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第67話 vsメタルスライム
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城塞都市の地下ダンジョン内には草原地帯が広がり、流れてくる風が大きな湖の水面を微かに揺らしていた。
高くとられた天井を構成する岩石が光を放ち、ダンジョン内を明るく照らしている。
心地よい細波と足元の草が揺れる音が入り交じって聞こえてくる。
飛燕を丸吞みしてしまった十戒の姿は消え、迷宮内には静かな時間が戻ってきていた。
勇者と強斥候は上がっていたアドネラリンが引いていくと、一気に疲れを体感し始めたようで、ぐったりと草原へへたり込んでいる。
逃走を図った十戒が持つスキル『転生』は、撃ち込んだ『SKILL_VIRUS』の効果により崩壊が始まっているはず。
7日後に完全消滅する代物であるが、現時点をもってその効果は不完全なものになっている。
次に姿を現した時が、奴の最後の時だ。
さてこれからの行動であるが、59話で影の沼に落ちてしまい、迷宮内にいる四十九と月姫を探し出さなければならない。
これは十戒の処刑よりも優先度が高い事項だ。
私の加護を与えている四十九の位置は、何となくであるが感じている。
その方向へ向かい歩き始めていた。
そんな時である。
メタルスライムの姿がそこにあった。
誰も倒した者がいない『強欲の壺』よりも遥かにエンカウント率の低いS級相当の魔物だ。
この地上世界においてメタル系の魔物は最も希少な個体であり、メタルスライムについてもいまだに誰も討伐したことがない個体だ。
メタルスライムと遭遇した事実を知らない勇者と強斥候へ、その方角へ指さすと、ダルそうな様子で顔を向けた。
「おい。もしかしてあれは。伝説の魔物。メタルスライムじゃないのか。」
「信じられない。本当に現存していたんすか。」
「マジか。ここでメタルスライムをエンカウントするとは、さすが俺様。さすが勇者だせ。」
「神様。僕に人生最強の運を与えてくれて、感謝するっす。」
「三華月。分かっているとは思うが、強欲の壺のようにオーバーキルだけは絶対に無しだぞ。」
「ほぼ間違いなく僕たちは戦力外っす。三華月様しか対応できないはず。一応やるだけのことはやりますが、三華月様、頑張って下さい。」
2人が嬉しい悲鳴を上げながら腰の獲物を抜き、メタルスライムへ突撃を開始していく。
私が参戦することが前提になっているのは何故なのかしら。
上から目線の発言については今に始まったことではないか。
私もメタルスライムについては初遭遇となるし、とりあえずといった感じで、世界の記憶『アーカイブ』にて、その情報を調べてみてみた。
――メタルスライム――
・クラス SSS
・HP5
・攻撃0
・防御∞
・速度∞
・回避∞
・ドロップ ???
・討伐回数 0
このツッコミどころ満載のステータスは何でしょうか。
クラスSSSって聞いた事が無いし、S級の上はドラゴン級なはず。
回避無限って無理ゲーだ。
仮に攻撃が当たっても防御も無限なのかよ。
そのメタルスライムは『瞬間移動』をしているように勇者と強斥候の攻撃を回避している。
このステータスを見てしまったら、そのメタルスライムに攻撃している者が馬鹿に見えてくるのだろうが、実際に勇者と強斥候は馬鹿なのだろうから仕方がない。
それにしても、無駄なことを一生懸命にする姿は見ていて面白い。
ずぅっと、見ていられるものだな。
その勇者達がメタルスライムへの攻撃をしながら私へ参戦するように促してきた。
「フッ。俺様くらいの実力者になると、初撃をいれた瞬間に、相手の力量がどれくらいのものなのか、分かってしまうんだ!」
「だから言ったじゃないですか。僕達にはメタルスライムを倒す事は不可能なんす。」
「三華月。俺達の言葉が聞こえているんだろ。」
「早く参戦して下さい。」
勇者と強斥候の攻撃が全くHITする気配がないにもかかわらず、何故か2人はドヤ顔なのが気になる。
地上世界に悪影響を与える度合いが高い魔物を討伐した場合、信仰心が上がることがある。
SSS級の魔物を討伐した場合、相当の報酬を見込めるのだが、メタルスライムは攻撃力が無い。
それは、最高等級の魔物であるにも関わらず、悪影響が全くないということではなかろうか。
だが、実際には討伐してみないと分からない。
OKです。
メタルスライムを狩らせてもらいます。
防御が『無限』となっているため、火力もそれなりに上げてみましょう。
運命の弓をスナイパーモードで召喚します。
月の加護が届かないダンジョン内においても、全長3m以上ある白銀の弓を最大まで引き絞れば、その速度は音速10の速度にまで達する。
そして回避が『無限』となっている対策として、『マルチロックオン』を発動する。
勇者と強斥候の攻撃を危なげなく回避し続けているメタルスライムの体に、『ロックオン』されたことを示す魔法陣が刻まれた。
ステータスが高いため油断しているのか、想定していたよりもかなり無防備だ。
これは案外と簡単に討伐出来るかもしれない。
一瞬、メタルスライムと視線が合った気がした。
『ロックオン』をされている事を認識しているにもかかわらず、動揺した様子が見受けられない。
距離15m、発射速度マッハ10、着弾時間0.004秒。
普通に考えれば、これを回避できるはずがない。
背筋を伸ばし、前後に開いた両足にバランスよく体重を乗せながら、ギリギリと弓を引き絞っていく。
同時に、限界の更に上の出力を出すために信仰心で全身を最大まで強化していた。
それでは狙い撃たせてもらいます。
――――――――――SHOOT
矢が正確にメタルスライムを撃ち抜いたように見えたが、手応えがない。
信じられないことに、着弾時間である0.004秒で走る運命の矢が、回避されてしまった。
相当ヤバイ魔物であると肌で感じる。
メタルスライムからは余裕があるようで、逃走するような意志が伝わってこないようだ。
つまり、能力を出し惜しみできるような相手ではないということか。
それでは、いま私が出来る限りの狙撃をさせてもらいましょう。
スキル『マルチロックオン』と『転移』を発動する。
メタルスライムに『ロックオン』と『転移』との魔法陣が刻まれた。
着弾時間0秒。
15mの距離を転移により縮めるのだ。
これで外れたらお手上げだろ。
それでは撃ち抜かせてもらいます。
――――――――――SHOOT
結果は回避されてしまった。
つまり、このメタルスライムのボディは、地上世界には存在しないと言われている『絶対回避』の効果が付与された『アダマンタイト』で出来ているということのようだ。
高くとられた天井を構成する岩石が光を放ち、ダンジョン内を明るく照らしている。
心地よい細波と足元の草が揺れる音が入り交じって聞こえてくる。
飛燕を丸吞みしてしまった十戒の姿は消え、迷宮内には静かな時間が戻ってきていた。
勇者と強斥候は上がっていたアドネラリンが引いていくと、一気に疲れを体感し始めたようで、ぐったりと草原へへたり込んでいる。
逃走を図った十戒が持つスキル『転生』は、撃ち込んだ『SKILL_VIRUS』の効果により崩壊が始まっているはず。
7日後に完全消滅する代物であるが、現時点をもってその効果は不完全なものになっている。
次に姿を現した時が、奴の最後の時だ。
さてこれからの行動であるが、59話で影の沼に落ちてしまい、迷宮内にいる四十九と月姫を探し出さなければならない。
これは十戒の処刑よりも優先度が高い事項だ。
私の加護を与えている四十九の位置は、何となくであるが感じている。
その方向へ向かい歩き始めていた。
そんな時である。
メタルスライムの姿がそこにあった。
誰も倒した者がいない『強欲の壺』よりも遥かにエンカウント率の低いS級相当の魔物だ。
この地上世界においてメタル系の魔物は最も希少な個体であり、メタルスライムについてもいまだに誰も討伐したことがない個体だ。
メタルスライムと遭遇した事実を知らない勇者と強斥候へ、その方角へ指さすと、ダルそうな様子で顔を向けた。
「おい。もしかしてあれは。伝説の魔物。メタルスライムじゃないのか。」
「信じられない。本当に現存していたんすか。」
「マジか。ここでメタルスライムをエンカウントするとは、さすが俺様。さすが勇者だせ。」
「神様。僕に人生最強の運を与えてくれて、感謝するっす。」
「三華月。分かっているとは思うが、強欲の壺のようにオーバーキルだけは絶対に無しだぞ。」
「ほぼ間違いなく僕たちは戦力外っす。三華月様しか対応できないはず。一応やるだけのことはやりますが、三華月様、頑張って下さい。」
2人が嬉しい悲鳴を上げながら腰の獲物を抜き、メタルスライムへ突撃を開始していく。
私が参戦することが前提になっているのは何故なのかしら。
上から目線の発言については今に始まったことではないか。
私もメタルスライムについては初遭遇となるし、とりあえずといった感じで、世界の記憶『アーカイブ』にて、その情報を調べてみてみた。
――メタルスライム――
・クラス SSS
・HP5
・攻撃0
・防御∞
・速度∞
・回避∞
・ドロップ ???
・討伐回数 0
このツッコミどころ満載のステータスは何でしょうか。
クラスSSSって聞いた事が無いし、S級の上はドラゴン級なはず。
回避無限って無理ゲーだ。
仮に攻撃が当たっても防御も無限なのかよ。
そのメタルスライムは『瞬間移動』をしているように勇者と強斥候の攻撃を回避している。
このステータスを見てしまったら、そのメタルスライムに攻撃している者が馬鹿に見えてくるのだろうが、実際に勇者と強斥候は馬鹿なのだろうから仕方がない。
それにしても、無駄なことを一生懸命にする姿は見ていて面白い。
ずぅっと、見ていられるものだな。
その勇者達がメタルスライムへの攻撃をしながら私へ参戦するように促してきた。
「フッ。俺様くらいの実力者になると、初撃をいれた瞬間に、相手の力量がどれくらいのものなのか、分かってしまうんだ!」
「だから言ったじゃないですか。僕達にはメタルスライムを倒す事は不可能なんす。」
「三華月。俺達の言葉が聞こえているんだろ。」
「早く参戦して下さい。」
勇者と強斥候の攻撃が全くHITする気配がないにもかかわらず、何故か2人はドヤ顔なのが気になる。
地上世界に悪影響を与える度合いが高い魔物を討伐した場合、信仰心が上がることがある。
SSS級の魔物を討伐した場合、相当の報酬を見込めるのだが、メタルスライムは攻撃力が無い。
それは、最高等級の魔物であるにも関わらず、悪影響が全くないということではなかろうか。
だが、実際には討伐してみないと分からない。
OKです。
メタルスライムを狩らせてもらいます。
防御が『無限』となっているため、火力もそれなりに上げてみましょう。
運命の弓をスナイパーモードで召喚します。
月の加護が届かないダンジョン内においても、全長3m以上ある白銀の弓を最大まで引き絞れば、その速度は音速10の速度にまで達する。
そして回避が『無限』となっている対策として、『マルチロックオン』を発動する。
勇者と強斥候の攻撃を危なげなく回避し続けているメタルスライムの体に、『ロックオン』されたことを示す魔法陣が刻まれた。
ステータスが高いため油断しているのか、想定していたよりもかなり無防備だ。
これは案外と簡単に討伐出来るかもしれない。
一瞬、メタルスライムと視線が合った気がした。
『ロックオン』をされている事を認識しているにもかかわらず、動揺した様子が見受けられない。
距離15m、発射速度マッハ10、着弾時間0.004秒。
普通に考えれば、これを回避できるはずがない。
背筋を伸ばし、前後に開いた両足にバランスよく体重を乗せながら、ギリギリと弓を引き絞っていく。
同時に、限界の更に上の出力を出すために信仰心で全身を最大まで強化していた。
それでは狙い撃たせてもらいます。
――――――――――SHOOT
矢が正確にメタルスライムを撃ち抜いたように見えたが、手応えがない。
信じられないことに、着弾時間である0.004秒で走る運命の矢が、回避されてしまった。
相当ヤバイ魔物であると肌で感じる。
メタルスライムからは余裕があるようで、逃走するような意志が伝わってこないようだ。
つまり、能力を出し惜しみできるような相手ではないということか。
それでは、いま私が出来る限りの狙撃をさせてもらいましょう。
スキル『マルチロックオン』と『転移』を発動する。
メタルスライムに『ロックオン』と『転移』との魔法陣が刻まれた。
着弾時間0秒。
15mの距離を転移により縮めるのだ。
これで外れたらお手上げだろ。
それでは撃ち抜かせてもらいます。
――――――――――SHOOT
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つまり、このメタルスライムのボディは、地上世界には存在しないと言われている『絶対回避』の効果が付与された『アダマンタイト』で出来ているということのようだ。
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