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厨二と作家とシャーロキアン
砂糖のような ③
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一瞬、呼吸をするのを忘れてしまった。どうして、なぜ佐藤はその答えに辿り着いた?佐藤の答えは、俺が一年の春に考えていたことそのまんまだ。
何故か推薦がきて、行きたい高校もなかったために学費免除に惹かれてこの学校へと来た俺は、演技をしたりするのも面倒くさかったから遅刻さえすればある程度の自由が保障される「遅刻するキャラ」を演じることにした。今でこそ、クラスメートの為にも最優秀クラスを目指しているが、当初はそんなことどうでもよかったのだ。このことを俺は誰にも話していないし、クラスメートは皆、俺が朝が弱いから遅刻するキャラを選んだと思っている。それなのに何故、佐藤はそれを知っている。
俺がいつも、授業に遅れないようにホームルームにだけ遅刻しているから、それを訝しんでか?確かに、小佐野や後井たちをはじめ、俺がわざと良い感じに遅刻しているこを見透かしている生徒は数人いると思うが、それだけの情報で俺が遅刻するキャラを選択した理由までは結びつけられないはずだ。せいぜい、俺が上手くめんどくさいことをサボる為に遅刻するキャラにしたと考えるにとどまるだろう。
それに、それなら佐藤の方が一枚上手だ。佐藤さつきのキャラは、何の飾り気もない「女子高校生」だ。これは、最強のカードだと言える。何故なら佐藤さつきは、女子高校生だ。彼女は、単に生活していれば、それでこと足りる。この学園で一番キャラに縛られていないのは、俺の前に居るこの少女だ。女子高校生なんて何の定義もない。女の子が高等学校に通ってさえいれば、それは女子高校生だ。しっかりしてても、未熟でも、まだまだ子供でも、考えが大人びていても、傷つきやすくても、元気でも、それは女子高校生なのだ。一年生の時の俺には、男子高校生という発想は思いつかなかった。思いついていればそうしていた。
「ほら、今もなんか、色々考えてたんでしょ?私、千川君のことなら何だって分かるんだよ?」
と言って佐藤はクスクスと笑う。
言われてドキリとする。俺がさっきの佐藤の発言に対する考えを巡らせていた時間は多く見積もっても2秒。何かを考えているような表情を出したしたつもりも無い。なのに、佐藤には何がわかったっていうんだ?俺は、頭の中を見透かされているよう錯覚に陥る。
新学期が始まり、少し疲れが溜まっているのかもしれない。俺は、深く考えることを放棄すると、改めて佐藤に向き直る。佐藤は相変わらずのにこやかな表情でコーヒーを啜っていた。
やっぱり俺の考え過ぎだ。佐藤は聡い子だと思うが、人の考えを見透かして楽しむようなヤツじゃない。さっきの何でも知ってるっていうのも、ちょっとした仲良しアピールかなんかだろう。
そう、自分の中で終着点を見つけたはずなのに。佐藤の砂糖のような笑顔は、甘いだけじゃあないのかもしれない、とそんな風に考えてしまう自分が居た。
その後これからの方針を佐藤と軽く話し合い、今度、小佐野と後井、それに江波と九院を加えた六人で集まろうということになった。その時に江波と九院が俺と佐藤の案を受け入れてくれればそれでいいし、ダメならまた別の案を考えるしかない。
何故か推薦がきて、行きたい高校もなかったために学費免除に惹かれてこの学校へと来た俺は、演技をしたりするのも面倒くさかったから遅刻さえすればある程度の自由が保障される「遅刻するキャラ」を演じることにした。今でこそ、クラスメートの為にも最優秀クラスを目指しているが、当初はそんなことどうでもよかったのだ。このことを俺は誰にも話していないし、クラスメートは皆、俺が朝が弱いから遅刻するキャラを選んだと思っている。それなのに何故、佐藤はそれを知っている。
俺がいつも、授業に遅れないようにホームルームにだけ遅刻しているから、それを訝しんでか?確かに、小佐野や後井たちをはじめ、俺がわざと良い感じに遅刻しているこを見透かしている生徒は数人いると思うが、それだけの情報で俺が遅刻するキャラを選択した理由までは結びつけられないはずだ。せいぜい、俺が上手くめんどくさいことをサボる為に遅刻するキャラにしたと考えるにとどまるだろう。
それに、それなら佐藤の方が一枚上手だ。佐藤さつきのキャラは、何の飾り気もない「女子高校生」だ。これは、最強のカードだと言える。何故なら佐藤さつきは、女子高校生だ。彼女は、単に生活していれば、それでこと足りる。この学園で一番キャラに縛られていないのは、俺の前に居るこの少女だ。女子高校生なんて何の定義もない。女の子が高等学校に通ってさえいれば、それは女子高校生だ。しっかりしてても、未熟でも、まだまだ子供でも、考えが大人びていても、傷つきやすくても、元気でも、それは女子高校生なのだ。一年生の時の俺には、男子高校生という発想は思いつかなかった。思いついていればそうしていた。
「ほら、今もなんか、色々考えてたんでしょ?私、千川君のことなら何だって分かるんだよ?」
と言って佐藤はクスクスと笑う。
言われてドキリとする。俺がさっきの佐藤の発言に対する考えを巡らせていた時間は多く見積もっても2秒。何かを考えているような表情を出したしたつもりも無い。なのに、佐藤には何がわかったっていうんだ?俺は、頭の中を見透かされているよう錯覚に陥る。
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やっぱり俺の考え過ぎだ。佐藤は聡い子だと思うが、人の考えを見透かして楽しむようなヤツじゃない。さっきの何でも知ってるっていうのも、ちょっとした仲良しアピールかなんかだろう。
そう、自分の中で終着点を見つけたはずなのに。佐藤の砂糖のような笑顔は、甘いだけじゃあないのかもしれない、とそんな風に考えてしまう自分が居た。
その後これからの方針を佐藤と軽く話し合い、今度、小佐野と後井、それに江波と九院を加えた六人で集まろうということになった。その時に江波と九院が俺と佐藤の案を受け入れてくれればそれでいいし、ダメならまた別の案を考えるしかない。
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