117 / 142
第117話 少年神官れんれんによると
しおりを挟む
陽射しが降り注いでくる青い空には、獲物を探し滑空を始めようとタイミングを図っている海鳥達がとんでいた。
水平線の先にある空には分厚い雲が浮かび、陸地へ向けて潮風が吹いている。
まもなくスコールが降ってきそうな天候だ。
ラグナロク領域から脱出した帝国旗艦ポラリスは、緋色のスキル『フロート』の効果により沈没することなく、食糧不足に陥っている七武列島の首都港へ入港していた。
甲板から見下ろすと、港には数千人はいそうな群衆が集まってきている。
帝国から物資を運んで来た船が入港した話しを聞きつけ、暇人達が集まってきていたのだ。
清楚系の美人の聖女を大歓迎したい気持ちは分からなくでもないが、さすがにこれは盛り上がりすぎだろ。
ようやく帝国から受けていた七武列島に物資を運ぶ、クソ簡単なはずのクエストが完了した。
信仰心については、下がらなかったという結果となっただけでよしとしておこう。
ポラリスで運んだ物資は教会の者達が一般市民へ分配するスキームになっており、緋色達漂流者達には教会の手伝いをお願いし、ペンギンへはまた誰かがラグナロク領域へ迷い込まないように地上世界から繋がる次元の狭間を閉じるように依頼をした。
後のことは他の者に任せ、私は『隠密』を発動させ、群衆から見つからないように七武列島首都の街へ進入しようとしていた。
太陽光が照り付ける土を固められた道路の両端には店舗が軒を連ねているものの、シャッターが閉じられているお店がほとんどだ。
昼間の商店街にもかかわらず、人が少ないのは港の方へ集まっているせいかもしれない。
私が見つからないように船から降り、首都の街を歩いているのには理由がある。
ラグナロク領域から脱出した際、『神託』が降りてきたのだ。
私にとって神託とは、何よりも優先される。
そう。熱烈な歓迎などされている暇はないのだ。
さて、その『神託』の内容とは…
七武列島の食料不足を解決せよ、である。
なんて漠然としたクエストなのだろうか。
食糧不足になった原因が自然災害によるものだとしたら、新たな川をつくるとか、堤防をつくらないといけない。
雲を掴むような難易度の高いクエストに見えていても、必勝法に照らしあわせてみると案外簡単に攻略方法が見えてくるものだ。
ポンコツ女神から貰ったゴミスキルが実は最強の内政スキルでしたとか、入った酒場が異世界に繋がる食堂だった、その辺りいるようなマスターが実は元最強ランクの冒険者でした、みたいな展開になれば簡単にクエストを遂行することができる。
何故か、可愛い聖女にはそのクエストに無賃乗車できるという特典もあるときく。
そう。私のような可愛い聖女は、酒場にて困ったふりをしていればいいのだ。
早速といった感じで、BARと書かれている看板がある酒場を発見した。
さすが可愛い聖女は何をやってもすぐに目的地に辿りついてしまうものだ。
必勝法に照らし合わしてみると、問題を抱えている可愛い聖女と、街の酒場は重量で引き合うような関係であるかもしれない。
だが、昼間ということもあり、残念ながらシャッターが閉じられており、開店は夜からのようだ。
うむ。ここは出直してくるしかないところか。
周囲を見渡すと、酒場の屋根の向こうに十字架のかけられた建物が見える。
教会の者はポラリスにて運ばれてきた物資を管理するべく港へ出払ってしるだろうが、さすがに留守番の者くらいはいるだろう。
酒場があく時間まで、教会にて食料不足になった原因について情報収集でもしようかしら。
教会は、レンガが敷かれた大きな円状のなった広場沿いに建っていた。
急勾配の赤い屋根で、真っ白な塗り壁には大きな十字架が張り付けられている。
門をくぐり開いていた両開きの扉から建物内へ入ると、天井が高く真っ白な壁にステンドグラスが等間隔で配置された礼拝堂がある。
そこには可愛らしい少年神官が一人で掃除をしている姿があった。
全身真っ黒な服装をした少年神官は私より10cm程度背が低く、笑顔がかわいい男の子である。
私に気が付くと深くお辞儀をして駆け寄ってきた。
「聖女・三華月様でしょうか。僕はここで神官をしています簾簾といいます。年齢は15です。よろしくお願いします。」
「はい。三華月です。よろしくお願いします。よく私のことがわかりましたね。」
「はい。親友の土竜君か、派手な十字架のデザインが施された聖衣を身につけている三華月様のことを聞いておりました。」
親友の土竜君。
人の名前なのかしら。
気にすることもないだろう。
とにかく今は、『七武列島の食料不足を解決』することが何よりも優先される。
とりあえずといった感じで、少年神官へ質問をしてみることにした。
「廉廉。知っていれば教えてほしいことがあります。」
「僕に答えられることなら、何なりとお話しします。」
「神託により私は七武列島が食料不足になっている問題を解決しなければなりません。」
「おお。神からの啓示ですね。さすが神に最も近い聖女様。」
「食料不足になっている原因について、何か知っておりましたら教えて下さい。」
「食糧不足に陥っている理由ですか。はい。お任せ下さい。」
心強い答えだ。
駄目元で質問してみるものだ。
異世界へ繋がる酒場の親父から情報収集をする必要がなくなった。
鬼可愛い聖女は何をしても、いい方向に話しが進むものなのかもしれないか。
少年神官が、食糧不足の原因について言葉を続けてきた。
「現在、主な収入源である水産業の漁獲量が酷く落ち込んでいるため、七武列島から外貨がなくなり国が貧乏になっているのです。」
「七武列島で魚が獲れない時期が続いていると聞いています。その原因を教えて下さい。」
「不漁の原因についてですか。」
「はい。不漁の原因を教えて下さい。」
「残念ながら、知りません。」
「え。知らないのですか。」
「僕は情報屋ではありませんよ。」
少年神官が深いため息を吐きながら首を左右に振っている。
欲しい情報の獲得に失敗した。
この少年神官から駄目そうな者が持っている独特の雰囲気が漂っている。
やはり、元S級冒険者のハーレム好きな酒場の店主に頼るしか選択肢はないのだろうか。
少年神官が仕方なさそうな感じで、更に話しを続けてきた。
「三華月様。よろしければ、情報をおおくもっている者を紹介させて頂きます。ご案内しますので僕に付いてきて下さい。」
水平線の先にある空には分厚い雲が浮かび、陸地へ向けて潮風が吹いている。
まもなくスコールが降ってきそうな天候だ。
ラグナロク領域から脱出した帝国旗艦ポラリスは、緋色のスキル『フロート』の効果により沈没することなく、食糧不足に陥っている七武列島の首都港へ入港していた。
甲板から見下ろすと、港には数千人はいそうな群衆が集まってきている。
帝国から物資を運んで来た船が入港した話しを聞きつけ、暇人達が集まってきていたのだ。
清楚系の美人の聖女を大歓迎したい気持ちは分からなくでもないが、さすがにこれは盛り上がりすぎだろ。
ようやく帝国から受けていた七武列島に物資を運ぶ、クソ簡単なはずのクエストが完了した。
信仰心については、下がらなかったという結果となっただけでよしとしておこう。
ポラリスで運んだ物資は教会の者達が一般市民へ分配するスキームになっており、緋色達漂流者達には教会の手伝いをお願いし、ペンギンへはまた誰かがラグナロク領域へ迷い込まないように地上世界から繋がる次元の狭間を閉じるように依頼をした。
後のことは他の者に任せ、私は『隠密』を発動させ、群衆から見つからないように七武列島首都の街へ進入しようとしていた。
太陽光が照り付ける土を固められた道路の両端には店舗が軒を連ねているものの、シャッターが閉じられているお店がほとんどだ。
昼間の商店街にもかかわらず、人が少ないのは港の方へ集まっているせいかもしれない。
私が見つからないように船から降り、首都の街を歩いているのには理由がある。
ラグナロク領域から脱出した際、『神託』が降りてきたのだ。
私にとって神託とは、何よりも優先される。
そう。熱烈な歓迎などされている暇はないのだ。
さて、その『神託』の内容とは…
七武列島の食料不足を解決せよ、である。
なんて漠然としたクエストなのだろうか。
食糧不足になった原因が自然災害によるものだとしたら、新たな川をつくるとか、堤防をつくらないといけない。
雲を掴むような難易度の高いクエストに見えていても、必勝法に照らしあわせてみると案外簡単に攻略方法が見えてくるものだ。
ポンコツ女神から貰ったゴミスキルが実は最強の内政スキルでしたとか、入った酒場が異世界に繋がる食堂だった、その辺りいるようなマスターが実は元最強ランクの冒険者でした、みたいな展開になれば簡単にクエストを遂行することができる。
何故か、可愛い聖女にはそのクエストに無賃乗車できるという特典もあるときく。
そう。私のような可愛い聖女は、酒場にて困ったふりをしていればいいのだ。
早速といった感じで、BARと書かれている看板がある酒場を発見した。
さすが可愛い聖女は何をやってもすぐに目的地に辿りついてしまうものだ。
必勝法に照らし合わしてみると、問題を抱えている可愛い聖女と、街の酒場は重量で引き合うような関係であるかもしれない。
だが、昼間ということもあり、残念ながらシャッターが閉じられており、開店は夜からのようだ。
うむ。ここは出直してくるしかないところか。
周囲を見渡すと、酒場の屋根の向こうに十字架のかけられた建物が見える。
教会の者はポラリスにて運ばれてきた物資を管理するべく港へ出払ってしるだろうが、さすがに留守番の者くらいはいるだろう。
酒場があく時間まで、教会にて食料不足になった原因について情報収集でもしようかしら。
教会は、レンガが敷かれた大きな円状のなった広場沿いに建っていた。
急勾配の赤い屋根で、真っ白な塗り壁には大きな十字架が張り付けられている。
門をくぐり開いていた両開きの扉から建物内へ入ると、天井が高く真っ白な壁にステンドグラスが等間隔で配置された礼拝堂がある。
そこには可愛らしい少年神官が一人で掃除をしている姿があった。
全身真っ黒な服装をした少年神官は私より10cm程度背が低く、笑顔がかわいい男の子である。
私に気が付くと深くお辞儀をして駆け寄ってきた。
「聖女・三華月様でしょうか。僕はここで神官をしています簾簾といいます。年齢は15です。よろしくお願いします。」
「はい。三華月です。よろしくお願いします。よく私のことがわかりましたね。」
「はい。親友の土竜君か、派手な十字架のデザインが施された聖衣を身につけている三華月様のことを聞いておりました。」
親友の土竜君。
人の名前なのかしら。
気にすることもないだろう。
とにかく今は、『七武列島の食料不足を解決』することが何よりも優先される。
とりあえずといった感じで、少年神官へ質問をしてみることにした。
「廉廉。知っていれば教えてほしいことがあります。」
「僕に答えられることなら、何なりとお話しします。」
「神託により私は七武列島が食料不足になっている問題を解決しなければなりません。」
「おお。神からの啓示ですね。さすが神に最も近い聖女様。」
「食料不足になっている原因について、何か知っておりましたら教えて下さい。」
「食糧不足に陥っている理由ですか。はい。お任せ下さい。」
心強い答えだ。
駄目元で質問してみるものだ。
異世界へ繋がる酒場の親父から情報収集をする必要がなくなった。
鬼可愛い聖女は何をしても、いい方向に話しが進むものなのかもしれないか。
少年神官が、食糧不足の原因について言葉を続けてきた。
「現在、主な収入源である水産業の漁獲量が酷く落ち込んでいるため、七武列島から外貨がなくなり国が貧乏になっているのです。」
「七武列島で魚が獲れない時期が続いていると聞いています。その原因を教えて下さい。」
「不漁の原因についてですか。」
「はい。不漁の原因を教えて下さい。」
「残念ながら、知りません。」
「え。知らないのですか。」
「僕は情報屋ではありませんよ。」
少年神官が深いため息を吐きながら首を左右に振っている。
欲しい情報の獲得に失敗した。
この少年神官から駄目そうな者が持っている独特の雰囲気が漂っている。
やはり、元S級冒険者のハーレム好きな酒場の店主に頼るしか選択肢はないのだろうか。
少年神官が仕方なさそうな感じで、更に話しを続けてきた。
「三華月様。よろしければ、情報をおおくもっている者を紹介させて頂きます。ご案内しますので僕に付いてきて下さい。」
0
あなたにおすすめの小説
『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』
夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」
教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。
ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。
王命による“形式結婚”。
夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。
だから、はい、離婚。勝手に。
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。
何か問題あります?
領民の幸福度がガチャポイント!? 借金まみれの辺境を立て直す【領地ガチャ】が最強すぎた!内政でUR「温泉郷」と「聖獣」を引き当てて…
namisan
ファンタジー
「役立たず」と中央から追放された没落貴族の俺、アルト・フォン・クライナー。継いだのは、借金まみれで作物も育たない見捨てられた辺境領地だけだった。
絶望する俺に発現したスキルは【領地ガチャ】。それは、領民の「幸福度」をポイントとして消費し、領地発展に必要なものを引き当てる唯一無二の能力だった。
「領民を幸せにすれば、領地も豊かになる!」
俺は領民と共に汗を流し、壊れた水路を直し、地道に幸福度を稼ぐ。
『N:ジャガイモの種』『R:土木技術書』
地味だが確実な「当たり」で、ほのぼのと領地を再建していく。
だが、ある日。溜め込んだ幸福度で引いたガチャが、俺の運命を激変させる。
『UR(ウルトラレア):万病に効く【奇跡の温泉郷】』
この「当たり」が、中央の腐敗した貴族たちの欲望を刺激した。
借金のカタに領地を狙う大商会の令嬢。
温泉利権を奪うため、父の命で派遣されてきた元婚約者の侯爵令嬢。
「領民の幸福(ガチャポイント)を脅かす者は、誰であっても許さない」
これは、ただ平穏に暮らしたかっただけの俺が、ガチャで得た力(と証拠とゴーレムと聖獣)を駆使し、ほのぼの領地を守り抜き、いつの間にか最強の領主として成り上がっていく物語。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
異世界に転生した俺は英雄の身体強化魔法を使って無双する。~無詠唱の身体強化魔法と無詠唱のマジックドレインは異世界最強~
北条氏成
ファンタジー
宮本 英二(みやもと えいじ)高校生3年生。
実家は江戸時代から続く剣道の道場をしている。そこの次男に生まれ、優秀な兄に道場の跡取りを任せて英二は剣術、槍術、柔道、空手など様々な武道をやってきた。
そんなある日、トラックに轢かれて死んだ英二は異世界へと転生させられる。
グランベルン王国のエイデル公爵の長男として生まれた英二はリオン・エイデルとして生きる事に・・・
しかし、リオンは貴族でありながらまさかの魔力が200しかなかった。貴族であれば魔力が1000はあるのが普通の世界でリオンは初期魔法すら使えないレベル。だが、リオンには神話で邪悪なドラゴンを倒した魔剣士リュウジと同じ身体強化魔法を持っていたのだ。
これは魔法が殆ど使えない代わりに、最強の英雄の魔法である身体強化魔法を使いながら無双する物語りである。
ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜
KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞
ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。
諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。
そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。
捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。
腕には、守るべきメイドの少女。
眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。
―――それは、ただの不運な落下のはずだった。
崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。
その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。
死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”――
つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、
守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、
いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。
―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。
出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜
シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。
起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。
その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。
絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。
役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
アルフレッドは平穏に過ごしたい 〜追放されたけど謎のスキル【合成】で生き抜く〜
芍薬甘草湯
ファンタジー
アルフレッドは貴族の令息であったが天から与えられたスキルと家風の違いで追放される。平民となり冒険者となったが、生活するために竜騎士隊でアルバイトをすることに。
ふとした事でスキルが発動。
使えないスキルではない事に気付いたアルフレッドは様々なものを合成しながら密かに活躍していく。
⭐︎注意⭐︎
女性が多く出てくるため、ハーレム要素がほんの少しあります。特に苦手な方はご遠慮ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる