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能力発現
能力を持つ者たち Ⅱ
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「聞きたいこなんて、まだまだたくさんあるわ。あなたたち二人の能力もそうだけど……まずは、さっきからちょくちょく出てくる組織ってのは何なのかしら? どこかの映画みたく、魔法省なんてものがあるわけでもないだろうし」
「ああ、そうだね。それについては、話しておこうか。組織については、非憑依者には、まあ、内密なんだけどね。憑依者には、むしろ周知を励行している節があるんだ」
「案外適当なのね、そこは。もっと、他言無用なものなのかと思ったけれど。そんな組織、社会に明るみに出たら大騒ぎどころの騒ぎではないんじゃないかしら?」
何がおかしいのか、舞田峰子は、クスクスと笑う。
「わざわざ、緘口令を敷くまでもないんだよ。一般人には内密というのも、そういう風潮があるってだけで、厳密に罰則が定めてあるってわけじゃない。その点、未成年者飲酒喫煙禁止法と一緒だよ。確かに、社会に知られるべきではないんだ。ただ、そこまで神経質になる必要が無いってこと。君なら、ちょっと考えたら分かるんじゃないか」
少し考えて、合点がいった。
「そっか……。口外することに、メリットが無いものね。それに、実際に体験するでもしないと、普通の人はこんな突飛な話を鵜呑みにして信じたりはしない」
「そう。それに……組織にはね、不思議とそういうことをしない奴があつまるのさ」
そう言って舞田は、ふふ、と自嘲気味に笑う。
「というか、さっきから組織、組織って何か名前は無いの?」
「はははっ。名前ねぇ……。また面白いことを聞く。結論から言うと、名前は無い。必要ないんだ。法人格を取るでもないしね。便宜上、組織と呼んではいるけど、その実、明確な統治機構もない。ただ、各々が、構成員の中で必要なパイプを持っているってだけ。それで、特に不便も無く維持されている。
組織の為に働けばお金は出るが、それがどこから振り込まれているのか、資金源が何であるのかは、私も知らない」
彼女は、手をヒラヒラとさせる。
「ふーん、舞田さんって、案外下っ端? 統治機関が無いっていっても、多少の上下はあるんでしょ?」
私は、知らず知らずのうちに、口に意地悪な笑みを浮かべていた。白衣を着て、いかにもなキャリアウーマン然とした雰囲気を漂わす舞田峰子が、存外に偉くないのだとしたら、それは何だかとっても面白い。ここに来てからというもの、信じられないことだらけで驚かされてばかりだったから、ここぞとばかりに性格の悪いことを言ってやる。
すると、意外なところから返答がきた。私の背後。さっきまで黙りこくっていた江藤海斗だ。
「呆れた。お前……、マイさんは、日本では、一番上の立場だぞ」
「ーーーーえ?」
組織がどれほどの規模なのかは分からないが、日本で一番だというのだからかなりのものだろう。私が開いた口を塞げないでいると、舞田峰子は、私の頭にポンと手を置く。
「ま、一応はね。でも、大したものじゃないよ。日本に組織の人間は三百人もいないしね」
「でも、判明している憑依者が二千人に対して、三百人くらいってことは、日本は結構の勢力なんじゃなくて?」
「それは少し違うんだ。すまない、説明が足りなかったね。折角だ、もう少し詳しく話しておこう。
まず、さっき、判明している憑依者が二千人と言ったが、その全員が組織に属しているわけではない。加えて組織には、憑依者でない構成員もいるんだ。いや、むしろ、そっちの方が多い。組織の規模がだいたい六千人。その中で憑依者は五百人にも満たない。
ちなみに、さっきもいったように欧米が組織のお膝元でね、構成員の多くは、アメリカとヨーロッパに集中している」
そんな数字の羅列を聞いても、何も実感は湧かないけれど、なんとなくスパイ映画の世界が連想された。
そういえば、組織は、具体的にどんな仕事をしているのだろう。給与も発生しているそうだから、能力を行使して遊んでいるだけなんてことはないと思う。
「で、その組織ってのは具体的に何をしているの? 普通の人もいるってことは事務みたいな仕事もあったりするわけ?」
「当然の疑問だな。でもとりあえず認識に誤りがあるから訂正しておこう。かさねがさね、説明不足で悪いね。
確かに、さっき、組織に憑依者じゃ無い人間がいるとは言った。しかし、組織に普通の人は一人もいない。組織にいる非憑依者は、みんな超人だ。超人かどうかはね、超能力を使えるかどうかで決まるのではなくて、ヒトという種を超越しているかどうかで決まるものだろ? 百メートルを二秒で走りきる奴がいたとしたら、そいつは、れっきとした超人なのさ。組織にいる非憑依者は、全員がそういったやつらなんだ。
加えて、日本で言うと、公安の刑事のあぶれ者なんかも、組織にはいるね。警察組織の中でのあぶれ者の、そのあぶれ者なんだから、そりゃ、もうね。
さて、次に仕事の話だったね」
事務的に話を進めようとする舞田を、待った、と手で制す。
「やっぱり続きは、遠慮しておくわ。話を聞かなくても何となくは予想できるし、話を聞いたからといって完璧に理解出来るわけでも無さそうだし。
どうせ、憑依者の保護監督とかでしょ? 現に私にしているみたいに。憑依者が、自分の能力に錯乱して暴徒化したりしたら、口伝されずとも、社会に憑依者、ひいては組織の存在を知られることになってしまうものね。ワイドショーで引っ張りだこだった私が言えることでもないけれど。
あとは、組織が、実社会とどんなパイプを持っているのかが気になったけれど……流石に、一万にも満たないコミュニティで何か出来るわけもない。貨幣が生じる仕事をこなしている以上、完全に世間から孤立するなんて芸当は不可能。だとしたら、何かしろ社会と繋がる術は持っているはずだから。でも、そんなことは、とりあえずどうでもいいわ」
まくしたてるように言う私を、舞田峰子は意外そうな目で見ている。
「……足りない部分もあるが大枠は合っている。にしても、えらく冷静になったな……。最初は、少なからず動揺していたように見えたたが」
「あなたの言う通り、初めは確かに同様していたわ。でも、吹っ切れたのよ。私、分からないことがあるのが嫌だから全て理解しようとするタイプなのだけれど、今の話は、私のキャパシティを超えていたわ。だから、なんかどうでもよくなってきて、逆に落ち着いてしまったの。
これ以上話されても、何も頭に入ってこないから、後にしてくれるかしら」
天井を仰ぐように、ぐったりと椅子にもたれかかる。ついでに、手をぶらんと投げだす。普段なら人前で、絶対にこんな態度は取らないけれど、今は、気にならなかった。
ただ、そういえば、まだ気になることはあった。
「ここがどこだか聞いていなかったわ! それに現在時刻も」
キョロキョロとあたりを見渡してみても、時計の類は見あたらないし、この部屋には奇妙なことに窓が無く、意識を失っていた私は、大まかな時刻も把握できない。
「ここは廣島県の田舎で、時間は二十二日の二十三時過ぎだ。昨日の夕べから眠っていたとは言え、疲れもあるだろう。寝られるのなら、眠っておけ」
廣島県って……。愛姫にいたはずなのだけど。それに、舞田の言葉を信じるなら、私は、一日以上気を失っていた計算になる。どうにでもなれ、と項垂れる私に向かって、江藤海斗が久しぶりに口を開いた。
「そうだ、寝てろ。深夜になってお前が動物を殺しに徘徊しそうになっても、俺たちが止めてやるから心配するな」
ムカつくやつ……。
「よけいなお世話です!」
吐き捨てるように言って、さっき自分が眠っていたベットまで行き、思いっきりカーテンを閉めた。
「もう寝ねるから。話掛けないでね」
いったん頭をリセットしよう。これからのことは、明日起きてから考えればいい。私が、横になって目を閉じたタイミングで声がかけられた。
「いいけど、シャワーあびなくていいのか?」
………………。
「……。借ります」
「ああ、そうだね。それについては、話しておこうか。組織については、非憑依者には、まあ、内密なんだけどね。憑依者には、むしろ周知を励行している節があるんだ」
「案外適当なのね、そこは。もっと、他言無用なものなのかと思ったけれど。そんな組織、社会に明るみに出たら大騒ぎどころの騒ぎではないんじゃないかしら?」
何がおかしいのか、舞田峰子は、クスクスと笑う。
「わざわざ、緘口令を敷くまでもないんだよ。一般人には内密というのも、そういう風潮があるってだけで、厳密に罰則が定めてあるってわけじゃない。その点、未成年者飲酒喫煙禁止法と一緒だよ。確かに、社会に知られるべきではないんだ。ただ、そこまで神経質になる必要が無いってこと。君なら、ちょっと考えたら分かるんじゃないか」
少し考えて、合点がいった。
「そっか……。口外することに、メリットが無いものね。それに、実際に体験するでもしないと、普通の人はこんな突飛な話を鵜呑みにして信じたりはしない」
「そう。それに……組織にはね、不思議とそういうことをしない奴があつまるのさ」
そう言って舞田は、ふふ、と自嘲気味に笑う。
「というか、さっきから組織、組織って何か名前は無いの?」
「はははっ。名前ねぇ……。また面白いことを聞く。結論から言うと、名前は無い。必要ないんだ。法人格を取るでもないしね。便宜上、組織と呼んではいるけど、その実、明確な統治機構もない。ただ、各々が、構成員の中で必要なパイプを持っているってだけ。それで、特に不便も無く維持されている。
組織の為に働けばお金は出るが、それがどこから振り込まれているのか、資金源が何であるのかは、私も知らない」
彼女は、手をヒラヒラとさせる。
「ふーん、舞田さんって、案外下っ端? 統治機関が無いっていっても、多少の上下はあるんでしょ?」
私は、知らず知らずのうちに、口に意地悪な笑みを浮かべていた。白衣を着て、いかにもなキャリアウーマン然とした雰囲気を漂わす舞田峰子が、存外に偉くないのだとしたら、それは何だかとっても面白い。ここに来てからというもの、信じられないことだらけで驚かされてばかりだったから、ここぞとばかりに性格の悪いことを言ってやる。
すると、意外なところから返答がきた。私の背後。さっきまで黙りこくっていた江藤海斗だ。
「呆れた。お前……、マイさんは、日本では、一番上の立場だぞ」
「ーーーーえ?」
組織がどれほどの規模なのかは分からないが、日本で一番だというのだからかなりのものだろう。私が開いた口を塞げないでいると、舞田峰子は、私の頭にポンと手を置く。
「ま、一応はね。でも、大したものじゃないよ。日本に組織の人間は三百人もいないしね」
「でも、判明している憑依者が二千人に対して、三百人くらいってことは、日本は結構の勢力なんじゃなくて?」
「それは少し違うんだ。すまない、説明が足りなかったね。折角だ、もう少し詳しく話しておこう。
まず、さっき、判明している憑依者が二千人と言ったが、その全員が組織に属しているわけではない。加えて組織には、憑依者でない構成員もいるんだ。いや、むしろ、そっちの方が多い。組織の規模がだいたい六千人。その中で憑依者は五百人にも満たない。
ちなみに、さっきもいったように欧米が組織のお膝元でね、構成員の多くは、アメリカとヨーロッパに集中している」
そんな数字の羅列を聞いても、何も実感は湧かないけれど、なんとなくスパイ映画の世界が連想された。
そういえば、組織は、具体的にどんな仕事をしているのだろう。給与も発生しているそうだから、能力を行使して遊んでいるだけなんてことはないと思う。
「で、その組織ってのは具体的に何をしているの? 普通の人もいるってことは事務みたいな仕事もあったりするわけ?」
「当然の疑問だな。でもとりあえず認識に誤りがあるから訂正しておこう。かさねがさね、説明不足で悪いね。
確かに、さっき、組織に憑依者じゃ無い人間がいるとは言った。しかし、組織に普通の人は一人もいない。組織にいる非憑依者は、みんな超人だ。超人かどうかはね、超能力を使えるかどうかで決まるのではなくて、ヒトという種を超越しているかどうかで決まるものだろ? 百メートルを二秒で走りきる奴がいたとしたら、そいつは、れっきとした超人なのさ。組織にいる非憑依者は、全員がそういったやつらなんだ。
加えて、日本で言うと、公安の刑事のあぶれ者なんかも、組織にはいるね。警察組織の中でのあぶれ者の、そのあぶれ者なんだから、そりゃ、もうね。
さて、次に仕事の話だったね」
事務的に話を進めようとする舞田を、待った、と手で制す。
「やっぱり続きは、遠慮しておくわ。話を聞かなくても何となくは予想できるし、話を聞いたからといって完璧に理解出来るわけでも無さそうだし。
どうせ、憑依者の保護監督とかでしょ? 現に私にしているみたいに。憑依者が、自分の能力に錯乱して暴徒化したりしたら、口伝されずとも、社会に憑依者、ひいては組織の存在を知られることになってしまうものね。ワイドショーで引っ張りだこだった私が言えることでもないけれど。
あとは、組織が、実社会とどんなパイプを持っているのかが気になったけれど……流石に、一万にも満たないコミュニティで何か出来るわけもない。貨幣が生じる仕事をこなしている以上、完全に世間から孤立するなんて芸当は不可能。だとしたら、何かしろ社会と繋がる術は持っているはずだから。でも、そんなことは、とりあえずどうでもいいわ」
まくしたてるように言う私を、舞田峰子は意外そうな目で見ている。
「……足りない部分もあるが大枠は合っている。にしても、えらく冷静になったな……。最初は、少なからず動揺していたように見えたたが」
「あなたの言う通り、初めは確かに同様していたわ。でも、吹っ切れたのよ。私、分からないことがあるのが嫌だから全て理解しようとするタイプなのだけれど、今の話は、私のキャパシティを超えていたわ。だから、なんかどうでもよくなってきて、逆に落ち着いてしまったの。
これ以上話されても、何も頭に入ってこないから、後にしてくれるかしら」
天井を仰ぐように、ぐったりと椅子にもたれかかる。ついでに、手をぶらんと投げだす。普段なら人前で、絶対にこんな態度は取らないけれど、今は、気にならなかった。
ただ、そういえば、まだ気になることはあった。
「ここがどこだか聞いていなかったわ! それに現在時刻も」
キョロキョロとあたりを見渡してみても、時計の類は見あたらないし、この部屋には奇妙なことに窓が無く、意識を失っていた私は、大まかな時刻も把握できない。
「ここは廣島県の田舎で、時間は二十二日の二十三時過ぎだ。昨日の夕べから眠っていたとは言え、疲れもあるだろう。寝られるのなら、眠っておけ」
廣島県って……。愛姫にいたはずなのだけど。それに、舞田の言葉を信じるなら、私は、一日以上気を失っていた計算になる。どうにでもなれ、と項垂れる私に向かって、江藤海斗が久しぶりに口を開いた。
「そうだ、寝てろ。深夜になってお前が動物を殺しに徘徊しそうになっても、俺たちが止めてやるから心配するな」
ムカつくやつ……。
「よけいなお世話です!」
吐き捨てるように言って、さっき自分が眠っていたベットまで行き、思いっきりカーテンを閉めた。
「もう寝ねるから。話掛けないでね」
いったん頭をリセットしよう。これからのことは、明日起きてから考えればいい。私が、横になって目を閉じたタイミングで声がかけられた。
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………………。
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