華月様。移動都市グラングランまで私共がお送り致しますので、どうぞご乗車して下さい。」
なるほど。
このバスが目的地まで私を連れて行ってくれるのか。
用意のいいことだ。
信仰心が稼ぐことが出来るクエストとは思えないので前向きな気持ちにはなれないが、人を売り買いする精度については個人的にもいかがなものかと思っていた。
グラン・グランまで運んでくれるというのなら、最高司祭からのクエストはやり遂げなければならないだろう。
バスガイドの誘導に従いバスに足を踏みいれると、これ以上ないくらいの不快な視線を送ってきている生物が運転席に座っていた。
でっぷり腹で怠慢体質のお手本のような体型だ。
フケも気になるし、肌もガサガサで歯も黄ばんでいる。
清潔感ゼロで、私には絶対に受け付けられないお手本の様な男だ。
不快感MAXの運転手が、ねっとりと舐めまわすような視線を送ってきていた。
背筋が凍り付く中、会釈をしながら車内へ乗り込んだそこは、快適な温度と湿度が保たれていた。
客席は中通路を挟んで左右の窓際にゆったりとしたスペースが確保され、2人掛けシートが並んでいる。
適当に真ん中くらいの席へ座り、ガラス越しにこちらへ視線を送ってくれていた機械人形へ手を振った。
クエストをこなしてきますので、どこかにいる私をまた迎えに来てください。
正面に立っているバスガイドが、ゴーグルとガスマスクを外し、改めて自己紹介を開始してきた。
「こちらは浮遊都市グラングラン行きのバスです。今日はご利用いただき有難うございます。私はバスガイドの山茶花と申します。年齢は秘密で、独身です。しばらくの時間、よろしくお願いします。」
秘密である年齢については30才くらいに見える。
美人ではないが世の男達が喜ぶ爆乳で、胸の大きさを強調した制服を着ている。
そしてバスガイドの自己紹介が終わると、不快感が満載の運転手がシュタッと立ち上がり、バスガイドが笑顔でその運転手の紹介を始めてきた。
「本日、私と三華月様とご一緒させていただく運転手を紹介します。」
「まいどぉ。わては運転手の五位堂といいます。どうぞよろしゅう。年は40才で、既婚者ですんで。」
決め顔をつくって、私にウインクをしてきた。
自分に酔っているナルシストのイケメンがよくやる気持ち悪い行為を、気持ち悪い親父が真似をしてしまうと、当たり前だが更に気持ち悪くなる。
不快な生物は何をやっても不快が増していくしかない。
そんなことよりも、見ていて気になることがある。
独身であるバスガイドが、小汚い親父である運転手へ送っている視線が熱っぽいように見える。
まさかではあるが、二人は不倫関係なのかしら。
密閉空間で同じ時間を過ごすと、男女の関係に成りやすいという法則があるが、あの物体は怠惰の塊のような体型をしているのだぞ。
不謹慎ではあるが、確認をしておくべきだろう。
「運転手さんに質問があるのですが、よろしいでしょうか?」
「なんでっか。可愛い女の子からの質問は緊張しますわぁ。」
運転手がニィッ笑顔をつくり、黄ばんだ歯を『カキーン』とし、おぞましい笑顔を送ってきた。
精神的に疲れるので、そのおぞましい笑顔は見せないでください。
さて、ここからが本題だ。
少しだけ遠まわしに探りをいれてみて、反応をみることにしよう。
「ご存知とは思いますが、『不倫行為は大罪』ですよ。」
不意に放った一言に、運転手はまぬけな表情を浮かべ、全身から一気に汗が噴き出し始め、バスガイドの目にも落ち着きが無くなっている。
犯罪者によくみられる行動だ。
冬眠から醒めた爬虫類のように活動を再開した運転手が、うわずった声で猛反発をしてきた。
「不倫が罪な事くらい分かっていますよ!わてと山茶花はんの関係を疑っているんですか。一部の者がそうだからといって、皆がそういうわけでは無いでっしゃぁろう。そうや。証拠だ。証拠はあるんでっか!」
犯人役の者がいう定番の台詞は、必ずといっていいくらい証拠を出せという。
更に、図星をつかれてしまうと取り繕うために喋り過ぎてしまう。
この2人は『黒』で間違いない。
私の信仰心を上げる素材としては劣悪だが、ちょっとした小遣いを稼がせてもらうことにしよう。
運転手は私の討伐対象候補に決定しました。
覚悟して下さい。必ず尻尾を掴んであげますね。
◇
バスに揺られながらガラス越しに外へ視線を送ると、全方位どこを見ても砂の景色しか見えない。
パウダー状の砂が風の影響で海の波のような模様をつくっており、砂丘の大きいものはちょっとした山のサイズくらいある。
バスはなるべく平坦なルートを選び横Gに気を遣いながら、ゆっくり蛇行を繰り返して丁寧に進んでいた。
意外であるが、見た目とは異なりなかなかの運転技術であるということは認めよう。
そして、バスが走り始めて20分程度経過した頃、バスガイドがアナウンスを流してきた。
「砂漠の地下にサービスエリアを発見しました。」
サービスエリアとは、周辺に店舗が無い場所に配置され、商業系の用途が集約されている
古代施設だ。
密閉された地中にあるということを考慮すると、綺麗な状態で保存されている可能性があり、学術的にいうと無限大に価値があるかもしれない。
とはいうものの、信仰心に関わることではないため、個人的には微塵も興味がない。
山茶花がサービスエリアへ立ち寄る旨の話しをしてきた。
「移動都市グラン・グランに向かっている所ではありますが、観光業法の規程により、これより発見したサービスエリアの調査へ向かいます。お急ぎのところ申し訳ありませんが、どうぞ、ご理解、ご協力いただきますよう願いします。」
急ぐ旅でもないですし、寄り道をしてもらっても問題無しだ。
突然、バスが砂中へ向かい走り始めた。
おいおい。このバスは砂の中へ潜航できるのかよ。
窓から外を見ると砂中に潜っているのだと分かる。
もぐらがトンネルを掘り進めるように走っているようだ。
ここで停まってしまったら生き埋めになる可能性があるが、高い推進力を保持したまま砂中を突き進んでいる。
バス本体が、何かに捕まっていないといけないくらい揺れており、解体作業の際に発生するような騒音が断続的に響いていた。
運転手については運転席から離れて、パニック状態になりながら叫んでいる。
「何が起こきてるんや!」
運転手が運転席から離れているにもかかわらず、現在も地中を突き進み続けていると言うことは、このバスは自動運転で走っているということ。
当然と言えばそうなのだろうが、高い技術で砂漠を走行していたのは、あのでっぷり親父によるものでは無かったということか。
人を見かけで判断してはいけないが、運転手については駄目な住人のエリートで間違いない。
さて現状であるが、私に何かができるわけでもないため、ここは身を任せておくしかない。
とはいうものの車内が酸欠状態に陥るまでには、目的地へ着いていてほしいものだ。
次の瞬間。
――――――バスは掘り進んでいた地中を突き破った。
地下に広がっている空間へおどり出てきたのだ。
抜けるような開放感が半端ない。
窓の外を見渡すと、駐車場が広がり向こうに間口の広い2階建ての建物がある。
太陽光が無い地下空洞を明るく照明が照らしており、塵が無い空間は遠くまでクリアに見えていた。
人の気配が無いのは当たり前か。
学術価値が無限大に高い場所であると直感したが、信仰心にしか興味が無い私にとってはガラクタの山にしか見えない。
外の様子を細かく見ていると、バスガイドからアナウンスが流れてきた。
「バスはサービスエリアへ無事に到着することが出来ました。規程にのっとり、運転手が外の安全を確認してまいりますので、お客様におかれましては車中から出ないようにして下さい。」
運転手の親父が席から立ち上がり両手を広げると、バスガイドがボロイ装備品を運転手に付け始めている。
子供がお母さんに服を着せてもらっている感じに似ているな。
バスガイドからはやらされている感がなく、なんだか嬉しそうにしているのが気になるが、まぁ問題のない範囲だろう。
バスの外を見ると、体長1m以上は有りそうなサソリ型の魔物がゾロゾロと姿を現してきていた。
100個体、いや200個体以上はいそうだ。
このサソリ型の個体には、見覚えがある。
以前、機械兵の世界へ行く際の迷宮にいた奴等だ。
天弓にて殲滅させたと思っていたが、生き残りが砂漠の地下にひっそりと潜んでいたのか。
このサソリ型の魔物はC級相当で単体としてはそれほど警戒する必要はないが、知能が高く集団戦を仕掛けてくる厄介な奴等だ。
これだけの個体数を単独で相手にするには、A級以上の実力がないと簡単に瞬殺されてしまうだろう。
その運転手は、爽やかさが全くない笑顔をつくり、私の方へ親指を突き立ててきている。
なんだ。その自信満々な表情は。
この状況下で、底辺の住人である中年親父が余裕綽々な感じで気持ち悪いキメ顔をつくっているということは、まさか『実はゴミスキルと思っていたら実は最強でした』とかほざきながら、この状況を無双してしまうのだろうか。
念のためにみたいな感じで実力を確認してみた。
「お二人に質問があるのですがよろしいでしょうか。」
「なんでっか。見てのとおり、外に危険がないか装備を整えているところですが、まぁ伺いましょう。」
無駄に黄色に歯をカキーンとしている。
山茶花はせっせとボロイ装備品を運転手に取り付けている。
何だか、質問する気力がジェットコースターのように下がっていく。
だが、運転手のような物体でも見殺しにしてしまうと、同族殺しと見なされる可能性があり、信仰心に影響が出るかもしれない。
放置するわけにはいかないか。
「バスのまわりに現れているサソリ型の魔物が、見えておりますか。あのサソリ型はC級相当の魔物です。あれだけの数になると、A級相当以上の実力がないと対応が難しいはず。外へ調査に行くと言われておりましたが、出ていっても大丈夫なのでしょうか。」
「美人さんからの話しなんで、一応最後まで話しを聞いていましたが、大丈夫なはずないでしょう! わての実力はF級なんです。わてを勝手に殺さないでくださいよ!」
運転手に、唾液をばらまきながら一喝されてしまった。
山茶花が装備品を付け終えたようだ。
運転手の実力はF級。
スライム並みの実力で、車内規程に従い車外に出るとは思えない。
どうするつもりなのかしら。
運転手がバスガイドへ向いて敬礼をしている。
そして、運転手とバスガイドとの訳の分からない会話が始まった。
「只今、周辺の確認を終えてバスに戻りました。」
「運転手さん、お疲れ様です。」
おいおいおい。周辺の調査なんてしていないよな。
バスの外に出ていないし。
虚偽の報告をしたら駄目じゃないか。
山茶花の方はというと、阿吽の呼吸で運転手と調子を合わせている。
この面白くない小芝居は一体なんなのかしら。
動揺する私をよそに、運転手とバスガイドは淡々と業務の改ざんする小芝居を進めていた。
「バスの周りにはC級相当であるサソリ型の魔物がワサワサと現れており、A級相当の実力が無いと対応は難しいと思われます。規定に従い、応援要請をお願いします。」
「ここは地中のため、応援要請は届きません。どうしたらよいでしょう。」
「「………」」
結論が出ないまま、芝居が終わったようだ。
取り囲んでいるサソリ型が、バスをガサガサと揺らし始めており、車内は大波に揺れている船のような状態になっている。
外からはサソリ型の声が聞こえてくる。
≪おい、こら、出てこんか!≫
≪何をビビっとんねん!≫
≪いてこましてやるぞ!≫
物騒な奴等だ。
運転手はバスを動かそうとアクセルを踏んでいるようだが、車体が持ち上げられており、車輪が空回りをしている。
バスガイドは震える声で、乗客である私へバスの安全性を説明してきていた。
「三華月様。このバスは防御能力がS級です。絶対壊れないので安心してください。」
S級の防御力があっても、サソリ型の魔物を退けることはできない。
さてどうしたものかと考えていると、突然、神託が降りてきた。
――――――――――――このサービスエリアに放置されている、世界を滅ぼすことが出来る兵器を排除せよ。
YES_MY_GOD。
こんなところに、世界を滅ぼす兵器があるとでもいうのでしょうか。
バカップルの不倫現場をおさえて、神託を降ろすつもりでいたのだが、これは嬉しい誤算である。
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借金のカタに領地を狙う大商会の令嬢。
温泉利権を奪うため、父の命で派遣されてきた元婚約者の侯爵令嬢。
「領民の幸福(ガチャポイント)を脅かす者は、誰であっても許さない」
これは、ただ平穏に暮らしたかっただけの俺が、ガチャで得た力(と証拠とゴーレムと聖獣)を駆使し、ほのぼの領地を守り抜き、いつの間にか最強の領主として成り上がっていく物語。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
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「お久しぶりです、師匠!」
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これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
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